- USB-A + USB-C + Qi という最強のサブモバイルバッテリー!
- 10,000mAhという容量はモバブー2個め需要にピッタリ!
- USBがピュアな仕様でパススルー充電対応なのもニクすぎる!
最高の“サブ”なモバブー。
USB PDとQiの両対応モバイルバッテリー、Anker『Anker PowerCore III 10000 Wireless』をレビュー。 USB-A + USB-C という合計2ポート搭載で、10,000mAhの容量。しかも、Qiのワイヤレス充電器の機能を搭載。…今年のベストバイモバイルバッテリー発見だ!
大当たりの予感ですわ。
サイズ感も重さもベストな感じやんね!
目次
Anker『PowerCore III 10000 Wireless』って?
Anker PowerCore III 10000 Wirelessってなに?
USBが合計2ポート搭載、Qiワイヤレスパッドも搭載。10,000mAhのちょうどいい容量を持つ、Ankerのモバイルバッテリー集大成。スマホスタンド機能も搭載。
- USBとQiパッドの両搭載
- 最大10W出力のQiパッド
- パススルー充電対応
- 規格違反のないUSB PD
- ベストなサイズ感
- 角度の急なスタンド機能
USBもQiもマルチに使えるモバイルバッテリーが欲しい!
…それなら、今回のモバブーがベストバイであーるっ!
本体チェック
■インターフェース
- Qi ×1
Anker PowerCore III 10000 Wirelessのサイズは 106×68×19mm で、重さは243g。バッテリー容量が10,000mAhでQiワイヤレス充電パッドも搭載しているとなると、結構頑張ってダウンサイジングしている印象。
そして、本体上面にある“雷マーク”とラバーの輪っかの部分が、このモバイルバッテリーのキモでもある『Qi』規格のワイヤレス充電パッドを搭載しています。
本体下面には、入出力関係や認証関係がひっそりと印刷されています。写真では見えませんが、ちゃんとQiの認証を受けているマークもありますね。認証もWPCのサイトにしっかりと掲載されていました。
■インターフェース
- USB Type-A ×1
- USB Type-C ×1
- 電源ボタン
本体前面には、USB Type-Aが1ポート・USB Type-Cが1ポート、合計の2ポートのUSBを搭載。それに加えて、電源ボタンも右端に搭載されています。
なお、USB Type-Cポートは入出力の両対応。なので、Anker PowerCore III 10000 Wireless本体への充電もこのポートで行います。また、電源ボタンを2回押下することで『低電流モード』を起動可能。
画像では分かりづらいですが、本体後面にはスマートフォンスタンド機能が備わっています。
本体左面には何もありません。
■インターフェース
- LEDインジケーター
本体右面に、バッテリー残量やQiワイヤレス充電パッド機能の起動状況を確認できるLEDインジケーターを搭載。なお、LEDインジケーターは5連タイプで、視認性もまずまず良好。
前述したスマートフォンスタンドは、本体の右側から飛び出すような仕組み。
USB Type-A | USB Type-C | Qi | |
合計最大出力 | 20W | ||
最大出力 | 18W | 18W | 10W |
ポート数 | 1 | 1 | 1 |
Anker PowerCore III 10000 WirelessのUSB/Qiポート数・最大出力
Anker PowerCore III 10000 Wirelessに搭載されている、USBポート・Qiの仕様については上表のとおり。
モバイルバッテリー全体の合計最大出力は20W。ポートごとで見ると、USB Type-Aの最大出力が18W、USB Type-Cの最大出力が18W。Qiワイヤレス充電パッドが最大出力が10W。要するに、全部の出力を一度に使うと、何かしらのポートが制限を受けるということになります。こちらについては記事の最後に調べています。
比較的小型なモバイルバッテリーだから、このあたりの出力の制約は仕方ないよねー。
付属品チェック
■付属品一覧
- USB Type-C to USB Type-Cケーブル
