この記事はSUNVALLEY JAPAN様よりレビュー用サンプルを頂いて記事を書いております。
- 3,000円台でこの音質と使いやすさは“圧倒的”と言わざるを得ない!
- ノイズキャンセリングも外音取り込みも不要ならば全然アリ!
- 中音域の音質が良いのでボーカル重視な人にもおすすめ!
使いやすさと潔さの両立。
完全ワイヤレスイヤホン、TaoTronics『SoundLiberty 97』をレビュー。TWS PlusとaptXを対応しながら、実売3,000円台の激安価格。しかも、IPX8等級防水対応。音質も5,000円以下の中では最高レベルでした。


IPX8等級防水ですとぉおお!?

IP規格の第2示性数字だと…『水中型』ですわね。
目次
TaoTronics『SoundLiberty 97』って?
SoundLiberty 97ってなに?
実売3,000円台なのに、TWS PlusとaptXコーデックに対応した超コストパフォーマンスな完全ワイヤレスイヤホン。しかも、IPX8等級防水対応。
- 最高の完全防水性能
- 音速ペアリング
- コスパ抜群な音質
- ロングライフバッテリー
- 急速充電対応
- 癖のあるタッチボタン操作

ノイズキャンセリングもヒアスルーも不要だから、安くて良い音質のものが欲しい!
…そんな人のための割り切った完全ワイヤレスイヤホンやね。
本体チェック
■インターフェース
- リモコンボタン
- LEDインジケーター
SoundLiberty 97のイヤホン本体のサイズは 25.28×12.92×17mm で、重さは4.2g。小型で軽量なシェルなので、耳が比較的小さい女性でも大丈夫そう。
イヤホン前面の“TaoTronicsロゴ”付近全体がタッチセンサータイプのリモコンボタンになっています。そして、ちょっと分かりづらいですが、イヤホンの下側面にブルーに光るLEDインジケーターを搭載。
イヤホン後面には、充電用のPogo pinのみ。近接センサーはありません。
イヤホン上面から見ると、ステム(ノズル)が、少し斜めにオフセットされていることが分かります。端的に言うと、SoundLiberty 97のステム形状は、いたってスタンダードという感じ。万人受けする形状ですね。
■インターフェース
- LEDインジケーター
SoundLiberty 97の充電ケースのサイズは 57.75×46×28.1mm で、重さは34.1g。イヤホン本体も小さければ、充電ケースもとっても小さい!イメージは、AirPods Proのそれです。
ケース前面にある“TaoTronics”のロゴタイプのちょっと上にあるのが、ケース側のLEDインジケーター。こちらはホワイトLEDでした。
■インターフェース
- ペアリングボタン
充電ケース後面の中央部にある丸いボタン。これがBluetoothペアリングに用いる、ペアリングボタン。ペアリング自体は、イヤホンを収納した状態でケースの蓋を開いて行います。
充電ケース下面には、おなじみの認証関係やバッテリーの仕様が記載されています。上面には何もありません。
■インターフェース
- USB Type-C
充電ケースの左右面はこんな感じ。うーん、とってもコンパクト。
本体向かって右側に、充電に利用するUSBポートを搭載。3,000円台の激安完全ワイヤレスイヤホンですが、当然USB Type-Cを採用しています。

