この記事はCIO様よりレビュー用サンプルを頂いて記事を書いております。
- トップクラスの小型軽量さを誇る最大65W出力のUSB PD充電器!
- 次世代の半導体『窒化ガリウム』でここまでコンパクトになった!
- ダイレクトチャージである『PPS』に対応している点も嬉しいぞ!
小型軽量高出力 = 正義
最大65W出力のUSB PD充電器、CIO『CIO-G65W1C』をレビュー。65W出力としては超小型な本機。しかも、ダイレクトチャージ『PPS(Programmable Power Supply)』にも対応。…こ、これは!!
窒化ガリウム半導体採用も増えたころに、この衝撃って感じやね。
セカンドインパクト……。
目次
本日のレビュー:CIO-G65W1C
CIO-G65W1Cってなに?
窒化ガリウムパワー半導体(GaN Power IC)を採用した、最大65W出力のUSB PD充電器。ダイレクトチャージ(PPS)にも対応。USBポートは合計1基搭載。
- 65W出力トップクラスの小型ボディ
- 超小型だがスイングプラグ採用
- GaN Power IC採用
- ダイレクトチャージ(PPS)対応
- USB-CがQuick Charge内包
CIO-G65W1C | ||
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型番 | CIO-G65W1C-WH(ホワイト) CIO-G65W1C-BK(ブラック) |
|
メーカー | CIO | |
合計最大出力 | 65W | |
インターフェース | USB Type-C ×1 | |
急速充電 | USB-C | USB PD 3.0 |
USB-C出力 | USB PD (PDO) |
5V・3A 9V・3A 12V・3A 15V・3A 20V・3.25A |
USB PD (PPS) |
3.3V–11V・4.05A 3.3V–20V・3A |
|
サイズ | 40×50×28mm | |
質量 | 87g | |
備考 | GaN Power IC採用 PPS対応 |
CIO-G65W1Cのスペック
超小型軽量で高出力。しかも、PPSにも対応している万能性が素敵っ!
USB PDからQuick Chargeが出てるのを許容できる人なら、持っておいて損はない充電器なのであーる。
デザイン
本体:小型高出力のシルバーデビル
サイズ | 40×50×28mm |
質量 | 87g |
CIO-G65W1Cのサイズと質量
CIO-G65W1Cのサイズは 40×50×28mm で、重さは87g。
数値だけ聞いてもピンと来ないかもしれないが、65W出力という高出力なUSB PD充電器で、90g切りというのは大変軽量で驚きを隠せない。また、このコンパクトなサイズ感も凄まじく、同出力のUSB PD充電器の中でも、とりわけ小型な部類に入ると言える。これこそ、窒化ガリウムパワー半導体の賜物。
“小さすぎる”、がファーストインプレッション!小型軽量が良きっ!!
本体前面には、USB PDに対応したUSB Type-C(×1)を搭載。
搭載されているUSB Type-Cポートは『USB PD 3.0』に対応しており、最大65W出力。また、ダイレクトチャージである『PPS』にも対応しています。ただ、小型軽量な代わりにUSBポートが1つのみなので、ここは好みの分かれどころかもしれません。
本体後面には、スイングプラグ方式のACプラグを搭載。
かなり小さなUSB PD充電器となっていますが、しっかりとスイングプラグが採用されています。これはとっても嬉しいこと。たったこれだけのことですが、ACプラグがスイングプラグになっているだけで、モビリティが大幅に向上してくれます。
本体下面(底面)には、USBに関する仕様や、その他認証関係のプリントが施されています。言うまでもありませんが、ちゃんとPSEマークもあります。
そもそも、このCIOは日本のメーカーだからねー。
本体左面にのみ、“CIO”のロゴマークがプリントされています。
ロゴに野暮ったさがないのがいいよねー。
性能には関係ないですが、少なくともダサいロゴは嫌ですわね。
否!ロゴも性能のひとつであるっ!!
デザインを甘く見るでなーい!
