【レビュー】Anker Soundcore Liberty Air 2 Pro:約1万円のノイキャン王者

【レビュー】Anker Soundcore Liberty Air 2 Pro:約1万円のノイキャン王者
サイト内の外部リンクはアフィリエイト広告を含む場合があります(詳細はプライバシーポリシーを参照)
記事のポイント
  • 約1万円で手に入る強力ノイキャン完全ワイヤレスイヤホン!
  • イコライザー機能が超豊富で聞いて使って楽しい!
  • ドンドンシャリな音質が好みなら持っておいても損はない!

音響メーカーの脅威となる存在だ。

完全ワイヤレスイヤホン、Anker『Soundcore Liberty Air 2 Proをレビュー。ノイズキャンセリング、外音取り込み、アプリ、Qiワイヤレス充電…と“全部盛り”なTWS。これは名機の予感が…するかも!?

さたえり

意外と強力なノイズキャンセリング性能と遊べる点が良い感じ!
リモコンボタンの割り当てが少ないのがちょっと気になる……。
…そんな感じの感想やね!

二条ねこ

各社の良いとこ取りって感じですなー。

まの

『HearID 2.0』が面白いですわね。

本日のレビュー:Soundcore Liberty Air 2 Pro

Soundcore Liberty Air 2 Pro - Anker

Soundcore Liberty Air 2 Pro - Anker

Soundcore Liberty Air 2 Proってなに?

Anker独自のウルトラノイズキャンセリングを搭載した、使いやすさと遊べる感を両立させた完全ワイヤレスイヤホン。イコライザーも豊富。

9
  • 強力なノイズキャンセリング
  • 遊べるイコライザー機能
  • パーソナライズ可能な音質
  • Qiワイヤレス充電対応
  • aptX非対応
  • 乏しいリモコン機能
Soundcore Liberty Air 2 Pro
型番 A3951011(ブラック)
A3951021(ホワイト)
メーカー Anker
オーディオ性能 ドライバー ダイナミック(φ11mm)
再生周波数帯域 20Hz–20,000Hz
インピーダンス 16Ω
ケーブル長 -
プラグ -
Bluetooth性能 Ver. Bluetooth 5.0
コーデック SBC
AAC
プロファイル A2DP
AVRCP
HFP
HSP
バッテリー イヤホン単体 最大7時間(ANC OFF)
最大6時間(ANC ON)
イヤホン+充電ケース 最大26時間(ANC OFF)
最大21時間(ANC ON)
インターフェース イヤホン -
充電ケース USB Type-C
サイズ イヤホン 22×22×40mm*1
充電ケース 62×60×30mm*1
質量 イヤホン 5g*1
充電ケース 51g*1
備考 ノイズキャンセリング
ヒアスルー
コンパニオンアプリ
(Soundcore)
防水防塵 IPX4
左右独立受信方式
(BES LBRT)
その他 近接センサー搭載
Qiワイヤレス充電対応
急速充電対応(15分充電 → 3時間再生)
HearID 2.0搭載

Soundcore Liberty Air 2 Proのスペック
*1実測値。

さたえり

iPhoneでもAndroidでも使いやすいANC対応の完全ワイヤレスイヤホンが欲しい!
…それなら、このSoundcore Liberty Air 2 Proは有力な候補やね。

デザインビュー

本体:高い工作精度と美しいテクスチャ

Soundcore Liberty Air 2 Pro(イヤホン前面)

Soundcore Liberty Air 2 Pro(イヤホン前面)

■インターフェース

  • リモコンボタン

Soundcore Liberty Air 2 Proのイヤホン本体のサイズは 22×22×40mm で、重さは5g(サイズも重さも実測値)。スティック状のシェル構造で、かなり軽量に作られている。

イヤホン前面には、タッチセンサータイプのリモコンボタンを搭載。リモコンボタンの位置は、ちょうど“d”のロゴマークがある部分。ここに静電容量方式のセンサーが組み込まれています。

Soundcore Liberty Air 2 Pro(イヤホン後面)

Soundcore Liberty Air 2 Pro(イヤホン後面)

■インターフェース

  • 近接センサー
  • Pogo pin

イヤホン後面には、イヤホンの着脱に応じて自動で再生・停止がされる近接センサー、充電用のPogo pin(コネクター)、が搭載されています。

近接センサーといえば、いかにもな黒っぽい光沢感のあるセンサーが搭載されているイメージ。しかし、このSoundcore Liberty Air 2 Proでは、そのような光沢感のあるセンサーはなく、うまくデザインに溶け込ませています。

