- MacBook 12″の代替としてのSurface Laptop Go!
- 全体的に好きだがチグハグなスペックが微妙かも!
- 軽さと画面解像度からMacBook 12″の代替にはならない!
デバイスは良いのに割高感。
12″ノートパソコン好き的に気になる、Microsoft『Surface Laptop Go』。新型MacBook 12″が出なくて久しいので、Laptop Goがその代替として使えるのか。そして、買うべきなのかを自問自答します。
でも、どう考えても割高やんね?
…日本MSの戦略、コレガワカラナイっ!
目次
Surface Laptop Go:MacBook 12″の代替案としてアリ?
2020年10月1日、MicrosoftがSurfaceシリーズの入門機的モデルとして、『Surface Laptop Go』というベーシックなラップトップタイプのデバイスを発表した。
このSurface Laptop Go、どちらかといえば教育機関向けで、Chromebookの対抗馬的な立ち位置なはず。Goシリーズなので、ちょっとした“撒き餌”だったりもします。ただ、画面サイズが12.4″という、MacBook 12″好きとしてはかなり気になるデバイス。そう、13″ではなく、12″なのがキモ。
12″っていう響きにうっとりあーる。
ひと回り小さい、というのが良いですよね。
MacBook 12″もARM(Apple Silicon)搭載で、2020年11月に待望の復活…なんて噂もチラホラ耳にするのですが、所詮は噂であって確定事項ではない。なので、新型MacBook 12″が出たら嬉しいけど、あまり期待はしなくない(出なかったときのショックが大きいため)のが本音。そんな折での12″台のSurface Laptop Go発売。そこで、ちょっと視野を広げてWindows機も検討しようと思ったわけです。
つまり、小型モバイルラップトップ探しなのだっ!
Surface Laptop Go vs MacBook 12″
そういうわけで、Surface Laptop GoとMacBook 12″のスペックを比較してみました。その結果が下表になります。
Surface Laptop Go | MacBook 12″ | ||
OS | Windows 10 | macOS | |
CPU | Intel i5-1035G1(1.00GHz・4コア) | Intel Core m3(1.2GHz・2コア) Intel Core i5(1.3GHz・2コア) Intel Core i7(1.4GHz・2コア) |
|
GPU | iGPU | Intel UHD Graphics | Intel HD Graphics 615 |
RAM | 4GB(LPDDR4x) 8GB(LPDDR4x) |
8GB(LPDDR3) 16GB(LPDDR3) |
|
ROM | 64GB(eMMC) 128GB(SSD) 256GB(SSD) |
256GB(SSD) 512GB(SSD) |
|
ディスプレイ | 画面サイズ | 12.4インチ(3:2) | 12インチ(16:10) |
画面解像度 | 1,536×1,024 | 2,304×1,440 | |
ネットワーク | 無線LAN | Wi-Fi 6 (IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax) |
Wi-Fi 5 (IEEE 802.11a/b/g/n/ac) |
有線LAN | - | - | |
Cellular | - | - | |
Bluetooth | Ver. | Bluetooth 5.0 | Bluetooth 4.2 |
バッテリー | 最大13時間 | 最大12時間 | |
インターフェース | USB Type-A ×1 USB Type-C ×1 Surface Connect ×1 3.5mmステレオミニジャック |
USB 3.1 Gen 1 Type-C ×1 3.5mmステレオミニジャック |
|
サイズ | 278.18×205.67×15.69mm | 280.5×196.5×3.5–13.1mm | |
質量 | 1,110g | 920g | |
備考 | タッチパネル 指紋認証搭載 Office Home and Business 2019付属 |
- |
Surface Laptop Go vs MacBook 12″
Surface Laptop Goは2020年の製品。MacBook 12″は2017年の製品。なので、比較表にしてあれこれ言うのは無意味…ということは、あらかじめ前置きしておきます。つまり、CPUやWi-Fiなどの時代とともによって進化するものに関しては触れません。もちろん、OSが違うのも織り込み済み。
Surface Laptop Go | MacBook 12″ | |
画面解像度 | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ |
アスペクト比 | ★★★★★ | ★★★★☆ |
軽さ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ |
サイズ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
付加機能 | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ |
Surface Laptop Go vs MacBook 12″
その前置きを踏まえて、Surface Laptop GoとMacBook 12″の簡易的な比較結果を出してみると、おそらくこんな感じになるでしょう。
要するに、Surface Laptop Goで注目すべき点は、画面解像度・軽さの2つ。そして、当然ですが価格も…です。あくまで、サブなノートパソコンというポジショニングなので、ハイスペックよりはコスパとモバイル性を重視します。
画面解像度と軽さがMacBook 12″に負けてるんやけど!?
うーむ、ちょっと…ねー。
Surface Laptop Goの○と×
■ここがすき!
- 3:2のアスペクト比
- タッチパネル搭載
- USB Type-A搭載
- 指紋認証搭載
■ここがうーん?
