この記事はGenHigh様よりレビュー用サンプルを頂いて記事を書いております。
- 空気伝導式なので聞き疲れせずに長時間のリスニングが可能!
- Bluetoothのマルチポイント接続に対応しているのが最高に便利!
- 充電ポートがMicro USBなのがとにかくもったいない!
テレワークとスポーツの相棒。
耳掛け式ワイヤレスイヤースピーカー、Mu6『Mu6 Ring』をレビュー。とにかく軽い装着感と、耳を塞がないので疲れにくいのが特徴。しかも、マルチポイント接続に対応しているのです。


骨伝導じゃなくて、空気伝導ですなっ!?

ハンズフリースピーカーとしても使えそうですわね。
目次
本日のレビュー:Mu6 Ring
Mu6 Ringってなに?
耳掛け式のオープンイヤー型ワイヤレスイヤースピーカー。わずか35gという軽量設計でカチューシャライクにも使用可能。
- マルチポイント接続対応
- 長時間快適な装着感
- 眼鏡着用でも利用可能
- ロングライフバッテリー
- 充電がMicro USB
- Mu6アプリ非対応
Mu6 Ring | ||
---|---|---|
型番 | Mu6 Ring | |
メーカー | Mu6 | |
オーディオ性能 | ドライバー | ダイナミック(φ16mm) |
再生周波数帯域 | 20Hz–20,000Hz | |
インピーダンス | 20Ω | |
ケーブル長 | - | |
プラグ | - | |
Bluetooth性能 | Ver. | Bluetooth 5.0 |
コーデック | SBC AAC |
|
プロファイル | A2DP AVRCP HFP HSP |
|
バッテリー | 最大9時間 | |
インターフェース | Micro USB | |
サイズ | 157×121×20mm | |
質量 | 35g | |
備考 | ノイズキャンセリング | × |
ヒアスルー | × | |
コンパニオンアプリ | × | |
防水防塵 | 非公表 | |
その他 | - |
Mu6 Ringのスペック

テレワーク時のハンズフリー通話やジョギングのお供として大活躍できる!
…そんな、今の時代にピッタリなデバイスなのが『Mu6 Ring』なんよね。
デザイン
本体:折りたたみ可能で軽量設計
サイズ | 157×121×20mm |
質量 | 35g |
Mu6 Ringのサイズと質量
Mu6 Ringのサイズは 157×121×20mm で、重さは53g。
折りたたみ機構を搭載していることもあり、耳掛け式のイヤースピーカーとしては比較的コンパクト。また、かなり軽量に作られており、イメージ的には少し太めのカチューシャという感じです。
- 上面
- 下面
本体上面の先端にあるメッシュ部分(本体下)がスピーカーグリルとなっており、この中にφ16mmのダイナミックドライバーが搭載されています。
本体下面には、充電用のMicro USBポートを搭載。
USBポートはスポーツ時の利用を想定していることもあり、キャップで蓋をする仕組みになっています。そうそう、こちら側にもスピーカーグリルが存在しています。
- 前面
- 後面
本体前面には、クールなフォントで“RiNG”とプリント。
本体後面には、付属している反射ステッカーを貼付する凹部分があります。
このあたりの仕様からも、Mu6 Ringがスポーツ向けのイヤースピーカーだということが伺えます。もちろん、反射ステッカーは貼付せずとも利用可能です。
- 左面
- 右面
本体右面(Rch)には、シーソー式のリモコンボタン(3ボタン)、通電やペアリングを確認するためのLEDインジケーター、を搭載。
リモコン
右面 (Rch) |
|||
左 | 中 | 右 | |
1回押し | 音量ダウン | 再生・停止 | 音量アップ |
2回押し | - | 音声アシスタント起動 | - |
長押し | 曲戻し | 電源オン/オフ | 曲送り |
Mu6 Ringのリモコン機能
Mu6 Ringのリモコン機能は、再生・停止、選曲(曲送り・曲戻し)、音量調節(アップ・ダウン)、音声アシスタント起動、…という感じ。
オーディオコントロールに必要だと思われるリモコン機能は、網羅的にアサインされています。なので、わざわざスマートフォンを出して、その都度操作をする必要はあまりないでしょう。ボタンの形状は、それぞれが独立していない一体型。横長のシーソー式になっており、装着しながらでも簡単に操作が可能な印象を受けます。リモコンボタンのキーアサイン(割り当て)自体のややこしさもなく、非常に使いやすいリモコン機能と言えるでしょう。
なお、このMu6 Ringには、専用のコンパニオンアプリは用意されておりません。ですので、リモコンボタンのキーアサインの変更は不可。

