- 2.5GbE WAN/LAN搭載の2大トライバンドメッシュWi-Fiルーターを比較!
- 全部盛りを選ぶならASUS!コストパフォーマンスを選ぶならXiaomi!
- そもそも論だけどXiaomi Mi Router AX9000は日本未発売なので注意!
Mi Router vs ROG Rapture
ASUS『ROG Rapture GT-AX11000』が、2021年私的最強の無線LANルーター!…だと思っていたのですが、Xiaomi『Mi Router AX9000』もなかなかに凄い。そこでこの2大ルーターを比較してみることにしました。
Mi Router AX9000が日本未発売なら、すでに答えは出ているやんね?
…ですわね。
『Xiaomi AX9000』vs『ASUS GT-AX11000』
数ある無線LANルーター(Wi-Fiルーター)の中で、
- 単体ルーターとしての性能が高い
- メッシュネットワーク構築可能
- トライバンドメッシュ対応
- 2.5Gbps以上のWAN/LANポート搭載
- ゲーミング最適化機能を搭載
…という、ハイエンド志向の製品はかなり限られてきます。
そんな、限られたハイエンド無線LANルーターの中でも、
…という、2つの製品に特に注目しています。
そこで今回は、Mi Router AX9000とROG Rapture GT-AX11000を比較して、その超越したスペックを眺めてニヤニヤしたりホクホクしたりしよう、というコンセプトで語っていきます。
“ニヤニヤ”!?“ホクホク”!?
…自分が欲しいだけですわね。
…なっ!?
なぜにバレたしっ!!
デザイン比較
そういうわけで、まずはデザインを見ていきますの。
Mi Router AX9000 | ROG Rapture GT-AX11000 |
270×270×174mm | 240×240×60mm |
Mi Router AX9000 vs ROG Rapture GT-AX11000
Mi Router AX9000、ROG Rapture GT-AX11000。双方とも、無線LANルーターの中では巨大な部類に入ってます。また、壁掛けや縦置きが想定されていないデザイン設計になっている。そこで、導入する際には、まずはどう設置するのかを熟慮する必要がありそう。
筐体から生えているアンテナの数が異なるのですが、双方とも同じストリーム数となっているので、ここはあくまで見た目上の違いということにとどまります。どちらもかなり厳ついデザインなので、まず一般受けはしなさそうな予感。でも、ゲーミング系の無線LANルーターなのでこれでいいのです…たぶん。
どっちも逆さまにすると、どう見ても『シェンガオレン』だよねー。
強烈に威圧感がありますものね。
スペック比較
お次は、スペックシートをまるごと比較してみますぞ。
Mi Router AX9000 | ROG Rapture GT-AX11000 | ||
参考価格 | 約3万円 | 約5万円 | |
メーカー | Xiaomi | ASUS | |
CPU | Qualcomm IPQ8072(2.2GHz・4コア) | Broadcom BCM49408(1.8GHz・4コア) | |
RAM | 1GB | 1GB | |
ROM | 256MB | 256MB | |
無線LAN | Wi-Fi規格 | Wi-Fi 6E (IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax) |
Wi-Fi 6 (IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax) |
通信速度 | 5.8GHz:2,402Mbps 5.2GHz:4,804Mbps 2.4GHz:1,148Mbps |
5GHz[1]:4,804Mbps 5GHz[2]:4,804Mbps 2.4GHz:1,148Mbps |
|
ストリーム数 | 5.8GHz:4×4 5.2GHz:4×4 2.4GHz:4×4 |
5GHz[1]:4×4 5GHz[2]:4×4 2.4GHz:4×4 |
|
チャネル | 5.8GHz:W58(149/153/157/161/165ch) 5.2GHz:W52/53(36/40/44/48/52/56/60/64ch) 2.4GHz:1〜13ch |
5GHz:W52/53/56(36/40/44/48/52/56/60/64/100/104/108/112/116/120/124/128/132/136/140ch) 2.4GHz:1〜13ch |
|
最大チャネル幅 | 160MHz | 160MHz | |
最大接続台数 | ?台 | 120台 | |
セキュリティ | WPA3 WPA2 WPA |
WPA3 WPA2 WPA |
|
有線LAN | 伝送速度 | WAN/LAN:2.5Gbps(×1)・1Gbps(×1) LAN:1Gbps |
WAN/LAN:2.5Gbps WAN:1Gbps LAN:1Gbps |
ポート | WAN/LAN ×2 LAN ×3 |
WAN/LAN ×1 WAN ×1 LAN ×4 |
|
端子形状 | RJ-45 ×5 | RJ-45 ×6 | |
インターフェース | RJ-45 ×5 USB 3.1 Gen 1 Type-A ×1 DCジャック ×1 |
RJ-45 ×6 USB 3.1 Gen 1 Type-A ×2 DCジャック ×1 |
|
対応技術 | MU-MIMO | ○ | ○ |
OFDMA | ○ | ○ | |
QoS | ? | ○ | |
リンクアグリゲーション | ○ | ○ | |
ビームフォーミング | ? | ○ | |
メッシュネットワーク | ○ | ○ | |
