- NASに高速アクセスしたいのでWi-Fiルーターを見直すことにした!
- 理想は10Gbps LAN・Wi-Fi 6に対応したメッシュルーター!
- 完全に満たすものはなかったが理想に近いWi-Fiルーターはある!
ぼくのかんがえたさいきょうの!?
10GbE対応NAS向けに、10Gbps LAN・Wi-Fi 6・メッシュネットワーク…の3つを組み合わせた、高速なLAN環境を構築することにしました。今回は、そのWi-Fiルーター選び。
あれ…あれれ!?
有線WAN/LANポートがボトルネックになってますわね。
目次
高速LAN環境構築の願望
——ぼくのかんがえた さいきょうの たくないらんが ほしい!!
5G通信が携帯回線で開始したことにより、モバイルブロードバンドの高速化が常にホットな話題となっています。一方で、固定回線の高速化も進んでおり、10Gbpsに対応した光回線も少しずつ普及してきている。視点をLANに移してみても、最大転送速度が9.6Gbpsを誇る、Wi-Fi 6対応のデバイスやルーターがかなり増えてきました。
そう考えていくうちに、そんな“超”高速通信時代に即したLAN環境を構築したいと思うようになったわけなのです。ですなの。
現在のLAN環境
- 固定回線
- ビッグローブ光
- 有線LANルーター
- 無線LANルーター(Wi-Fiルーター)
- NAS
現在の私のLAN環境における問題点なのが、Wi-Fi 6の性能を最大限享受できるような環境になっていないこと。なお、固定回線は建物の契約上、最大1Gbpsのビッグローブ光になっています(残念すぎるのです)。
Velop AX MX5300にしても、Orbi WiFi 6にしても、最新のWi-Fi 6に対応しており、どちらもトライバンドでのメッシュネットワークを構築できるようになっています。しかし、この双方とも、LANポートが1000BASE-T(1Gbps)止まり。なので、NASにアクセスしようとすると、どうしてもそこがボトルネックになってしまっているのです。
でも、DiskStation DS218jのLANポートも1000BASE-Tでしたよね?
NASはリプレースを検討しているから、ここは気にしない方向でっ!
NASに関しては、現在利用中のDiskStation DS218jから、DiskStation DS1621+へのリプレースを検討中。
このDiskStation DS1621+というNAS、デフォルトでは1GbE接続になるのですが、PCIeスロット経由で、10GbEに対応したNICを利用することが可能になっています。こうなると、より一層のLAN環境強化が必須となってきます。
NASのためにLAN環境を強化するわけやね?
ま、そういうことあーる。
理想のWi-Fiルーター
- 10Gbps対応LANポート搭載
- メッシュネットワーク対応
- Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)対応
そういうわけで、LAN環境を強化すべく、まずはWi-Fiルーターのリプレースをすることに。そして、私が求める理想のWi-Fiルーターの条件は上記のとおり。
前述したように、有線LANポートがボトルネックになるのが嫌なので、10Gbps接続に対応した有線LANポートは欲しいところ。少なくとも今回の条件では、1Gbpsだとリプレースする意味がないので、最低でも2.5Gbpsには対応してもらいたい。
また、ONUの設置場所と有線LANポートを使いたい場所が離れていることや、微妙に電波が減衰する場所が利用エリア内に存在していることから、引き続いてメッシュネットワークも構築したいところ。もちろん、メッシュネットワークを構築するのであれば、メッシュ間(ルーター/サテライト間)専用のバックホールが欲しいので、専用の5GHz帯があるトライバンド対応のメッシュWi-Fiルーターがベスト。
私の理想のLAN環境…欲深な人間を映し出したトンデモ仕様になっている予感しかしません。なので、おそらく全部の理想を満たすことは無理なはず。したがって、ここからどう妥協をしていくのかも考えていく必要が出てくるはずです。
人間とは恐ろしい生き物ですこと。
…やね。
Wi-Fiルーターの候補
いろいろ調べた結果、
という、2つのWi-Fiルーターが最終候補に。
どちらかを…買・う・ぞ!!!
【候補1】ASUS RT-AX89X
RT-AX89X | ||
---|---|---|
メーカー | ASUS | |
CPU | Qualcomm Atheros QCN8074(4コア・2.2GHz) | |
RAM | 1GB | |
ROM | 256MB | |
無線LAN | Wi-Fi規格 | Wi-Fi 6 (IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax) |
通信速度 | 5GHz:4,804Mbps 2.4GHz:1,148Mbps |
|
ストリーム数 | 5GHz:8×8 2.4GHz:4×4 |
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チャネル | 5GHz:W52・W53・W56 2.4GHz:1〜13ch |
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5GHz帯最大チャネル幅 | 80MHz | |
最大接続台数 | 90台 | |
セキュリティ | WPA3-Personal WPA2-Enterprise WPA2-Personal WPA-Enterprise WPA-Personal |
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有線LAN | 伝送速度 | WAN/LAN:10Gbps WAN:1Gbps LAN:1Gbps |
ポート | WAN/LAN ×2 WAN ×1 LAN ×8 |
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端子形状 | RJ-45 ×10 SFP+ ×1 |
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インターフェース | RJ-45 ×10 SFP+ ×1 USB 3.1 Gen 1 Type-A ×2 DCジャック ×1 |
|
対応技術 | MU-MIMO リンクアグリゲーション QoS ビームフォーミング スマートコネクト |
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サイズ | 343×80×343mm | |
質量 | 1,280g | |
備考 | AiProtection対応 ペアレンタルコントロール対応 トラフィックアナライザー搭載 AiCloud対応 VPN対応 AiMesh対応 WPS対応 ゲストネットワーク対応 モバイルゲームモード搭載 リピーターモード搭載 |
ASUS RT-AX89Xのスペック
■ここがすき!