圧が凄いんやけど……。
USBポート
USB Type-C | |
合計最大出力 | 65W |
最大出力 | 65W |
ポート数 | 1 |
CIO-G65W1CのUSBポート数・最大出力
CIO-G65W1CのUSBポート各種の仕様については上表のとおり。
合計最大出力は65W。搭載されているUSBポートがType-Cの1つのみなので、当然ながら、USB Type-Cの最大出力も65Wになります。USBが単ポートなのは、ちょっと寂しい気もしなくもない。とはいえ、これくらいシンプルな仕様のほうが深くW数を考えずに使えるので、これはこれで正解なのかもしれません。
付属品:嬉しい日本語マニュアルをバンドル
■付属品一覧
- 取扱説明書
CIO-G65W1Cの付属品は、取扱説明書のみ。
CIO社が日本(大阪)の企業ということもあり、取扱説明書の内容は、しっかりと日本語で詳しく記載されています。充電器の説明書を穴が開くほど読み込む人も少ないでしょうが、日本語記載がなされているのは嬉しいところ。
測ってみた
USB PD充電器の選び方については、こちらの記事からどぞー。
Vbus Hot
テスターで確認したところ、シンク(デバイス)未接続時には、ソース(CIO-G65W1C)から電圧がかかっていないことが確認できました。なので、こちらはVbus Hotではありませんでした。
Bridged CCs
USB-IF認証済でeMarkerチップ搭載の5Aケーブル(Anker PowerLine II USB-C & USB-C 3.1 (Gen2) ケーブル)を接続したところ、CIO-G65W1Cで接続が検出され、充電が開始されていました。
PDO
Revision | Power Delivery 3.0 |
PDO | 5V・3A 9V・3A 12V・3A 15V・3A 20V・3.25A |
CIO-G65W1CのPDO
CIO-G65W1CのPDOは上表のとおり。
USB PDのRevisionは『Power Delivery 3.0』でした。
テスターで測定したところ、出力されたPDOは、本体裏面や取扱説明書に記載されているものと差異はありませんでした。また、5V出力時には、しっかりと3A出力されていることも同時に確認できました。なお、本機は3A以上の出力が可能なので、eMarker内蔵の5Aケーブル(E-Marked cable)を別途用意しておきましょう。
バッチリばちばちのPDOであーるっ!問題ナシ!!
PPS
Revision | Power Delivery 3.0 |
PPS | 3.3V–11V・4.05A 3.3V–20V・3A |
CIO-G65W1CのPPS
CIO-G65W1CのPPSは上表のとおり。
PPSもPDOと同様に、本体や取扱説明書に記載されているものと差異はありませんでした。出力されたPPSの電圧可動範囲も、しっかりと仕様範囲内に収まっています。
USB PD PPSの9V Progと20V Progですなっ!
うーん、よく分からないことが分かった!
急速充電規格
USB Type-Cポートは、USB PD 3.0に対応。
テスターで測定したところ、『Apple 2.4A』・『Quick Charge 3.0』・『Samsung AFC』・『HUAWEI FCP』・『HUAWEI SCP』の合計5つが検出されました。
取扱説明書にも、これらの急速充電規格に対応している旨が記載されているから、このあたりは仕様どおりってことになるのかなー。
USBの規格を気にするなら…となりそうですわね。
使ってみた
窒化ガリウム半導体は未来
『半導体』といえば、古くはゲルマニウム、そしてケイ素というイメージが強い。特に『ケイ素(Si)』は、半導体の代名詞的存在ではないだろうか。…そこに颯爽と登場したのが、“次世代”の半導体と目されている『窒化ガリウム(GaN)』の存在。
そして、この窒化ガリウムをパワー半導体として採用したUSB PD充電器も、もはやすっかりおなじみのガジェットとなりつつあります。
…とはいえ、ふと数年前のUSB充電器と見比べると、このコンパクトなサイズ感で、最大65Wというハイパワーな電力供給が行えるということに、何か感慨深いものを感じてしまいます。
それだけ『窒化ガリウム』という次世代の半導体における恩恵を、ユーザー側が無意識レベルで存分に享受できているわけです。これこそ、まさに“素敵な未来”なのです。ですなの。
Navitas Semiconductorの功績は大きいのであーるっ!