Soundcore Liberty Air 2 Pro(イヤホン上面)

Soundcore Liberty Air 2 Pro(イヤホン上面)

■インターフェース

  • LEDインジケーター

イヤホン上面には、ペアリング状態を示すLEDインジケーターを搭載。

ステムはかなり斜めにオフセットされていますが、耳の穴の深くに挿すというよりかは、耳のくぼみに引っ掛けるような装着方法になっています。なので、比較的に万人受けする装着感なはず。

Soundcore Liberty Air 2 Pro(充電ケース上面)

Soundcore Liberty Air 2 Pro(充電ケース上面)

Soundcore Liberty Air 2 Proの充電ケースのサイズは 62×60×30mm で、重さは51g(サイズも重さも実測値)。充電ケースの大きさ的には普通といった感じ。

今回は2色(ブラック・ホワイト)あるうちの『ホワイト』を選択したのですが、ほんのりマットな質感で手触りも良好。カラーリングもピュアホワイトではなく、ストーンホワイトのような模様が入っており、チープさはありません。

Soundcore Liberty Air 2 Pro(充電ケース下面)

Soundcore Liberty Air 2 Pro(充電ケース下面)

■インターフェース

  • Qi

充電ケース下面には特に何もありませんが、この面にQi規格のワイヤレス充電モジュールが組み込まれています。ですので、Qi対応の充電器を用いれば、Soundcore Liberty Air 2 Proはワイヤレス充電が可能となっています。

Soundcore Liberty Air 2 Pro(充電ケース前面)

Soundcore Liberty Air 2 Pro(充電ケース前面)

■インターフェース

  • LEDインジケーター

充電ケース前面には、イヤホンのバッテリー残量を示すLEDインジケーター(3連タイプ)を搭載。

Soundcore Liberty Air 2 Pro(充電ケース後面)

Soundcore Liberty Air 2 Pro(充電ケース後面)

■インターフェース

  • USB Type-C
  • ペアリングボタン

充電ケース後面には、有線充電に用いるUSB Type-Cポート、ペアリングやリセットに用いるペアリングボタン、が搭載されています。

完全ワイヤレスイヤホンのペアリング方法もいろいろありますが、このSoundcore Liberty Air 2 Proのように、物理的なボタンを設けてくれたほうがより使いやすいと言えるでしょう。

Soundcore Liberty Air 2 Pro(充電ケース左面)

Soundcore Liberty Air 2 Pro(充電ケース左面)

Soundcore Liberty Air 2 Pro(充電ケース右面)

Soundcore Liberty Air 2 Pro(充電ケース右面)

充電ケース左右面には、特に何もありません。

Soundcore Liberty Air 2 Pro(充電ケース内面)

Soundcore Liberty Air 2 Pro(充電ケース内面)

■インターフェース

  • Pogo pin

充電ケース内面には、イヤホン本体充電用のPogo pin(プラグ)を搭載。

イヤーピースが収納される部分のクリアランスは、かなり狭めな印象。ただ、イヤホン自体は非常に取りやすい構造になっています。

Soundcore Liberty Air 2 Pro(リモコン部分|赤い部分:リモコンボタン)

Soundcore Liberty Air 2 Pro(リモコン部分|赤い部分:リモコンボタン)

 
2回押し 曲送り 再生・停止
長押し ノイズキャンセリング機能切替 ノイズキャンセリング機能切替

Soundcore Liberty Air 2 Proのリモコン機能
※デフォルトの状態。

Soundcore Liberty Air 2 Proのリモコン機能は、再生・停止曲送りノイズキャンセリング機能切替…という感じ。最近のモダンな完全ワイヤレスイヤホンにしては、かなりリモコン機能が限られています。

なお、Soundcore Liberty Air 2 Proは、専用のコンパニオンアプリ『Soundcore』に対応しています。このSoundcoreアプリ内には、リモコンボタンのキーアサインを変更する機能が搭載されているので、ここからユーザーが任意で機能を割り当てることが可能。このキーアサイン変更は、プリセット登録ではなく、ユーザーが個別に割り当てられるようになっています。

さたえり

リモコン機能が少ないから、キーアサインの割り当てとアプリを上手に駆使したいところやね。

Soundcore Liberty Air 2 Pro(ステム部分)

Soundcore Liberty Air 2 Pro(ステム部分)

全長 2mm
直径 φ5mm

Soundcore Liberty Air 2 Proのステム(ノズル)サイズ

Soundcore Liberty Air 2 Proのステム(ノズル)部分を測定してみたところ、全長2mm直径φ5mm、というサイズ結果でした。

ステムの長さが2mmと短めなことや、充電ケースのクリアランスを考慮すると、あまりイヤピ遊びに向いている完全ワイヤレスイヤホンとは言えなさそう。サードパーティ製のイヤーピースをいろいろ試してみましたが、使い勝手が悪くなる印象だったので、個人的にはデフォルトの状態で使うのをおすすめします。

さたえり

イヤーピースが豊富に付属してるから、デフォルトのものから使ってね…っていう、Ankerからのメッセージかも!?

