高級な完全ワイヤレスイヤホンを一気に処分した理由 + 有線への回帰

完全ワイヤレスイヤホンは“ガジェット”ゆえに消耗品
高級な完全ワイヤレスイヤホンを一気に処分した理由 + 有線への回帰
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記事のポイント
  • 完全ワイヤレスイヤホンは有線に比べて買い替えサイクルが早くなる傾向
  • バッテリーの劣化速度や技術進化の著しさから“商材”としての旨味が多い
  • PLCが成熟期を迎えた今ならば 安価なTWS + 有線 の二刀流が正解かも

2018年ごろから『完全ワイヤレスイヤホン』を買い集めてきたのですが、プツンと糸が切れたかのように、数個を残して高級品から順番に処分しました。その理由と、有線イヤホンへ回帰する話。

さたえり

完全ワイヤレスイヤホンに飽きたわけじゃないけど、買い漁るフェーズはもう終わった……って感じなんよね。

二条ねこ

ま、そもそも1個で十分なのであーる。

まの

そして、また有線イヤホンに戻るのですね。

完全ワイヤレスイヤホンを一気に処分した

『AirPods』や『Earin』から始まった、私の完全ワイヤレスイヤホン沼。

当初はドップリ嵌まるつもりはなかったのですが、Bang & Olufsenの『Beoplay E8』を使った瞬間に「こんな良い音が鳴るなんて!」と感涙に咽ぶほどの衝撃を受け、そこから今日(こんにち)の完全ワイヤレスイヤホン沼にいらっしゃい…となりました。

そして、その衝撃が忘れられず、さらなる良い音、より良い利便性、を求め始めた。その結果、新製品が発売されたら即買いする、という常軌を逸した行動をやっていました。それくらい、完全ワイヤレスイヤホンというものに魅力を感じ、入れ込んでいたわけなのです。

ところが、ここ数か月で突然我に返ったかのように、手持ちの完全ワイヤレスイヤホンを高価格帯のものから順番に処分しました。

そう言ってしまうと、完全ワイヤレスイヤホンに飽きたと思われそうですが、そんなことはありません。買ったり、レビューしたり、をまだまだやっています。

ただ、“in”と“out”の数をコントロールしなければ、また増殖してしまうので、以前のような爆買いは控えるようになりました。

まの

今までが異常なだけですがね。

さたえり

そうとも言う…かな!?

さたえり的イヤホン・ヘッドホンメーカー大全 –国内編–

【アーカイブ】レビュー済完全ワイヤレスイヤホン

2020年9月4日

完全ワイヤレスイヤホンを処分した理由

そういうわけで、高価格帯の完全ワイヤレスイヤホンを中心に処分していったわけですが、その理由がいくつかあるので、つらつらと買いていきます。

バッテリーが寿命を迎えた

理由①は、単純に完全ワイヤレスイヤホン自体のバッテリーが寿命を迎えてしまったため。

ありとあらゆるデバイスが、バッテリー直付けとなった昨今。なので、 バッテリー寿命 = 製品寿命 という構図が生まれてしまいました。ただ、それは完全ワイヤレスイヤホン以外にも、当然ながら該当すること。なので、これだけだとロジック的には微妙。

ただ、ここでポイントとなるのが、搭載されているバッテリー容量の少なさと充電サイクルの早さ。そして、ひとつのデバイスに複数個のバッテリーが使われているということ。

その結果、完全ワイヤレスイヤホンのバッテリー寿命は約2年が相場。少なくとも、3年使えれば御の字でしょう。

完全ワイヤレスイヤホン = 寿命2年の消耗品 …と思うは憂鬱

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2022年2月15日

特に厄介なのが、複数個のバッテリーが使われているため、右側のイヤホンだけバッテリーがお亡くなりになってる、というようなことが起こってしまうこと。製品にもよりますが、左右のイヤホンで、バッテリー消費に偏りが出てしまうのです(親機が固定されている製品はなおさら)。

当然、私のように複数の完全ワイヤレスイヤホンを所有していると、過放電や過充電を防ぐバッテリーケアの手間も数倍に。その煩わしさも含め、一気に処分したというわけです。

さたえり

充電しながら使うってことも無理だから、バッテリーがヘタり始めると運用が大変なんよね。

二条ねこ

ケースに収納する = 充電開始
…だもんねー。

商材化してて買い替えサイクルが早い

理由②は、新製品が出しやすい土壌が整っている結果、商材化していって買い替えサイクルが著しく早くなったため。

イヤホンやヘッドホン自体は十数年前からブームになっていますが、こと完全ワイヤレスイヤホンに関しては、もはやオーヲタやポタオデヲタの枠を超えたムーブメントとなっております。当然、その立役者がAppleであることは言うまでもありません。

