- X(旧 Twitter)CEOのYaccarino氏がブログ『Xの未来』を投稿
- 『Xの未来』というブログタイトルでありながら内容が“すべて過去”
- “広報畑”のYaccarino氏がCEOに就任したということは……!?(察し)
X Corp.のYaccarino CEOが、『Xの未来』というタイトルのブログ記事を投稿しました。
この記事、かなりツッコミどころ満載で、巷では否定的な感想が多い印象。それはさておき、この記事が意味することは、“牧歌的なSNSの終焉”ではないでしょうか。
中央集権型ですから、その末路は見えていましたが、それがより顕著になったというわけですね。
そういう意味では、『X(旧 Twitter)』『Threads』と『Mastodon』『Bluesky』とは棲み分けができそうやんね。
X Corp. CEOが『Xの未来』というブログ記事を投稿
X Corp.の新しいCEOに就任したLinda Yaccarino氏が、X(旧 Twitter)公式ブログに『Building the future of X(和訳:Xの未来)』というタイトルの記事を投稿しました。
上画像がその記事のスクリーンショットなのですが、タイトルが『Xの未来』となっているのにもかかわらず、“未来”に関する内容は「今後のXのさらなる発展にご期待ください。」の部分だけ。ちなみに、和訳されていない原文では「Stay tuned—the team is shipping more this week.」となっており、とりあえず何かしらの動きがあるということしか分かりません。
要するに、『Xの未来』というタイトルではありますが、内容としては“過去”に関するものばかり。そして、その内容についても、ユーザーに向けてというよりかは、広告主に向けたものという印象が強く感じます。
Yaccarino CEOの最初の仕事は、Elon Musk氏が行ったことの説明と火消しでしょうか。
うーむ、大変な役回りですな。
本当の『Xの未来』とは何か?
Elon Musk氏が『X Corp.(旧 Twitter, Inc.)』を買収したことにより起こった、これら一連の騒動というか、大変革。
思い起こせば、その発端ともなったのが『Twitter Blue』の登場と、サードパーティ製アプリ締め出しでした。
有料のサブスクリプションサービス『Twitter Blue』に加入することで得られるベネフィットというのは、いわゆるROM専に該当するユーザー向けではなく、積極的に発言してフォロワーを獲得したいインフルエンサーに向けての印象が強い。
そして、サードパーティ製アプリの締め出しを行ったことにより、必然的に広告を目にする機会が増えることになります。これに関しては、X Corp.(旧 Twitter, Inc.)が、過度に広告収入に依存したビジネスモデルゆえ。慢性的な赤字体質である同社の場合、サードパーティ製アプリを許可している余裕なんてありません。
そして、新たに導入された、『Keywords Ads(和訳:キーワード広告)』や『Creator Subscription Program(旧 Super Follows)』などが、顕著に広告主やインフルエンサーを意識したサービスであり、それこそ『Xの未来』を示しているのではないでしょうか。
筆者のイメージで言えば、Googleに買収されて以降の『YouTube』と同じ道を辿っているという感じ。今後はより一層、コンテンツにお金の影がちらつくようになるでしょう。それをどう受け止めるかはユーザー次第ですが、もはやそこには牧歌的なSNSはありません。もはや、徹頭徹尾に広告ツールなのです。
だからこそ、広報畑のYaccarino氏がCEOに就任したのでしょうな。
そこまでクリエイターやインフルエンサーに寄せるなら、アクティブユーザーの多い日本でも『Twitter Write(Twitter Notes)』をサービスインさせてほしいのですがね。
そうなんだよねー。
せっかくの『note』や『Medium』に対応できるサービスなのに、なーんか微妙にズレてるのであーる。
そのくせ、外部リンクを貼られるのを嫌がるっていうね。
X(旧 Twitter)にnote的なサービスがあると、本来の“ミニブログ”に回帰できそうだし、全世界的に始めるべきなのであーる。
まとめ「結局のところは“中途半端”」
タイトルが『Xの未来』なのに、コンテンツが“Xの過去”だということ。
人と人とのコミュニケーションツールとしてのSNSではなく、広告主やインフルエンサーが利益を得るためのビジネスツールになる。そこにもはや、牧歌的なSNSはない。
ちょっと辛口なことを言いますが、「そんなことより、ユーザーが求めている“やるべきこと”をやってほしい」のです。それさえやってくれれば、あとはどうなろうが構いません。
Twitter Blueも中途半端ですし、相変わらずのシャドウバン連発もありますし、広告主やインフルエンサーに配慮するのは理解するとして、何もかもが中途半端なのです。だから、ビジョンが見えてこない。こんな状態で、スーパーアプリになったところで、総スカンを喰らうだけでしょう。
そもそも、名前を『Twitter』から『X』に変えた経緯からして、“サービスの私物化”という印象が拭いきれないのであーる。
おまけ
わたしはビジネスツールやスーパーアプリになることに対して、別に否定的じゃないんだけど、それにしては奇行が多すぎるから呆れているのであーる。
天才経営者の考えることは凡人には解らぬ、で片付けられそうですわね。
でも、サービスを使うユーザーの大半は凡人なのであーる。
だから、驕り高ぶることなく、一般層の意見に耳を傾けるのが大切なのですぞ!
うーん、それが伝わればいいんやけどね。
おわり
ひとことで表現するならば、
「広告主とインフルエンサーのためのSNSになった」
という感じなのであーる。