付属品:豊富な純正イヤーピース

Soundcore Liberty Air 2 Pro(付属品)

Soundcore Liberty Air 2 Pro(付属品)

■付属品一覧

  • イヤーピース(XXXS・XXS・XS・S・M・M+・L・L+・XL)
  • USB Type-A to USB Type-Cケーブル
  • 取扱説明書

Soundcore Liberty Air 2 Proの付属品は、XXXS・XXS・XS・S・M・M+・L・L+・XLという9サイズのイヤーピース(Mサイズはイヤホンに装着済)、充電用のUSBケーブル(USB Type-A to USB Type-C)、取扱説明書を含めた冊子類、という合計3つ。

オーディオ専業メーカーも二度見する、このイヤーピースの豊富さに驚き。前述したように、他社製のイヤーピースへのリプレースは厳しいので、これだけデフォルトでイヤーピースをつけてくれているのは安心。

二条ねこ

イヤーピースのサイズ表記に知恵熱が出そうあーる……。

さたえり

“X○”と“○+”表記が混ざってるんやもんね。

専用アプリがある完全ワイヤレスイヤホンまとめ –2020年版–

専用アプリがある完全ワイヤレスイヤホンまとめ –2020年版–

2020年1月19日

注目ポイント

■Soundcore Liberty Air 2 Proのポイント

  • ノイズキャンセリング:超強力なウルトラノイズキャンセリング
  • ヒアスルー:シーンに分けた外音取り込み機能
  • イコライザー:HearIDで聴覚に合った音質に最適化
  • ワイヤレス充電:Qi対応でノンストレスチャージ

ノイズキャンセリング:超強力なウルトラノイズキャンセリング

Soundcore Liberty Air 2 Pro

Soundcore Liberty Air 2 Proに採用されているアクティブノイズキャンセリング機能は『ウルトラノイズキャンセリング』という、自分のいる環境に最適化されたノイズキャンセリングが行えるものを搭載している。

ベースのノイズキャンセリング自体は、Ankerの説明を見ると、フィードフォワードマイクとフィードバックマイクを用いた『ハイブリッド方式』を採用している模様。そこに独自のチューニングが施されて、このウルトラノイズキャンセリングとなっている。

Soundcore Liberty Air 2 Pro

ノイズキャンセリングにハイブリッド方式を採用していることからも分かるように、Soundcore Liberty Air 2 Proのノイズキャンセリング性能はかなり強力なものになっている。この性能は凄まじく、利用シーンに応じてかなり騒音をカットしてくれる。

さたえり

アプリでノイズキャンセリングをシーン別で切り替えられるのも利点やね!

ヒアスルー:シーンに分けた外音取り込み機能

Soundcore Liberty Air 2 Pro

アクティブノイズキャンセリングを搭載しているということは…そう、当然『ヒアスルー(外音取り込み機能)』も搭載。なお、Soundcore Liberty Air 2 Proでは、『外音取り込みモード』という名前で呼ばれている。

Soundcore Liberty Air 2 Pro

Soundcore Liberty Air 2 Proに搭載されている外音取り込みモードは気が利いており、利用シーンに応じて選択可能。

  • 全ての外音(すべての外音を取り込む)
  • 音声フォーカス(音声を重視してはっきりと取り込む)

…という2種類のプリセットが外音取り込みモードには存在しており、より外音取り込みを活用できるように工夫が凝らされている。なお、これらの外音取り込みモードは、Soundcoreアプリから変更できるようになっています。

さたえり

購入時は、リモコンに外音取り込み機能が割り当てられていないから要注意やよ。

イコライザー:HearIDで聴覚に合った音質に最適化

Soundcore Liberty Air 2 Pro

完全ワイヤレスイヤホンのコンパニオンアプリに、イコライザー機能が搭載されている製品も少なくはない。しかし、そんな中でもSoundcore Liberty Air 2 Proのイコライザーは飛び抜けて機能が豊富

