- 見て聞いて美しさを感じるノイズキャンセリングヘッドホン!
- とにかくANCの効きとUI設計が素晴らしい!
- ワイヤレスヘッドホンで悩むなら本機をまずは候補に入れるべき!
王者の風格を感じる性能。
ノイズキャンセリング機能搭載ワイヤレスヘッドホン、Bose『Noise Cancelling Headphones 700』をレビュー。これぞ、This is ANC。さすが先駆者と感じさせてくれる性能と、UI・UXの良さがそこにはありました。


またヘッドホン…ですか。

これで、Bose・Sony・Appleが…揃った!!
目次
本日のレビュー:Bose Noise Cancelling Headphones 700
Bose Noise Cancelling Headphones 700ってなに?
ノイズキャンセリング界の王者が送る、最高峰の美しきワイヤレスヘッドホン。
- 超強力ノイズキャンセリング
- ロングライフバッテリー
- 上質なBoseサウンド
- 直感的で使いやすいUI
- 有線接続がφ2.5mm
- コンパクトさに欠ける収納機構
Bose Noise Cancelling Headphones 700 | ||
---|---|---|
型番 | NCHDPHS700BLK(Black) NCHDPHS700SLV(Luxe Silver) NCHDPHS700SPS(Soapstone) NCHDPHS700TMB(Triple Midnight) |
|
メーカー | Bose | |
オーディオ性能 | ドライバー | ダイナミック(非公表) |
再生周波数帯域 | 非公表 | |
インピーダンス | 非公表 | |
ケーブル長 | 1m(着脱可) | |
プラグ | φ2.5mm(アンバランス) | |
Bluetooth性能 | Ver. | Bluetooth 5.0 |
コーデック | SBC AAC |
|
プロファイル | 非公表 | |
バッテリー | 最大20時間(ANC ON) | |
インターフェース | 2.5mmステレオミニジャック USB Type-C |
|
サイズ | 165×203×51mm | |
質量 | 250g | |
備考 | ノイズキャンセリング | ○ |
ヒアスルー | ○ | |
コンパニオンアプリ | ○ (Bose Music) |
|
その他 | Bose SimpleSync 急速充電対応(15分充電 → 3.5時間再生) |
Bose Noise Cancelling Headphones 700のスペック

デザインが洗練された超強力ノイズキャンセリングヘッドホンが欲しい!
…それなら、Bose Noise Cancelling Headphones 700がおすすめやね。
デザインビュー
本体:都会的でスタイリッシュなデザイン
Bose Noise Cancelling Headphones 700本体のサイズは 165×203×51mm で、重さは250g。Sony WH-1000XM4(254g)と比べてもほぼ一緒な質量。
ハウジングの素材はプラ系の樹脂ですが、アームからヘッドバンドにかけてはステンレススチール素材になっており、剛性感もありつつ軽量化を図られている印象。面取り加工も美しく、非常になめらかな手触りを感じられるようになっています。

う〜ん、美しきですなっ!

