- FUNAIテレビのラインナップをすべて解説!
- 上位は価格的に魅力が少ないが下位はコスパ高し!
- 狙い目は4K液晶のFL-43U4020かFL-43U3020!
フナイってドナイやねーん!?
日本のテレビメーカーである『FUNAI(フナイ・船井電機)』が、日本に再参入して3年めとなった。以前は“安物”テレビメーカーなイメージでしたが、最近のラインナップは意外と魅力的。そこで、FUNAIについておさらいしながら、全シリーズの評価をジャッジしました。
ならば、狙うならミドルクラスですわね。
ハイエンドはSonyやPanasonicとバッティングしちゃうもんねっ!
目次
FUNAI(フナイ・船井電機)って?
FUNAIのテレビについてお話する前に、『FUNAI(フナイ・船井電機)』について知らない人も増えてきたので、改めて3分で分かるようにおさらいしてみます。
FUNAIは日本企業
『FUNAI』って、どこの国の企業!?
と思う人もいるかもしれませんが、れっきとした大阪の日本企業。しかも、創業が1961年(船井電機の前身である船井ミシン商会の創業は1951年)とかなり歴史のある企業だったりします。
一概には言えませんが、日本企業なので壊れた場合のサポート面では、外資メーカーよりも一日の長があると言えるかもしれません。
正式名称は『船井電機株式会社』で、大阪本社の日本企業ってことやね!
FUNAIのテレビの歴史は深い
FUNAI(フナイ)のテレビは、2017年に11年ぶりにヤマダ電機と業務提携をし、国内再参入を果たしています。なので、そういう経緯もあり、あまり見慣れない新興テレビメーカーだと思っている人も多いかも。
ところが、FUNAIとテレビの歴史は深く、1985年にはテレビデオを、2002年には液晶テレビデオをそれぞれ出しています。
また、FUNAIはOEMに強く、古くはVHS(ビデオ)デッキやDVDレコーダーを他社に供給しています。少し前だと、東芝のREGZAをOEM元として供給していました。
要するに、昔からテレビやビデオに携わってきた老舗のメーカーというわけです。
最近だと、CureNelっていう、ネイルアートプリンターを出してたり……。
おおー!女子ですな〜♪
FUNAIのテレビは北米に強い
さて、そうはいってもFUNAI(フナイ)のテレビを持っている人が少ないから、なんとなく評判や評価がイマイチなのでは、と思ってしまう人も少なくないはず。
FUNAI自身、北米市場で人気と言っているので、実際にマーケット情報サイトIHS Markitにて調べてみました。
すると、2019年第1四半期でのFUNAIのシェアは、約10%で第5位(2015年は第4位)。
シェアの数値だけ見ると「ふーん」な感じがしますが、上位の企業が中国の化け物企業TCLに韓国の巨人SamsungとLG。そう考えていくと、FUNAIの北米シェアは謳い文句どおりの大健闘という感じでしょう。
■世界のテレビ販売額別シェア
- Sony:7.9%
- SHARP:4.8%
- Panasonic:3.5%
- 東芝:3.3%
- FUNAI:1.8%
また、総務省によると、全世界でのテレビ販売額(2013年)から見たFUNAIのシェアは1.8%。
各国の企業がこのシェアには入っているので、1.8%はとてつもなく低い…と見えてしまいますが、実際は日本企業で1位のSonyですら7.9%。東芝とは1.5%差と考えると、全世界の販売額で見てもFUNAIのテレビは検討している様子です。
要するに、FUNAIのテレビは日本では11年というブランクがあって、あまり評価されていない様子ですが、北米のシェアなどを見る限り、一定数以上の評価はされていると言えるはず。北米での評判も悪くないので、ジェネリック家電ではなく、しっかりとしたテレビメーカーと言えるはずです。
日本では昔の評判とか評価を引きずってるから、過小評価気味なのかもやね。
2020年版ラインナップ
それでは、ようやく肝心のFUNAI(フナイ)のテレビのラインナップを見ていくことにしてみます。
長い前置きでしたわね…。
シリーズ比較表
7020 | 6020 | 4120 | 4020 | 3020 | 2010 | 1010 | |
画面サイズ | 65V型 55V型 |
55V型 | 55V型 | 49V型 43V型 |
55V型 50V型 43V型 |
40V型 32V型 24V型 |
40V型 32V型 24V型 |
ディスプレイ | 有機EL | 有機EL | 液晶 | 液晶 | 液晶 | 液晶 | 液晶 |
画面解像度 | 4K | 4K | 4K | 4K | 4K | 40V型:FHD 32V型:HD 24V型:HD |
40V型:FHD 32V型:HD 24V型:HD |
