- 本当のトライバンド×Wi-Fi 6なメッシュルーター!
- 既存のVelopと一緒にメッシュネットワーク構築可能!
- LANポートが豊富で有線LANだって強力!
本当の意味でのトライバンドメッシュ…だと!?
Wi-Fi 6に対応したトライバンド対応メッシュWi-Fiルーター、Linksys『Velop AX MX5300』をレビュー。既存のVelopともメッシュネットワークを組める(Intelligent Mesh)し、アプリで設定も簡単。しかも、高速。…とにかくキレッキレで凄いゾ!


そして、Wi-Fi 6対応メッシュネットワークやんね!

しかも、“真の”トライバンド…ですか。
目次
Linksys『Velop AX MX5300』って?
Velop AX MX5300ってなに?
次世代のWi-Fi『Wi-Fi 6』に対応した、“真”のトライバンドメッシュWi-Fiルーター。
- トライバンド完全対応。
- AirMacっぽい美しいデザイン。
- LANポートが豊富。
- USBポートがある。
- ACアダプターが大きい。
- IPv6(IPoE・IPv4 over IPv6)非対応。
- セット販売ナシで価格が高価。

AirMacの後継機種…!?否っ!
もはやそれを遥かに凌駕した、次世代のハイスペックルーターなのであーるっ!
本体チェック
サイズは従来のWi-Fi 5対応Velop(AC1300・AC2200)から大きくなり、 114×114×244mm となった。なので、以前のVelopを使っているユーザーは、このサイズ感に驚くはず。
デザイン面では非常にVelopシリーズらしく、Appleとの親和性が高いソリッドな四角柱。“AirMacの後継機”の異名を持つのにふさわしい美しさ。
■インターフェース
- USB 3.0 Type-A ×1
- RJ-45(LAN) ×4
- RJ-45(WAN) ×1
- DCジャック ×1
Velop AX MX5300は、メッシュWi-Fiルーターとしては珍しく、非常にポート類が豊富。うーん、これはありがたい。
特に、WANポートが4つ搭載している点が高評価。これならNASなどのネットワークデバイスをスイッチングルーターなしで接続可能。どうやら、ユーザーの声を反映してポートが拡充されたのだとか。
また、従来のVelopにはなかったUSBポート(USB 3.0 Type-A)も新設された。これにより、USB接続のHDDやSSDをVelopと接続して、簡易的なNAS機能が使えるようになりました。使わないかもだけど、あったら意外と便利だったりします。
■インターフェース
- インジケーターランプ ×1
本体上面には接続状態を示すLEDインジケーターがあるのみ。
ちなみに、LEDインジケーターは発色が良く、視認性が高いので好印象。
■インターフェース
- Resetボタン ×1
- WPSボタン ×1
- 電源スイッチ ×1
本体底面には、電源スイッチなどのボタン類がずらり。
LANポートはすべて1000BASE-Tの仕様。
最近のハイエンドルーターでは、WANポートが2.5GBASE-Tや5GBASE-T対応の製品も出ていますが、Velop AX MX5300は普通のGigabit Ethernetです。とはいえ、一般家庭ならばGigabit Ethernetでも問題なし。

とにかく、LANポートが増えたのは大歓迎あーるっ!
付属品チェック
■Velop AX MX5300の付属品一覧
- ACアダプター
- AC電源ケーブル
- ドキュメントディスク
- クイックスタートガイド
電源ケーブルは、ACアダプターとAC電源ケーブルに分かれているタイプ。
ACアダプターが取り回し的に邪魔になりそうなので、できればここはAC/DCコンバーターを本体に内蔵してもらいたかったところ。