面白いアプリを出しているMu6だから、このMu6 Ringもアプリ対応なら、もっと面白かったと思うんやけどね。
付属品:嬉しいキャリングポーチバンドル
■付属品一覧
- USBケーブル
- キャリングポーチ
- 反射ストリップシール ×3
- 取扱説明書
Mu6 Ringの付属品は、充電用のUSBケーブル(USB Type-A to Micro USB)、キャリングポーチ、反射ストリップシール(×3枚)、多言語対応の取扱説明書、という合計4つ。
ちょっとチープな感じは否めないが、携帯時に便利なキャリングポーチが付属している点が嬉しい。前述をした、本体後面に貼付する反射ストリップシールは3枚付属しているので、汚れてしまっても2回は張り替えられます。

汚れや傷を防ぐためにも、やっぱりキャリングポーチがあるのは良いところやね。
ポイント
サウンド:開放感のある空気伝導式

Mu6 Ringの本体形状からして「骨伝導式かな?」と思いがちですが、本機はそうではなく『空気伝導式』という方式を採用。空気伝導式…と言われてもピンと来ないですが、いわゆる普通のイヤースピーカーと同じ、空気を振動させて音を発する方式を採用しています。

要するに、自分の耳の近くに小さなスピーカーが存在しているのと同じなので、当然ですが音漏れはします。ただ、これは良し悪しで、骨伝導式と比べると音の鳴りはナチュラルで立体感も失われずにリスニングが可能となっています。

少なくとも、公共の場での利用は控えたほうが無難やね。
バッテリー:フル充電で9時間連続再生可能

ワイヤレスイヤホンやワイヤレスヘッドホンで気になるのが、どれくらい連続再生ができるのかというバッテリー持続時間。このMu6 Ringは、1回の充電で最大9時間(音量:70%)のリスニングが可能。

連続9時間もバッテリー駆動するならば、そこまで頻繁に充電する必要もないので使い勝手も良好。バッテリー消費が激しくなりがちな音声通話でも、このバッテリー持ちなら問題なしでしょう。

遠隔地でのビデオ会議向けって感じですなー。

イヤースピーカーの構造的にも、ハンズフリー通話に向いている感じはあるやんね!
デザイン:35gの軽量設計 × フレキシブル装着

耳掛け式のイヤースピーカーとなると、挟み込むこめかみ部分の圧迫感から、どれだけ心地良く長時間装着できるのかも気になるところ。また、眼鏡ユーザーからすると、眼鏡のツルと干渉しないのかも気になるはず。

今回のMu6 Ringの本体質量は、わずか35gと超軽量設計。実際に持ってみると、カチューシャのような軽さに驚きを隠せない。また、耳掛け部分が最大120°可動するようになっており、耳掛け式ではあるが、眼鏡と干渉せずに利用ができるようになっている点が特徴的。

いっそ、音の出るカチューシャとして使うのはどう!?

うーん、却下やね……。
パフォーマンス
音質 | 装着感 | 操作性 | 接続安定性 | マイク性能 | ノイキャン性能 | ヒアスルー性能 | 付加機能 | |
評価 | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | - | - | ★★☆☆☆ |
備考 | 低音域控えめ 音場感広め インスト系向き ロック系不向き |
側圧低め 疲れづらい 軽い装着感 |
直感的操作 片手操作可能 |
障害物に強い 数m離れても平気 |
ノイズ耐性低め 集音性まずまず |
非搭載 | 非搭載 | アプリ非対応 マルチポイント対応 |
実利用での各用途でのパフォーマンス所感
音質:★★★☆☆
音質評価

高音域:★★★★★★★☆☆☆
中音域:★★★★★★☆☆☆☆
低音域:★★☆☆☆☆☆☆☆☆
※音質評価は販売価格を考慮した相対評価。
Mu6 Ringの音質を端的に言うと、繊細かつ包み込むような広がりを持つクリスタル系サウンド、という感じ。
全体の音質の傾向としては、低音域が弱く中〜高音域にかなり寄った印象。このあたりはイヤースピーカーの構造上仕方のないことなので、“こういうもの”と割り切ったほうがよいでしょう。その代わりに、とにかく開放的で音場感が広く、頭の周りをぐるりと包み込んでくれるようなサウンドを体感することができます。

イヤースピーカーだから、とにかく聞き疲れせずに長時間のリスニングを楽しめるのが、この音質以上に推したいところやね!

