PowerIQとは?—2.0と3.0の違い・Quick Charge・仕様をまとめてお勉強

PowerIQとは?—2.0と3.0の違い・Quick Charge・仕様をまとめてお勉強
記事のポイント
  • PowerIQとは何かについてまるっとお勉強!
  • キモな機能はデバイスへの最適化とケーブル抵抗の減少!
  • PowerIQはVer.ごとに最大出力と急速充電規格が異なる!

PowerIQはややこしい。

AnkerのUSB充電器・モバイルバッテリーに搭載されている『PowerIQ』というテクノロジーについて、サクッとお勉強。そもそもPowerIQとは何か、どういう機能があるのか、バージョンごとの仕様の差異、気になるところ…まとめて総ざらいしてます。

二条ねこ

PowerIQについてひとことでまとめると…
「急速充電規格をまとめたら便利でしょ?」
って、ことだったんだよねー。

まの

なるほど……。

さたえり

知識がある人ほど、悩ましいワードやんね。

『PowerIQ』とは?

PowerIQさんと私

PowerIQさんと私

■PowerIQの概要

  • Anker独自のUSB充電テクノロジー。
  • いわゆる『スマートポート』の一種。
  • さまざまな急速充電規格との互換性を持たせている。
  • 搭載されている機能は主に2つ。
  • PowerIQはバージョンごとに仕様が異なる。

『PowerIQ』とは何かについて端的に言うと、デバイスに合わせてフルスピード充電を行うためのAnker独自のスマートポート規格、という感じ。

そもそも、『スマートポート』とは、USB充電器(モバイルバッテリー)に接続されたデバイスを自動的に検知して、そのデバイスを充電するのに最適でかつ最大の電力量を供給し、充電を行うというもの。このスマートポートという機能については、Ankerだけでなく、他社(AUKEYやRAVPowerなど)でも別の名前で採用されていたりします。

二条ねこ

要するに、ユーザーに分かりやすく認知させるためのブランド名って感じですなー。

まの

実際、知っている人も多い印象ですし、マーケティング的に成功を収めていると言えそうですわね。

PowerIQの機能

  • 接続機器自動検知機能
  • VoltageBoost

PowerIQの特徴的な機能は上記の2つ。

接続機器自動検知機能

接続機器自動検知機能のイメージ

接続機器自動検知機能のイメージ

『接続機器自動検知機能』とは、接続したデバイスを即座に認識して、そのデバイスに対応している最大のスピードで急速充電を行うというもの。

あとで解説するのですが、PowerIQ 2.0以降では通常のUSB充電規格に加えて、Qualcommの独自急速充電規格『Quick Charge』にも対応しています。なので、スマートポートの延長のような機能なのでしょう。

VoltageBoost

VoltageBoostのイメージ

VoltageBoostのイメージ

『VoltageBoost』とは、充電する際に接続するケーブル(USBケーブルやLightningケーブルなど)の抵抗値を調整し、ケーブル抵抗が起因の充電速度の低下を防ぐという機能のこと。

Anker曰く、このケーブル抵抗が原因で、充電速度が遅くなることがあるそう。その充電の際のボトルネックとなる、ケーブル抵抗を減らして、ロスを最小限にしてデバイスへ電力供給を行う。これがVoltageBoostというAnker独自の技術というわけです。

PowerIQバージョン比較

PowerIQバージョン比較
  PowerIQ PowerIQ 2.0 PowerIQ 3.0 PowerIQ 3.0(Gen2)
最大出力 12W 18W 100W 100W
対応ポート USB Type-A USB Type-A USB Type-C USB Type-C
USB PD × ×
Quick Charge ×
(QC 3.0)

(QC 3.0)

(QC 3.0)

PowerIQ各バージョンの仕様比較表

そんなAnker独自の充電テクノロジーであるPowerIQですが、各バージョンごとに仕様が変わっています。上表はそのバージョンごとの仕様の差異をまとめたものです。

二条ねこ

サクッと比較したところで、バージョンごとの細かな仕様を見ていくあーる。

PowerIQ

■PowerIQ仕様まとめ

  • 誕生:2014年
  • USB:USB Type-A
  • 最大出力:12W出力
  • 急速充電規格:
    • Apple 2.4A
W(Max) V A
12W 5V 2.4A

