- ふくおかFG傘下の『みんなの銀行』が3期連続赤字で経営状況の改善見込み少
- ユーザーからすると金利や使い勝手が微妙で“おしゃれなだけ”という印象も
- 三井住友銀行の『Olive』が登場した現在の状況だと…いろいろ厳しい予感
鳴り物入りで登場した、『みんなの銀行』。
報道によると、3期連続赤字が決定的でかなり厳しい状況だそう。打開すべく、BaaS事業を強化しているようですが、経営状況が改善されるかは不透明なようです。
『ミライノデビット』や『Olive』とは違って、リアルカードが存在しないデビットカード。これも、使い勝手という面で足を引っ張ってる印象がありますなー。
デジタルネイティブなZ世代がターゲットっぽいから、利益を確保しようにも大変な気はするやんね。
『みんなの銀行』の3期連続赤字報道
ふくおかフィナンシャルグループ傘下で、アクセンチュアが基幹系システム開発支援をした、『みんなの銀行』。
そんな『みんなの銀行』ですが、報道によると、銀行法では原則開業3年以内に黒字化をすることが求められているが、同行の3期連続赤字が確定的となっているとのこと。それにより、同行の黒字化達成時期を、開業7年目である2027年度まで後ろ倒しにされたそうです。
個人的には応援してるんだけど、経営状況は芳しくないようですな。
BaaS(Banking as a Service)事業を強化をして、何とか打開しようと試みているみたいですが、それでも直近で黒字化を達成するのは厳しいようですわね。
なお、『みんなの銀行』の貸借対照表や損益計算書については、電子公告から閲覧することが可能です。
エンドユーザーとして不満点
そんな『みんなの銀行』。
応援もしておりますし、さまざまなサービスを使いたい気持ちもあります。
しかしながら、そういう気持ちはありつつも、実際は不満点が多いため、ネット銀行系だと『住信SBIネット銀行』や『あおぞら銀行(BANK口座)』を重用してしまっている自分がいます。
みんなの銀行における大きな不満なのが、同行が発行しているデビットカードの使い勝手。
Apple PayやQUICPayなどのタッチ決済に対応しており、いわゆる“モダン”な仕様になっています。ところが、同行のデビットカードというのは『バーチャルカード』しか存在しません。つまり、『リアルカード』は発行されません。
住信SBIネット銀行の『ミライノデビット』、三井住友銀行の『Olive』、これらのデビットカードとは異なり、リアルカードが発行不可。そのため、どうしても使えない場面が出てしまいます。それゆえに、みんなの銀行が発行するデビットカードを一切使わなくなりました。
加えて、『ミライノデビット プラチナ』を発行してしまうと、デビットカード還元率も同行の『プレミアム会員』と同じ“1.0%”で並んでしまうので、なおさら使う意味がなくなってきます。
『ミライノデビット プラチナ』を発行するには、11,000円の年会費が必要ですが、モバイル端末の保険や『LoungeKey』、『ダイニング by 招待日和』、『Global Data Roaming by FLEXIROAM』などのベネフィットが付帯してきますからね。
もうひとつの不満点なのが、月額600円の『プレミアム会員』に加入しないと、他行宛振込手数料やATM出金手数料が無料にならないこと。
ネット銀行系でATM出金手数料がデフォルトで有料というのは、申し訳ないですが使いづらい。だからといって、そのためだけに月額600円の『プレミアム会員』に加入すると、ランニングコストがかなり発生してしまいます。
せめて、預金残高が●●円以上であれば月1回は入出金無料、としてくれないと、「他行でいいや」となってしまっても仕方ありません。おそらく、みんなの銀行ユーザーの大半は、Z世代のお金にシビアな方々でしょうから。
まとめ「“おしゃれなだけ”なのかも!?」
2023年9月期の中間決済で、27億円の赤字。
また、3期連続赤字が確定的となっている。
デビットカードの使い勝手が悪い。
リアルカードが存在せず、プレミアム会員にならないと還元率も低い。
他行宛振込手数料とATM出金手数料。
ネット銀行系なのに、ATM出金手数料がデフォルトで有料。プレミアム会員にならないと、ATM出金手数料が無料にならない。
少々辛口な意見となってしまいましたが、現状は“おしゃれなだけ”としか言えません。
ローンやキャッシングのサービスも…ですからね。
おまけ
最悪、事業撤退もあり得そうですわね。
当事者であるふくおかFGも、傘下として回しているだけですからな。
“ふくおかFGの黒歴史”にならなければいいんやけどね。
おわり
預金金利の高さでいうと『あおぞら銀行(BANK口座)』がありますし、使い勝手やBaaSに強いとなると『住信SBIネット銀行』がありますし、ネット銀行系の中でも微妙な存在になりつつあるのですよね。