Soundcore Liberty Air 2 Pro

イコライザーのプリセット自体も、デフォルト状態を含めると合計22種類から選択可能というバリエーションの豊富さに驚かされる。

Soundcore Liberty Air 2 Pro

デフォルトプリセットの選択だけでなく、ユーザーが周波数特性をカスタムするイコライザー機能も搭載。細かく周波数特性をいじれるほか、しっかりとユーザープリセットとして登録できるのも優秀なポイント。

Soundcore Liberty Air 2 Pro

さらに『HearID 2.0』という、ユーザーの聴覚測定をして、そこから最適な音質を生み出すというイコライザー機能まで搭載。HearIDのバージョンが2.0になったことにより、聞いている音楽に最適化できる設定も搭載され、より“音のオーダーメイド”ができるようになった。

二条ねこ

うーむ、イコライザー祭りですなー!どんちきっ!!

さたえり

…何それ!?

ワイヤレス充電:Qi対応でノンストレスチャージ

Soundcore Liberty Air 2 Pro

さらに、前述したように、Soundcore Liberty Air 2 Proの充電ケースは、Qi規格のワイヤレス充電にも対応。音楽もフルワイヤレスなら、充電もフルワイヤレス。

これだけ完全ワイヤレスイヤホンが各社からリリースされると、かなり市場にはQiワイヤレス充電に対応した完全ワイヤレスイヤホンというのが増えてきた。そんな2021年のトレンドをしっかりと抑えたのが、今回のSoundcore Liberty Air 2 Proというわけです。

音質チェック

音質評価:★★★☆☆

Soundcore Liberty Air 2 Pro

高音域:★★★☆☆
中音域:★★☆☆☆
低音域:★★★★★

※音質評価は販売価格を考慮した相対評価。

Soundcore Liberty Air 2 Proの音質を端的に言うと、とにかくディープで懐かしさを感じる低音域が特徴的なコッテリ系サウンド、という感じ。

全体の音質の傾向としては、ドンドンシャリ…という低音域にかなり寄った印象。音のバランスとしては決して良くないが、破綻しないギリギリのラインで楽しめるチューニングになっている感じはした。低音域寄りのバランスだが、解像感や分離感は悪くはない。低音域は昨今のブーミー的な感じではなく、しっとりとした質感のある感じ。

さたえり

どういうコンセプトでチューニングされているかは分からないけど、どちらかと言えばちょっと上の世代にウケそうな音質って感じかも!?

Soundcore Liberty Air 2 Pro

高音域は量こそ控えめだが質は良好な印象。

全体的に低音域が強いので、高音域が一歩後ろから聞こえている感はありつつも、なかなかの解像感を誇っている。とはいえ、キレキレっな感じのシャープさや突き抜けるノビがある高音域ではない。イメージ的には、キレは多少ある感じでノビが控えめ、だけど瞬発力はある…そんな感じ。

Soundcore Liberty Air 2 Pro

中音域はぬくもりのあるウォームなイメージ。

全体的に優しい鳴りをする中高音域は、曲によってはボーカル域にベールを感じるかもしれない。解像感自体は価格を考えれば悪くないけど、ちょっと自己主張が控えめすぎる感も否めない。サ行が刺さらないウォームな感じは好きだけど、もっと突き破るようなパンチ力は欲しいところ。

Soundcore Liberty Air 2 Pro

低音域はたっぷりこってりでマイルドサウンド。

低音域は超低音域も含めて、ニュアンスを感じ取れる質感の高い音作り。ただ、テンポの速い曲になると、音の分離感が弱くなってくる傾向にあるので、あまりハードな曲には向いていない印象。とにかくコッテリとしたマイルドで厚みのある音質なので、ゆったりとした曲と合わせたいところ。イメージ的にはJabraっぽいかも。

さたえり

厚みと力強さを感じる低音域だけど、スピーディーな感じじゃなくて、ドッシリとしたイメージの音が出る感じかもやね。

Soundcore Liberty Air 2 Proに合いそうな曲

Soundcore Liberty Air 2 Pro

■こんな楽曲が合いそう!

