- Apple純正品ならではのUXの良さが素晴らしすぎる!
- 電力供給はワイヤレス経由のみなので割り切りが必要!
- MagSafe規格で充電できるけど価格が1万円オーバー!
“純正だけあって高品質”
MagSafe対応モバイルバッテリー、Apple『MagSafeバッテリーパック』をレビュー。これさえあれば、MagSafe充電器は不要…かも!?
芸が細かいわけですね。
さすがはApple純正品やね。
目次
本日のレビュー:MagSafeバッテリーパック
MagSafeバッテリーパックってなに?
MagSafe(for iPhone)に対応した、Apple純正モバイルバッテリー。MagSafeだけでなく、Qi互換のモバイルバッテリーとしても利用可能。
- 美しいデザイン
- iOSと高い親和性
- 最大15W充電可能
- パススルー充電対応
- 過充電防止機能搭載
- 高価な価格設定
- USB出力非搭載
- 少ないバッテリー容量
MagSafeバッテリーパック (MagSafe Battery Pack) |
||
---|---|---|
型番 | MJWY3ZA/A | |
メーカー | Apple | |
バッテリー容量 | 1,460mAh | |
合計最大出力 | 15W | |
インターフェース | Lightning ×1 MagSafe ×1 |
|
入力 | Lightning | 5V–9V・3A |
出力 | MagSafe | 5W(Battery Pack単体) 15W*1(Battery Pack + 外部電源) |
サイズ | 64×96×11mm*2 | |
質量 | 115g*2 | |
備考 | パススルー充電対応 |
MagSafeバッテリーパックのスペック
*120W以上の外部電源接続時
*2実測値
ハッキリ言って、1万円超えの販売価格は高い。
でも、「さすがは純正」と唸らせてくれる、ギミックや機能が詰まっているのであーる!
デザイン
本体
サイズ | 64×96×11mm |
質量 | 115g |
MagSafeバッテリーパックのサイズと質量
※実測値
本体のサイズは、iPhone 12 miniの横幅(64.2mm)にピッタリ収まるように設計されています。サードパーティー製のバッテリーパックだと、装着時にiPhone本体からはみ出してしまうものもあるので、このあたりの作り込みは純正品ならでは。
搭載バッテリー容量が1,460mAh(3.7V換算だと、約3,000mAh)しかないため、持った感じもかなり軽量。両手持ちならば、iPhoneに装着しっぱなしでも、わりと常用できる質量感になっています。
バッテリー容量が少ないぶん、モビリティーが良いわけですな。
本体裏面には、MagSafe、を搭載。
搭載されているMagSafeワイヤレスパッド部分は、バッテリーパック単体利用時では最大5W、Lightning経由で外部電源からの供給時では最大15W、という出力に対応。なお、Qi互換のワイヤレスパッドとしても利用可能です。
本体下面には、LEDインジケーター、Lightning、を搭載。
このLightningポートは、バッテリーパック本体を充電するための専用ポート。なので、本製品には有線出力をするポートは存在していません。ワイヤレス出力のみ、非常に割り切った設計です。
充電中 | 充電完了 |
| |
バッテリーインジケーター表示
バッテリーインジケーターの表示は上表のとおり。
搭載LED自体は1つのみですが、充電が完了すると、このインジケーターが緑色に点灯(しばらくすると自動消灯)する仕組み。ちなみに、MagSafe対応のiPhone(iOS 14.7以降)装着時には、バッテリーウィジェット内から1%刻みでバッテリー残量を確認することも可能です。
純正品ならでは、ですね。
iPhoneから全部のバッテリー残量が俯瞰できるのは、絶大なるアドバンテージですからなー。
MagSafeバッテリーパックの素材は、iPhoneと装着するMagSafe側だけラバー素材で、あとのシェル部分は非光沢の樹脂製になっています。
I/Oポート
Lightning | MagSafe | |
最大入力 | 27W | - |
最大出力 | - | 5W(本体) 15W*1(本体 + 外部電源) |
ポート数 | 1 | 1 |
MagSafeバッテリーパックのI/Oポート数・最大出力
*120W以上の外部電源接続時