60W級充電器の中でも圧倒的小型
このCIO-G65W1Cは、前述の窒化ガリウムパワー半導体を採用していることもあり、最大65Wという高出力でありながら、かなり小型軽量に作られています。
しかも、ただ単に小型軽量というわけではなく、同じW数の出力を持つ他のUSB PD充電器を比べても、CIO-G65W1Cのサイズ感は群を抜いて小さい。ここが大きなポイント。クレジットカード(写真はプリペイドカード)と比べても、異次元的なレベルで小さいことが分かります。
CIO-G65W1C | 61W USB-C Power Adapter | |
サイズ | 40×50×28mm | 73×73×27mm*1 |
質量 | 87g | 204g*1 |
CIO-G65W1C vs 61W USB-C Power Adapter
*1実測値。
せっかくなら、他のUSB PD充電器と比べたい。ということで、Apple純正の最大61W出力のUSB PD充電器『61W USB-C Power Adapter』を比べるとご覧のとおり。
Apple純正の61W USB-C Power Adapterは、そもそも窒化ガリウムパワー半導体を採用していないということもあり、もはや比較にはならないレベル。Apple純正品というモノリス的な価値はありつつも、もはやここまで来てしまうと、それ以外のアドバンテージは見当たらないでしょう。
CIO-G65W1C | Anker PowerPort III 65W Pod | |
サイズ | 40×50×28mm | 66×29×45mm |
質量 | 87g | 121g |
CIO-G65W1C vs Anker PowerPort III 65W Pod
CIO-G65W1Cの対抗馬として比較対象になりそうな、Ankerの『Anker PowerPort III 65W Pod』と比べてみました。ちなみに、このAnker PowerPort III 65W Podも、窒化ガリウムパワー半導体採用・最大65W出力・PPS対応なので、スペック的には一緒。
Anker PowerPort III 65W Podと同じPPS対応の最大65W出力で、今回のCIO-G65W1Cのほうが小型軽量なんやね!
そうなのであーる!
だから、わたしの中でのUSB PD充電器の勢力図が塗り替わったのだ!
私は長らく、このAnker PowerPort III 65W Podを、メインのモバイル用USB PD充電器として使ってきたのですが、その座がCIO-G65W1Cに置き換わることになりました。まさか、さらに小型軽量な充電器が現れるとは…そんな気持ち。それくらいに、今回のCIO-G65W1Cは、飛び抜けて軽いし小さい。
Quick Charge内包が好みの分岐点
このCIO-G65W1Cは、小型軽量・高出力・PPS対応、と三拍子揃っており、かなり使い勝手の良いUSB PD充電器になっていると言えるでしょう。しかし、唯一気になるのが、USB Type-CポートからUSB PDに加えて、他の急速充電規格(Quick Charge等)が出力されていること。
USB PDのPDOやPPSには問題はなかったので、実利用でクリティカルな問題は起こらないとは思う(実際に使用していても特に問題は発生していません)のですが、Quick ChargeやSamsung AFCが出力されてしまっていることを気にする人もいるかもしれません。
わたしはPDOが守られていたら別にいいかなー、って感じではあるんだけどねー。
まとめ「65W出力のUSB PD充電器でトップクラスに小型軽量」
そういうわけで、今回のCIO『CIO-G65W1C』のレビューを総括すると、
- パワー半導体に窒化ガリウム(GaN)を採用
- 最大65W出力の中では飛び抜けて小型軽量
- ダイレクトチャージ(PPS)対応が嬉しい
- Quick Charge内包のUSB-Cは好みが分かれる
…という感じ。
USB Type-Cポートから、USB PDとQuick Charge等の急速充電規格が一緒に出力されている点、ここが気にならないといえば嘘にはなります。ただ、逆に言えば、気になる点はそこだけで、最大65Wの高出力でありながら小型軽量であることや、PPSに対応しているのは大きな魅力と言えるでしょう。
特に、この他社を凌ぐコンパクトさは大きな魅力。Quick Charge内包を気にしないのであれば、率先して購入したい小型軽量でハイパワーなUSB PD充電器ではないでしょうか。
PDO的には問題ないし、PPSも対応しているのは強いっ!
おまけ
CIOの本社って、守口市だから場所知ってる気がするーる。
…えっ!?
Panasonic本社の近くだから、通ったことがあるかもしれないぞぞぞ……。
てか、どうでもいいけど、Panasonicの所在地って、門真市なのか守口市なのかややこしいよねー。
…謎の親近感アピールですわね。
おわり
60W級の中ではトップクラスで小さい!…しゅごい!!