この記事はCIO様よりレビュー用サンプルを頂いて記事を書いております。
- スマホとバッテリー本体の同時充電可能な真のパススルー充電に対応!
- バッテリー残量や充電状態を7セグLEDでチェックできるのが超便利!
- EVに採用されているバッテリーセルを使うとここまで小型化できるのだ!
充電を“見える化”できるゾ!
最大30W出力・容量10,000mAhのモバイルバッテリー、CIO『SMARTCOBY Pro 30W《SMARTCOBYPRO10000-30W》』をレビュー。小型で大容量。しかも、パススルー充電、PPS、Quick Charge、にも対応。さらに…残量が“%表示”で可視化できるの至高の逸品です。


比喩が分かりづらいですわ。

また変な造語を作ったんやね……。
目次
本日のレビュー:SMARTCOBY Pro 30W
SMARTCOBY Pro 30Wってなに?
クレジットカードよりも小さいサイズに、30W出力と10,000mAhバッテリーを搭載した、テクノロジーの塊的モバイルバッテリー。ダイレクトチャージ(PPS)にも対応。USBポートは合計2基搭載。
- 10,000mAhモバブの中では超小型
- バッテリー残量を%表示で確認可能
- 完全なるパススルー充電に対応
- USB-A・USB-Cの双方最大30W出力
- PPSとQuick Charge 4+に対応
- しっとりとしたピーチスキン加工
- 同時充電時のケーブル取り回し難
SMARTCOBY Pro 30W SMARTCOBYPRO10000-30W |
||
---|---|---|
型番 | SMARTCOBYPRO-30W-BK | |
メーカー | CIO | |
バッテリー容量 | 10,000mAh | |
合計最大出力 | 30W | |
インターフェース | USB Type-A ×1 USB Type-C ×1 |
|
急速充電 | USB-A | Quick Charge 3.0 Apple 2.4A VOOC SuperVOOC Dash Charge Warp Charge |
USB-C | USB PD 3.0 Quick Charge 4+ |
|
USB-C入力 | USB PD (PDO) |
5V・3A 9V・2.22A 15V・1.5A |
USB-A出力 | Fast charge | 4.5V–5.0V・5A 9V・3A 12V・2.5A |
USB-C出力 | USB PD (PDO) |
5V・3A 9V・3A 12V・2.5A |
USB PD (PPS) |
3.3V–6.0V・3A 3.3V–11.0V・2.7A |
|
サイズ | 77×56×26mm | |
質量 | 183g | |
備考 | パススルー充電対応 |
SMARTCOBY Pro 30W《SMARTCOBYPRO10000-30W》のスペック

モバイルバッテリーのブレイクスルーがここに降臨!
小型高出力でPPSとQC対応、しかもパススルー充電にも対応。さらに、1%刻みで残量が確認可能。これぞ、ギークの“欲しい”を全部詰め込んだって感じあーる!!
デザイン
本体:OCGよりMTGよりも小型
サイズ | 77×56×26mm |
質量 | 183g |
SMARTCOBY Pro 30Wのサイズと質量
SMARTCOBY Pro 30Wのサイズは 77×56×26mm で、重さは183g。
「これで10,000mAh?小さい!」…これが、実際に手に取ったときの率直なファーストインプレッション。画像では伝わりづらいですが、バッテリー容量と出力を考えるとかなり小型で、OCGやMTGのようなトレーディングカードよりも一回り以上小さく作られています。
バッテリーセルには、EVでも採用されているLG Chem(LG化学)製の『INR 21700』を採用。このINR 21700は、R6/AAサイズより若干大きい本体1セルで5,000mAhの容量があるため、本機では2本内蔵されていることになる。このセルが小型化のキモのひとつとなるわけです。
- 上面
- 下面
本体上面(天面)には、おなじみになりつつある“CIO”のロゴタイプをプリント。
このSMARTCOBY Pro 30Wは樹脂製なのですが、全体がマットなピーチスキン加工になっており、非常に手触りが良好。加水分解が気になるかもですが、いかにもプラスチッキーな感じよりは私好み。
- 前面
- 後面
本体前面には、小型ディスプレイ、電源ボタン、を搭載。
バッテリーインジケーターはよくあるLEDインジケーターではなく、7セグメントLEDを採用。これにより、バッテリー残量を1%刻みで確認可能になっています。

7セグLEDを見てると、懐かしのLSIゲームを思い出すよねー。

…ねこさん、一体幾つなん!?