このように、完全ワイヤレスイヤホン市場は巨大マーケットとなったため、有線イヤホンのそれとは比較するまでもないほどに、新製品が次から次へとリリースされていきます。加えて、同一メーカーによる新製品発売のスパンも短く、従来のオーディオ機器ではあり得ない速度で、すぐに型落ちになってしまうようになりました。

しかも、『理由①』で述べたように、完全ワイヤレスイヤホンのバッテリーは約2年で寿命を迎えるため、“買い替えなければならない時期”というのが明確に決まっているわけです。

ハードとソフトの双方で販促しやすい土壌が整っているため、参入する企業が続出。それによる企業間の切磋琢磨により、テクノロジーの進化まで加速してきております(これ自体は嬉しいことではある)。

その結果、新製品を常に追いかけ続けるのが大変になってきたわけです。もちろん、プレスリリースぐらい目を通しますが、全部買っていくと破産確定なのです。

PLCが成熟期を迎えた

理由③は、PLCが成熟期を迎えたため、 数千円 〜 1万円台 の完全ワイヤレスイヤホンでも満足できるようになったため。

これはギークあるあるかもですが、PLCが導入期のときというのは、どんな製品であってもワクワクするし、夢を見させてくれるもの。それゆえ、ハズレ製品を掴まされたとしても、憤慨したりせず、それすらも愛おしく思えてくるのです。今回の完全ワイヤレスイヤホンで言えば、『Earin』がまさにそれ。

翻って、昨今の完全ワイヤレスイヤホン市場を見てみると、すでに成熟期の域に入りつつあります。人によっては成長期と感じるかもしれませんが、少なくとも導入期には該当しません。

成熟期に入ったことで、技術は枯れ、安価な完全ワイヤレスイヤホンであっても、スマートフォンアプリに対応していたり、ワイヤレス充電に対応していたり、Hi-Res Audio Wireless認定を受けた製品が出てくるようになりました。

もちろん、ハイエンドにはハイエンドの良さというのがある。ただ、以前と比べると、その差は縮まりつつあります。分かりやすく表現すれば、かなり“ハズレ”な製品を引くことがなくなりました。ノーブランドは別として、著名なオーディオ専業メーカーでなくても、かなり良い音を鳴らしてくれるのです。

そうなると、ふと「1万円ぐらいの製品でいいのでは?完全ワイヤレスイヤホンは消耗品だし」と思うようになるのでして。その結果、多くのハイエンドモデルを手放すに至ったわけなのです。

まの

完全ワイヤレスイヤホンは消耗品。これに尽きますわね。

さたえり

そうなんよ。
どんなに高音質でも、数年後にはバッテリー寿命が来ちゃって、イヤホン自体がダメになっちゃうんよね。

有線イヤホンへの回帰

そのようなことがあり、結果的には、1万円台のエントリークラス数個、AirPods Pro、Galaxy Buds Pro、という感じにまで完全ワイヤレスイヤホンを減らしました。

まの

『AirPods Pro』は高いですけどね。

さたえり

『AppleCare+ for Headphones』に加入すれば、バッテリー交換してくれるし、これなら製品寿命は伸ばせるかな…ってね!

そして、今まで完全ワイヤレスイヤホンに注いでいたリソースをすべて、有線イヤホンに与えることにしたのです。

これでバッテリー寿命の心配からも解放される。しかも、高音質への追求も徹底しやすい。そして、リケーブルが可能な有線イヤホンであれば、断線した場合の対処も可能。高級腕時計や高級万年筆を買うかのごとく、一生添い遂げるイヤホンを探す愉しみというのも出てきます。

ただ、利便性や取り回しは完全ワイヤレスイヤホンに劣るので、移動時は完全ワイヤレスイヤホン、家では有線イヤホン、と使い分けていく予定。そう割り切ることによって、ハイエンドな完全ワイヤレスイヤホンには極力手を出さないようにする算段です。もちろん、音源なども移動時と家では分けていきます。

お気付きかと思いますが、完全ワイヤレスイヤホン沼は抜け出せたのですが、今度は有線イヤホンとポタオデ沼に嵌まりそうのです。…こうやって、歴史は繰り返す。

二条ねこ

まんまと、ですなー。

さたえり

でも、有線イヤホンは決め打ちで買うつもりだから、そんなに数は増えない…はず。

まとめ「完全ワイヤレスイヤホンは消耗品」

完全ワイヤレスイヤホンは消耗品。それ以上でも、それ以下でも、ありません。

バッテリーにシンギュラリティが起こらない限り、完全ワイヤレスイヤホンのバッテリーによる悩みは尽きないのです。

さたえり

コレクションには向かないってわけやね。

記事に登場したガジェット

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おまけ

さたえり

断捨離にもなったし、これはこれで良かったかな!?

二条ねこ

ま、わたしは断捨離する必要はないあーる。

まの

…ダウト。

さたえり

煩悩の塊やもんね、ねこちゃんは。

おわり