ヘッドホンアームが細身なのは映えるやんね!
Bose Noise Cancelling Headphones 700のヘッドバンドは、ラバー系の素材になっています。おそらく、中には低反発系のクッション素材が入っているようで、モチモチとした適度な弾力があり、装着感は良好。
ヘッドバンドは革製がよい。そう思う人もいるかもしれませんが、本革ならまだしも、合成皮革製だと劣化スピードが速いので、ここは良し悪しというところ。ヘッドバンドに高級なナチュラルレザーを採用しているメーカーはコスト面から少ないので、Bose Noise Cancelling Headphones 700のヘッドバンドがラバー系素材というのは、妥当なチョイスと言えるかもしれません。
■インターフェース
- 【左】2.5mmステレオミニジャック
- 【左】ノイズコントロールボタン
- 【右】電源ボタン
- 【右】LEDインジケーター(Bluetoothインジケーター)
- 【右】音声アシスタントボタン
- 【右】LEDインジケーター(バッテリーインジケーター)
- 【右】USB Type-C
ヘッドホン下面には、有線接続用の2.5mmステレオミニジャック、ANC強度を切り替えるノイズコントロールボタン、電源ボタン、ワイヤレス接続状態を示すBluetoothインジケーター、音声アシスタントボタン、充電状態やバッテリー残量を示すバッテリーインジケーター、充電用のUSB Type-Cポート、を搭載。
バッテリー残量に関しては、コンパニオンアプリ(Bose Music)やタッチセンサーの長押しでも確認可能。
■インターフェース
- 【右】リモコンボタン(タッチセンサー)
ヘッドホンハウジングの右側の“BOSE”とプリントされている付近、ここがタッチセンサー方式のリモコンボタンになっています。
見当たらないLR表記はユニットの内部に。このスタイルのほうが視認性もありつつ、見た目もスッキリします。
左 | 右 | ||
ノイズコントロールボタン | タッチセンサー | 音声アシスタントボタン | |
1回押し | ノイズキャンセリング機能切替 (外音取り込み機能切替) |
- | 音声アシスタント起動 |
2回押し | - | 再生・停止 | - |
長押し | 会話モード起動 | バッテリー残量確認 | - |
前にスワイプ | - | 曲送り | - |
後にスワイプ | - | 曲戻し | - |
上にスワイプ | - | 音量アップ | - |
下にスワイプ | - | 音量ダウン | - |
Bose Noise Cancelling Headphones 700のリモコン機能
※デフォルトの状態。
Bose Noise Cancelling Headphones 700のリモコン機能は、再生・停止、選曲、音量調節、音声アシスタント切替、ノイズキャンセリング機能の切替・調節、会話モード…と、ヘッドホン側で何も不満もなくオーディオコントロールが可能。ちなみに『会話モード』というのは、オン時だけ外音取り込みする機能のこと。Sonyでいうところのクイックアテンションモードのような機能になっています。
なお、Bose Noise Cancelling Headphones 700は、専用のコンパニオンアプリ(Bose Music)上で、一部のキーアサインを変更可能。ノイズキャンセリングレベルの変更やショートカット割当に関しても、Bose Music上で行なえます。

Bose Musicアプリが超使えるから、絶対に一緒に使ってほしい感じなんよね!
付属品:随所にBoseらしさが伝わる
■付属品一覧
- USB Type-A to USB Type-Cケーブル
- φ2.5mm to φ3.5mmオーディオケーブル
- キャリングケース
- 取扱説明書
Bose Noise Cancelling Headphones 700の付属品は、充電用のUSBケーブル(USB Type-A to USB Type-C)、有線接続用のオーディオケーブル(φ2.5mm to φ3.5mm)、キャリングケース、取扱説明書、という合計4つ。
付属のキャリングケースは非常に良い出来で、各種ケーブル類をフラップ付きのポケットに収納可能。このフラップ自体もマグネットで開閉する仕組み。キャリングケース自体のUIも素晴らしい…さすがはBose様。
注目ポイント
■Bose Noise Cancelling Headphones 700のポイント概要
- ノイズキャンセリング:可変方式の超強力ANC性能
- ヒアスルー:会話モードで瞬間外音取り込み
- マイク:テレワーク時代が求めるクリア品質
ノイズキャンセリング:可変方式の超強力ANC性能

Boseといえば、そう『ノイズキャンセリング(アクティブノイズキャンセリング・ANC)』を世界で初めて生み出したイノベーティブな企業。そんなノイズキャンセリング界の雄、Boseの至高のANCがBose Noise Cancelling Headphones 700には詰まっている。
このBose Noise Cancelling Headphones 700に搭載されているノイズキャンセリングは『可変ノイズキャンセリング』といい、0から10までの11段階のフレキシブルなANC調節が可能。よくあるようなオン・オフという2段階ではなく、利用シーンに応じて、最適なノイズキャンセリングが体感できるようになっているわけです。当然、Boseなので、ノイズキャンセリング性能は抜群なのは言うまでもありません。

これらの可変ノイズキャンセリングは、ヘッドホン左面の『ノイズコントロールボタン』か『Bose Music』アプリで変更可能。ノイズコントロールボタンを押すと、ローテーション方式で登録したノイズキャンセリング強度が3つ入れ替わる仕組みで、アプリ上でカスタム可能。なので、自分好みのノイズキャンセリングを作ることも可能になっています。

この3つのプリセット登録をどうするかが楽しい悩みなんよね。
ヒアスルー:会話モードで瞬間外音取り込み

可変ノイズキャンセリングを“0”にすると、事実上の外音取り込み(ヒアスルー)としても使える…のですが、Bose Noise Cancelling Headphones 700には『会話モード』という、一瞬でヒアスルーできる機能を搭載している。

この会話モードの起動は、可変ノイズキャンセリングを切り替えるのと同じ『ノイズコントロールボタン』を長押しするだけ。同じボタンを使って、ノイズキャンセリングとヒアスルーを切り替えるという導線になっています。
マイク:テレワーク時代が求めるクリア品質