  • メロウ系Jazz
  • Lo-Fi系Pop
  • 90's系Pop

Soundcore Liberty Air 2 Proと一緒に聞いてほしい楽曲の1曲めは、安全地帯の碧い瞳のエリスをセレクト。

スローテンポで刻むように聞こえてくるドラムとベースの響きが実に心地よい。ガチャガチャしている低音域が鳴る曲ではないので、マイルドな低音域が魅力的なSoundcore Liberty Air 2 Proとも相性は良好。雑味なくしっとりと聞くことができます。

Soundcore Liberty Air 2 Proと一緒に聞いてほしい楽曲の2曲めは、パスピエのまだらをセレクト。

アップテンポな曲よりも、ちょっとLo-Fi感のあるゆったりとしたPop系のほうが、このSoundcore Liberty Air 2 Proにはマッチするはず。全体的に角のない、まろやかなサウンドを出すので、セレクトした『まだら』とは非常に合う…はず。

Soundcore Liberty Air 2 Proと一緒に聞いてほしい楽曲の3曲めは、majikoのアマデウスをセレクト。

前2曲がスローテンポな曲だったので、もう少しテンポを上げた曲も。どうしてもボーカルにベールを感じてしまうときがあるSoundcore Liberty Air 2 Pro。ただ、この曲だと、それがちょっとした“味”と思えてしまう。あまり聞きすぎると低音域が疲れてくると思うので、そこは多彩なイコライザーで要チューニング。

Soundcore Liberty Air 2 Proと一緒に聞いてほしい楽曲の4曲めは、Davy Mooney & Ko OmuraのDimをセレクト。

Soundcore Liberty Air 2 Proの低音域は高い質感を持っているので、この手の完全ワイヤレスイヤホンにしては珍しくJazzを聞きたくなる。Jazzにもいろいろありますが、とりわけ相性が良さそうに感じるのがメロウでゆったり流れる曲。カフェっぽいJazzよりも、喫茶店っぽいJazzと一緒にどうぞ。

さたえり

重厚でエネルギーにあふれる低音だけど、EDMよりもメロウな曲が合いそう感じやね!ボーカル系は合う合わないが曲によって出やすいかも!?

ここがすき!

最高にリッチなノイズキャンセリング

Soundcore Liberty Air 2 Pro

使ってみて一番の驚きだったのが、思っていた以上にノイズキャンセリングの性能が高いこと。かなり強力なノイズキャンセリングなので、これなら常用したいと思うレベル。

ノイズキャンセリング性能という指標で考えると、『AirPods Pro』や『Bose QuietComfort Earbuds』の2つが完全ワイヤレスイヤホンのトップをひた走っている。この2機種は飛び抜けており、Soundcore Liberty Air 2 Proも、さすがにこの次元までは到達していない。ただ、並の完全ワイヤレスイヤホンのノイズキャンセリング性能よりは、間違いなく優れていると言える。

【レビュー】Apple『AirPods Pro』—芸が細かく正当進化したノイキャン搭載TWS

【レビュー】Apple『AirPods Pro』—芸が細かく正当進化したノイキャン搭載TWS

2019年10月31日

【レビュー】Bose『Bose QuietComfort Earbuds』—AirPods Proキラー降臨。不満はケースだけ!

【レビュー】Bose『Bose QuietComfort Earbuds』—AirPods Proキラー降臨。不満はケースだけ!

2020年10月17日
Soundcore Liberty Air 2 Pro

少し前にレビューした『JBL CLUB PRO+ TWS』もかなり強力なノイズキャンセリングを持っていると紹介したのですが、これとかなり良い勝負をしている。JBL CLUB PRO+ TWSは10段階のうちの7と評したのですが、このSoundcore Liberty Air 2 Proは6.5〜7ぐらい。正直、ほぼ一緒ぐらいの高い性能を持っている。それが1万円強で手に入るというところがなんとも素晴らしい。

【レビュー】JBL CLUB PRO+ TWS:EQで遊ぶDJ系モダン完全ワイヤレスイヤホン

【レビュー】JBL CLUB PRO+ TWS:EQで遊ぶDJ系モダン完全ワイヤレスイヤホン

2021年1月17日

パーソナライズ可能な音質体験

Soundcore Liberty Air 2 Pro

ガジェットライクでテクノロジーを感じる部分として、『HearID』というアプローチも非常に面白いところ。

ユーザー自身が周波数特性をいじってイコライジングしていくのも面白いけれど、聴覚感度をマッピングして、イヤホン側が最適なイコライジングを提案していくという形もまた面白く感じた。この両方からのアプローチでイコライジングが可能となるSoundcore Liberty Air 2 Proには、自分で最高の音質を創り上げていく楽しみを感じることができるのです。

Soundcore Liberty Air 2 Pro

HearIDを利用するには、静かな場所で数分の聴覚テストを行う必要があります。これがちょっと手間に感じてしまうからスルー…なんてもったいないので、Soundcore Liberty Air 2 Proユーザーは、ぜひやってみてください。このテストの時間でさえ、テクノロジーのエモみを感じることがきっとできるはずです。

さたえり

テスト自体も面白いから、HearIDはぜひ使ってほしいんよね!

