- TWS史上最強クラスの音質と高級感!
- ノイキャンもアンビエントもこれひとつ!
- 低音域の質感と高音域のキレが素晴らしい!
美しきノイキャンクイーン。
宝石のような美しき完全ワイヤレスイヤホン、Master & Dynamic『MW07 PLUS』をレビュー。イヤホン単体で10時間バッテリーに強化。しかも、ノイズキャンセリング機能と外音取り込み機能も搭載。そんな中も外も美しいTWS…素敵。


なーる。音質はどうなのー?

ロー〜ミドルの塊感とハイのキレがある感じ…かな!
Master & Dynamic『MW07 PLUS』って?
- ノイズキャンセリング機能搭載。
- 外音取り込み機能搭載。
- リモコン機能が充実。
- 急速充電に対応。
- イヤホン片側だけでも利用可能。
- 美しすぎるイヤホンケース。
- IPX5準拠の防滴性能。
- 最大40時間のロングライフバッテリー。
- 専用アプリがない。
- AACコーデック非対応。
- ケースに戻すと設定が強制オフ。
- Qiワイヤレス充電非対応。
- 価格が高すぎる。
- マルチポイント機能廃止。

完全ワイヤレスイヤホンに幾らでもお金を出せるぞ。
…そんな人向けの超欲張りハイエンド系TWSやね!
本体チェック
MW07 PLUSは4色展開(Black Quartz・Steel Blue・White Marble・Tortoiseshell)となっており、私はWhite Marbleにしました。
アセテート素材のシェル部分はとても美しく、どこかべっ甲や大理石を思わせるデザイン。しかも、このデザインはハンドメイド製なのです。なので、同じカラーリングでも少しずつデザインが変わってきます。まさに、“あなただけのデザイン”という趣。
MW07 PLUS本体裏面には、
- ポゴピンコネクター
- 近接センサー
が搭載されています。
公式サイトでなぜかスルーされているのですが、MW07 PLUSには『近接センサー』が搭載されています。
これにより、イヤホンの着け外しに連動して、再生中の楽曲の自動停止・自動再生ができるようになっています。この機能、あまり触れられないことが多いですが、あるとかなーり便利。ぜひ試してほしい機能のひとつだったりします。
MW07 PLUS本体上側面には、
- 左:Vol+ボタン
- 左:Vol-ボタン
- 右:マルチファンクションボタン
がそれぞれ搭載されています。
左 | 右 | ||
Vol+ | Vol- | マルチファンクション | |
1回押し | 音量アップ | 音量ダウン | 再生・停止 |
2回押し | - | - | 曲送り |
3回押し | - | - | 曲戻し |
長押し | アンビエントリスニングモード切替 | ノイズキャンセリングモード切替 | 音声アシスタント呼出 |
MW07 PLUSのリモコン機能。
ご覧のとおり、MW07 PLUSはリモコン機能が非常に充実しています。とっても便利。
ほかの完全ワイヤレスイヤホンでは非搭載なことが多い、ボリュームの上げ下げや曲戻し(曲送りだけが多い)もしっかりと完備。ここでノイズキャンセリングと外音取り込み機能のON・OFFも切り替えられます。

まさに至れり尽くせりなリモコン機能やね。
MW07 PLUSの充電ケースは…ステンレス製。
そう、あのiPodの裏面と同じ光沢感のある、美しき金属ボディーです。うーん、傷が怖いので慎重に扱わないと…。