MagSafeバッテリーパックに搭載されている、I/Oポートの仕様については上表のとおり。
Lightningポートは、最大で9V・3Aの入力に対応しているので、USB Type-C to Lightningケーブルと27W以上のUSB PD充電器を、別途用意することをおすすめします。
MagSafeワイヤレスパッドは、バッテリーパック単体だと最大5W、Lightning経由で外部電源から供給を受けている場合は最大15W、というトリッキーな仕様。MagSafeはQi互換としても作動するのですが、その際の最大出力に関しては非公表。ただ、外部電源利用時には、最大7.5WのQiパッドとして作動するのではないかと予想しています。
なお、MagSafe対応製品だからか、WPCのデータベースには登録がありませんでした。
▽USB Type-C to Lightningケーブル
▽USB PD充電器(45W)
付属品
■付属品一覧
- 小冊子
付属品としては、説明書とも言えない小冊子が付属しているだけ。
本体価格が1万円超えのモバイルバッテリーなので、Lightningケーブルぐらいは付属してくれていても…と思ってしまいます。USB Type-C to Lightningケーブルを使わないと、最大15W充電が達成されないわけですし、Techに明るくないユーザーに対して不親切な気も……。
USB Type-A to Lightningケーブルだと、15WのMagSafe充電ができない。このことをみんなが理解しているわけじゃないからねー。
USB界隈はややこしいですからね。
着けてみた
ではでは、iPhone 12 Pro Maxと装&着っ!
サードパーティー製のMagSafe対応モバイルバッテリーに比べて、MagSafeバッテリーパックに搭載されているマグネットはかなり強力な様子。
純正レザーケース(MagSafe対応iPhone 12 Pro Maxレザーケース)とMagSafeバッテリーパック…カラーがチグハグ。
純正シリコンケース(MagSafe対応iPhone 12 Pro Maxシリコーンケース)のホワイトと一緒に。この組み合わせが一番しっくりくる感じがします。
MagSafeバッテリーパックのカラーは、『ホワイト』の1色のみ。純正ケースのカラーバリエーションを鑑みると、あと数色ぐらいはバリエーションがあってもよいかもしれません。
だから、MagSafeバッテリーパックと合わせるために、わざわざホワイトのシリコンケースを買ったのであーる!わたしは偉い!!
あ…そう……。
使ってみた
MagSafe充電器の上位互換
MagSafe規格に対応した充電器と言えば、同じくApple純正品である『MagSafe充電器』があります。
このMagSafe充電器は、MagSafe(for iPhone)が発表された最初期に登場したアクセサリー。なので、iPhone 12シリーズのユーザーであるなら、持っている人も少なくはないでしょう。私も例に漏れず、MagSafe充電器を外出時に常用しています。
MagSafeバッテリーパック | MagSafe充電器 | |
外部電源 | 最大15W | 最大15W |
バッテリー + 外部電源 | 最大5W | - |
MagSafeバッテリーパック vs MagSafe充電器
そんな『MagSafe充電器』と、今回の『MagSafeバッテリーパック』の仕様を比較してみると…なんと、最大出力は同じなのです。
うーむ、なんと!!
言うなれば、 MagSafe充電器 + モバイルバッテリー = MagSafeバッテリーパック という感じ。
なので、用途や価格は異なりますが、MagSafeバッテリーパックを持っていれば、別にMagSafe充電器を買う必要性はないと思っています。
据え置きで使うのであれば、Belkin『BOOST↑CHARGE PRO 3-in-1 Wireless Charger with MagSafe』がありますし、モバイルならApple純正の『MagSafeデュアル充電パッド』もあるので、MagSafe充電器はどう使うべきか……。
Qi互換は一部相性アリ
『MagSafe(for iPhone)』という規格は、Qiと互換性が保たれています。ところが、このMagSafeバッテリーパックにおいては、多少なりとも“相性問題”があるようです。
そういうわけで、ちょっと検証してみるぞっ!