まだ20代あーるっ!!
- 左面
- 右面
本体左面には、USB Type-Cポート、を搭載。
このUSB Type-Cポートはモバイルバッテリー本体の充電にも利用し、入力は最大20W、出力は最大30W(USB PD 3.0)。『PPS』と『Quick Charge 4+』に対応しており、対応機器であれば、より高速な充電が可能になっています。
本体右面には、USB Type-Aポート、を搭載。
こちらも最大30W出力に対応。急速充電として『Quick Charge 3.0』をはじめとする多用な充電プロトコルに対応しています。
USBポート
USB Type-A | USB Type-C | |
合計最大出力 | 30W | |
最大入力 | - | 20W |
最大出力 | 30W | 30W |
ポート数 | 1 | 1 |
SMARTCOBY Pro 30WのUSBポート数・最大出力
SMARTCOBY Pro 30WのUSBポート各種仕様については上表のとおり。
合計最大出力は30W。USB Type-AポートとUSB Type-Cは、それぞれ単独で最大30W出力に対応しています。AとCのUSBポートを同時利用した場合、Type-Cポートの出力がどうなるのかは後述しています。

パススルー充電にも対応してるから、のちほどこのあたりもチェックするーる!
付属品:嬉しいUSBケーブル付属
■付属品一覧
- USBケーブル(Type-C to Type-C・0.5m)
- 取扱説明書
SMARTCOBY Pro 30Wの付属品は、USBケーブル(Type-C to Type-C・0.5m)、取扱説明書、の2つ。

このCIO社は、詳しく仕様が記載されている取扱説明書を同梱してくれる傾向がありますが、本製品も例に漏れず、出力等が詳細に書かれたものになっています。

0.5mという短めのUSB Type-C to USB Type-Cケーブル、これをしっかりと付属してくれている点も嬉しいところ。これなら、購入後すぐに使えます。
測ってみた

USB PD充電器の選び方については、こちらの記事からどぞー。
Vbus Hot
テスターで確認したところ、シンク(デバイス)未接続時には、ソース(SMARTCOBY Pro 30W)から電圧がかかっていないことが確認できました。なので、こちらはVbus Hotではありませんでした。
Bridged CCs
USB-IF認証済でeMarkerチップ搭載の5Aケーブル(Anker PowerLine II USB-C & USB-C 3.1 (Gen2) ケーブル)を接続したところ、SMARTCOBY Pro 30Wで接続が検出され、充電が開始されていました。

わたしは検証にAnker製のケーブルを使ったけど、みんなはCIO製の5A対応ケーブルを買うのであーる!よろしくね!!

なんか前回も聞いたことある感……。
PDO
Revision | Power Delivery 3.0 |
PDO | 5V・3A 9V・3A 12V・2.5A |
SMARTCOBY Pro 30WのPDO
SMARTCOBY Pro 30WのPDOは上表のとおり。
USB PDのRevisionは『Power Delivery 3.0』でした。
テスターで測定したところ、出力されたPDOは、本体裏面や取扱説明書に記載されているものと差異はありませんでした。また、5V出力時には、しっかりと3A出力されていることも同時に確認できました。要するに、特に問題になりそうな点はなかった…ということです。

うむうむ!完&璧なPDOですな!!
PPS
Revision | Power Delivery 3.0 |
PPS | 3.3V–6.0V・3A 3.3V–11.0V・2.7A |
SMARTCOBY Pro 30WのPPS
SMARTCOBY Pro 30WのPPSは上表のとおり。
PPSもPDOと同様に、本体や取扱説明書に記載されているものと差異はありませんでした。 3.3V–6.0V で変圧する側が9V Progで、 3.3V–11.0V で変圧する側が15V Progの挙動をしていると推測されます。

この中にはQC 4+のQC modeも入っているんでしょうなー。
急速充電規格
USB Type-A | USB Type-C |
Quick Charge 3.0 Apple 2.4A VOOC SuperVOOC Dash Charge Warp Charge |
Quick Charge 4+ |
SMARTCOBY Pro 30Wの急速充電規格
SMARTCOBY Pro 30Wが対応している急速充電規格は上表のとおり。
USB Type-Aポート側は、かなり多くの独自急速充電規格に対応しており、一般的な『Quick Charge 3.0』はもちろん、OPPOの『VOOC』・『SuperVOOC』、OnePlusの『Dash Charge』・『Warp Charge』、にも対応していました。Dash ChargeやWarp Chargeに対応しているモバイルバッテリーはあまり見かけないのでレアな存在かもしれません。
USB Type-Cポート側は、Qualcommの『Quick Charge 4+』をサポート。なお、独自急速充電規格ではないのでここには記載していませんが、前述したように『PPS(ダイレクトチャージ)』にも対応しています。
使ってみた
小型で10,000mAhの衝撃

前述したとおり、このSMARTCOBY Pro 30Wには、EVでも採用実績のある『LG Chem』のバッテリーセルが搭載されています。それもあってか、クレジットカードよりも小さな面積で10,000mAhというバッテリー容量を確保してることに衝撃を受けます。

Li-ionバッテリーの進化もそろそろ厳しくなってきたかな…と思わせておいてのこの小型サイズ。
モバイルバッテリーなのだから、もちろんモビリティが優れているほうが良いに決まっている。だから、小型大容量のSMARTCOBY Pro 30Wが正義なのです。ですなの。
真のパススルー充電対応