- 有線WAN/LANポートが10GbE
- SFP+ポート搭載
■ここがうーん?
- 無線LANがデュアルバンド
- 5GHz帯最大チャネル幅が最大80MHz
1つめの候補は、ASUS『RT-AX89X』。
ASUS製のWi-Fiルーターには『AiMesh』という機能が搭載されていることが多く、これを利用すれば、単体Wi-Fiルーターでもメッシュネットワークを構築することが可能です。当然、このRT-AX89XもAiMeshに対応しています。
そして、本機最大の魅力なのが、WAN/LANポートが10Gbpsに対応しているという点。しかも、NAS向けにSFP+ポートまで用意されている充実っぷり。10Gbps接続対応のLANポートを搭載しているコンシューマー向けWi-Fiルーターは少ないので、ここがかなり魅力的です。
惜しむらくは、トライバンドではなくデュアルバンドということ。メッシュネットワークをトライバンドで構築したい私からすると、ここがどうしても引っかかってしまうところではあります。
【候補2】ASUS GT-AX11000
ROG Rapture GT-AX11000 | ||
---|---|---|
メーカー | ASUS | |
CPU | Broadcom BCM49408(4コア・1.8GHz) | |
RAM | 1GB | |
ROM | 256MB | |
無線LAN | Wi-Fi規格 | Wi-Fi 6 (IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax) |
通信速度 | 5GHz[1]:4,804Mbps 5GHz[2]:4,804Mbps 2.4GHz:1,148Mbps |
|
ストリーム数 | 5GHz[1]:4×4 5GHz[2]:4×4 2.4GHz:4×4 |
|
チャネル | 5GHz:W52・W53・W56 2.4GHz:1〜13ch |
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5GHz帯最大チャネル幅 | 160MHz | |
最大接続台数 | 120台 | |
セキュリティ | WPA3-Personal WPA2-Enterprise WPA2-Personal WPA-Enterprise WPA-Personal |
|
有線LAN | 伝送速度 | WAN/LAN:2.5Gbps WAN:1Gbps LAN:1Gbps |
ポート | WAN/LAN ×1 WAN ×1 LAN ×4 |
|
端子形状 | RJ-45 ×6 | |
インターフェース | RJ-45 ×6 USB 3.1 Gen 1 Type-A ×2 DCジャック ×1 |
|
対応技術 | MU-MIMO リンクアグリゲーション QoS ビームフォーミング |
|
サイズ | 240×240×60mm | |
質量 | 1,717g | |
備考 | AiProtection対応 ペアレンタルコントロール対応 トラフィックアナライザー搭載 AiCloud対応 WTFast対応 VPN対応 AiMesh対応 WPS対応 ゲストネットワーク対応 モバイルゲームモード搭載 リピーターモード搭載 |
ASUS ROG Rapture GT-AX11000のスペック
■ここがすき!
- ゲーミングLANポート搭載
- 無線LANがトライバンド対応
- 5GHz帯最大チャネル幅が最大160MHz
■ここがうーん?
- 有線WAN/LANポートが2.5GbE
- SFP+ポート非搭載
2つめの候補は、ASUS『GT-AX11000』。またASUSです。
前述したAiMeshですが、本機もちゃんと対応しています。しかも、GT-AX11000はトライバンド対応なので、超高性能メッシュWi-Fiルーターとしても期待大。さらに、5GHz帯の最大チャネル幅が80MHzではなく、160MHzとなっている。長期的な運用を考えると、160MHz帯域幅に対応しているというのは、大きなストロングポイント。これは嬉しい。
一方で、本機に搭載されている有線WAN/LANポートは、10Gbpsではなく2.5Gbpsのもの。これでも現状よりは高速化できるものの、すでに10Gbps対応のWi-Fiルーターを見てしまったので、微妙にモヤモヤする感じに陥ってしまっています。
どっちのWi-Fiルーターも、倒立した『シェンガオレン』にしか見えないんやけど……。
まとめ「二者択一で完全に悩んでいます」
…のどちらかを導入しようとは決めたのですが、有線LANを強化すると無線LANが弱くなって、無線LANを強化すると有線LANが弱くなる、この“テレコ”状態で悩んでいます。
どちらを選択しても、現状よりは大幅に環境が改善されるのですが、どちらも高価なWi-Fiルーター(しかも、AiMeshを構築したいので2台必要)なので選択ミスはしたくないところ。…もう少し、悩ませてください。
1台ずつ…はナシだよね。うーむ……。
おまけ
ROG Raptureの10GbE対応モデルが出るのを待つ想定で、先にGT-AX11000を1台だけ導入するのはどうですか?
なーるほど……。
そうすれば、GT-AX11000はサブ(メッシュネットワークのサテライト)に回せますし。
なーるほど……。(2回め)
トライバンドと160MHz帯域幅は重要ですわ。
なーるほど……。(3回め)
…!?
おわり
Wi-Fi 6の最大転送速度は9.6Gbps。
1000BASE-Tの最大転送速度は1Gbps。
…ってことはー!?