カメラマン泣かせの光沢感やね…。
ステンレス製ということから予想がつくように、充電ケースのみで84gという重さ。AirPods Proの充電ケースが45.6gなので、約2倍の重さになります。そうです。良くも悪くもズッシリな感じですね。
MW07 PLUS充電ケース前面には、
- バッテリーインジケーター
が搭載されています。
バッテリーインジケーターは、両端がイヤホン本体のバッテリー残量を示し、中央が充電ケースのバッテリー残量を示してくれます。
そう、独立してインジケーターが存在しているということ。これは超分かりやすい親切設計ですね。インジケーターのLEDも上品な光りかたをしてくれます。
また、MW07 PLUSは急速充電に対応しており、15分の充電で50%まで充電可能。40分でフル充電が可能になっています。ここも大きなポイントになってくるはず。
MW07 PLUS充電ケース後面には、
- USB Type-Cポート
が搭載されています。
残念ながら、Qiのワイヤレス充電には非対応。ただ、トレンドであるUSB Type-Cをしっかり搭載してきたのは高評価でしょう。
[/hs-dl]付属品チェック
■MW07 PLUSの付属品一覧
- 充電ケース
- イヤフォンポーチ
- Fit Wings(3サイズ)
- イヤーピース(5サイズ)
- USB-C to USB-A 変換アダプター
- USB-C to USB-C ケーブル
付属品はこんな感じに至れり尽くせり仕様。これは豪華!
MW07 PLUSは、完全ワイヤレスイヤホンの中でも非常に装着感が良く、その装着感の良さに寄与しているのが、このMaster & Dynamic自慢の『Fit Wings』というイヤーフィン。
また、イヤーピースも5サイズあるので、耳の穴が小さい女性でも、付属品のどれかには合うと思います。
そして、非常にこだわりを感じるのが、USBケーブルとアダプター。
なんと、両端Type-C形状のUSBケーブルを付属しており、しかもType-A形状に変換するアダプターまで、わざわざ付属してくれている。こういう手間をかけているところこそ、Master & Dynamicらしいところかもしれません。

プラグ部分のデザインもこだわってる感じなんよね!

むむっ!?
USB Type-CをType-Aに変換するアダプターはダメだったような…!?
注目ポイント
■MW07 PLUSのポイント概要
- デザイン:イヤホンもケースも高級感抜群
- ノイズキャンセリング:マイルドで雑味ナシの静寂感
- アンビエントリスニング:外音取り込みの効果は絶大
- バッテリー:イヤホン単体で10時間も聞ける
- 急速充電:15分で50%・40分でフル充電
デザイン:イヤホンもケースも高級感抜群
デザイン性の高い完全ワイヤレスイヤホンは数あれど、イヤホン本体にアセテート素材を、充電ケースにステンレス素材をそれぞれ用いたものはない。まさにMW07 PLUSの唯一無二のアイデンティティーと言える。
その高級感抜群の充電ケースは、ちょっと(というかだいぶ)扱いに気を使うのですが、そのためにポーチが付属しているのかも。もし傷かついちゃったら、iPodと同じように液体コンパウンドで磨くとよさそうです。もちろん、傷をつけないことが一番ですが…ね。
ノイズキャンセリング:マイルドで雑味ナシの静寂感
MW07 PLUSには、最近の完全ワイヤレスイヤホンのトレンドである、『ノイズキャンセリング機能』が搭載されている。
ノイズキャンセリング機能の効きは非常にマイルドで、何でもゴリゴリにノイキャンしちゃおう、というスタンスではなく、あくまで自然にマイルドにノイキャンするタイプ。なので、人によってはノイズキャンセリングの効きが弱いと思う人もいるかもしれません。
ただ、MW07 PLUS自体、もともとのカナル型としての遮音性が高く、実はノイズキャンセリング機能を使わなくても、充分パッシブでノイキャンしてくれます。なので、アクティブノイキャン(ノイズキャンセリング機能)は、電車に乗るときとかの補助として使うのがよさそうだと思いました。

