- 安価に手に入るMagSafe互換のバッテリーパック!
- USB-C出力もパススルー充電も対応なのが嬉しい!
- 良バランスだけど中途半端でもあるのが惜しい!
“備えあれば憂いなし”
ワイヤレス充電機能搭載モバイルバッテリー、Anker『Anker PowerCore Magnetic 5000』をレビュー。iPhone 12などに搭載されたMagSafeとドッキングして一体化、これが非常に便利です。


あら、便利。

あら、便利。(かぶせ芸)
目次
本日のレビュー:Anker PowerCore Magnetic 5000
Anker PowerCore Magnetic 5000ってなに?
MagSafe(for iPhone)とドッキングしてワイヤレス充電が可能な、MagSafe/Qi互換モバイルバッテリー。USB Type-Cから電源出力も可能。
- パススルー充電対応
- USB-Cから電源出力可能
- Qiとしても利用可能
- iPhone 12と高い親和性
- USBとQiは同時出力不可
- USB PD非対応
- 厳密にはMagSafe互換
Anker PowerCore Magnetic 5000 (PowerCore Magnetic 5K) |
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型番 | A1619011 | |
メーカー | Anker | |
バッテリー容量 | 5,000mAh | |
合計最大出力 | USB-C | 10W |
Qi | 5W | |
インターフェース | USB Type-C ×1 Qi ×1 |
|
急速充電 | USB-C | - |
入力 | USB-C*1 | 5V・2.2A |
出力 | USB-C*1 | 5V・2A |
Qi | BPP*2 | |
サイズ | 93×63×16mm | |
質量 | 133g | |
備考 | パススルー充電対応 |
Anker PowerCore Magnetic 5000のスペック
*1USB PD非対応
*2Wireless Power Consortium非掲載

パススルー充電対応で一粒で二度おいしい!
iPhone 12シリーズユーザーなら、とりあえず1つは持っておいても損はないモバブなのであーるっ!!
デザイン
本体

サイズ | 93×63×16mm |
質量 | 133g |
Anker PowerCore Magnetic 5000のサイズと質量
サイズ感としては、少し分厚い名刺ケース。最近では大容量モバイルバッテリーが主流になってきましたが、本製品は5,000mAhと控えめ。それにともなって、全体的にこぢんまりとした佇まい。
このぐらいのコンパクトなサイズ感であれば、サコッシュなどに常に入れて持ち運べるので、モビリティーは上々。ただ、iPhoneに常時くっつけておくには、ちょっと分厚くて邪魔かも……。

使うときだけドッキング、な感じかなー!?
本体裏面には、ワイヤレスパッド(MagSafe/Qi互換)、を搭載。
ワイヤレスパッド部分は、最大5W出力に対応。MagSafeに対応したマグネットが内蔵されており、対応のiPhone(iPhone 12等)であれば、ドッキングして充電が可能です。
本体下面には、LEDインジケーター、USB Type-C、電源ボタン、を搭載。
このUSB Type-Cは、モバイルバッテリー本体の充電にも使いますが、ここからデバイスへ電力供給も可能。USB Type-Cポートは、最大10W出力になっています。
0%–25% | 25%–50% | 50%–75% | 75%–100% |
| | | |
バッテリーインジケーター表示
なお、バッテリーインジケーター表示は上表のとおり。
通電確認をするためのLEDを含めると、全部で5連のLEDになっています。Apple純正品(MagSafeバッテリーパック)と違って、iPhoneのウィジェット上ではバッテリー残量が確認できないため、利用時にはこのLEDインジケーターをチェックしておく必要があります。
本体左面には、仕様や認証に関するプリントが施されています。
この部分を見てみると、「PowerCore Magnetic 5K」とありますが、米国ではこの製品名で販売されているようです。当然ですが、PSEマークも取得済。なお、WPCによるQi認証のロゴマークはありませんでした。
I/Oポート

USB Type-C | MagSafe/Qi互換 | |
合計最大出力 | 10W*1 | |
最大入力 | 11W | - |
最大出力 | 10W | 5W |
ポート数 | 1 | 1 |
Anker PowerCore Magnetic 5000のI/Oポート数・最大出力
*1同時利用不可
Anker PowerCore Magnetic 5000に搭載されている、I/Oポートの仕様については上表のとおり。
USB Type-CとMagSafe/Qi互換ワイヤレスパッドから、同時に電力供給をすることはできません。ただし、USB Type-C経由で本製品を充電しながら、MagSafe/Qi互換ワイヤレスパッドへと出力する『パススルー充電』には対応しています。
USB Type-Cポートは、USB PD非対応(後述)。MagSafe/Qi互換、と変な書き方をしているのは、本製品の情報がWPCのデータベースになく、厳密にはMagSafeでのワイヤレス充電が行われていないためです。

