- Windows随一のデザイン性。
- 高解像度な3:2ディスプレイ。
- キーボードが打ちやすい。
- 超ハイエンドタブレットとして使える。
- 価格が高価。
- 本体質量が約2kgと重たい。
- Surface Penは別売。
超弩級戦艦だっ!
Microsoft『Surface Book 2 15インチ』をポチったのでレビュー。デジタイザーペン対応なハイエンド2in1 PCな当機。個人的にはイラスト用途としても使いたいので、そこもチェックしますぞ。


そう思うと唯一無二な変態PCに聞こえますね。

てか、性能も機能も充分変態やと思う。
Microsoft『Surface Book 2 15インチ』とは?
Surface Book 2 15インチのポイント
- Core i7&GeForce搭載の超ハイエンド2in1 PC。
- 最長17時間のロングライフバッテリー。
- デジタイザーペンSurface Pen対応。
- イラスト制作に役立つSurface Dial対応。
- 紙に近いアスペクト比3:2の高解像度ディスプレイ。
今回レビューするのは、Microsoftから発売しているWindows 10 Pro搭載PC、『Surface Book 2 15インチ』。Surfaceシリーズのモバイル最上位機種として君臨しているハイエンドモバイルPC様です。

イメージ的には、タブレットにもなるWindows版MacBook Pro 15インチって感じだぞー!
本体
Surface Book 2 15インチのボディーはマグネシウム合金製。アルミニウムよりも素材の密度を感じ、剛性感の高さが伺える。天板の中央に位置するWindowsロゴも美しい。
ご存知のとおり、デタッチャブル型の2in1 PCですが、『マッスルワイヤーロック』により野暮ったさは皆無。一見すると、通常のクラムシェルPCに見えてしまう。
本体上側面には、
- 電源ボタン
- ボリュームボタン
がある。
本体左側面には、
- USB Type-A(3.1) ×2
- SDカードリーダー
が備わっている。
最近オミットされがちなSDカードリーダーを、フルサイズで搭載してくれている意義は大きい。特にフォトグラファーには必須なはず。
本体右側面のタブレット側には、
- ステレオミニプラグ
キーボード側には、
- USB Type-C(3.1)
- Surface Connect
が備わっている。
USB Type-Cは『USB PD(3.0)』に対応しており、USBからの充電のも対応。また、『Alt Mode』にも対応しているので映像出力も可能。
タブレット側にはUSBは存在せず、Surface Connectが備わっている。なので、タブレット単体でも充電ができる仕組みにはなっている。USB Type-CをSurface Connectに変換するアダプターを購入すれば、USB PDで充電は可能(自己責任ですが)です。
付属品
Surface Book 2 15インチの付属品
- ACアダプター
- 電源ケーブル
- Microsoft Office
- クイックスタートガイド
ACアダプターはSurfaceシリーズ恒例のもの。W数は102Wとかなりの高出力。USB Type-Aポートもあるので、スマホも充電できるスグレモノ。Microsoft OfficeがプリインストールされているのもSurface Book 2の強みと言えよう。

Officeを別で買わなくて良いのであーるっ!
ココがGOOD
デザイン:マグネシウムの堅牢性と美しさ
とにかくSurface Book 2はマグネシウム製で美しい。しかも、堅牢性も高い。MacBookを始め、多くのノートPCはアルミニウム製が多いが、マグネシウムはさまざまな面で有利だったりする。
マグネシウムは金属比重が約1.7(アルミニウムは約2.7)と軽く、耐くぼみ性も2.9と(アルミニウムは2.0)と強い。また、腐食にも強いので、この美しさがキープされるのも良いところ。
キーボード:配列・ストローク・打鍵感ともに良好
最近のノートPCはキーボードがペチャペチャなものが多いが、Surface Book 2のものはストロークも深く、適度な反発感があって非常に打ちやすい。
どうしてもJIS配列はキーボードが小さくなりがちですが、Surface Book 2のものは、かなり素直な配列でコーディングもしやすい。ちゃんとPrtScキーがあることも高評価。
ディスプレイ:3K2KなPixelSense Displayは息を呑む美しさ
Surface Book 2 15インチのディスプレイ解像度は3,240×2,160となっている。4K…ではないが、3K2Kなので十分高解像度。
しかも、3:2のアスペクト比はA4用紙のサイズ感に近く、縦情報が多く入る。アス比3:2こそ正義だと思っているので、ぜひこの使いやすい縦横比を体感してほしい。
OS:プリインOSがWindows 10 Pro
地味に嬉しいのが、Surface Book 2のプリインストールOSが『Windows 10 Pro』なこと。そう、Homeではない!
Homeだと厄介な“強制Windows Update”も、ProならHack的な自動更新オフしなくてもデフォルトでオフにできる。あとからProにすると1万円弱かかるので、最初からProなのはありがたい。
バッテリー:1日中使える安心感
Surface Book 2は公称値で17時間(ビデオ再生)となっているが、同じくらいとまでは言えないが、GPU搭載ハイエンドノートの中ではかなりのロングライフバッテリー。