この白いレンガ(ACアダプター)をどうすべきか…むむむ……!?
注目ポイント
■Velop AX MX5300のポイント概要
- Wi-Fi 6:メッシュネットワークも次世代通信規格へ
- Intelligent Mesh:既存Velopも使える親切設計
- ダイナミックバックホール:完全無欠のトライバンドネットワーク
Wi-Fi 6:メッシュネットワークも次世代通信規格へ
ついに、Velopシリーズも待望のWi-Fi 6化を果たした。
ここでWi-Fi 6について話すと長くなってしまうので、簡単にまとめてしまうと、
- 高速(スループット向上・空間再利用)
- 安全(WPA3採用必須化)
- 多機能(UL/DL MU-MIMO・OFDMA・TWT・1024QAM)
という、とにかくすごーい便利かつ高速になったというわけ。
Velop AX MX5300 | Velop AC2200 | |
5GHz(1) | 2,402Mbps | 867Mbps |
5GHz(2) | 1,733Mbps | 867Mbps |
2.4GHz | 1,147Mbps | 400Mbps |
合計値 | 5,282Mbps | 2,134Mbps |
新旧Velopの理論上の通信速度(最大値)比較表。
以前のトライバンド対応Velop(Velop AC2200)と理論値を比較すると、2倍以上の高速化を果たしていることが分かります。特に、5GHz帯の通信速度の向上には、目を見張るものがあるはず。
あとは、Wi-Fi 6に対応したことにより、MU-MIMO(データの並列送受信)が強化され、4×4のUL/DL MU-MIMOに。これなら4Kや8K動画はもちろん、IoT機器の利用でもノンストレスで利用することが可能でしょう。
Intelligent Mesh:既存Velopも使える親切設計
このVelop AX MX5300には、『Intelligent Mesh』という機能が搭載されています。これがなかなかに素晴らしい機能。
このIntelligent Meshとは、既存のVelop(AC1300やAC2200)をこのVelop AX MX5300とミックスさせてメッシュネットワークが構築できるというもの。つまり、すでに利用しているVelopをムダにすることなく、新たにWi-Fi 6対応のVelop AX MX5300を追加できるというわけなのです。

まさにVelopユーザーのためにある機能っ!
これなら、頻繁にWi-Fiルーターを買い替えるユーザーでも、どんどん追加する形でメッシュネットワークが構築できちゃうのです。メッシュWi-Fiルーターによっては、サテライト追加不可という製品もあるので、この柔軟っぷりは高評価。

まさにVelop包囲網ができちゃうできちゃうっ!
ダイナミックバックホール:完全無欠のトライバンドネットワーク
そして、Velop AX MX5300が“真の”トライバンドメッシュWi-Fiルーターと冒頭で話したのがこれ。『ダイナミックバックホール』という仕組み。
この『ダイナミックバックホール』とは、簡単に言ってしまえば、デバイスとルーター間の通信にもバックホール通信にも、どっちもトライバンドでの通信ができるというもの。
従来のトライバンド対応のメッシュWi-Fiルーターというのは、2つある5GHz帯の1つをメッシュネットワーク(ルーター・サテライト)間の通信に使っています。これがいわゆる『バックホール通信』というもの。
ただ、この一般的なバックホール通信に使われる5GHz帯の1つは、メッシュネットワーク専用の周波数帯になっている場合が多い。つまり、5GHz帯の1つはデバイスとの通信には使えないというわけ。
ところが、Velop AX MX5300はバックホールとか関係なく、すべての通信経路においてトライバンド(2.4GHz・5GHz×2)での通信が可能。だからこそ、真のトライバンドメッシュWi-Fiルーターというわけなのです。

だから、良い意味でメッシュルーター感がないって感じだよね〜♪

どこにいてもトライバンド通信ですからね。
ベンチマーク
■測定環境
- 光回線:NTT
- プロバイダー:ビッグローブ光
- プラン:マンションタイプ
- デバイス:iPhone 11 Pro
通信速度
Speedtest by Ookla
上り | 下り |
455Mbps | 573Mbps |
Speedtest by Ooklaによる測定結果。
Speedtest by Ookla(Linksysアプリ内)での通信速度の測定結果は上表のとおり。 当然ですが、これはあくまで参考値なので、そこはご了承をば。
上り下り、そのどちらもが“これぞWi-Fi 6”と納得できる通信速度。特に、Wi-Fi 6によってPing値(応答速度)が、Wi-Fi 5のときよりも低くなっている(上画像にはないが、Ping値は軒並み10前後しかなかった)ことに注目。低Ping環境が必須なオンラインゲーム環境では、まさに願ったり叶ったりな結果となりました。