今の時代は、やっぱUSB Type-Cやんね!
充電ケースの内面はこんな感じ。蓋の開閉はマグネットで行うタイプで、凹凸がしっかりと噛み合うようになっており、グラグラしたりせず工作精度高め。
イヤホン収納部分のクリアランスが狭いように思えるのですが、実際はそんなことはなく、他社製のイヤーピースとリプレースしても平気。イヤーピースが充電ケースと干渉することはありませんでした。
左 | 右 | |
1回押し | 音量ダウン | 音量アップ |
2回押し | 再生・停止 | 再生・停止 |
3回押し | 曲戻し | 曲送り |
長押し | 音声アシスタント起動 | 音声アシスタント起動 |
SoundLiberty 97のリモコン機能
SoundLiberty 97のリモコン機能は、再生・停止、選曲、音量調節…といった、基本的なオーディオコントロールが網羅されています。リモコンボタン長押しで、スマートフォンに搭載している音声アシスタント(Siri等)を起動可能。
なお、キーアサインの変更はコンパニオンアプリ非対応なので、上表の状態で固定です。価格が3,000円台と非常に安価なので、コンパニオンアプリ非対応は当然。アプリ非対応とはいえ、実利用で問題ないキーアサインにはなっています。
全長 | 4mm |
直径 | φ5mm |
SoundLiberty 97のステム(ノズル)サイズ
SoundLiberty 97のステム(ノズル)部分を測定してみたところ、上表のようなサイズにそれぞれなっていました。
安価な完全ワイヤレスイヤホンほど、イヤーピースを取っ替え引っ替えして遊びたいところ。このSoundLiberty 97のステム(ノズル)サイズは、ごくごく一般的なものになっているので、final『TYPE E 完全ワイヤレス専用仕様』のような他社製イヤーピースにも対応していました。もちろん、サイズは各自要確認で。
付属品チェック
■付属品一覧
- イヤーピース(S・M・L・XL)
- USB Type-A to USB Type-Cケーブル
- 取扱説明書
- サンクスカード
SoundLiberty 97の付属品は、合計4サイズのイヤーピース(S・M・L・XL)・充電用のUSBケーブル・取扱説明書・サンクスカードの合計4つ。
付属のイヤーピースが良い出来なのが嬉しいところ。いかにも安物なペラペラとした素材感ではなく、厚手でモッチリとしたコシのあるスカート部分が特徴的。おかげで、かなり遮音性が高く、パッシブでのノイズキャンセリングが期待できます。
注目ポイント
■SoundLiberty 97のポイント概要
- 防水:驚異のIPX8等級な完全防水性能
- バッテリー:イヤホン単体で9時間連続再生可能
- 価格:3,000円台でaptXとTWS Plusを搭載
防水:驚異のIPX8等級な完全防水性能
このSoundLiberty 97で、高級完全ワイヤレスイヤホンと引けを取らない…どころか、それすらも凌駕しているポイントがある。それが、『IPX8』という等級の防水性能。
防水等級 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | X |
概要 | 無保護 | 防滴I形 | 防滴II形 | 防雨型 | 防まつ型 | 防噴流型 | 耐水型 | 防浸型 | 水中型 | 省略表示 |
防水レベル | 無 | 低 | 低 | 低 | 低 | 中 | 中 | 高 | 高 | - |
IP規格の第2示性数字(防水規格)対応表
SoundLiberty 97が持つ防水性能である『IPX8』というのは、防水性能を決めるIP規格で定められている中では、最高の防水性能を誇ります。分かりやすい表現だと、いわゆる“完全防水”という謳い文句で出されている製品と一緒の防水性能というわけです。
なので、SoundLiberty 97は大雨やゲリラ豪雨ぐらいなら余裕。やっていいかは別として、お風呂やシャワーで使えるレベルということになります。IPX8の防水性能を誇る完全防水イヤホンは非常に少ないので、それだけで求める人からすれば買い要素と言えるでしょう。

価格も安いから、気負いなくラフに使えるところも良いところやと思うんよね。

確かに、高級イヤホンで防水と言われても、ちょっと気が引けますからね。
バッテリー:イヤホン単体で9時間連続再生可能
完全ワイヤレスイヤホンで音質と同じくらい重要なのが、どれくらいバッテリー駆動時間が長いのか、ということ。
イヤホン単体 | イヤホン+充電ケース |
最大9時間 | 最大36時間 |
SoundLiberty 97のバッテリー駆動時間
SoundLiberty 97は上表のとおり、イヤホン単体で最大9時間という超ロングライフバッテリーを実現。ケース込みなら最大36時間という凄さ。
ロングライフバッテリーだけがSoundLiberty 97の凄いところではなく、わずか10分の充電で2時間の連続再生が可能となる急速充電にも対応。なので、ロングライフバッテリーに甘えてて充電するのを忘れていた…ということが起こっても全然平気なのです。これが凄い。
価格:3,000円台でaptXとTWS Plusを搭載
SoundLiberty 97の実売価格は、3,980円(2020年11月23日現在)。そう、IPX8等級の完全防水性能を持っていながら、なんと3,000円台という圧倒的コストパフォーマンス。
さらに、安価だからといって、スペックを落としているわけではないのが、このSoundLiberty 97の凄いところ。
Bluetooth SoCに、Qualcomm製のQCC3020を採用。それにより、aptXのBluetoothコーデックが利用可能となっている。さらに、TWS Plusにも対応。3,000円台という安さだけでなく、音質面もしっかりと考えられているということに気づきます。
音質チェック
音質評価:★★★★☆
高音域:★★★☆☆
中音域:★★★★★
低音域:★★★★☆
※音質評価は販売価格を考慮した相対評価。
SoundLiberty 97の音質を端的に言うと、中低音寄りのパワフルでボーカル域に潤いのあるウェット系サウンド、という感じ。
音の傾向としては、キレやノビのあるエッジな音ではなく、瑞々しさのあるウェットでしっとり感のあるイメージ。とはいえ、安価なイヤホンによくある、解像度が乏しくぼんやりした感じはなく、出すところはキラキラとした音で出すという感じ。モニターライクで原音忠実というよりかは、ボーカルを中心として楽しく聞くということにフォーカスした音質になっていると感じています。
高音域は、個人的にはもっと抜け感が欲しいものの、実売3,000円台ということを考慮すると、十分合格点を上げられる音質。
防水処理の影響もあってか、エッジで突き抜けるようなノビはあまりなく、イメージ的には天井が低いという感じ。ただ、高音域のくぐもった感じのない円やかさを演出してくるのは、3,000円台という価格を考慮すると、非常に素晴らしい点だと言えます。
もっともSoundLiberty 97らしさが出ていると感じるのが中音域。
顕著なカマボコ型サウンドという雰囲気ではないのですが、ボーカル域のニュアンスを表現するのが上手な印象を受けた。ボーカルが適度にウェットで、潤った感じを持って出してくるところ、ここが個人的にはSoundLiberty 97のプッシュポイントだと思っています。
低音域は基本的にパワフル。解像感こそカリカリではないが、価格以上のシャープさは持っている印象。
安価なイヤホンにありがちな、重低音の物量投入で量だけあって質が酷い…という音作りでは決してない。低音域はパワフルで押しは強めながら、量は常識の範囲内。そして、もやがかかったような低質な低音域の鳴りではなく、力強さの中にもキレ味を備えている点は特筆モノ。