あとでバッテリー駆動時間のベンチマークテスト結果を載せてるよー!
ココがBAD
価格:高性能ゆえに高価
Surface Book 2最大のデメリットは、とにかく高価なこと。特に15インチモデルはGPU内蔵でCore i7ということもあり、実売価格が約27万円となっている。
もちろん、Core i7搭載タブレット(にもなる)という唯一無二な存在なのでしょうがないが、この価格は正直おすすめしづらい。
質量:約2kgはやっぱり重たい
タブレット | 約0.8kg |
タブレット+キーボード | 約1.905kg |
Surface Book 2 15インチの質量。
今どきは15インチでも軽量なものが多いが、2in1でかつGPU搭載ハイエンド機ということもあり、タブレット本体とキーボードドックだと2kgに迫る重さ。なので、据え置きメインな人にはおすすめですが、持ち運ぶとなると…という感じ。
タブレット単体だと0.8kgとスペックを考えると超軽量なのですが、問題なのはUSB端子がタブレット側にないこと。なので、単体利用の場合は、裏技的にSurface ConnectをUSB Type-Cに変換する必要がある。
USB-C:102WのUSB PCは存在しない
USB PDは規格上100Wまでですが、このSurface Book 2 15インチの電力供給量は102W。つまり、フルで許容できるUSB PD充電器がないことになる。ちなみに、純正の102WのACアダプターでもCPUとGPUの稼働率が高くなると、充電しきれないことがある。
ただ、以前にレビューした87W出力の『HyperJuice 87W USB-C チャージャー』なら充電できることが確認できました。
デジタイザーペン:MPPはやっぱりジッターが気になる
デジタイザーペンにはさまざまなプロトコルがあるが、Surface Book 2に対応しているSurface Penは『MPP(Microsoft Pen Protocol)』というもの。いわゆる元N-Trig。
MPPで気になるのが“ジッター問題”ですが、以前に比べればかなり改善された(Pro 3時代は酷かった)とは思う。ただ、丁寧にイラストを描く人には向かない。あくまでラフスケッチ程度までの実用レベルという感じでした。

イラストを本格的に描くなら、やはりMobileStudio Proあたりを買うべきですね。

そうなっちゃうねー。
ベンチマーク
主観的なレビューはひととおり終わったので、気になるベンチマーク結果を載せておきます。
システム評価
プロセッサ | 8.9 |
メモリ | 8.9 |
グラフィックス | 7.7 |
プライマリハードディスク | 9.2 |
Windowsエクスペリエンスインデックスのスコア。
Windows 10ではゲーム用グラフィックスのスコアが計測できないので、そちらは無視してください。とにかく、全体的に高スコア。さすがはハイエンド2in1 PCといったところ。
CPU性能
Surface Pro 2 15インチのCPUには、『Intel Core i7-8650U』が搭載されています。
CPUベンチマークにはおなじみの『Cinebench R20』を使用。Surface Book 2 15インチのCPUスコアは1036でした。
SSD性能
今回レビューしているSurface Pro 2 15インチのSSD容量は256GBです。ソフトで確認すると、SSDはPCIe接続でSK hynix製『HFS256GD9TNG』でした。
CrystalDiskMark
読み込み | 書き込み | |
シーケンシャル | 2577.9MB/s | 806.3MB/s |
ランダム | 463.8MB/s | 204.3MB/s |
CrystalDiskMarkで1GiBで計測した結果。
CrystalDiskMark(1GiB)でのスコアはご覧のとおり、化け物クラスで高速。さすがはPCIe接続のSSD。
AS SSD Benchmark
AS SSD Benchmarkでのスコアは、1,235でした。1,000を超えればハイエンドと呼ばれる中、このスコアは圧巻のひとこと。
バッテリー駆動時間
BBenchでSurface Book 2のバッテリー駆動時間を計測した結果、14時間50分でした。驚異のロングライフバッテリー。
なお、バッテリーの明るさは25%、Wi-Fi・Bluetoothはオン、電源モードは『推奨』にして計測しています。また、バッテリーベンチマーク結果は、タブレット本体とドックを合体した状態のものです。
補足
Surface Penについて
補足として、Surface Book 2をイラスト用途に使う人もいると思うので、Surface Penのジッターやホバーについて書いておきます。
Surface Book 2とSurface Penでの組み合わせのホバー距離は、約8mmといったところ。個人的には充分許容範囲内。
ジッターの検証に関しては、早く書いたり、定規で引いたり…といったテスト。
やはり、MPPなので斜めでゆっくり書くと、ジッターが出てしまう感じ。なので、イラストを描くときは、少し早くペンを動かすことを意識したほうがいいかも。
まとめ「美しく高性能なWindowsのフラグシップ2in1」
『Surface Book 2 15インチ』は、CPUがCore i7でGPUがGeForce GTX 1060というハイエンド2in1 PC。もし、化け物レベルのWindowsタブレットが欲しいというならば、かなりおすすめできるマシンでしょう。
反対にイラスト用途や重さが気になる人は、熟慮すべきでしょう。特にジッターに関しては人によって許容範囲も異なるので、一度家電量販店で試し書きすることをおすすめする。

唯一無二なハイエンドタブレットって感じですな〜♪
おまけ

イラスト用途には「ちょい待ち!」だけど、全体的に使い勝手の良い感じだと思うぞー!

それ、ここで言うん?(レビュー記事本文で言うべきじゃ…)

んごご…。
おわり
アス比3:2でi7搭載15インチタブレットちゃんっ!