- iPadで使うApple Pencil互換ペンとしては優秀!
- iPhone用のスタイラスペンとしては微妙かも!
- Androidではデバイス次第でかなり快適だった!
“Apple Pencilの代替…なるか!?”
iPhone/Android/iPad対応アクティブスタイラスペン、Princeton『PASTEL SKETCH PRO』をレビュー。汎用モード・iPadモードに対応しているApple Pencil互換ペンですが、その書き心地は…如何に!?
iPhone版Apple Pencilになればよいのですがね。
でも、iPhoneとの相性は“△”なんやね……。
目次
本日のレビュー:PASTEL SKETCH PRO
PASTEL SKETCH PROってなに?
iPhone・iPad・Androidに対応した、充電式のアクティブスタイラスペン。『汎用モード』と『iPadモード』を搭載。iPadモードならパームリジェクション対応。いわゆる、Apple Pencil互換ペン。
- パームリジェクション対応
- 持ちやすい鉛筆風デザイン
- φ2mmの細いペン先
- 替芯付属で追加投資不要
- 約5分のオートオフ
- iPhoneとは相性微妙
PASTEL SKETCH PRO | ||
---|---|---|
型番 | PSA-TPR06-GR(グリーン) PSA-TPR06-GY(グレイ) PSA-TPR06-WH(ホワイト) |
|
メーカー | Princeton | |
筆圧感知 | × | |
傾き検知 | × | |
パームリジェクション | 汎用モード | × |
iPadモード | ○ | |
ボタン | - | |
プロトコル | - | |
バッテリー | 駆動方式 | 充電式 |
駆動時間 | 約15時間 | |
充電時間 | 約90分 | |
インターフェース | USB Type-C ×1 | |
サイズ | 筺体 | φ9×165mm |
ペン先 | φ2mm | |
質量 | 16g | |
備考 | - |
PASTEL SKETCH PROのスペック
Apple Pencil互換ペンとして、iPadで使うならアリ!
アクティブスタイラスペンとして、iPhoneで使うのは微妙。
…そんな感じなのであーる。
デザイン
本体
サイズ | 筺体 | φ9×165mm |
ペン先 | φ2mm | |
質量 | 16g |
PASTEL SKETCH PROのサイズと質量
PrincetonのPASTEL SKETCHシリーズは、今回のPASTEL SKETCH PROで3世代め。前モデル(PSA-TPR04MB)と比べると、かなり細身のあるボディーに変化しています。
Apple Pencil(第1世代)の筺体サイズは φ8.9×175.7mm で、質量が20.7g。なので、ほぼApple Pencilと変わらないサイズ感。そういった意味では、Apple Pencilの代替ペンとして、違和感なく使うことができるでしょう。
ペン先
筆圧感知 | × | |
傾き検知 | × | |
パームリジェクション | 汎用モード | × |
iPadモード | ○ |
ペンの仕様
デジタイザーペンではなく、アクティブスタイラスペンとなっているので、筆圧感知や傾き検知には非対応。パームリジェクションは『iPadモード』のみ対応、となっています。
『汎用モード』では、いわゆる静電容量方式のタッチペンとして動作。
iPhoneやAndroidスマートフォンなどのデジタイザーペン非対応デバイスでは、この汎用モードを利用することになります。汎用モードはパームリジェクション非対応なので、描画をする際には画面に手が触れないようにする必要があります。
『iPadモード』では、Apple Pencil互換ペンとして動作。
Apple Pencilに対応したiPadでは、こちらを利用します。イメージ的には、Logicoolの『Crayon』とほぼ同じ。筆圧感知と傾き検知が使えないデジタイザーペン、といった感じで利用できます。
このモード切替がポイントですわね。
そうそうっ!
これがあるから、マルチデバイス対応の2-in-1ペンとして使えるわけですなー。
ペン軸
サイドボタン | - |
テールボタン | - |
ボタンの仕様
ペンの尻軸に、タッチセンサー方式のボタンが搭載されていますが、こちらは電源オン/オフとモード切り替えをするためのもの。サイドボタンやテールボタンに該当するようなものは搭載されておりません。
I/Oポート
I/Oポート | USB Type-C ×1 | |
バッテリー | 駆動方式 | 充電式 |
駆動時間 | 約15時間 | |
充電時間 | 約90分 |
PASTEL SKETCH PROのI/Oポート
スタイラスペンとして利用するには、USB Type-Cポートから充電を行う必要があります。
バッテリーが約15時間連続駆動すると記載されているので、ハードに使っても3日前後は持ちそう。なお、5分間未使用状態が続くと、オートオフ機能が作動し、自動的に電源が切れるようになっています。なので、使い終わっても電源オンのまま放置可能。
付属品
■付属品一覧
- 替芯 ×3
- USBケーブル(Type-A to Type-C)
- 冊子類
替芯
PASTEL SKETCH PROはペン先が交換可能なタイプなのですが、嬉しいことに最初から替芯が3つ付属しています。
USBケーブル
付属のUSBケーブルは、Type-A to Type-Cのもの。ケーブル長は、実測値で33cmでした。
冊子類
付属のユーザーズマニュアルはペラ物なのですが、しっかりと説明が書かれています。
書いてみた
汎用モード
パームリジェクション | 非対応 |
対応デバイス | iPhone Android |
汎用モードの仕様
試し書きをした結果、思っていた以上に…iPhoneとは相性が良くない様子。
縦線・横線は綺麗に描画できるのですが、斜めに線を引こうとすると、途端に線がガタガタしてしまいました。反応自体もあまり良くなく、おそらく厚めの保護ガラスを貼付した状態だと、かなりレスポンスが厳しいことになってきそう。
静電気の影響を極力受けないようにして、ガイドを使って線を引いたんだけど…この結果だったのであーる。
ちょっと悲しい結果やね……。
iPhoneはイマイチだったのですが、Androidとは意外にも好相性。
今回は『Xperia 1 II』で試したのですが、iPhoneで書いたときの反応の悪さが嘘だったかのように、かなりスムーズに描画されました。斜め線がガタガタする現象も発生率が減り、普通に文字を書くぐらいなら問題なく使えます。
意外ですわね。
やってみないと分からないよねー!