高音域はとにかく透明度が高い。
開放感の高いイヤースピーカーらしく、全体的に透明度が高く、スーっと抜けるような高音域が、聞いていて実に心地良いものになっている。シャープでキレ感のある高音域ではないが、横方向にかなり広がりを感じる点も秀逸。

中高音はクリアでマイルドなサウンド。
全体的に広い音場感を持つMu6 Ringですが、ボーカルを中心とした中音域は、距離が近くに鳴っているように感じる。かと言って、構造的に超近距離という感じではないのですが、ちょうどこめかみの少し上ぐらいを軸として同心円状に広がっている印象はある。また、クリアな音でありながら、マイルドな鳴りをする点もポイントが高い。

低音域はほぼほぼオマケのようなボリューム。
Mu6 Ringは低音域の量がとにかく控えめ。これに関しては、イヤースピーカーという仕組みから仕方のない宿命でしょう。低音域の絶対量が足りないので、低音を求める曲には100%合いません。このあたりは曲次第なので、うまくユーザー側が合わせてあげましょう。

低音域は超控えめだけど、音がシャカシャカしてるわけじゃないから、音自体にチープ感があまりないのが良いところやね。…CDラジカセで聞いている感じに近いかも!?
Mu6 Ringに合いそうな曲

Mu6 Ringと一緒に聞いてほしい楽曲の1曲めは、大滝詠一の『君は天然色』をセレクト。
ひとことで表すと“あの日の爽快感”。どこか懐かしい感じがイヤースピーカーの広い音場感によってエンハンスされる感じが凄くある。全体的に適度に抜ける感じが心地良く、アルバムをフルで聞きたくなってしまう。
Mu6 Ringと一緒に聞いてほしい楽曲の2曲めは、宇多田ヒカルの『One Last Kiss』をセレクト。
ボーカルが頭の外周を巡るように包み込む、この感じが聞いている者を異空間へとトリップさせてくれるような気持ちにさせてくれます。この包み込んでくれる感じは、普通のイヤホンではなかなか体感できず、イヤースピーカーならでは。
Mu6 Ringと一緒に聞いてほしい楽曲の3曲めは、Secret Gardenの『Sigma』をセレクト。
インスト主体で独特の民族音楽っぽさがある曲なのですが、いわゆるRPG感がイヤースピーカーであるMu6 Ringと相性抜群。Mu6 Ringの特徴である、横方向に広い音場感を最大限活かせる楽曲のひとつと言えるはず。
Mu6 Ringと一緒に聞いてほしい楽曲の4曲めは、Jamalaの『1944』をセレクト。
Mu6 Ringはイヤースピーカーなので、ついインスト系も曲ばかり聞きたくなってしまうのですが、女性ボーカルのちょっとダークな感じの曲も結構合う印象。余談ですが、何だか変わった曲のタイトルですが、こちらはソ連のクリミア・タタール人追放を描いた曲だったりします。

イヤースピーカーの構造的にも、ハードに聞き込む曲より、いわゆる『作業用BGM』と相性が良い感じやね!
装着感:★★★★★

35gと軽量設計なこともあり、Mu6 Ringの装着感はかなり良好。
このような耳掛け式のタイプのヘッドホンやイヤースピーカーは側圧が強いため、長時間の着用でこめかみ部分が痛くなる傾向がありますが、このMu6 Ringではまったくそれは感じませんでした。ちなみに、私は半日着用し続けましたが、痛いということはなかったです。
操作性:★★★★☆

複数ボタンがあるわけではなく、シーソー式の1ボタンで、すべての操作が完結できるように作られているので、誰でも迷うことなく操作が可能。ですので、操作性はかなり高いと言えます。
ボタン自体の大きさも良好で、Mu6 Ringを耳に掛けた状態でも、手触りだけで簡単に操作ができます。スポーツで使うことも想定されているので、とにかく操作性に長けている印象です。
接続安定性:★★★★☆

iPhone SE(第2世代)やXperia 1 IIで試してみたのですが、壁や扉などの障害物を隔てての通信でも、Bluetoothの電波が途切れることがありませんでした。スマートフォンから5mくらい離しても、途切れることなく音楽が再生されていたので、なかなかの接続安定性を誇っていると言えます。
マイク性能:★★★☆☆