SMARTCOBY Pro 30W、最大のストロングポイント(だと思っている)なのが、真のパススルー充電に対応しているということ。この“真”という符号が重要なのです。

パススルー充電に対応しているモバイルバッテリーは、本機以外でもたまに見かける。ですが、その多くがパススルー充電だけど、『リレー方式』の充電になっていることが多い。
リレー方式というのは、要するに追っかけ充電のことで、モバイルバッテリーの充電がフルになったら、順次接続しているデバイスの充電が開始されるというもの。つまり、パススルー充電ではあるが、モバイルバッテリーと接続デバイスの同時充電には“非対応”というわけです。

ところが、このSMARTCOBY Pro 30Wは、リレー方式ではありません。つまり、モバイルバッテリーと接続デバイスの同時充電に“フル対応”しているのです。これが嬉しすぎるところ(厳密にはデバイス側の充電が優先され、その間のSMARTCOBY Pro 30W側への蓄電は微弱になるとのこと)。
なので、モバイルバッテリー自体の充電がフル状態であるのかを気にすることなく、デバイスの充電が無意識的に行える。これぞ、本当の意味でのパススルー充電。ちゃんとパススルーで同時充電が行えるモバイルバッテリーは希少なので、これはかなり歓迎すべき仕様。

リレー方式だと、接続したデバイスが全然充電できてなかった…ってこともあるからねー。

充電完了時間が、モバイルバッテリーの残容量に依存してきますからね。
7セグLED搭載がかなり便利

搭載されていたほうが便利に決まっている、バッテリー残量を正確に把握できる『7セグメントLEDディスプレイ』。意外と有名メーカーでの採用歴が極少なので実際にお目にかかることが少ないのですが、やっぱり搭載されていたほうが便利でした。
よくある3連や5連のLEDインジケーターでは、把握できなかった正確なバッテリー残量。これが、このSMARTCOBY Pro 30Wのような7セグLEDであれば、1%刻みでしっかりとチェック可能。小さな差ですが、意外とこの差が大きい。

また、急速充電を利用しているときは、ディスプレイ右上にある“雷アイコン”が点灯するようになっており、これもまた便利な機能のひとつ。
いろいろ試してみたのですが、この雷アイコンはQuick Charge等の急速充電規格を使った充電だと点灯するようです。普通のUSB PDだと点灯しませんでした。
同時充電だと取り回しに悩む

これは基板とバッテリーセルの配置から仕方のないことでもあるのですが、USB Type-AポートとUSB Type-Cポートが同方向にないのが悩ましいところ。
パススルー充電を主に使うのであれば、このUSB Type-AとUSB Type-Cが対になる方向でオフセットされているのはアリ。ただ、2台のデバイスを同時充電するのがメイン用途なら、かなりケーブルの取り回しには悩まされることになります。

この対になるUSBポート配置、きっと使う人によって賛否がハッキリと分かれそうな予感。もし気になるようであれば、L字プラグ採用のUSB Type-Cケーブルを、別途用意することをおすすめします。
補足
複数USBポート利用時の電力供給量
1ポート利用時
利用ポート | |||
USB Type-A | USB Type-C | ||
最大出力 | USB-A | 30W | - |
USB-C | - | 30W |
1ポート利用時の最大出力表
2ポート利用時
利用ポート | ||
USB Type-A +USB Type-C |
||
最大出力 | USB-A | 合計18W[A + C] |
USB-C |
2ポート利用時の最大出力表
まとめ「モバブのブレイクスルーをここに見た」

そういうわけで、今回のCIO『SMARTCOBY Pro 30W《SMARTCOBYPRO10000-30W》』のレビューを総括すると、
- LG製バッテリーセル採用で10,000mAhでも小型軽量
- リレー方式ではないパススルー充電対応が便利すぎる
- USB-AもUSB-Cも最大30W出力対応なのでパワフル
- 7セグLEDで見るバッテリー残量にホクホクしちゃう
…という感じ。
パススルー充電や7セグLEDディスプレイのようなギミックばかり見てきましたが、バッテリー容量が10,000mAhもあり、最大30W出力可能という、モバイルバッテリーそのもののポテンシャルも高い本機。
USB PDで30W出力が可能なので、M1搭載のMacBook Airぐらいなら全然余裕で充電できてしまいます。なので、iPadやiPhoneは言わずもがな。同時充電時のUSBケーブルの取り回しさえクリアすれば、かなり万能に活躍してくれるはずです。

無駄にバッテリー残量を確認してしまいたくなるぞ!7セグLEDめ!!
おまけ

同じようなタイプで、
- 30,000mAhバッテリー
- USB Type-C ×3
のスペックで作ってくれないかなー。兄貴分として!!

ゴリゴリの兄貴って感じやね。

…ですわね。
おわり
…これは、二郎系モバイルバッテリーではっ!?