各デバイスでAmazon Music HDで192kHz/24bit再生するには?

各デバイスでAmazon Music HDで192kHz/24bit再生するには?
サイト内の外部リンクはアフィリエイト広告を含む場合があります(詳細はプライバシーポリシーを参照)
記事のポイント
  • Amazon Music HDは最大192kHz/24bit!
  • ハイレゾが96kHz/24bitでないのがキモ!
  • 再生機器によって条件や必要な物が異なる!

192kHz/24bitなハイレゾで聞く!

ハイレゾ音質ストリーミングサービス『Amazon Music HD』。サービスで提供されているハイレゾ音質は、192kHz/24bit(最大)となってます。今回は、このAmazon Music HDのハイレゾ音質を“フル”で聞く方法を考えてみました。

さたえり

ポイントは一般的なハイレゾである、96kHz/24bitとは“異なる”ってことなんよね。

二条ねこ

周波数(kHz)が上がってるから、Amazon Music HDはより高音質ってことだねー?

さたえり

平たく言えば…ね。
とにかく、そこに注目しないとダメってことやね。

はじめに

本題に入る前に、『Amazon Music HD』の概要と、その中にある『Ultra HD』(ハイレゾ)の音質について、少しだけ補足的に解説しておきます。

Amazon Music HDについて

Amazon Music HDには3種類の音質が存在。

Amazon Music HDには3種類の音質が存在。

  SD HD Ultra HD
音質 △(圧縮音源) ○(CDレベル) ◎(ハイレゾ)
ビットレート 最大320kbps 最大850kbps 最大3,730kbps
信号処理 非公表 44.1kHz/16bit 192kHz/24bit¹
ファイルサイズ例 約10MB/1曲 約50MB/1曲 約150MB/1曲

Amazon Music HDで提供される音質表。
¹最大の場合。

『Amazon Music HD』とは、Amazonが行っている音楽ストリーミングサービスの一種。そして、その中でもUltra HD音質(ハイレゾ)でストリーミングができるサービスということを指します。

なお、Amazon Music HDの収録曲のすべてがハイレゾというわけではありません。中には、SD(圧縮音質)やHD(CD音質)もあります。
Amazon Music HDには6,500万曲以上収録されていますが、Ultra HDに対応しているのは数百万曲(2019年現在)となっています。

ハイレゾ対応『Amazon Music HD』概要—料金・音質・対応機器・注意点を総ざらい

ハイレゾ対応『Amazon Music HD』概要—料金・音質・対応機器・注意点を総ざらい

2019年11月19日

Ultra HDについて

Amazon Music HDのハイレゾには、さまざまな音質が混在している。

Amazon Music HDのハイレゾには、さまざまな音質が混在している。

Amazon Music HDのハイレゾ音質は、
“最大”192kHz/24bit
と公式に記載されています。

つまり、最大…なので、上画像のようにさまざまなハイレゾ音源が混在しています。ただ、最高音質が192kHz/24bitなのは事実なので、ちゃんと音質をすべて網羅したいというわけです。

二条ねこ

ん!?44.1kHz/24bitってハイレゾなのー?

さたえり

ハイレゾ = 96khz/24bit
ってイメージがあるけど、JEITAが公告したハイレゾはCDより高音質とだけやからね。44.1kHz/24bitもハイレゾといえばハイレゾなんよね。

まの

網羅…mora……。

Ultra HD(192kHz/24bit)で聞く方法

それでは、Amazon Music HDの『Ultra HD』(ハイレゾ)音源、その中でも最大音質である192kHz/24bitで聞く方法や機器を考えてみます。

さたえり

イヤホン・ヘッドホン・スピーカーがハイレゾ対応なものを使っている前提で話していくからね!そこだけ注意してね。

パソコン(Win・Mac)で聞く場合

パソコン(Win・Mac)で聞く場合

■192kHz/24bitで聞くのに必要な物

  • パソコン(Windows・Mac)
  • ハイレゾ(192kHz/24bit)対応USB DAC
  • ハイレゾ対応イヤホン・ヘッドホン・スピーカー

一般的なパソコンは44.1kHz/16bit、つまりCD音質までしか信号処理できないものが多い(一部Macだと96kHz対応)ので、別途ハイレゾ対応USB DACを用意する必要が出てきます。

▼Sony『CAS-1』

CAS-1について

Sony『CAS-1』は、DAC兼ヘッドホンアンプ兼プリメインアンプ。ハイレゾは最大192kHz/24bitに対応。

最初からスピーカーが付属しているので、これを買っておけばハイレゾが楽しめるのもよいので便利。
DACではあるがBluetooth搭載。BluetoothコーデックはLDACに対応しており、Bluetoothでもハイレゾが楽しめるのも面白い。(LDACの場合は規格上、サンプリング周波数が下がる場合アリ)

