- これぞ“超多機能”スマートフォンの完成形!
- カメラもS PenもDeXもぜーんぶ楽しい!
- デジタイザーペン信者は絶対に買うべき!
これぞ至高のAndroidスマホ様。
ハイエンドAndroidスマートフォン、Samsung『Galaxy Note10+』をレビュー。みんな大好きS Penはもちろん、美しいOLEDディスプレイに背面クアッドカメラ。パワフルなSoCと相まって、満足度がかなーり高い端末に仕上がっています。うん、これを待ってた。


今回からWindows・Macからでも使えるようになったのですよね。

いかにも、ギークが好みそうな変態機能って感じやんね。
目次
Samsung『Galaxy Note10+』って?
Galaxy Note10+ってなに?
大画面有機ELディスプレイと合計5つのカメラを搭載した、Samsungのフラグシップスマートフォン。アイデンティティーであるS Penも当然搭載。
- 息を呑むほど美しいOLED。
- デジタイザーペン信者も納得のS Pen。
- ナイトモードのカメラ写りが素晴らしい。
- バッテリー持ちが圧倒的に良い。
- とにかくDeXは面白い。
- エッジスクリーンは微妙に癖アリ。
- Bixbyの恩恵は日本では受けづらい。
- 生体認証の精度はイマイチ。

これこそ、世界で一番小さなキャンバス!
そして、“デジタル十徳ナイフ”なのであーるっ!!
本体チェック

まずは、ふつくしいデザインをぬるっと見ていくぞー!
■インターフェース
- インカメラ
サイズ | 質量 |
162.3×77.2×7.9mm | 197g |
Galaxy Note10+のサイズと質量。
画面サイズが6.8インチ(解像度:3,040×1,440)と非常に大きいので、必然的に本体サイズも結構大きめ。サイズ感でいうと、iPhone 11 Pro Maxと同じくらい。そして、ちょっと軽いというイメージ。
ディスプレイ部分は“ノッチ”…ではなく、“パンチホール”に。
このパンチホールディスプレイのことを、Samsung的には『Infinity-O Display』と呼んでいます。ここに10MPのフロントカメラが内蔵されているわけ。もはや、見慣れたデザインかもですね。
■インターフェース
- アウトカメラ ×4
本体背面には、まさかの4つのカメラが。
それぞれのカメラのスペックは、
- 超広角:16MP(f/2.2)
- 広角:12MP(f/1.5・f/2.4)
- 望遠:12MP(f/2.1)
- ToF:VGA
となっており、1つは深度測位(ToF)カメラとなっているのが特徴的。
■インターフェース
- SIMカード/microSCカードスロット ×1
本体上側面にSIMカードとmicroSDカードを挿入するためのトレイ(スロット)があります。なお、2つの穴は受話口のスピーカーと送話口のマイクに、それぞれなっています。
■インターフェース
- USB Type-C ×1
本体下側面には、USBポートとS Penを収納する機構があります。
USBはType-C形状で3.2 Gen 1の転送速度に対応しているタイプ。また、USB PD 3.0にも対応しているので、急速充電も可能。

ステレオミニジャックは…ナッシングっ!
■インターフェース
- ボリュームボタン
- サイドキー
本体左側面には、ボリュームボタンとサイドキー(電源ボタン)があります。
本体右側面には、ボタン類はナシ。

うーん、デザインセンスもSamsungらしい感じで良きですなー。
付属品チェック
■Galaxy Note10+の付属品一覧
- 保護フィルム(貼付済)
- USBケーブル(USB-C to USB-C)
- ACアダプター(USB-C)
- イヤホン(USB-C)
- イヤホンチップ
- クイックスタートガイド
- SIM取り出し用ピン
- S Pen
- S Pen用交換ペン先
- クリアケース
USB周りはすべて、Type-C形状で統一されたアクセサリーになっています。このあたりのアクセサリー類の方向性を見ても、さすがハイエンドモデルという感じ。
Galaxy Note10+には従来の3.5mmステレオミニジャックがなくなったので、イヤホンもそれによりType-C接続になっています。
ちなみに、イヤホンはAKG仕様。現在、AKG(Harman International)はSamsung傘下なので、その流れでAKGブランドのイヤホンが搭載されているわけです。AKG…と聞くと、イヤホン好きにはそそられるものがありますな。