QiはWPC認証のロゴがない。
MagSafeのプロトコルで充電されるわけではない。
…のであーる。

それで“互換”という表現なのですね。
付属品

■付属品一覧
- USBケーブル(Type-C to Type-C)
- 小冊子
USBケーブル

USB Type-C to USB Type-Cケーブルも、しっかりと付属してくれています。これは地味に嬉しいポイント。
ちなみに、長さは0.6m(実測値)でした。ケーブル自体は少し硬めなビニール皮膜。
小冊子

しっかりとした多言語対応のユーザーマニュアルと一緒に、恒例の“Happy?”なカードも付属していました。
ユーザーマニュアルには「ワイヤレス充電」と記載があったのですが、「Qi」とは書かれていなかったので、やはりオフィシャルなQi認証はなさげ。もちろん、Qi対応のスマートフォンや完全ワイヤレスイヤホンの充電は行えるので問題はありません。
着けてみた

iPhone 12 Pro Maxに…装の着をするぞー!

iPhone 12シリーズの中で、一番大きな『iPhone 12 Pro Max』に装着しているため、かなりスペース的に余っています。それもあってか、グリップ感も上々。ただ、装着すると分厚くなるので、これをずっと付けっぱなしにするのは、個人的にはナシ。
ちなみに、本体サイズがiPhone 12 miniよりも、一回り小さくなるように設計されています。なので、12 miniで使った場合でも、このAnker PowerCore Magnetic 5000がはみ出ることはありません。
測ってみた
テスターでUSB Type-Cの仕様をチェックしたところ、USB PDに用いるCCピンは検出されたものの、source_capメッセージが時間内に返ってきませんでした。
どうやら、このAnker PowerCore Magnetic 5000は、USB Type-Cポートは搭載しているが、USB PDには非対応のモバイルバッテリーのようです。

もともと、5V・2Aでしか出力できないから…ねー。
使ってみた
便利なパススルー充電対応

このAnker PowerCore Magnetic 5000は、
USB充電器 → 本製品のUSB-C → 本製品のワイヤレスパッド → デバイス
という形でのパススルー充電に対応しています。

残念ながら、パススルー充電時でもワイヤレスパッドの出力は変わらない(最大5W)のですが、それでもパススルー充電が対応と非対応では大違い。
パススルー充電に対応しているので、カフェやホテルのようなAC電源が確保できるところでは、簡易のワイヤレス充電器としても利用可能。これができるだけでも、荷物が減らせるので嬉しい限り。
USBとワイヤレス充電は同時利用不可

Anker PowerCore Magnetic 5000は、パススルー充電には対応しているのですが、USB Type-Cとワイヤレスパッドの両方から同時出力はできません。

試しに、USB Type-Cとワイヤレスパッドの両方にデバイスを接続して、同時充電を試みました。すると、ワイヤレスパッド側の電力供給が止まり、USB Type-Cからのみ電力供給が行われるという結果に。
どうやら、同時に充電をしようとすると、USB Type-C側に接続しているデバイスの充電が優先されるようです。
厳密にはMagSafe互換

すでにお察しだと思うのですが、このAnker PowerCore Magnetic 5000は、厳密には『MagSafe』のプロトコルで充電が行われているわけではありません。ただ、MagSafe状にマグネットが配されている、という形になっているだけ。
その証拠として、本製品をiPhone 12 Pro Maxに装着したとき、MagSafe規格で充電したときに表示されるアニメーションは現れません。表示されるのは、Qiで充電したときと同じ、バッテリーアイコンと残量のみ。
ちょっとややこしいですが、MagSafe対応なのは、iPhoneとドッキングする機構の部分。充電に関しては、MagSafeで行われているのではない、ということになります。

MagSafe認証品だと、価格が跳ね上がるだろうからねー。

致し方ないですわね。
Qiとしては利用可能

Qi認証に関していろいろ言ってきましたが、ちゃんとQiのワイヤレス充電器として機能します。なので、そこまで気にしなくてよかったり……。
当然ですが、Qi対応の完全ワイヤレスイヤホン(写真は『KENWOOD WS-A1』も、普通に充電できています。
まとめ「緊急用サブバッテリーに最適」

そういうわけで、今回のAnker『Anker PowerCore Magnetic 5000』のレビューを総括すると、
- マグネット装着式なのでノンストレス
- パススルー充電対応が実に便利
- USB対応モバイルバッテリーとしても利用可能
- USBとワイヤレスパッドは同時出力不可
- MagSafe規格で充電が行われるわけではない
…という感じ。
MagSafeで“装着”するのには対応しているけど、MagSafeで“充電”するわけではない(充電はQi互換)。この点をあらかじめ理解しておかないと、ちょっとややこしいことになりそう。
MagSafe認証ではないものの、価格はApple純正品の半値以下というコストバリューは大きな魅力。USBモバイルバッテリーとしても使えるので、緊急用に1つ持っておいてもよいかもしれません。

ケーブルが不要って、実に便利なのであーる。
おまけ

MagSafeの登場で、Qiとの関係性がややこしくなってる気がするんやけど……。

充電プロトコルあるあるですわね。

MagSafe自体はQi互換として作動するんだけどねー。
おわり
パススルー充電対応だから、Qiパッドとしても使えーる!