音場こそ広くないけど、トータルバランスに優れた感じやね。
特に、ボーカルの出し方の巧さと低音域のキレ感が、うちの好きなポイントかな!
SoundLiberty 97に合いそうな曲
■こんな楽曲が合いそう!
- テクノライクなアニソン
- ゲームチューンなFuture Funk
- 妖艶なボーカルのV-Rock
SoundLiberty 97と一緒に聞いてほしい楽曲の1曲めは、Machicoの『STAND UP!』をセレクト。
疾走感のあるドラムとMachicoのキュートなボーカルがミックスした、キャッチー&エネルギッシュなのがこの曲。ドラムの“チッチッチッ”という鳴りが、とりわけ気分を高揚させてくれる。このあたりの細かなサウンドを拾えるポテンシャルに驚き。
SoundLiberty 97と一緒に聞いてほしい楽曲の2曲めは、FAKYの『half-moon』をセレクト。
この曲で特に聞いてほしいのが、ボーカルのメロウで艶っぽいところ。SoundLiberty 97は女性ボーカルと相性が良いのか、この価格の完全ワイヤレスイヤホンとしては、引っかかりを感じず、スーっとボーカルがダイレクトに伝わる。ここが結構凄いとこで、ボーカルの艶っぽさもちゃんと残っているのです。
SoundLiberty 97と一緒に聞いてほしい楽曲の3曲めは、Macross 82-99の『Fun Tonight』をセレクト。
この曲をひとことで表すと、キュート&パワー。力強いドラムが主体となって、バックでゲームチューンなSEを流しているダンス系のチューンなのですが、ドラムのパワフルかつ小気味よく鳴らしてくれる感じが非常に痛快。パワフルだけどボワつきが少ない、ここが凄い。さすがに数万円の完全ワイヤレスイヤホンと比べるのは酷ですが、低音域のキレ味は1万円前後クラスの製品とタメを張れるポテンシャルを持っています。
SoundLiberty 97と一緒に聞いてほしい楽曲の4曲めは、MUCCの『ニルヴァーナ』をセレクト。
疾走感のある王道V-Rockなサウンドの中に、どこか哀しみを感じるこの曲。SoundLiberty 97は、その音の鳴りから女性ボーカル向けかなと思っているのですが、この曲を聞くと男性ボーカルもアリと感じる。男性ボーカルも良い感じに潤った感じに聞こえます。難しい表現だけど、カサカサしてないというイメージ。