Apple『AirPods Pro』は、同じApple同士ということもあるのか、特に問題なくワイヤレス充電を行うことができました。
Bose『Bose QuietComfort Earbuds』も、何の問題もなくワイヤレス充電を行うことができました。
Bose QuietComfort Earbuds自体、特にワイヤレス充電の相性問題が生じたことのない製品なので、MagSafeバッテリーパックのQi互換でも問題なしという結果に。
Sony『WF-1000XM4』は、MagSafeバッテリーパックとの相性が良くないのか、ワイヤレス充電ができませんでした。
まれにワイヤレス充電が行えることもあったのですが、基本的には充電に失敗します。なので、WF-1000XM4の充電用途として、利用するのはおすすめできません(WF-1000XM4のQi自体、ワイヤレス充電器との相性が出やすい印象)。
シームレスを感じるUX
MagSafeに対応したモバイルバッテリーは多数売られていますが、バッテリーウィジェットで残量を確認できるのは、Apple純正品ならでは。
ちなみに、MagSafeバッテリーパックを装着すると、専用のアニメーションまで用意されています。さすがは純正、芸が細かい。
ホクホクしちゃう仕様であーる。(Apple信者)
過充電防止機能搭載
Apple公式サイトにも記載されているのですが、MagSafeバッテリーパックには、過充電によって、iPhone本体のバッテリーを痛めないように設計されています。
MagSafeバッテリーパックを使って、iPhoneをワイヤレス充電している場合、iPhone側のバッテリーは90%のリミットがかかるようにできています。
ちなみに、外部電源を利用している場合は、MagSafeバッテリーパックもiPhoneも、ちゃんと100%まで充電されます。
強力なマグネット機構
MagSafeバッテリーパックのマグネットの保持力、これが良くも悪くも超強力。
例えば、『Anker PowerCore Magnetic 5000』と比較すると、MagSafeバッテリーパックのほうが、数段保持力が高いことを如実に感じ取れます。
保持力が高いので、不意に外れる心配もないですし、ズレる心配もなし。そういう意味では、強力なことに越したことがないのですが、強力すぎて取り外しをするのもコツが必要な感じ。なので、そのコツを掴むまで、ちょっと扱いが大変かもしれません。
出力はMagSafe“のみ”
バッテリー本体の充電をLightningで行うことからもお察しですが、このMagSafeバッテリーパック、デバイスへの電力供給はMagSafe(とQi互換)からしか行なえません。つまり、USBモバイルバッテリーとしては利用不可。
とはいえ、バッテリー容量が1,460mAh(3.7V換算:約3,000mAh)しか搭載されていないので、有線で電力供給できたところで…な感は無きにしもあらず。
まとめ「価格は高いが品質に納得」
そういうわけで、今回のApple『MagSafeバッテリーパック』のレビューを総括すると、
- 純正ならではのギミック多数
- MagSafe充電器 + モバイルバッテリー = 本製品
- 過充電防止機能搭載が嬉しい
- USBモバイルバッテリーとしては利用不可
- 高品質だけど価格も高価
…という感じ。
価格がモバイルバッテリーとしてはお高いのが難。ですが、iOSとの親和性の高さは、さすが純正と言ったところ。
価格の折り合いさえつけば、個人的には買って損はない製品だと思っています。とはいえ、1万円は…ね。
Apple純正は高級品であーる。
おまけ
5,000円くらいなら…ねー。
まあ、高いですわね。
もしウチなら、『Anker PowerCore Magnetic 5000』でいいかなぁ……。
おわり
…むむっ!?
謎のギミックが!?