マイク性能は、集音性自体は悪くないのですが、ちょっとノイズ耐性が低い様子。
マイク位置自体はハウジング部分近くに位置しているので、そこまで大きな声で話さなくても相手に伝わる印象。ただ、ちょっと風切り音に弱い感じはします。屋内で使う分には問題なく使えるのですが、あまり外が騒がしい場所では使いづらいと感じることがあるかもしれません。
付加機能:★★☆☆☆
付加機能は特に搭載されていないので、どうしても低めの評価になります。
最近のBluetoothオーディオデバイスにあるような、コンパニオンアプリは用意されていません。ただ、Bluetoothのマルチポイント接続に対応しているのは高評価。
ここがすき!
マルチポイント接続対応

仕様としてプッシュされている感はないのですが、このMu6 Ringは、Bluetoothの『マルチポイント』接続に対応しており、最大2台のデバイスを同時にペアリングすることができるようになっています。
マルチポイントに対応していると、パソコンとスマートフォンを同時にペアリングすることができ、スマートフォンで音楽を聞きながら、即座にパソコンでビデオ通話が可能。わざわざ、別のデバイスへの切り替え際にペアリングをし直さなくてもよいので、昨今のテレワークと非常に相性が良いように感じます。

多くのBluetoothオーディオデバイス(ヘッドホン・イヤホン・スピーカー)は『マルチペアリング』には対応しているが、これが『マルチポイント』となるとかなり限られてくる。もし、イヤースピーカーでマルチポイント対応の製品を探しているならば、このMu6 Ringは有力な候補となってくるでしょう。

これは求めてる人からすると、ポイント高しって感じやんね。
折りたたみ機構が超便利

この手の耳掛け式のイヤースピーカーや骨伝導ヘッドホンは大変便利なのですが、その大半が折りたたみ機構を備えておらず、持ち運び時にちょっと邪魔な感じが否めない。その構造上、立体的なデザインになっているので、せめてフラットに折りたためれば…と思ってしまうこともしばしば。

ところが、このMu6 Ringは完全にフラットな状態にまで折りたたみが可能になっている。なので、バッグの隙間に引っ掛かることなく収納できるのが嬉しいところ。欲を言えば、さらにもう1段階、内側に折りたたみができればなお嬉しいのですが、フラットな状態にまでなるだけでも、かなり使い勝手が上がっています。
ここがうーん?
充電がMicro USB

Mu6 Ringは使い勝手の良いイヤースピーカーで、個人的に気に入って使っているのですが、充電が『Micro USB』というのがかなり残念なポイント。ここは是が非でも『USB Type-C』を採用してほしかったのが本音。
USB Type-C規格が普及し始めてかなり経過しているので、むしろMicro USBがマイノリティ化しつつある。気づけば、私の周りにあるデバイスやケーブルもUSB Type-Cが中心。そんな中に、ぽつんとMicro USBのデバイスが入ってしまうと、非常に充電が煩わしくなってしまう。だからこそ、充電はUSB Type-Cというのを死守してほしかったところ。

USB Type-Cじゃないのかー。

ちょっと惜しい感じがあるやんね。
Mu6アプリ非対応

Mu6のヘッドホンといえば、『Mu6 Connect』という非常に面白いコンパニオンアプリがあるのですが、残念ながらMu6 Ringには非対応。もし、Mu6アプリに対応していたら、もっと遊べるワイヤレスイヤースピーカーになったはずなので、残念というか要望として、次回作では期待したいところ。
まとめ「超軽量設計とマルチポイントが最高」

そういうわけで、Mu6『Mu6 Ring』のレビューを総括すると、
- 軽量で耳掛け式特有のこめかみ部分の痛みが少ない
- 眼鏡着用者に配慮された設計なのが嬉しい
- 低音域は弱いけどシャカシャカ音質では決してない
- Bluetoothのマルチポイント接続対応なのが高評価
- 充電がMicro USBなのが残念すぎる
…という感じ。
充電がMicro USBというのが残念ですが、Bluetoothのマルチポイント接続に対応しているのがストロングポイント。音質に関しても、思っていたよりもシャカシャカ感が少なく、イヤースピーカーらしい開放感の残しつつチープな感じがないのが好印象です。
装着感も音の鳴りも疲れづらいので、まさに今の時代にフィットしたワイヤレスイヤースピーカーと言えるでしょう。

次回作では、USB Type-C充電を希望やけどね!
おまけ

…で、カチューシャとしても使えるよね!ね!?

貸すから、試しにやってみたら?

えー!?パスあーるっ!!


ひどい……。
おわり
眼鏡に干渉しづらい機構と長時間バッテリーが良い感じ!
充電がUSB Type-CじゃなくてMicro USBなのが気になる……。
…そんな感じの感想やね!