ノイズキャンセリング性能ばかりに目が行きがちですが、Bose Noise Cancelling Headphones 700はマイク性能も優秀。搭載されている6つのマイクのコンビネーションによって、相手にクリアな音質を届けることが可能になっている。

期せずして、時代はテレワーク全盛期。今まで以上にヘッドホンのマイク性能が求められる時代になってきましたが、そんなテレワーク時代にフィットしたワイヤレスヘッドホンにもなっているというわけです。不要な声はカットして、届ける声はクリアに。これがBoseクオリティなのです。
音質チェック
音質評価:★★★☆☆
高音域:★★★☆☆
中音域:★★★☆☆
低音域:★★★★★
※音質評価は販売価格を考慮した相対評価。
Bose Noise Cancelling Headphones 700の音質を端的に言うと、Boseらしい濃密で上品な低音域と押しの強さがミックスされたコッテリ系サウンド、という感じ。
全体の音質傾向としては、非ドンシャリで低音寄り。低音域〜中音域〜高音域となるにつれて、量・質ともに下がっていく傾向にあるように思える。解像感は決して悪いというわけではないのですが、特段カリカリな音という感じもありません。音場感は普通寄りの狭めかも。なので、濃密な臨場感重視という趣。

高音域はしっとりおとなしめな感じ。
Boseのヘッドホンは高音域の表現が得意じゃないイメージなのですが、このBose Noise Cancelling Headphones 700もイメージどおりな感じ。ハイに行くにつれて伸びる感じがあまり感じられないのが残念。ただ、優しい高音域なので、サ行が刺さる痛さがないのは高評価。個人的には、もう少し高音域に解像感が欲しいかも。

中音域はマイルドで優しい鳴り。
しっかりと芯が通った感じで鳴るボーカル域、ここが中音域で一番褒めたいポイント。ドシっと構えて、こちらにストレートに向かってくる感じがとにかく爽快。高音域の解像感のなさ、ここがミドルハイのシャープさの足を引っ張っている気がしなくもないが、力強いボーカルを感じられた。

低音域はさすがの濃密濃厚とろけるサウンド。
低音域はブーストされているが上品さがしっかりとある、これが嬉しいところ。バスドラムの押し込む力強さ、ベースのなめらかにしなるスムーズさ、このあたりの低音域の表現力の高さはBoseらしい。中音域・高音域では物足りなかった解像感も、低音域ではしっかりと解像されている印象。

低音域のパワフル感と高音域のうーんな感じ。良し悪しはあるけど、全体的にBoseらしいと言ったららしい音質って感じやね!
Bose Noise Cancelling Headphones 700に合いそうな曲
■こんな楽曲が合いそう!
- 男性ボーカル系J-pop
- ソフトビジュアル系ROck
- コッテリメロウ系Electronica
Bose Noise Cancelling Headphones 700と一緒に聞いてほしい楽曲の1曲めは、amazarashiの『令和二年』をセレクト。
バスドラムの主張が強いけど、耳触りはとってもソフトで心地良く鳴る。そして、ボーカルもハイトーンボイスではないので、ポテンシャルどおりなクリアに耳に届く感じ。ガチャガチャした感じのハードな曲ではなく、また超ハイの領域がないので、Bose Noise Cancelling Headphones 700の守備範囲という感じで嵌っている予感。
Bose Noise Cancelling Headphones 700と一緒に聞いてほしい楽曲の2曲めは、Tempalayの『EDEN』をセレクト。
これも結構相性が良い感じの曲。とはいえ、もうちょっと解像感が欲しいかな、とは思ってしまうのですが、ドスっと沈むように鳴るドラムの重厚な表現は秀逸。そして、音の波に乗るかのような、なめらかなベースとボーカル域も、聞いていて心地良く感じさせてくれます。
Bose Noise Cancelling Headphones 700と一緒に聞いてほしい楽曲の3曲めは、Ed Sheeranの『Afterglow』をセレクト。
アコースティックギターとボーカルが力強く、そして少しづつこちらに迫ってくるように鳴る。この臨場感と押しの強さに圧倒される。アコースティックギターのリバーブがかかったような箱鳴りをしっかりと感じられ、この反響している音がハウジング内部を満たして、より濃厚になるのが好きなポイント。
Bose Noise Cancelling Headphones 700と一緒に聞いてほしい楽曲の4曲めは、ポルノグラフィティの『Montage』をセレクト。
ゴリゴリにハードな曲よりも、ちょっとハードぐらいな王道なPopsがバシっとBose Noise Cancelling Headphones 700に嵌っている感じ。低音域とボーカルがお互い邪魔せず、しっかりと鳴らしきっている点も高評価。そして、Boseらしいパワフルさも感じることができるかなり相性が良い曲。