低Pingは嬉しい限りあーるっ!うっとり…。
ここがすき!
設定しやすいQoS機能
Velopシリーズには『Linksys』といモバイルアプリ(iOS・Android)があり、当然Velop AX MX5300でも対応。これがとにかく使いやすい。
その中でも実用的なのが、QoSを簡単に設定できるというもの。
例えば、メインで使っているパソコンやスマートフォンを優先的に通信させるようにしたり、オンラインゲーム時のゲーム機を優先して…なんてことも、簡単にLinksysアプリ上でサクッと設定可能。
このQoSの簡単割り当て機能を使えば、4K映像やVRなどのリッチコンテンツをスムーズで楽しむこともできるというわけです。Wi-Fi 6の高速さを下支えするこのQoS機能。うーん、素敵。

さたえりのスマホをQoSから外して…っと。

…ちょ、ひどい!!
LANポートが豊富
メッシュWi-Fiルーターというのは、なぜか、LANポートが少ない。あって、1つか2つ。そんなこともあり、いつもスイッチングハブにお世話になっていました。
それが、Velop AX MX5300に置き換わると…そう、スイッチングハブが不要に。LANポートが4つあるのは本当に嬉しい。従来のVelopはWAN/LANコンボポートが2つのみだったので、かなーり充実してくれました。うんうん。

これでNASを直で接続できるようになったぞー!
ここがうーん?
IPv6(IPoE・IPv4 over IPv6)非対応
明確な記載がないので、実は——という可能性もあるが、おそらくIPv6(IPoE・IPv4 over IPv6)には非対応。なので、v6プラスやIPv6オプションをフル活用したいユーザーは要注意。
Linksysだけでなく、海外のWi-FiルーターのほとんどがIPv6(IPoE・IPv4 over IPv6)非対応。そろそろ、日本市場向けにネイティブ対応してくれると助かるのですが、ね。

ほんと、アップデートでなんとかなるなら期待したいところっ!
ACアダプターの取り回しに困る
Wi-Fi 5な前モデルのVelopと比べて残念なのが、ACアダプターが大きくなってしまったところ。しかも、ACケーブルと分離した“白いレンガ”になってしまった。
どうしてもACアダプターというのは取り回しに難があるもの。なので、ここは本体サイズが大きくなってもよかったので、Wi-Fiルーター本体にAC/DCコンバーターを収めてほしかった。これはケーブルボックスで隠すしかなさそう。
補足
Velop(Wi-Fi 5)との比較
ちなみに、Wi-Fi 5なVelop(トライバンドモデル)とのサイズ比較はこんな感じ。少し…いや、結構成長しています。
Velop AC2200 | Velop AX MX5300 |
RJ-45(WAN・LAN) ×2 | RJ-45(WAN) ×1 RJ-45(LAN) ×4 USB 3.0 Type-A ×1 |
インターフェース比較。
Velop AC2200よりも大幅にインターフェースが充実してくれています。
ACアダプターも前掲したように…成長しました。
まとめ「Wi-Fi 6なVelopは頼れる兄貴だった!」
今回の『Velop AX MX5300』のレビューを総括すると…
- 待望のWi-Fi 6対応
- 真のトライバンドメッシュシステム
- インターフェースが充実した
- かなり巨大化した
という感じです。
本体が巨大化したことと、ACアダプターがレンガ化したこと。この2点さえ目をつぶれば、かなりWi-Fi 6対応のメッシュWi-Fiルーターとしては最適解候補。あとは、v6プラスに対応してくれれば…なのです。

Apple製品と親和性の良いデザインも「ナイスですね!」あーる!
おまけ

しばらくは、NETGEAR『Orbi WiFi 6』との一騎打ちかなー!?

甲乙つけがたいやんね。

至高のメッシュWi-Fiルーターか、
究極のメッシュWi-Fiルーターか。

元ネタ、美味しんぼですね。(アンキモ、アンキモ、アンキモ!)
おわり
特に注目してほしい機能が…
っていう、2つのエモ〜みっ!