そういう経緯から、『Galaxy Buds』もAKGチューニングになっていたり……。
注目ポイント
■Galaxy Note10+のポイント概要
- プロセッサー:8コア×12GB×ベイパーチャンバー冷却
- ディスプレイ:HDR10+対応の高輝度OLEDに息を呑む
- カメラ:前面1つ・背面4つでしかもTOFも
- S Pen:これぞ世界最小の無限キャンバス
- DeX:WindowsでもMacでも使える魔法の拡張機能
プロセッサー:8コア×12GB×ベイパーチャンバー冷却
SoC | Snapdragon 855 |
CPU | Kryo 485(8コア) |
GPU | Adreno 640 |
RAM | 12GB |
ROM | 256GB |
Galaxy Note10+基本スペック表。
Galaxy Note10+は、とにかく“ハイスペック”のひとこと。
もっとも重要なSoCは『Snapdragon 855』と申し分なし。RAMもなんと12GBと、スマートフォンの中ではかなりの大容量。実際、RAMが豊富なだけあって、カクカクするような場面は普段使いではお目にかかることはなかった。
また、このGalaxy Note10+はmicroSDXCに対応しているが、そもそものストレージ容量が256GBと、これまたたっぷり大容量。ストリーミング時代の昨今だと、もはやmicroSDXCにすら頼る必要性もなさそう。それくらいのモリモリな容量。

載せられるだけ載せた感が凄いですわね。

RAMの容量とかぶっ飛んでるよねー。
ディスプレイ:HDR10+対応の高輝度OLEDに息を呑む
Galaxy Note10+の有機ELディスプレイはとにかく美麗。発色がコントラスト高めな感じがするので、好みは分かれそうですが、パキッとした絵が好きならきっと合うはず。
また『HDR10+』にも対応しているので、VODコンテンツ(YouTubeなど)の視聴にも向いているディスプレイ設計となっているようです。そのほかにも、最大レベル輝度は1,200nitと明るかったり、2,000,000:1のコントラスト比だったり……とにかくディスプレイにはこだわっている模様。
そして、Galaxyシリーズアイコン的存在になっている、『Infinity-O Display』というパンチホールディスプレイ。
Galaxy Note10+では、ちょうど中央にパンチホールが来ているので、実際に使っていく上ではあまり違和感のない配置。ちょうど、このパンチホール部分にはステータスバーが被るようになっているので、実利用だと良い意味で存在感が消えています。
カメラ:前面1つ・背面4つでしかもTOFも
リア (超広角) |
リア (広角) |
リア (望遠) |
リア (ToF) |
|
画素数 | 16MP | 12MP | 12MP | VGA |
f値 | f/2.2 | f/1.5・f/2.4 | f/2.1 | - |
Galaxy Note10+のリアカメラのスペック。
Galaxy Note10+の大きなトピックといえば、リアカメラが4つあるということ。
正確にいえば、通常のカメラが3つでToFセンサーが1つという構成。最近の定番となりつつある『ToF』センサーについても、このGalaxy Note10+は比較的早くに搭載していた。
フロント | |
画素数 | 10MP |
f値 | ? |
Galaxy Note10+のフロントカメラのスペック。
Galaxy Note10+のフロントカメラはセルフィーに強いとなっているが、f値が公開されていないので、スペック的にはプッシュがしづらいような……。とはいえ、写り自体はなかなかのもの。

とりあえず、作例をどんぞーいっ!


似たようなシチュエーションで申し訳ないのですが、Galaxy Note10+はとにかく夜景が綺麗に撮影できることに感動。
iPhone 11 Proでも同じ条件で撮影してみたのですが、写りは天と地の差。比較用に撮影しようと何度かチャレンジしたのですが、あまりにも違いが出すぎてしまったので、ここに掲載するのをやめてしまったレベル。普段、iPhone 11 Pro使いの私的には、何とも言えない感じに……。
S Pen:これぞ世界最小の無限キャンバス
Galaxy Noteシリーズの“アイデンティティー”といえば…そう、『S Pen』というデジタイザーペン。はっきり言って、Galaxy Note10+を買う意義のすべては、このS Penにあると言ってもよい。
Galaxy Note10+のS Penには、Bluetoothがペン自体に搭載されており、このペン自体をWiiリモコンやNintendo SwitchのJoy-Conのようなジェスチャーが可能になっている。
あまり使いどころがない…かもしれないが、S Penのジェスチャーを使えば、シャッターボタンの代わりになったり、プレゼンテーションのスライドを送ったりすることができる。こういうギミックを入れているところも、Samsungらしさかもしれません。
DeX:WindowsでもMacでも使える魔法の拡張機能
個人的にGalaxy Note10+イチオシの機能として、『DeX』という面白い機能がある。
この『DeX』という機能は、Galaxy Note10+を外部ディスプレイ・Windows・Macと接続すると、独自のUIで動作するAndroidの派生モードっぽいもの。従来のDeXでは外部ディスプレイでしか使えなかったのですが、本機ではWindowsやMacの中で動作させることも可能に。
こんな感じで内蔵のブラウザーアプリをDeX上で利用してみると、いかにもパソコンライクな振る舞いを果たしてくれる。
実際に使うタイミングは少ないかもしれないのですが、この“第3のOS”っぽい雰囲気はいかにもギークが好みそうな感じ。個人的にはもうちょっと機能を向上させていって、iPadOSのようなスマホとパソコンの間のようなOSになってくれると面白いと思っていたりする。
こんな感じで、DeXを使えばマルチウィンドウでアプリを表示可能。
今回はMacBook Pro上で動作させているのですが、特段挙動が変なこともナシ。OSの中で別のOSが動くような変態チックな感じが、Galaxy Note10+らしくそそるところ。
ベンチマーク
SoC | Snapdragon 855 |
RAM | 12GB |
ROM (eMMC) |
256GB |
Galaxy Note10+のスペック。
SoC
Geekbench 5