ハイトーンボーカルでハードロックのようなゴリゴリな曲を避ければ、音質評価以上に楽しく聞けるって感じがするかも!?
ここがすき!
Red Dot Design Award 2020受賞の美しきデザイン

このBose Noise Cancelling Headphones 700は、とにかくデザインが野暮ったくなくて素敵。金属質の細身のヘッドバンドが実に都会的で、持っているだけで“できる人”と思わせてくれる。

…そういうふうにデザイン性の高さについて思っていたら、なんと『Red Dot Design Award 2020』を受賞していた。つまり、私があれこれデザインについて褒めなくても、すでに素敵なデザイン賞を受賞していたというわけです。
ボタンとタッチセンサーのミックスしたUI

最近のモダンなワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホンの多くがタッチインターフェースになっているのですが、その中でも今回のBose Noise Cancelling Headphones 700のUIが素晴らしい。

全部をタッチインターフェースにするわけではなく、物理ボタン操作にすると煩雑になる選曲や音量調節などだけタッチ操作になっている。ノイズキャンセリングの切り替えやヒアスルーなどの独立した機能については、動作が混同しないように物理ボタンに分けている。このインターフェースの使い分けが実に上手い。

適材適所なUI設計が、この使いたくなる感に直結しているんよね。

ガジェット的、ということですわね。
Bose Musicアプリは最高にクール

モダンなワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホンに求められる(と思う)もの。それが、専用のコンパニオンアプリの存在と作り込みの良さ。Boseは『Bose Music』というコンパニオンアプリがあるのですが、このアプリがすこぶる良い。

別にBose Musicアプリが、他社のコンパニオンアプリに比べて多機能というわけではない。ただ、それでもよいと思えるくらいに分かりやすく使いやすい。ギークが好みそうなガジェット的な機能はないが、そういう一般層ウケが微妙な機能をカットしていることによって、使いたい機能が使いたいところにある。無駄に階層を掘り進まなくても、サクっとたどり着く。この贅肉を落としたUI設計が素敵なのです。
ここがうーん?
折りたたみ時もノンコンパクト

ちょっぴり残念なのが、折りたたんだ状態でもそこまでコンパクトにならないこと。
ハウジングは水平方向に折りたためるのですが、ヘッドバンド部分はたためません。…だからといって、持ち運びが困難になる邪魔さというわけではありません。キャリングケースも他のワイヤレスヘッドホン並のサイズ感なので、気にすべきでないと言われればそれまでだったりします。それでも…もっとコンパクトに折りたためてほしかった。その惜しさがあります。

前モデルには、ヘッドバンドにも折りたたみ機構が搭載されていたから、余計にもっとコンパクトなら…って思っちゃうんよね。
まとめ「“使いたい”を思わせる最高のANCヘッドホン」
そういうわけで、Bose『Bose Noise Cancelling Headphones 700』のレビューを総括すると…
- 業界トップクラスのノイズキャンセリング性能
- デザイン賞を受賞している洗練されたボディ
- 直感的で使いやすいUIなリモコン機能
- もうちょっと音質は解像感が欲しかった
- ヘッドバンドも折りたたみできるとなお良きだった
という感じ。
同価格帯に、SonyのWH-1000XM4があるわけですが、ノイズキャンセリング性能は得意不得意を除くと互角といったところ。ただ、音質面はWH-1000XM4のほうが確実に上。そこがBose Noise Cancelling Headphones 700のちょっと残念なポイント。
とはいえ、このアーバンでスマートなデザインは最高ですし、アプリを含めたUI設計はBoseもなかなかに素晴らしいところ。なので、純粋に音質を取るのか、それとも総合力を取るのか。ここが選択する上でのターニングポイントになってきそうです。

SonyもBoseも高次元な戦いだから、買って失敗はないと思うんやけどね。
おまけ

Sony、Bose…と来れば?

ま、まさか次のヘッドホンは……!?

ぶっ飛び価格の林檎信者向けヘッドホンですなっ!?
おわり
超強力ANC性能とBoseらしいUIの作り込みが良い感じ!
そこまで小さくならないのと有線接続がφ2.5mmなのが気になる……。
…そんな感じの感想やね!