▼Astell&Kern『ACRO L1000』

ACRO L1000について

Astell&Kern『ACRO L1000』は、DAC兼ヘッドホンアンプ兼プリメインアンプ。ハイレゾは384kHz/32bitに対応。

オーディオ感のないDACを設置したいならこれ。
ヘッドホン出力・イヤホン出力は、なんとバランス出力にも対応しているので、本格的なヘッドホンアンプとして使えるのも嬉しい。さらに、バナナプラグ対応でスピーカーへの出力も可能。個人的にはこちらがおすすめ。

iOS(iPhone・iPad・iPod Touch)で聞く場合

iOS(iPhone・iPad・iPod Touch)で聞く場合

■192kHz/24bitで聞くのに必要な物

  • iOS(iPhone・iPad・iPod Touch)機器
  • ハイレゾ(192kHz/24bit)対応USB DAC(ポタアン)
  • ハイレゾ対応イヤホン・ヘッドホン

iPhoneやiPad単体では仕様上、最大48kHz/24bitという信号処理になってしまうので、そのままイヤホンへ出力すると音源の音質をフルで楽しむことはできません。なので、別途USB DAC(ポータブルヘッドホンアンプ)が必要になります。

▼iFi-Audio『nano iDSD Black Label』

nano iDSD Black Labelについて

iFi-Audio『nano iDSD Black Label』は、USB DAC搭載ヘッドホンアンプ。ハイレゾは384kHz/44.1kHzに対応。

PCMにDSDにMQAに…とハイレゾに対応させるだけさせたヘッドホンアンプという印象。4極端でのバランス出力にも対応。
個人的には、USB端子がMicro USBでなく、USB Type-Aになっているのが好き。こっちのほうが使い勝手が良くなる印象です。

Androidで聞く場合

2014年にリリースされたAndroid Lollipopを搭載したAndroid端末の多く、またはそれ以降にリリースされたAndroid端末では、HD/Ultra HD再生をサポートしています。 しかし、Android端末の品質と使用目的は大きく異なるため、HD/Ultra HDサポートについてはメーカーの仕様を確認することをお勧めします。

Source:Amazon Music HDについてよくある質問 - Amazon

Androidでは外付けDACはサポートされていません

Source:Amazon Music HDについてよくある質問 - Amazon

現時点では、Amazon Music HDで192kHz/24bitのハイレゾ音質で楽しむのは、公式サイトを見る限り難しそうです。

Android端末はiOS端末とは異なり、端末が各社から発売されています。なので、Amazonも一概に言えないということでしょう。ですので、各自持っているUSB DAC等で、一旦試してみることをおすすめします。

さたえり

ここはAndroidのAPI『AAudio』に、Amazon Musicアプリが対応してくれるの待ちって感じなんよね…。

携帯音楽プレーヤー(DAC)で聞く場合

そもそも、携帯音楽プレーヤーでAmazon Musicを利用するためには、AndroidをOSとして搭載したものでないといけません。

そう…この時点でお気づきの人もいらっしゃるでしょうが、前述のAndroid端末と同じオチです。なので、Android搭載WALKMANでAmazon Music HDのハイレゾ音質を楽しみたい人も多いはず(私も)ですが、『AAudio』APIの対応待ちになりそうです。

HiBy『R5』はAmazon Music HDのハイレゾ音源対応。

HiBy『R5』はAmazon Music HDのハイレゾ音源対応。

…なのですが、HiBy『R5』という音楽プレイヤーは、公式アップデートによりAmazon Music HDのハイレゾ音源に対応してくれました。なので、現時点ではHiBy『R5』を選ぶことになりそうです。

▼HiBy『R5』

一般的なAV機器で聞く場合

一般的なAV機器で聞く場合

■192kHz/24bitで聞くのに必要な物

  • HEOS対応のAV機器
  • ハイレゾ対応イヤホン・ヘッドホン・スピーカー

Amazon Music HDを一般的なホームオーディオ機器で楽しむ場合には、HEOS』に対応しているMarantzやDENON等のAV機器を用意する必要があります。

この『HEOS』対応機器は意外と多く、Wi-Fi対応スピーカー(Amazon Echoっぽいスピーカー)やプリメインアンプ、AVアンプなどさまざま。なので、意外とホームオーディオでAmazon Music HDを楽しむのは簡単だったりします。

▼DENON『PMA-150H』

PMA-150Hについて

DENON『PMA-150H』は、HEOS対応の小型サイズのプリメインアンプ。ハイレゾは384kHz/32bitに対応。PCM・DSDのどちらにも対応。

BluetoothやAirPlay 2に対応しているので、iPhoneやMacなどからワイヤレスで音楽転送も可能。そして、Amazon Music HDはもちろん、SpotifyやAWA、SoundCloudなどの音楽ストリーミングサービスにも対応しています。

まとめ「Ultra HDの192kHz/24bitで再生するのは結構大変」

まとめ「Ultra HDの192kHz/24bitで再生するのは結構大変」

今回の話を総括すると、Amazon Music HDのUltra HD(ハイレゾ)の最大音質である192kHz/24bitで再生するためには、192kHz/24bitに対応した機器を導入する必要があるということです。

そして、Android端末やAndroid搭載携帯音楽プレーヤーで192kHz/24bitを再生したい場合は、Amazon側の対応を待つか、HiBy『R5』を購入するということになりそうです。

さたえり

現状は、パソコンかiPhone・iPadで聞くのがベストかもやね。

この記事で紹介したガジェット

おまけ

二条ねこ

どこまでAmazonが積極的にAndroidに対応させてくるかだよねー。

さたえり

そうなんよね。
HiByみたいにメーカー側が頑張ってくれる場合もあるけど、基本的にはAmazon側にAPI対応を望みたいところやね。

まの

容量や回線の問題もありますし、ハイレゾをモバイルというのはハードルが高いですわね。

おわり