個人的にはノイキャン性能は、もうちょっと欲しかった感じ…かな!?
アンビエントリスニング:外音取り込みの効果は絶大
ノイズキャンセリング機能に加えて、MW07 PLUSには『アンビエントリスニング機能』、つまり外音取り込み機能が搭載されている。これもまた良き。
ノイズキャンセリング機能の効きはマイルドと話したが、外音取り込み機能の効きがガッツリ効く感じ。2つのビームフォーミングマイクが搭載されているからか、全体的に集音性が高く、MW07 PLUSを装着しながら会話することもできなくはない(違和感はあるけど)感じです。
外音取り込み機能が搭載されている完全ワイヤレスイヤホンも多くなってきたが、その効果に納得がいかない人もいるはず。そんな人でも、MW07 PLUSのアンビエントリスニング機能には、納得できる効き具合だと思います。それくらい集音性が高い!
バッテリー:イヤホン単体で10時間も聞ける
前作のMW07から大幅にパワーアップしたのが、バッテリーの持続時間。
MW07が3.5時間(+ケースで14時間)だったのに対し、MW07 PLUSでは10時間(+ケースで40時間)というとてつもないバッテリーライフを実現している。
正直、MW07のバッテリー持ちは褒められたものではなかった。ただ、そこをPLUSでバッチリ改善してきた。いや、改善というより超強化という感じ。10時間もイヤホン単体で持つなら、通勤通学なら余裕だし、新幹線のこだまで東京大阪間(約4.5時間)でも余裕…完璧すぎる。
ケース自体の充電は、今となっては当たり前になりつつある『USB Type-C』から行う。これがMicro USBだと超がっかりになっちゃうので、ここを抑えておくのは意外と重要だったりする。そこも抜かりなし。
急速充電:15分で50%・40分でフル充電
10時間の超ロングライフバッテリーにプラスして嬉しいのが、MW07 PLUSは急速充電に対応していること。
この急速充電機能は、15分の充電で50%、40分の充電でフル充電というスペックになっている。そうなのです、かなり早く充電してくれます。これなら、まさかの充電切れのときでも、サクッとフルチャージが可能。いつでもどこでもリスニングを体現してくれます。
音質チェック
音質評価:★★★★★
高音域:★★★★★
中音域:★★★★☆
低音域:★★★★★
音の傾向としては、低音がかなり主張してくる感じ。ただ、ボワボワした低音ではなく、しっかりと解像感があるドスっとした質感のある低音。それがMW07 PLUSの音質の特徴になっているはず。なので、低音が好きなユーザーが買って大満足できる音質でしょう。
個人的にMW07 PLUSの面白いと思っているのは、低音域ではなく高音域のほう。
イメージとしては、ミドル〜ローまでは質量感たっぷりの塊感がある感じなのですが、ハイだけはキレがあり抜ける感じ。この重厚感とキレ感、これがかなり私好みの音質。完全ワイヤレスイヤホンばかり買ってますが、その中でも最上位クラスの音質と言って間違いないでしょう。素晴らす。

お世辞にもバランスが良い音質じゃないけど、音楽を楽しんで聞くならこの音質っていう感じのチューニングやね!まさに“愉しむTWS”って感じ!
MW07 PLUSに合いそうな曲
■こんな楽曲が合いそう!
- 女性ボーカル系Pops。
- ムードのあるJazz。
MW07 PLUSの低音域の質感には素晴らしいものがあるので、それを活かす艶っぽい曲が合いそう。ベースの重厚感と響きの再現力が特に素晴らしいので、ベースが主張する楽曲とかもよさそうです。
女性ボーカルの艶っぽい質感を出すのも得意なので、個人的なおすすめアーティストは椎名林檎など。その中でも、『公然の秘密』は低音域の沈み込みとボーカルの艶っぽさが一度に味わえるので、ぜひ聞いてほしかったりします。

椎名林檎・宇多田ヒカル・Bella Thorne・Avicii…とかが、私はおすすめやよ!
ここがすき!
リモコン機能フル搭載
MW07 PLUSお気に入りポイントのひとつが、リモコン機能が充実していること。
再生・停止はもちろん、曲送り・曲戻し・ボリューム調節までボタンでできちゃう凄い子。特に曲によってボリュームがバラバラということが多々あるので、イヤホン本体でボリューム調節できるのが大きなポイントだったりします。物理ボタンなので、押し間違えがないのもGood。
片側だけでも利用可能
MW07 PLUSは片側だけでの利用が可能。つまり、左右のイヤホンそれぞれが独立して親機になっているというわけです。
基本的にはリスニング用の完全ワイヤレスイヤホンなので、片側だけの利用をすることは少ないのですが、あると便利な機能だったりします。一応、ハンズフリーのヘッドセット的に使えるというわけですね。
装着感が最高
ちょっと大きめのシェルなので、装着感に一抹の不安があったのですが、実際に装着するとその心配は杞憂に終わった。
ステム(ノズル)の角度が絶妙で、耳馴染みが良い。かつ、このMW07 PLUSの特徴であるFit Wingsの効果も相まって、外れにくいが痛くもないちょうどいい感じにフィットしてくれている。もちろん、装着感には個人差があるので、気になる人は一度試着してみることをおすすめしますが、良い意味で裏切られる装着感の良さでした。
ここがうーん?
Qiワイヤレス充電非対応
USB Type-Cを搭載しているのは良いポイントなのですが、できればQiのワイヤレス充電にも対応してほしかった。Qi対応の完全ワイヤレスイヤホンに慣れてしまうと、ケーブルをつなげて充電するのが少し煩わしかったりします。それがUSB Type-Cだったとしても…ですね。

