- 地デジの4K放送の開始時期は…未定!
- 地デジの4K化が難しい理由を3つ考えた!
- 4Kテレビは地デジしか見ないなら買い時はまだ先!
実は4K放送ってまだまだ先のお話。
2018年にBSと110度CSが先んじて『4K放送』(4K実用放送)に対応しました。そうなってくると、気になるのが『地上デジタルテレビ放送(地デジ)』の4K放送について。2020年はオリンピックイヤーなので、地デジの4K化は2020年?と思っていたら……悲しき事実が明らかに。
バッカルコーン!ギャスビゴー!!
4Kテレビの買い時に困りますわね…。
目次
地デジの4K放送はいつから?
冒頭でも触れたように、地デジ(地上波)の4K放送の開始時期は“未定”です。
オリンピック開始と同時に4K化されると思ってる人多そうだよねー。
それはあり得るやんね…。
なので、地デジの4K放送がいつから始まるかも分からないですし、目処が立たなければ十数年は現在の2K(フルハイビジョン)放送のままというわけです。4Kテレビが普及してきているのに、肝心の地デジは4K化しない。なんだか不思議な現象になってきています。
BS・CSでは4K放送が始まってるし、4Kテレビのすべてが無意味っていうわけではないんやけどね。
地デジの4K放送は難しい
地デジ(地上波)はしばらく4K放送にはならず、2K放送のままということは分かったのですが、そもそもどうして4K化できないのでしょうか。
■地デジの4K化が難しい理由
- 4K放送と2K放送の並行配信の必要性。
- ワンセグ放送・フルセグ放送との兼ね合い。
- 動画コーデック方式変更によるコスト。
いろんな事情があると思うけど、こんな感じの理由がある気がするんよね。
【理由1】4K放送と2K放送の並行配信の必要性
まず1つめの理由が、地上波放送は4Kと2Kを並行配信する必要性が高いということ。
日本のテレビ普及率はもの凄く高いので、いきなり地デジが 2K放送 → 4K放送 と切り替わってしまうと、確実にユーザーは混乱するでしょう。
以前、地アナから地デジへの移行の際にも、2011年7月のアナログ放送波停波から約4年間『デジアナ変換』というサービス(2015年4月30日終了)が行われました。そのようなサービスを“また”行わなければならなくなるというわけなのです。
国民全員が全員、4Kチューナー搭載のテレビやレコーダーを購入するわけではないので、現行の2K放送を並行して配信する必要があるわけです。そうなると、かなりの非現実性を含むので、ユーザー数が限られるBSやCSのようにすぐに4K化とはならないというわけです。
【理由2】ワンセグ放送・フルセグ放送との兼ね合い
つぎに2つめの理由は、ワンセグ放送とフルセグ放送をどうするかということ。
おそらく、地上波放送が4K化されると、そのタイミングで終了しそうなのが『ワンセグ』と『フルセグ』の2つ。以前ほど言葉を耳にする機会が減ったにしても、ユーザーが0というわけではありません。
結局のところ、前述した地デジの2K放送と同じく、ワンセグ放送やフルセグ放送との兼ね合いを考えないといけないので、簡単に4K化が難しいということになるわけです。
【理由3】動画コーデック方式変更によるコスト
そして3つめの理由は、現在の地デジ放送に使われている動画コーデックと4K放送に使う動画コーデックが異なるということ。
現在の地デジ放送では『H.262(MPEG-2)』という動画コーデックを用いています。しかし、4K放送では『H.265(HEVC)』という動画コーデックを用いています。
動画コーデックが異なるということは、地デジを4K化するにはH.265に対応させないといけないというわけです(4Kの情報量が多いのでH.262では厳しい)。
ただ、そのコストは甚大になるはず。地アナから地デジへの完全移行のために約600億円の政府予算がかかったことを考えると、そうそう地デジ放送している全テレビ局がそうそう4K対応にできないことが分かります。
実際のところはどういう事情なのかは分からないけど、地デジの4K放送はハードルが高いのは確かやろうね。
コストのことを考えちゃうとねー。
地デジ目的で4Kテレビは無意味?
ここまで話してきた、
- 地上波放送の4K化の時期は未定
- 地上波放送の4K化自体が困難
ということを考えると、地デジの視聴目的で4Kチューナー内蔵4Kテレビを購入するのは、無意味…とまではいかないにしても、コスパという観点では悪くなってしまうのは事実でしょう。
もちろん、BS(右旋・左旋)やCS(110度・124度・128度)では、すでに4K放送に対応していますし、ケーブルテレビやIPTV(ひかりTVやアクトビラ)も4K放送に対応しています。なので、これらを試聴する目的で4Kチューナー内蔵4Kテレビを購入するのは、特に問題がないでしょう。
要するに、4Kテレビの購入を考えていて、なおかつ“地デジしか見ない”というユーザーだった場合、4Kチューナー内蔵4Kテレビを急いで購入する意味は薄いとなるわけです。
4Kテレビの買い時とは?
そうなってくると、4Kテレビの買い時というのが気になってくるはず。
“買いたい時が買い時”という言葉のように、自分が欲しいと思ったときが購入のベストタイミングだとは思います。ただ、コスパという面で考えると、VOD(NetflixやAmazon Prime Video)やUltra HD Blu-rayの視聴を考えていないなら、“待ち”が正解かもしれません。
ただ、4Kテレビの価格自体は、ここ数年でかなり値下がりを見せています。メーカーを選ばなければ数万円で購入可能という状況。大手メーカー製でも7〜8万円で購入できるようになってきました。なので、比較的安い4Kテレビを“つなぎ”で購入するというのもアリな気がします。
まとめ「地デジの4K化は期待しないほうが無難」
いろいろ話してきましたが、地デジの4K化という話を総括すると…
4K未定だし期待はしない
ということになりそうです。
まさにVOD全盛期な昨今。地デジが待望の4K化…となる前に、多くのユーザーがテレビよりもNetflix・Hulu・Amazon Prime Videoをメインに視聴する時代が来るかもしれません。そうなってくると、テレビそのものの意義も変わってくる気がします。
4K化されたらラッキーくらいな感じがいいかも!?
おまけ
いろいろ難しいのですなー。
地デジの4K放送がまだなのに、これだけ各社4Kテレビを売り出している理由って……。
まぁ、いろんな事情があるってことやろうね…。
おわり
Reference:
4K8Kの政策 - 総務省
実は…地デジの4K放送は“未定”っていう事実!