4K HDR | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | - | - |
内蔵HDD | 1TB | 1TB | 1TB | 1TB | - | 500GB | - |
高画質技術 | Clear Pix Engine OLED Z 4K Clear Pix Remaster Brilliant Wide color Dolby Vision |
Clear Pix Engine OLED 4K Clear Pix Remaster Brilliant Wide color Dolby Vision |
Clear Pix Engine Plus 4K Clear Pix Remaster Brilliant Wide color Dolby Vision くっきりモーション240 |
Clear Pix Engine Plus 4K Clear Pix Remaster Brilliant Wide color¹ Dolby Vision くっきりモーション120 |
4K Clear Pix Remaster くっきりモーション120 |
- | - |
倍速駆動 | ○ | ○ | ○ | - | - | - | - |
高音質技術 | Sonic Emotion PREMIUM PLUS | Sonic Emotion PREMIUM PLUS | Sonic Emotion PREMIUM | Sonic Emotion PREMIUM | Sonic Emotion PREMIUM | DTS TruSurround | DTS TruSurround |
録画機能 | 4K裏録 2番組裏録 |
2番組裏録 | 4K裏録 2番組裏録 |
4K裏録 2番組裏録 |
裏録 | 裏録 | 裏録 |
チューナー数 | BS・CS(4K) ×2 地デジ・BS・CS ×3 |
地デジ・BS・CS ×3 | BS・CS(4K) ×2 地デジ・BS・CS ×3 |
BS・CS(4K) ×2 地デジ・BS・CS ×3 |
地デジ・BS・CS ×2 | 地デジ・BS・CS ×2 | 地デジ・BS・CS ×2 |
VOD | YouTube AbemaTV U-NEXT DAZN dTV ひかりTV 4K アクトビラ4K TSUTAYA TV Hulu |
YouTube AbemaTV U-NEXT DAZN dTV ひかりTV 4K アクトビラ4K TSUTAYA TV Hulu |
YouTube AbemaTV U-NEXT DAZN dTV ひかりTV 4K アクトビラ4K TSUTAYA TV Hulu |
YouTube AbemaTV U-NEXT DAZN dTV ひかりTV 4K アクトビラ4K TSUTAYA TV Hulu |
- | - | - |
無線LAN | ○ | ○ | ○ | ○ | - | - | - |
スマホアプリ | ○ | ○ | ○ | ○ | - | - | - |
詳細 | 7020シリーズ | 6020シリーズ | 4120シリーズ | 4020シリーズ | 3020シリーズ | 2010シリーズ | 1010シリーズ |
FUNAIテレビシリーズ2020年版ラインナップ。
¹FL-43U4020(43V型)は非対応。
ラインナップの見分け方と解説
7020 | 6020 | 4120 | 4020 | 3020 | 2010 | 1010 | |
モデル | OLED上位 | OLED下位 | 液晶上位 | 液晶中位 | 液晶下位 | エントリー | エントリー |
解説 | 4Kチューナー内蔵4K有機ELでVODアリ&倍速アリ | 4K有機ELでVODアリ&倍速アリ | 4Kチューナー内蔵4K液晶でVODアリ&倍速アリ | 4Kチューナー内蔵4K液晶でVODアリ | 4K液晶 | 寝室やサブ向け | 寝室やサブ向け |
FUNAIテレビシリーズのラインナップ解説。
FUNAIのテレビシリーズが多くなってきたので、分かりやすく違いを示したのが上表です。
主要な機能でラインナップを分けると…
- 4K:7020・6020・4120・4020・3020
- 4Kチューナー内蔵:7020・4120・4020
- VOD:7020・6020・4120・4020
- スマホ対応:7020・6020・4120・4020
というシリーズの区別ができるようになります。
FUNAIテレビの2つの疑問
FUNAI(フナイ)のテレビラインナップと、シリーズ別の機能の違いを見たところで、気になる評判について。
壊れるのが早い噂
調べていて真っ先に目に入るのが、
FUNAIのテレビが壊れる
ということ。
結論から言えば、壊れるか否かは“運次第”だから、それよりも保証重視やね!