iPadモード
パームリジェクション | 対応 |
対応デバイス | iPad |
iPadモードの仕様
さすがはApple Pencil互換ペンだけあって、iPadでの利用は当然問題ナシ。
筆圧感知と傾き検知が使えないこと以外は、Apple Pencilと遜色ない書き心地。LogicoolのCrayonと比べても、ほぼ同じレベルで快適に使えます。これくらいスムーズに書くことができるのであれば、Apple Pencil互換ペンとしては文句なしではないでしょうか。
Bluetoothペアリング不要だから、サブのApple Pencil(の互換ペン)として用意しておくのはアリだと思われーる!
使ってみた
鉛筆形状で持ちやすい
PASTEL SKETCH PROの筺体は、鉛筆のような六角形構造。
これにより、円柱形で指への引っ掛かりがあまりないApple Pencil(第1世代)よりも、より自然的に持ちやすく、ホールド感も良好。
また、六角形構造になっていることにより、使っていない場合において、不意にコロコロと転がってしまう心配も非常に少ない。
一般的な鉛筆と同じ形状と言えばそれまでなのですが、この形状がいかに合理的であるかを感じてしまいます。というか、円柱形でツルツルのApple Pencil(第1世代)が…ね。
iPhoneで使うのは微妙
Apple Pencilが非対応なiPhoneシリーズにおいて、今回の『PASTEL SKETCH PRO』が、その代替ペンとなれば…という狙いで導入をしたのですが、試し書きで示したとおり、この目論見は失敗に終わりました。
…無念あーる。
iPhone 12 Pro MaxとiPhone SE(第2世代)の両方で試したのですが、どちらにおいても思い通りに描画することが難しく、残念ながらApple Pencilのような快適性はありませんでした。
もちろん、利用するアプリによって、使い勝手や快適性は多少上下してきます。とはいえ、相性が良いと感じたアプリ(GoodNotes等)であっても、それなりに“マシ”というレベルくらいの書き心地しか感じられませんでした。
Androidは機種によって快適
残念ながら、iPhoneとは相性が芳しくなかったのですが、Androidデバイス(Xperia 1 II)とは意外にも好相性で、こちらはかなり快適に使うことが可能でした。
iPhone・Android、どちらの場合においても、同じPASTEL SKETCH PROの『汎用モード』を利用します。ですので、PASTEL SKETCH PRO側の性能というよりは、デバイスとの相性が如実に現れたのでしょう。少なくとも、iPhoneよりもXperia 1 IIのほうが圧倒的に快適に使えました。
今回は サンプル数 = 1 なので、これをもってして「Androidでは総じて使いやすい」とは言えないのですが、相性の良いデバイスと組み合わせれば、PASTEL SKETCH PROの汎用モードでも、比較的快適に描画ができるとは言えそうです。
オートオフ機能は微妙
このPASTEL SKETCH PROには、約5分間連続して使わなかった場合、自動的に電源がオフになる『オートオフ』が備わっているのですが、5分というリミットが若干短いように感じました。
以前のPASTEL SKETCHでは、約3分でオートオフに移行していたので、それに比べれば判定時間が長くなってはいます。ただ、5分という判定時間も、まだちょっと短いような気がしています。このあたりの尺度は人それぞれですが、個人的には10分ぐらいがちょうどよい気がしました。
替芯付属が素敵
ペーパーライクフィルムと組み合わせて使うと、ペン芯の摩耗が早くなってしまうので、最初から替芯が3つもバンドルされているのは嬉しいところ。
替芯への交換も非常に簡単で、ペン先をクルクルと回して上げるだけ。治具を使う必要もないので、ストレスなく交換できる点も高評価です。
まとめ「iPadとは相性抜群だがiPhoneは微妙」
そういうわけで、今回のPrinceton『PASTEL SKETCH PRO』のレビューを総括すると、
- 『汎用モード』と『iPadモード』を搭載
- 『汎用モード』ならiPhoneやAndroidでも利用可能
- 『iPadモード』ならApple Pencil互換として利用可能
- 汎用モードはデバイスとの相性が出やすい
- 替芯が最初から3個付属しているのは親切
- iPadで使うのならストレスはほぼない
…という感じ。
iPhoneで使う目的で買ったこともあり、ちょっとネガティブ多めのレビューになってしまいましたが、iPadでApple Pencil互換ペンとして使うのであれば、非常に快適に利用できます。ただ、iPhoneとは相性が良くない様子。
意外とXperia 1 IIとの相性が良く、こちらはかなり快適に描画することができました。なので、購入する前に、利用したいデバイスでの試し書きをおすすめします。
iPhone用のペンを探す旅は終わりそうにないあーる……。
おまけ
うーむ、これは想定外っ!
スタイラスペン選びも難しいですわね。
使ってみないと分からないことが多いからねー。
…スタイラスペン“ガチャ”やね。
おわり
iPad:◎
iPhone:△
Android:○
…かなー!?