- キャリングポーチ
- 取扱説明書
Anker PowerCore III 10000 Wirelessの付属品は、USBケーブル・キャリングポーチ・取扱説明書、という3つ。
モバイルバッテリーにキャリングポーチが付属するのは嬉しいところ。ただ、ちょっとサイズが小さい感じも……。あくまでおまけだから、個人的には気にしませんが…ちょっとチグハグ感はありますね。
ポーチのサイズ感、謎ですわね。
個体差があるのかもだけど、よく分からないのであーる。
ベンチマーク
USB PD充電器の選び方については、こちらの記事からどぞー。
Vbus Hot
チェッカーで確認したところ、シンク(デバイス)未接続時にはソース(Anker PowerCore III 10000 Wireless)から電圧がかかっていないことが確認できました。なので、こちらはVbus Hotではありませんでした。
Bridged CCs
USB-IF認証済のeMarkerチップ搭載の5Aケーブル(Anker PowerLine II USB-C & USB-C 3.1 (Gen2) ケーブル)を接続したところ、Anker PowerCore III 10000 Wirelessで接続が検出され、充電が開始されていました。
PDO
Revision | Power Delivery 3.0 |
PDO | 5V・3A 9V・2A |
Anker PowerCore III 10000 WirelessのPDO
Anker PowerCore III 10000 Wirelessに搭載されている、USB Type-CポートのUSB PDのRevisionは、公称どおり『Power Delivery 3.0』でした。
テスターで測定したところ、出力されたPDOは上表のとおりで、スペックシートに記載されているものと差異はありませんでした。ちゃんと、5V出力時に3Aで出力されています。
うぬ!バッチリであーるっ!!
急速充電規格
USB Type-Cポート(USB PD)は、PowerIQ 3.0(Gen2)に対応しているとのことですが、テスターで測定したところ、独自急速充電規格(Apple 2.4AやQuick Charge等)は検出されませんでした。つまり、規格違反はなかったわけですが、PowerIQ 3.0(Gen2)とは一体……。
USB PDの規格はちゃんと守った!
PowerIQ 3.0(Gen2)の仕様はセルフで無視していくスタイルっ!
結果、それで正解やねんけど…腑に落ちないやんね。
USB Type-Aポートは、PowerIQ 2.0対応。こちらもテスターで調べてみたところ、Apple 2.4A・Quick Charge 3.0・Samsung AFC・HUAWEI FCPを検出しました。こちらは従来のPowerIQ 2.0らしい仕様。
使ってみた
iPhone 12にベストなモバイルバッテリー
Anker PowerCore III 10000 Wirelessの本体上面が、Qi規格のワイヤレス充電パッドになっているのは前述のとおり。ここにQi対応のスマートフォン等を乗せるわけですが…なんと、iPhone SE(第2世代)やiPhone 12 miniとピッタリ。
このピッタリ感が実に気持ちいい。イメージ的には、iPhoneにジャストサイズのポータブルヘッドホンアンプを見つけたときくらい嬉しい感じ。
たとえがマニアックやね……。
iPhone 12 miniやiPhone 12 Pro Maxと並べてサイズを比べてみると、iPhoneのワイヤレス充電に最適なサイズ感という感じがしています。
Anker PowerCore III 10000 Wirelessは適度な接地面積を持っているので、Qiのワイヤレス充電自体が失敗していることもありません。また、Qiパッド部分の周囲にはラバー素材の輪っかがあるので、ホールド感も上々。
うーん、なかなかに良いサイズ感なのであーる。
USB-A・USB-C・Qiの夢の共演
10,000mAhというバッテリー容量を持つサイズ感。そして、USB Type-A・USB Type-C・Qiの3種類の出力を持つ。まさに、これがモバイルバッテリー夢の共演。
このインターフェース全部盛り感が最&高っ!
ザ・ガジェットって感じやんね!