サイズ | 270×270×174mm | 240×240×60mm | |
質量 | ?g | 1,717g | |
備考 | コンパニオンアプリ | Mi Wi-Fi | ASUS Router |
その他 | 4K QAM対応 独立IoTアンテナ搭載 NetEase UU accelerator搭載 ゲーム用低遅延ネットワーク対応 |
AiProtection対応 ペアレンタルコントロール対応 トラフィックアナライザー搭載 AiCloud対応 WTFast対応 VPN対応 WPS対応 ゲストネットワーク対応 モバイルゲームモード搭載 リピーターモード搭載 |
Mi Router AX9000 vs ROG Rapture GT-AX11000
※Mi Router AX9000は中国版技術仕様
Xiaomi Mi Router AX9000とASUS ROG Rapture GT-AX11000のスペックを比較すると上表のとおり。
なお、ROG Rapture GT-AX11000は日本で正規販売されているので、日本チャネルの仕様を記載しています。そして、Mi Router AX9000は日本では未発売なので、中国チャネルの仕様を記載しています。その関係で、5GHz帯の周波数の表記にズレが生じておりますのでご留意ください。
日本だと、5.2GHz・5.3GHz・5.6GHz。
米国だと、5.2GHz・5.3GHz・5.6GHz・5.8GHz。
中国だと、5.2GHz・5.3GHz・5.8GHz。
…が使えるようになっているみたいですなー。
5.3GHzと5.6GHzはDFSとTPCがあるので、このあたりもややこしいですよね。
理論上のスループットを見てみると、Mi Router AX9000が9,000Mbps、ROG Rapture GT-AX11000が11,000Mbps。
Mi Router AX9000のスループットも十分すぎるほどに高速なのですが、ROG Rapture GT-AX11000が化け物すぎるために霞んで見えてしまっています。どちらにせよ、これだけ高速なメッシュネットワークが構築できるのであれば、ここがボトルネックとなることはまずないでしょう。
そして、双方ともに2.5Gbpsの転送速度に対応したWAN/LANポートを搭載しています。
WANとLANのコンボポートとなっているので、自宅の光回線が1Gbpsまでしか出ない環境の場合においても、WANポートとして転用することによって、NAS接続に利用するなどの潰しが利くようになっているのは嬉しいところ。また、リンクアグリゲーションにも対応しています。
日本の固定回線の事情を考えると、WAN側が2.5Gbps以上に対応している点がストロングポイントになりそうなのであーる。
まだまだ10Gbps WANの導入ハードルは高いですからね。
それぞれの所感
Xiaomi Mi Router AX9000とASUS ROG Rapture GT-AX11000の所感は、どちらを選んだとしても何の不満も出ないだろう最高峰の無線LANルーター、という感じ。
惜しむらくは、仕方のないことですが、NTT系の光回線が採用している IPv6 + IPv4 over IPv6 (トンネリング)に双方ともに対応していないこと。Xiaomiの無線LANルーターは日本未発売なので別として、すでに日本市場で製品を数多く投入しているASUSには、ぜひv6プラスやIPv6オプションに、システムアップデートで対応してほしいところです。
事実上は一択
ここまで話してきて何ですが、冒頭で話したように、Xiaomi Mi Router AX9000は日本未発売。この時点で一択だったりします……。
みずから記事の意味を否定するスタイルやん!
うーむ。
Xiaomi Mi Router AX9000!日本で売ってくださいぃいい!!!!
本体裏面の画像を確認してみたのですが、CCC制度の認証マークしかないようで、当然のごとく、技適マークはまずないと思っておいてよさそう。FCCマークがあれば、総務省の『技適未取得機器を用いた実験等の特例制度』を申し出やすいのですが…かなりややこしい予感。
仮に『技適未取得機器を用いた実験等の特例制度』を使ったとしても、これはあくまで“特例”の制度。この制度は常用するためのものではないので、たとえMi Router AX9000を個人輸入したとしても、このままではオブジェになってしまうこと必至です。
日本の電波法がとりわけ厳しい印象がありますからね。
サイバーなシェンガオレンのオブジェとして買ってもいいんだけどねー。
はいはい、当然やけど却下。
…そんなぁ。
まとめ「トライバンドの2.5GbEシェンガオレンは驚異的」
2.5GbE WAN/LANポート搭載、トライバンドメッシュネットワーク対応。この2つを達成しているハイエンド無線LANルーターは本当に少ない。
Xiaomi『Mi Router AX9000』が日本市場に投入されれば、ASUS『ROG Rapture GT-AX11000』の良い対抗馬になりそうなのですが、Xiaomiという企業全体の流れを見ていると投入はなさげな予感。本当にそこが残念すぎるのでした。
もっと“全部盛り”な無線LANルーターが増えてほしいぞー!
おまけ
ROG Rapture GT-AX11000よりも、Mi Router AX9000は数万円安く購入できるから、そこはXiaomiらしいコストパフォーマンスの良さが出てるんだけどねー。
ただ、日本では使えない、と。
買うのは止めないけど、常用するのは…ね。
ひっそりと技適が通過してたらいいんやけどね。
おわり
ROG Rapture GT-AX11000:最高で最強!トレンドマイクロ搭載は賛否両論
Mi Router AX9000:速くて安い!そもそも日本未発売
…うむむー。