ここがうーん?

リモコン機能が乏しい

Soundcore Liberty Air 2 Pro

Soundcore Liberty Air 2 Pro自体、かなりコストパフォーマンスも高く、ハイレベルな完全ワイヤレスイヤホンだと評価しているのですが、リモコン機能が少ないのがちょっと残念なところ。

Soundcore Liberty Air 2 Pro

専用のSoundcoreアプリでキーアサインを変更できる点は高評価。ただ、そもそものリモコン機能が、2回押しと長押ししかないのが痛すぎる。要するに、キーアサインを割り当てる先が合計で4つしかないわけなのです。

1回押しは、タッチセンサーなので誤爆回避の観点から非搭載なのは理解できる。ただ、それなら3回押しぐらいはほしかったのが本音。当然、ジェスチャー機能のようなものは備わっていないので、イヤホンのリモコン機能に関しては、かなり割り切って使うことになりそうです。

aptXコーデックは非対応

Soundcore Liberty Air 2 Pro

個人的にはiPhoneメインで使うので、まったく気にならないのですが、人によっては前モデル(Soundcore Liberty Air 2)で対応していた『aptX』コーデックが非搭載になってしまったことがマイナス点になりそうな予感。

テック的な話をすると、今回のSoundcore Liberty Air 2 Proに搭載されているBluetooth SoCはQualcomm製では…“ない”です。でも、左右独立受信方式はしっかりと対応しています。じゃあ、Airohaなのか…と思ったら、実はそうでもありません。調べてみると、Bestechnic(恒玄科技)というメーカーの『BES2300YP』というチップでした。

Soundcore Liberty Air 2 Pro

これで、なぜSoundcore Liberty Air 2 Proが、aptXコーデック非対応になったかが分かったはず。そうです、QualcommのBluetooth SoCを採用していないため。

じゃあ、このBestechnic BES2300YPがダメなのかと聞かれたら、実際はそんなことはありません。ペアリング自体はかなり高速ですし、Bluetooth接続も安定しています。正直、何もチューニングを施していない素のQualcommチップを搭載した完全ワイヤレスイヤホンよりも安定しているとも言えるレベル。確かにaptX非搭載になってしまったのは残念ですが、このチップ変更がネガティブなポイントかと聞かれたら、かならずしもそうではないということなのです。

まの

BluetoothのSoCにもいろいろあるのですね。

さたえり

『BES2300YP』自体は、Bestechnicのハイエンドチップみたいやね!

まとめ「1万円強の隠れノイズキャンセリング王だった」

Soundcore Liberty Air 2 Pro

そういうわけで、Anker『Soundcore Liberty Air 2 Pro』のレビューを総括すると…

  • ウルトラノイズキャンセリングは伊達じゃない
  • イコライザー機能が尋常じゃなく豊富
  • HearIDというアプローチが面白い
  • とにかくテクノロジーを感じるイヤホン
  • 音質は90年代のPopを聞くのに向いている

という感じ。

モバイルバッテリーやUSB PD充電器のイメージが強いAnkerですが、このSoundcore Liberty Air 2 Proは、ギークなオーディオ好きのツボを抑えたプロダクトになっている印象を受けました。

音質をもう少しバランス型にしてもらえたら…というところなのですが、価格も安いですし、イコライザーでフラットに持っていけるので意外と気になりません。アプリの出来もすこぶる良く、かなり万人におすすめできる完全ワイヤレスイヤホンと言えるのではないでしょうか。正直、Ankerをナメてました……。

さたえり

このクオリティで1万円ちょっとなら、かなりアリな選択肢やと思うんよね!ノイズキャンセリング性能も高いし!!

さたえり的イヤホン・ヘッドホンメーカー大全 –国内編–

【アーカイブ】レビュー済完全ワイヤレスイヤホン

2020年9月4日
この記事で紹介したガジェット

おまけ

二条ねこ

Soundcore Liberty Air 2 Proの気になるお値段はー?お高いんでしょー!?

さたえり

それが…なんと!12,980円!!

二条ねこ

おおー!

さたえり

しかも、今なら金利手数料はジャ○ネットが負担いたします!

二条ねこ

おおおー!!

まの

…何、この茶番劇は!?

おわり