- キーボードバックライト非搭載
- 1,110gの本体質量
- FHD以下の画面解像度
- スペック比だと高価
- Office有無が選択不可
MacBook 12″との比較は一旦終わりにして、Surface Laptop Goそのものについて個人的に感じたことをまとめてみました。
ディスプレイ:アス比3:2は良いけど低解像度が難
画面サイズ | 12.4インチ |
画面解像度 | 1,536×1,024 |
アスペクト比 | 3:2 |
Surface Laptop Goのディスプレイ部スペック
近年のSurfaceシリーズらしいアスペクト比3:2で、13インチからひと回り小さい12.4インチというサイズ感は良い。Surface Penこそ非対応だが、ちゃんとタッチパネルになっている点も高評価。
ただ、画面解像度が1,536×1,024というのはいただけない。同じくGoラインの初代Surface Goですら、1,800×1,200という画面解像度。さすがにSurface RTの1,366×768よりは高解像度なので、歴代Surfaceで最低画質…とまではいかないが、2020年のデバイスで横1,536pxは狭すぎるし、この低解像度だと3:2のアスペクト比を活かしきれない。
Surface Laptop Goの米国価格は549ドルから。しかも、ギーク向けデバイスではない。なので、こういうスペックでも致し方ないのですが、後述する日本Microsoftの販売戦略と噛み合っていない気がするので、どうしてもマイナス面が目立ってしまうのです。
質量:12″で1.1kgは別に軽くはない
本体サイズ | 278.18×205.67×15.69mm |
本体質量 | 1,110g |
Surface Laptop Goのサイズと質量
MacBook 12″と比較してもしなくても気になるのがここ。Surface Laptop Goは、そのサイズに比べてそこまで軽くないということ。12インチクラスで1.1kgは正直言って、普通。
2020年にもなると、13インチ〜14インチのクラスでも、1kgを切ってきている軽量ノートパソコンというのが増えつつある。中には、13インチで700g台という製品も。Surface Laptop Goが軽量ノートパソコンというのをウリにはしていないが、ここは無理にでも1kgを切ってきてほしかった。せめて、999gとかならもう少しインパクトがあったはず。
MacBook 12″の代替にならない理由
ここまで読み進めてもらえれば分かってもらえるはずですが、Surface Laptop GoはMacBook 12″の穴を埋めてくれるデバイスにはなりません。
その大きな理由として、画面解像度がFHD以下の低さということ、1.1kgで12.4インチは軽量ではないこと、この2つ。
日本でのSurface Laptop Goの販売価格は、64GBのeMMCモデルで84,480円、128GBのSSDモデルでは102,080円。64GBのeMMCモデルではRAMが4GBしかないし、指紋認証も非搭載なので、普通に一般ユーザーが買うとなると、自然に102,080円スタート。その価格を考慮すると、MacBook 12″比で低解像度と重たいという2点がネックになってきます。Microsoft Office搭載としても、コストパフォーマンスは微妙。
そもそも、米国ではSurface Laptop Goは、MacBook 12″的なポジションで販売戦略がされているわけではない(文教向けっぽい)でしょうし、価格もまるで違います。なので、この比較自体が無理があるのも事実。ただ、ちゃんと“米国価格”ベースで日本でも展開されていたらの話。そう、日本での価格ベースで考えると、まともに使えるSSDモデルは10万円超え。そうなると、おのずとMacBook 12″と比較したくなるわけなのです。
なんだかオチが見えてきましたわね。
結局は価格っぽいやんね。
良いデバイスなのにいろいろ惜しい
このSurface Laptop Go、日本でも米国価格ベースの549ドル(約5.8万円)で展開されていたら、間違いなく買っていたし、ベストセラーになっていたはず。
言いたくはないけど、良いデバイスで文教向けで攻めている方向性を、日本MicrosoftがMicrosoft Officeを強制的に抱き合わせにして変な方向に持っていってる気がするし、それを84,480円で売ろうとしている販売戦略が謎すぎる。というか、米国では文教向けとして、日本では…どこ向け?と思ってしまう。せめて、Microsoft Officeは有モデルと無モデルを用意して販売すべきではないのか。なんだか、日本だけ別の世界線で同じデバイスを販売されている気しかしないわけなのです。
この日本での販売戦略と販売価格だと、結局は私のようなギークが「MacBook 12″の代替になるかも?」という飛びつき方になっていく予感。本当は“はじめてのパソコン”的なはずかもしれないのに…良いデバイスなのに……いろいろ惜しくてもどかしい気持ちになってしまいます。
普通にOfficeなしで売って!それだけなのにぃいいい!!
切実ですわね……。
まとめ「MacBook 12″と比較させてはいけない」
こんなネタを書いておいて…な話ですが、元は文教向けっぽいSurface Laptop Go。なので、MacBook 12″をするって変な話ですし、そういう比較をさせてはいけない気がします。廉価ノートパソコンとプレミアムモバイルノートパソコンの比較っぽくなるので……。
もし、Surface Laptop Goが日本でも米国価格に近い販売戦略と販売価格なら…と個人的にはいろいろ残念。Surface Laptop Goは魅力的で可能性を感じるデバイスなのに、日本ではよく分からない方向性に持っていかれてる不憫なデバイスだと感じてしまうのでした。
RAM 8GB・SSD 128GBで10万オーバーだと、“これさえあれば”じゃないんだよねー。
おまけ
Surface Laptop Go 2では、
- 1kgを切った軽さ
- Microsoft Officeの有無は選択制
- 画面解像度の向上
- 販売戦略を米国MSと同じにする
にしてほしいなー。
結局は最後の販売戦略やんね。
…ですわね。
おわり
Surface Laptop Go、面白いですよね。