Single-Core Score | Multi-Core Score |
727 | 2,559 |
Geekbench 5のベンチマーク(SoC)結果。
Antutu Benchmark

CPU |
135,587 |
Antutu Benchmarkのベンチマーク(SoC)結果。
GPU
Geekbench 5

OpenCL Score |
2,408 |
Geekbench 5のベンチマーク(GPU)結果。
Antutu Benchmark
GPU |
172,741 |
Antutu Benchmarkのベンチマーク(GPU)結果。
RAM
Antutu Benchmark
RAM |
85,406 |
Antutu Benchmarkのベンチマーク(RAM)結果。
ここがすき!
圧倒的カメラ性能
前述したように、とにかくこのGalaxy Note10+のカメラ性能には、目を見張るものがある。特に、好みが分かれるところだが、高コントラストなパキっとした写りを吐き出してくれるところが自分好み。
正直、ちょっとしたコンデジなら、食ってしまうくらいのカメラ性能だと思っている。それくらいカメラ性能は優秀だし、何よりも速写性に優れるところが素敵。
デフォルトでは、サイドボタンを2回連続で押下すると、カメラがすぐに立ち上がってくれる設定になっている。この設定に慣れてしまうと、カメラ起動にワンアクション必要な他のスマホが使えなくなってしまう。Androidでは同様の設定が可能なスマホは多いので、この速写性を多くのユーザーが望んでいるのでしょう。
希少な“書ける”スマホ
Galaxy Note10+のようなファブレット(死語)サイズのスマホだからこそ活きてくるのが、S Penというデジタイザーペン。個人的には、なぜ他社の大型スマホがデジタイザーペンを採用しないのか疑問なくらいに便利。
私はとにかくデジタイザーペンが使えるデバイスが好きで、iPad ProもiPad mini 5もGalaxy Book 12″も持っている。そこで感じるのが、小さな“書ける”デバイスの希少さ。
もちろん、大きな書けるデバイスも好きなのですが、ジョッターライクに使えるスマホサイズがもっと増えれば…と常に思っています。スマホサイズで書けるデバイスなら、ポケットにもサコッシュにも入るので、一番メモとして活用できるはず。なのに、増えてくれない。このもどかしさよ。
ここがうーん?
生体認証は要コツ
ちょっと残念なのが、生体認証の精度がお世辞にも良いとは言えないこと。
特に厳しいのが、画面埋め込み型の指紋認証センサーの精度の低さ。
私はかなりの乾燥肌なのですが、冬場になると毎度のごとく手荒れしています。そんな手でこのGalaxy Note10+の指紋認証センサーを通そうものなら…まったく反応してくれません。もっと言ってしまうと、肌荒れしていないときでもそもそもの精度が微妙。
iPhoneの指紋認証センサーに慣れてしまっていると、このGalaxy Note10+の指紋認証センサーの精度の低さは耐えられないはず。それくらい数世代前の指紋認証センサーという感じ。
指紋認証センサーの精度が微妙なだけならまだしも、顔認証センサーの精度も微妙なのが痛いところ。
どうやら顔認証は角度にシビアなようで、インカメラを見つめるくらいの意識でロックを解除しないとアンロックされない様子。これもiPhoneの顔認証に比べると、1歩も2歩も後退していると言わざるを得ない。
完璧に近いGalaxy Note10+だけに、これらの生体認証の微妙さが余計にダメに感じてしまう。
まとめ「多機能&高機能でギーク好みな仕上がり」
今回のSamsung『Galaxy Note10+』のレビューを総括すると…
- 夜景撮影で真価を発揮するカメラ性能
- S Penはとにかく偉大
- DeXはじゃじゃ馬だけど面白い
- 生体認証のポンコツさが残念
という感じ。
生体認証センサーに精度がイマイチということ以外は、総じて満足度は高い。カメラ性能は優秀だし、S Pen目当てで購入するのもアリ。DeXも使いどころは難しいけど、変態チックな飛び道具的で面白い。…ん!?これはギーク向けスマホかも。

やっぱ、Galaxy Noteシリーズは最高あーるっ!
おまけ

Androidスマホのメインは、当分このGalaxy Note10+決定ですなー。

希少な書けるスマホですものね。

そういえばiPhoneって、いつApple Pencilに対応するんやろうね!?

うむぅ……。
おわり
ねこちゃんイチオシなのが…『DeX』機能っ!!