ボーカルの良い意味でウェットな感じと力強い中低音域。そう考えると、アニソンとかハイトーン寄りの男性ボーカルなバンドとかと聞きたくなる感じかもやね!
ここがすき!
コスパ抜群のスーパー音質
まず、手放しで称賛したいのが、3,000円台というローエンドな価格帯で、ここまでの音質に仕上げたということ。正直、価格からは想像できない音質が鳴ってくれます。これはメーカーに気を使っているとかではなく、ただただ自分が感じたこと。
普段、高価格帯の完全ワイヤレスイヤホンを中心に使っているので、音質には期待していなかったのが本音。ただ、一聴すると評価は一変。
さすがに数万円クラスの完全ワイヤレスイヤホンと比べると、音の出し方に荒削りな部分があるのですが、少なくとも3,000円や4,000円の音質ではないことは事実。普段、高価格帯の完全ワイヤレスイヤホンを使っているユーザーでも、充分サブとして使い分けられるレベルの音質にまで仕上がっている。まず、ここにびっくり。
超音速なペアリングスピード
実際に使うと分かるのですが、このSoundLiberty 97のBluetoothペアリングの速度、びっくりするくらい速いです。

開けた瞬間、即ペアリングって感じなんよね!
SoundLiberty 97のペアリング速度のイメージを伝えるとすれば、充電ケースの蓋を開けた瞬間に、すでにスマートフォンとペアリングが完了しているという感じ。ペアリングのもたつき、まごつき、それらは一切ナシ。片方だけペアリングしない、これもナシ。
どれだけ音質の良い完全ワイヤレスイヤホンでも、Bluetoothペアリングが遅かったり、ペアリング自体が不安定だと、それだけで使いたくなくなるというのが本音。そういった意味でも、SoundLiberty 97はガジェットらしい仕事をしっかりとしていると言えるでしょう。
パッシブノイズキャンセリングが期待できる遮音性
SoundLiberty 97には、アクティブノイズキャンセリング(世間一般に言われるノイズキャンセリングのこと)は搭載されていないのですが、そもそもの遮音性が高く、パッシブでのノイズキャンセリング(物理的な耳栓的遮音)が期待できるのが嬉しいところ。
ステム(ノズル)の太さや角度、ハウジングのサイズ、これらが絶妙なフィット感を生んでいるのでしょう。そして、肉厚ながらもモチモチとした反発力のあるイヤーピース。特に、この完成度の高いイヤーピースのおかげで、高い遮音性を誇っているのだと感じます。

普通に単品販売できるクオリティなイヤーピースって感じなんよね!
ここがうーん?
タッチボタンに癖アリ
ちょっと気になったのが、タッチボタンのセンサーの感度。音声や触覚でのフィードバックも何もないので、押したのかどうなのか分かりづらいのがネック。
私はiPhoneでSoundLiberty 97使っているのですが、知らない間にリモコンを長押ししていて、Siriが起動してしまっていたということが、慣れるまでちょこちょこありました。iPhone側のSiriが無効だと、ボタン長押しで電話をかけてしまうことになるので、ここは使う際には要注意。
イヤホンを装着するときは、できるだけイヤホンのサイドを持つようにして装着しましょう。そうすれば、装着時にリモコンを誤って押してしまうこともなく、勝手にSiriを起動させることも少なくなるはずです。

IPX8という防水性能があるから無理かもやけど、物理ボタンのほうがより使いやすかったかもやね。もちろん、好みはあるけど……。
まとめ「3,000円台で最高峰の完成度を誇る完全防水TWS」
そういうわけで、TaoTronics『SoundLiberty 97』のレビューを総括すると…
- 実売3,000円台の良コストパフォーマンス
- 高価格帯をも凌駕するIPX8等級の完全防水
- aptXとTWS Plus対応が嬉しい
- Bluetoothペアリングが超速い
- 瑞々しさを感じさせるボーカル域が素敵
という感じ。
イヤホンというのは、百聞は一見に如かず…ではなく、“百見は一聞に如かず”。なので、騙されたと思って、ぜひ買ってみてください。そう言えるくらいの安価でコストパフォーマンスが高いのが最高の推しポイント。
ネックになりそうなのは、タッチボタンぐらい。Bluetoothペアリングも速いですし、個人的には中低音域の鳴りが好み。しかも、IPX8等級の完全防水というところも嬉しい。とりあえず手を出してみて、ガシガシ使ってほしい完全ワイヤレスイヤホンでした。

IPX8等級防水だから、お風呂ホンとしても…アリ!?
▽クーポンコード▽
BH097VIVI
- 割引率:表示価格から15%オフ
- 適用期間:2020年11月23日〜2020年11月26日
おまけ

安価な完全ワイヤレスイヤホンでも、ここまでちゃんと鳴らしきるって凄いんよね。

それだけ市場競争が激しいということの裏返しですわね。

右も左も完全ワイヤレスイヤホンですからなー。
おわり
3,000円台で買える最高レベルの音質と最高の防水性能が良い感じ!
タッチボタンの操作性に慣れが必要なのが気になる……。
…そんな感じの感想やね!