PowerIQの出力表

PowerIQ(PowerIQ 1.0)は、2014年に誕生した最初のPowerIQ規格。

急速充電規格としては、Apple 2.4A(iPhoneを急速充電するためのApple独自規格)にだけ対応している。当時はまだ、普通のUSB充電ポートよりは便利なUSB充電ポートという感じでした。

PowerIQ 2.0

■PowerIQ 2.0仕様まとめ

  • 誕生:2017年
  • USB:USB Type-A
  • 最大出力:18W
  • 急速充電規格:
    • Apple 2.4A
    • Quick Charge 3.0(2.0)
W(Max) V A
18W 5V
9V
12V
2A*1
2.4A
3A*1

PowerIQ 2.0の出力表
*1Quick Charge

PowerIQ 2.0は、2017年に誕生したPowerIQの第2世代。

PowerIQ(PowerIQ 1.0)では非搭載だった、Quick Charge 3.0(2.0)がPowerIQ 2.0では新たに搭載されている。また、最大出力も 12W → 18W となり、より高出力になった。

PowerIQ 3.0

■PowerIQ 3.0仕様まとめ

  • 誕生:2019年
  • USB:USB Type-C
  • 最大出力:100W
  • 急速充電規格:
    • Apple 2.4A
    • Quick Charge 3.0(2.0)
    • USB PD
W(Max) V A
100W 5V
9V
15V
20V
2.4A
3A
5A

PowerIQ 3.0の出力表

PowerIQ 3.0は、2019年に誕生したPowerIQの第3世代。

この世代から、対応ポートが USB Type-A → USB Type-C となり、USB PDに対応(ちょっと意地悪に言うと、準拠はしていない)となった。USB PDに対応したことによって、最大100Wでの電力供給が可能となり、より幅広いデバイスへの充電へも対応したのがこのPowerIQ 3.0。

PowerIQ 3.0(Gen2)

■PowerIQ 3.0(Gen2)仕様まとめ

  • 誕生:2020年
  • USB:USB Type-C
  • 最大出力:100W
  • 急速充電規格:
    • Apple 2.4A
    • Quick Charge 3.0(2.0)
    • USB PD
W(Max) V A
100W 5V
9V
15V
20V
3A
5A

PowerIQ 3.0(Gen2)の出力表

PowerIQ 3.0(Gen2)は、2020年に誕生したPowerIQの第3世代バージョンアップ版。

基本的にはPowerIQ 3.0と同じなのですが、端的に言ってしまうと、よりUSB-IFの仕様に従うような形になったのが、このPowerIQ 3.0(Gen2)。内部の仕様も結構変わっているのですが、電流の最低供給量が 2.4A → 3A となった点が大きなトピック。

USB PDを使うにあたって、5V・2.4Aという組み合わせの出力はいろいろいわく付き。そこが晴れて解消されたのが、このPowerIQ 3.0(Gen2)というわけです。2020年現在においては、この『PowerIQ 3.0(Gen2)』が最新のPowerIQ規格になります。

まとめ「PowerIQは急速充電の詰め合わせだ!」

まとめ「PowerIQは急速充電の詰め合わせだ!」

そういうわけで、AnkerのUSB充電テクノロジー『PowerIQ』について、いろいろお勉強してみました。

最後にPowerIQとは何かについて要約すると…

  • Anker的スマートポート技術
  • Ver.によってはQCやUSB PD対応
  • Ver.によって最大出力(W)が異なる
  • 最新はPowerIQ 3.0(Gen2)

という感じですなの。

厳密に言えば、USB PDに対応したUSB Type-Cポートに、USB PD以外の急速充電規格(Quick Chargeなど)を内包させてはいけないのも事実。ただ、このあたりは実用上問題ない場合が多いことと、規格だけでは語れない大人の事情が絡んでいそうだったりします。なので、結局はユーザーがどこまで許容するかになりそうです。

二条ねこ

PowerIQ 3.0(Gen2)については、かなり良さそうな技術だと思うけどねー。

この記事で紹介したガジェット

おまけ

二条ねこ

AnkerのUSB充電器も、年々地味に進化していっているわけですなー。

さたえり

「地味に」って……。

二条ねこ

だって、大々的に言うものじゃないもんっ!

まの

そういうもの…なのですかね!?

おわり

■Reference
Anker(1, 2