おそらく、昔のFUNAIのテレビのイメージを引きずっているのでしょうが、やたら出てくる“FUNAI”と“壊れる”というキーワードのセット。
どんな家電も壊れるときは壊れますし、工業製品である特性上、製品の個体差があって当然(個体差のブレは少ないに越したことないが)。実際、SonyやPanasonicのテレビが壊れやすいという口コミだってありますし、こういう評判は悪いものばかりつくのがWebというものなのです。なので、壊れる・壊れないは一概には言えないし、評判は当てにならない可能性があると思っておくのが無難です。
それよりも重視なのが、テレビが壊れたときの保証やアフターサービス。
FUNAIのテレビはヤマダ電機専売ということもあり、当然ながら、ヤマダ電機独自の延長保証に加入することができます。なので、FUNAIのテレビが壊れるのが不安…と思っているのであれば、ヤマダ電機の『有料延長保証家電保』に入っておきましょう。
無料の長期保証もあるけど、こっちは保証自体の評判が…なんよね。
まぁ、無料だから仕方ないよねー。
音質の口コミが微妙
もうひとつ気になったのが、
音質の評判がイマイチ
ということ。
こっちは、確かに他社の高音質を歌っているモデルに比べると微妙かもやね…。
実際にヤマダ電機(三宮と難波)でFUNAIのテレビの音質をチェックしにいったのですが、確かにネットの口コミどおり、可もなく不可もなく。どちらかといえば微妙…。少なくとも、高音質で凄いとは言えないレベルでした。このへんは次期モデルで改善してほしいところ。
なので、別途サウンドバー・シアターバーを購入するのが個人的にはおすすめ。壁掛けするならサウンドバーは設置が大変ですが、テレビ台に置くなら問題なさそうなテレビ足の高さでした。
個人的なFUNAIテレビの評価
■ここが良かった
- 液晶テレビのコスパは案外良さげ。
- 4120・4020のシリーズが特に良かった。
- ジェネリック家電と違って機能は意外と豊富。
■ここがイマイチ
- ヤマダ電機独占販売で価格が下がらない。
- 最上位モデルはコスパが微妙。
- エントリーモデルの画質は価格なり。
- VODの対応状況が中途半端。
ヤマダ電機独占ということもあって、どうしても価格が固定されてしまうのが最大のネック。
特に顕著に出てしまうのが、上位のモデル。確かに高くはない価格設定なのですが、SonyやPanasonicなどの大手メーカーのモデルとバッティングすると、かなり分が悪い状況になっています。有機ELモデルの『FE-55U7020』に至っては、Sonyの同じく有機ELテレビ『BRAVIA KJ-55A8G』よりも数万円高いという状況に。これだと、Sonyを選んでしまうはず。
それと、中級機以上はVODサービスに対応しているのですが、なぜか『Hulu』には対応しているのに、『Amazon Prime Video』や『Netflix』には“非対応”という超微妙さ。
このへんのVOD周りについては、Amazonの『Fire TV』を別途購入すればよいのですが、せっかくの内蔵VODがもったいないことになっています。
ここまでは微妙な評価を話してきましたが、液晶テレビの4120・4020の両シリーズについては、非常に好印象でした。
価格に関しては、10万円前後と相変わらずしょっぱい設定なのですが、テレビの映像に関しては悪くなく、ジェネリック家電ではないことを実感できます。Wi-Fi機能やスマホアプリ対応というポイントも、なかなかにガジェット好きの心を揺さぶる感じ。
価格の暴落が嫌だからヤマダ電機専売やと思うけど、それがちょっとアダになっている感は否めない感じやね。テレビ自体は好印象やったから、余計にもったいないかも。
おすすめのモデルは○○だ!
私もFUNAIのテレビは購入検討しているので、最後におすすめ…というか狙い目なモデルを2機種に絞って紹介して終わりたいと思います。
FL-43U4020(43インチ):メインにもサブにも使える万能選手
画面サイズ | 43V型 |
ディスプレイ | 液晶 |
画面解像度 | 4K |
内蔵HDD | 1TB |
VOD | ○ |
無線LAN | ○ |
アプリ | ○ |
FL-43U4020のスペック。
1つめが、『FL-43U4020』という、4K対応液晶テレビの中級機に位置付けされるモデル。
価格は10万円を少し切るぐらいで、とてつもなく安いわけではないけれども、ひととおりの機能(VODやWi-Fi)が入っていて、4Kチューナーが内蔵されているのは良き。
メインのテレビを探しているけれども、10万円以上は出せないという人におすすめ。10万円以上出せるならば、SonyやPanasonicの4Kテレビを検討するほうがベターでしょう。
FL-43U3020(43インチ):サブの4Kテレビと考えればコスパ抜群
画面サイズ | 43V型 |
ディスプレイ | 液晶 |
画面解像度 | 4K |
内蔵HDD | - |
VOD | - |
無線LAN | - |
アプリ | - |
FL-43U3020のスペック。
2つめが、『FL-43U3020』という、4K対応液晶テレビの下位機種に位置付けされるモデル。
メインのテレビにするには、機能が乏しい本機。ただ、価格が43インチの4Kテレビで4万円台で購入できるのは大きな魅力。VODは非搭載だけれども、Fire TVを購入しさえすれば解決できるので、寝室や自室のサブテレビとしてかなり使える感じ。
まとめ「FUNAIのテレビを狙うなら2台めコスパ重視」
去年もFUNAIのテレビについて記事を書いたのですが、かなりラインナップは強化されており、魅力的なモデルが増えたと感じています。
ただ、相変わらず上位機種の価格設定が強気なのは評価を落としたい点。去年に比べて、4Kテレビ自体の価格も下がっていますし、アイリスオーヤマのような超高コスパが参入してしまっているので、立ち位置的には扱いづらくなっているのも事実。ここが正念場になってきそうです。
ただ、ミドルクラスのテレビは日本企業らしい良さがあるので、FUNAIのテレビを買うのであれば、とりあえず4K液晶のFL-43U3020ぐらいが良さげかもしれません。
FUNAIはスーパーサブなテレビにはピッタリかも!?
おまけ
ディスプレイ代わりにFUNAIの4Kテレビを買うって、わりとアリな選択肢やと思うんよね。
確かに、大型4Kのディスプレイとしては安価ですからね。
そうなんよね。
Fire TVでも挿して、VOD専用のディスプレイにどうかなって!
安いからこそできるガジェット感はあるよねー!
おわり
Reference:
船井電機
先に結論を言っちゃうと、
価格が安くて日本メーカーが欲しくてVOD等を見る人
におすすめな感じやね!