この価格なら搭載してほしかったのが本音やね。
AACコーデック非対応
MW07 PLUSの対応Bluetoothコーデックは、
- SBC
- aptX
となっている。
そうなのです。iPhoneユーザーなら欲しいAACコーデックには非対応。なので、iPhoneで使う場合は、必然的にSBCコーデックで接続されます。うーん、AACにも対応してほしかった。
充電ケースに戻すと設定強制オフ
ちょっと厄介なのが、ノイズキャンセリング機能と外音取り込み機能はオンにしていても、充電ケースに収納すると、強制的に“オフ”に戻ってしまうというもの。
この謎の強制オフ仕様は、おそらく誰も得しないお節介機能だと思うので、アップデートでなんとかなるなら対応してほしい。わざわざ使うたびにノイズキャンセリングをオンにするのは非常に面倒。なので、結局私はノイズキャンセリングを使っていません。
専用コンパニオンアプリなし
ある程度のハイエンドな完全ワイヤレスイヤホンになると、専用のコンパニオンアプリが存在するものですが、残念ながらMW07 PLUSにはナシ。
なので、イコライザーの設定もできませんし、細かなバッテリー残量も見れません。バッテリーに関しては、OS標準機能を使えばある程度は確認できますが、それでも専用アプリは欲しかったですね。

今後の配信に期待したいところやね。
補足
搭載SoCはQualcomm QCC3026?
公式では何も記載がないので、憶測の域なのですが、MW07 PLUSに使われているSoCはQualcomm『QCC3026』な気がします。
上位のQCC5126には、aptX HDやaptX AdaptiveのBluetoothコーデックに対応しているが、MW07 PLUSの公式サイトには当該コーデックの対応記載はナシ。そうなると、価格帯的にもQCC3026が搭載されていると思われる。
前モデルのMW07では搭載されていた『NFMI』が非対応になっていること。イヤホン片側だけで使えること。それらからMW07 PLUSでは、チップがQualcomm QCC3026に変更されたと推測できる。
なので、イヤホン片側だけで利用可能なMW07 PLUSの機能は、Qualcommの『TWS Plus』によるものだと判断できるわけですね。

マニアックですな〜。

Qualcomm QCC3026をSoCとして採用したって考えると、
- バッテリーの持ちの良さ
- AACコーデック非対応
の2つに合点がいくわけなんよね。
まとめ「ノイキャンも外音取り込みも高音質も…このTWSクイーンにお任せ」
Master & Dynamic『MW07 PLUS』のレビュー総括すると、
- 情報量の多い低音域とキレのある高音域
- ノイズキャンも外音取り込みもバッチリ
- とにかくラグジュアリーなデザイン
- Qiとアプリは欲しかった
という感じでまとめておきます。
専用アプリやケースに収納すると設定オフになる部分は、今後改良できるならぜひしてほしいポイント。そこさえブラッシュアップされれば、かなり完璧な完全ワイヤレスイヤホンとして君臨できる気がします。これぞクイーン!

We Are The Champions!…クイーンだけに。
おまけ

最後のボケは置いておき、かなり良さそうな完全ワイヤレスイヤホンですわね。

2019年ベストバイTWSはMW07 PLUSで決定なのかなー?

今年はTWS豊作の年やったからね。かなり甲乙つけがたいとこやね…。
おわり
見た目が前モデルにソックリだけど、中身はかなり変わってる感じやよ!