USBとQiで合計3つの電源供給ができるので、スマートフォン2台とAirPods Proという組み合わせでも、このAnker PowerCore III 10000 Wirelessが1つだけで充電可能。
3デバイス同時充電ですが、合計20Wしか出力できない仕様。なので、同時充電するのであれば、ノートパソコンのようなものではなく、スマートフォンやモバイルWi-Fiルーターあたりが最適でしょう。このへんは欲張らずに、です。
ノートパソコンの充電用途なら、Anker PowerCore III Elite 25600 87Wが、わたし的にはおすすめかなー!?
パススルー充電対応は最高
Anker PowerCore III 10000 Wirelessの地味に嬉しいポイントなのが、『パススルー充電』に対応していること。
パススルー充電に対応しているので、USB Type-C経由でAnker PowerCore III 10000 Wirelessを充電しながら、デバイスへの電力供給もできるようになっています。
なお、いろいろ試して調べてみたところ、パススルー充電に対応しているのは、Qiのワイヤレスパッド部分のみ。USB Type-Aポートは、パススルー充電非対応でした。このあたりは電力供給の兼ね合いで致し方なし。
スマートフォンスタンドは角度が急
本体チェックしたときに話したように、このAnker PowerCore III 10000 Wirelessには、ギミックとしてスマートフォンスタンドの機能を搭載しています。
ただ、実際に使ってみると、角度が急すぎる気が……。
デスクに座って見るぶんには問題ない(それでも気持ち角度が急だけど)ですが、見下ろすようなスタイルでの視聴には向いていない予感。スマートフォンスタンドのギミックは、あくまでおまけ程度と思っていたほうがよさそうです。
充電時にデバイスを立て掛ける用…かなー!?
補足
複数USBポート利用時の電力供給量
Anker PowerCore III 10000 Wirelessは前述のとおり、同時利用するポート数(Qiも含む)によって最大出力が異なります。なので、パターン別に分けて各USBポートの最大出力を以下の表にまとめてみました。利用時や購入前の参考にどうぞ。
利用ポート | |||
USB Type-A | USB Type-C | Qi | |
最大出力 | 18W | 18W | 10W |
1ポート利用時の最大出力
利用ポート | ||
USB Type-A + USB Type-C |
Qi + USB Type-C |
|
最大出力 | USB-A:12.5W USB-C:7.5W |
Qi:10W USB-C:7.5W |
2ポート利用時の最大出力
利用ポート | |
USB Type-A + USB Type-C + Qi |
|
最大出力 | USB-A + Qi:12.5W USB-C:7.5W |
3ポート利用時の最大出力
低電流モード時のPDO
Revision | Power Delivery 3.0 |
PDO | 5V・0.9A |
低電流モード時のPDO
ちなみに、Anker PowerCore III 10000 Wirelessに搭載されている『低電流モード』を利用した場合、上表のようなPDOになりました。
まとめ「何の不満もない超サブなモバイルバッテリー」
そういうわけで、今回のAnker『Anker PowerCore III 10000 Wireless』のレビューを総括すると…
- USB-AとUSB-CとQiのマルチモバブー
- 10,000mAhの容量はサブにピッタリ
- Qiのみパススルー充電に対応
- USB-Cに規格違反はナシ
- 細かなギミックを搭載してるガジェット感
という感じ。
モバイルバッテリー自体の容量とUSB PDの出力が最大18Wということから、メインでゴリゴリ使う人からしたら物足りない感じかもしれませんが、これ以上ないサブ感があります。もちろん、ライトユースならメインのモバイルバッテリーとしてもアリ。
Qiのみパススルー充電に対応しているので、iPhone 12等ならば、Anker PowerCore III 10000 Wirelessを充電しながらの電力供給も可能。複数ポート利用時にUSB PDの出力がガクっと下がるのは残念ですが、それ以外は文句ナシな仕様でした。まる。
最近のAnker製モバイルバッテリーの中では、トップクラスの出来であーるっ!
おまけ
これはサブのモバイルバッテリーとしてスタメン決定っ!
異議なしですわ。
最近のAnkerはムラっ気があったけど、今回は技ありホームランって感じやね!
おわり
iPhone 12ユーザー必須のモバブーちゃんっ!