- Super Fast Charging = PPS だった!
- Adaptive Fast Chargingとはまるで違う!
- Galaxyシリーズは基本的にPPS対応!
USB PD『PPS』のブランディング名だった。
最近のSamsung Galaxyシリーズは、『Super Fast Charging』という急速充電に対応しているのですが、この規格が何かついてと、W数別での対応機種を調べてみました。
独自の急速充電規格“風”というわけですわね。
下手に独自規格よりは、こっちのほうがいいやんね。
目次
『Super Fast Charging』とは?
■Super Fast Chargingの概要
- 最大45W(PPS的には最大100W)。
- 中身はUSB PD 3.0の『PPS』と同様。
- PPSのパワールールの準じる。
- 最近のGalaxyはSuper Fast Charging(PPS)対応。
今回の『Super Fast Charging』とは、Samsungの急速充電規格で、USB PD 3.0 PPSのブランディング名のことです。つまり、中身はPPSそのもの。
つまり、細かい仕様はPPSを見ればよいというわけですわね?
そういうことであーる。
実際、Super Fast Charging対応充電器の仕様には、しっかり「PPS」って明記されているからねー。
■Super Fast Chargingの種類
- Super Fast Charging:最大25W
- Super Fast Charging 2.0:最大45W
なお、Samsungの公式サイト(What is Super Fast Charging?)を見ると、上記のようなバージョンによる最大出力の差異がある模様。とはいえ、中身はただのUSB PD 3.0 PPSなので、今後の展開次第ではPPSの最大出力である100Wまで、最大出力を上げることはできなくもないでしょう。
対応デバイスや対応充電器からの“建前的仕様”って感じかなー!?
とどのつまり、Super Fast Charging対応のUSB PD充電器(45W Travel Adapterなど)は、一般的なPPS対応のデバイスの充電に利用可能ですし、Super Fast Charging対応のGalaxyシリーズは、一般的なPPS対応のUSB PD充電器でも急速充電が可能というわけです。名前が違うだけなので、当たり前のことですが、しっかりと互換性があるということになります。
Super Fast Charging(PPS)対応Galaxyシリーズ
45W | 25W | 15W |
Galaxy Note10+ Galaxy S20 Ultra |
Galaxy Z Fold 2 Galaxy S20 Galaxy S20+ Galaxy Note20 Galaxy Note20 Ultra Galaxy Note10 |
Galaxy Z Flip Galaxy Fold Galaxy S10 Galaxy S10+ Galaxy Note9 Galaxy S9 Galaxy S9+ Galaxy Note8 Galaxy S8 Galaxy S8+ Galaxy Feel Galaxy A30 Galaxy A20 |
Super Fast Charging(PPS)対応Galaxyシリーズ一覧表
Super Fast Charging(PPS)対応のGalaxyシリーズは、上表のとおり。
PPSをブランディング化していることからも、SamsungはデバイスのPPS対応に非常に熱心な印象を受けます。
ほかのメーカーも、PPSに熱心になってほしいあーる。
Super Fast Charging(PPS)対応USB充電器
45W Travel Adapter | 25W Wall Charger | |
最大出力 | 45W | 25W |
備考 | Super Fast Charging 2.0 | Super Fast Charging |
Super Fast Charging(PPS)対応USB充電器一覧表
Samsungが純正品として販売している、Super Fast Charging(PPS)対応のUSB充電器は上表のとおり。
このうち日本では、『45W Travel Adapter』しか販売されておらず、Samsung純正のPPS対応USB充電器を購入するのであれば、事実上一択となっています。
補足
USB PD(PPS)のパワールール
W数 (PDP) |
A数 (3.3V〜5.9V) |
A数 (3.3V〜11V) |
A数 (3.3V〜16V) |
A数 (3.3V〜21V) |
0.5W以上・15W未満 | PDP/5A | - | - | - |
15W | 3A | - | - | - |
15W超過・27W未満 | 3A | PDP/9A | - | - |
27W | - | 3A | - | - |
27W超過・45W未満 | - | 3A | PDP/15A | - |
45W | - | - | 3A | - |
45W超過・60W | - | - | 3A | PDP/20A |
60W | - | - | - | 3A |
60W超過・100W未満 | - | - | - | PDP/20A*1 |
100W | - | - | - | 5A*1 |
USB PD(PPS)のパワールール表
*15A対応のUSB-C to USB-C ケーブル(E-Markedケーブル)必須。
話してきたように、 Super Fast Charging = USB PD 3.0 PPS なので、参考としてPPSのパワールールを上表にまとめてみました。
Samsung SFC vs Samsung AFC
Super Fast Charging | Adaptive Fast Charging | |
ベース | PPS (USB PD 3.0) |
Quick Charge (Quick Charge 2.0) |
最大出力 | 45W*1 | 15W |
Super Fast ChargingとAdaptive Fast Chargingの比較表
*1USB PD 3.0 PPSで考えると、最大100W出力可能。
ちなみに、Samsungには独自規格『Adaptive Fast Charging』というものが別にありますが、上表のとおり、ベースになっている急速充電規格が異なる別物。
Adaptive Fast ChargingはQuick Charge 2.0ベースなので、USB-IF的にはUSB PDとは共存不可。なので、SamsungもAdaptive Fast Charging対応USB充電器としては、USB Type-Aタイプのものを販売しております。なので推測ですが、これからはUSB Type-C(USB PD)ベースのSuper Fast Chargingに切り替えていくのではないかと考えられます。
まとめ「Super Fast Charging = PPS」
とどのつまり、
Super Fast Charging = PPS
という話だった、というわけです。
現状、USB PD 3.0 PPSは普及していない(特にデバイス側)ので、単純に“PPS対応”と謳うと、訴求力に欠けるので『Super Fast Charging』なる大層なブランディング名を与えたのでしょう。
とはいえ、USB-IF様のご機嫌を損ねないごくごく普通の急速充電規格となっている、Super Fast Charging。独自規格ではないため、他社製品への使い回しも容易なので、Super Fast Charging対応充電器は持っておいても損はないかもしれません。
結局、Galaxy以外でどこまでPPS対応デバイスが増えるかが問題だっ!
おまけ
PPS対応のデバイス、増えるとよいのですがね。
あまりPPS対応スマホとか聞かないやんね。各社、独自規格ばっかりやし……。
5Aケーブルの有無も含めて、まだややこしい感じがするから、普及するとしてももうちょっと先かもだねー。
おわり
普通のPPSだった!…終わりっ!!