QRコード決済めんどくさい…でも、私が“○○Pay”を使う理由

QRコード決済めんどくさい…でも、私が“○○Pay”を使う理由
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記事のポイント
  • 豊富なポイント還元がQRコード決済利用の理由!
  • ポイント還元だけが利用動機になると厳しい!
  • QRコード決済独自の機能の有無で未来が変わる!

私はFeliCa派かな。

キャッシュレス・ポイント還元事業の効果もあり、加速度的に普及している『QRコード決済』。いわゆる“○○Pay”。かくいう私も複数のQRコード決済を利用しています。でも、ちょっと「めんどくさい」。それでも使う理由と、FeliCaとQRコード決済の未来を考えるエッセイ

まの

FeliCa決済 > QRコード決済
と思ってしまいますが、ここは難しいところなのです。

二条ねこ

FeliCaが完全上位互換って感じではないってことー?

まの

そうですね。
QRコード決済にも利点はありますし、それを活かせるかが今後のカギだと思いますわ。

QRコード決済を使う理由

各社しのぎを削る『QRコード決済』。

各社しのぎを削る『QRコード決済』。

いきなりですが、皆さんが『QRコード決済』を使う理由は何でしょうか?

私がQRコード決済を使う理由、それは単純に他の決済手段に比べて、“現時点”でお得だからです。私はどちらかと言えば、FeliCa(非接触型決済)派なのですが、私と同じような理由からQRコード決済を積極的に利用しているユーザーさんは多い気がします。

そう、この“現時点”というのがキモだったりします。
多くのユーザーが“○○%還元”というキャンペーンに釣られて利用しているはず(私もその1人ですし、これが企業の思惑そのものですが…)です。ただ、このキャンペーンが一時いっときのカンフル剤のようになってしまうと、QRコード決済の未来は暗い気がします。

二条ねこ

ユーザーである私たちが本質を見抜いて、QRコード決済を使うべきってこと?めんどいぞー。

まの

いえ、その必要はないですわね。
QRコード決済の未来を占うのは、ユーザー側というよりも企業側・政府側であると思いますので。我々は今までどおり使いましょう。

QRコード決済のメリット・デメリット

旧来から存在するSony発の『FeliCa』。

旧来から存在するSony発の『FeliCa』。

QRコード決済 = キャッシュレス化の革命児

そのようなイメージ(戦略も含めて)になっている雰囲気もありますが、日本にはすでに優れたキャッシュレス化にフィットした技術があります。そう、それが『FeliCa』(RFID)。つまり、ICチップによる非接触型決済です。

とどのつまり、すでに日本には優れた決済手段であるFeliCa(非接触型決済)がありながら、QRコード決済が鳴り物入りで登場したわけです。そこで改めて、QRコード決済のメリット・デメリットを考えてみたいと思います。

QRコード決済のメリット

  • 端末側に特殊な機構不要。
  • 店舗側のイニシャルコストの低さ。
  • 個人間送金等の付加機能。

思いつくQRコード決済のメリットは上記のとおり。

QRコード決済というシステムは、我々エンドユーザー側よりも、導入する側に大きなメリットがある気がします。
例えば、個人商店の場合。FeliCa系の決済(iDやQUICPay等)の決済処理端末を設置するよりも、QRコード決済の処理をする端末を設置するほうが、イニシャルコストや心理的障壁が低いというものが挙げられます。

もちろん、FeliCa系の決済処理端末にも、Airペイなどがあり、以前よりイニシャルコストは確実に下がっているでしょう。ただ、知人の個人商店の経営者に話を聞くと、審査や手続きの面倒さからFeliCa系の処理端末を避け、QRコード決済の処理端末(iPadやQRの印刷されたボード)を設置するということが多いそうです。あとは、店舗側の手数料という側面でも、現時点ではQRコード決済に優位性がある(クレジットの手数料は個人商店だと高い傾向にある)サービスが多く、そちらを積極的に取り入れるということもあるそうです。

ここまでは設置する店舗側のメリットばかり。ただ、もちろんですが、我々エンドユーザー側にもQRコード決済を利用するメリットはあります。

我々エンドユーザー側のメリットとしては、スマホ側にFeliCaチップのような特殊機構が不要ということ。また、物理カードを持つ必要がなくなるということ。そして、サービスによっては個人間送金が容易ということがあります。特におサイフケータイ非対応端末でも、QRコード決済は使える(画面とカメラさえあればOK)というのが、格安スマホユーザーからの一定支持が大きそうな気がします。つまり、スマホでの決済の敷居がFeliCaのみの時代よりも、軒並み下がったと言えるのではないでしょうか。

まの

個人的には、個人間送金がカギになってくる気がしますわ。

さたえり

LINE Payが謳っているように、割り勘に使えたりするわけやもんね!

QRコード決済のデメリット

  • FeliCaより決済フローが多い。
  • セキュリティー面で穴が多い。
  • 互換性の少なさと対抗馬乱立。
  • お店によって使える○○Payが違う。

対して、QRコード決済のデメリットは上記のとおり。

QRコード決済は、FeliCaでの決済とは異なり、画面をわざわざ決済のたびに表示する必要があります。ここが煩わしいと思う人も少なくないでしょう。この決済フローの比較ついては後述。

また、PayPayや7payで発生した、QRコード決済そのもののセキュリティー面の甘さや脆弱性を開始早々露呈してしまったことによる不安もまだ残っています。おそらく、QRコード決済が怪しい・信用できない、というイメージを持たれている人は、このあたりのニュースが頭に残っているからでしょう。

QRコード決済のバラバラ問題解決の対処へ『JPQR』という統一コードが発足した。

QRコード決済のバラバラ問題解決の対処へ『JPQR』という統一コードが発足した。

そして何より問題なのが、お店によって使える“○○Pay”の種類がバラバラということ。
審査の厳しさ・営業・業務提携・囲い込み…さまざまな大人の事情により、とにかくQRコード決済のプラットフォームは乱立に乱立をし尽くしています。この乱立とガラパゴス化は日本の悪い癖ではありますが…。それはともかく、囲い込みたい各社の気持ちは分かります(FinTechは魅力的な市場なので)が、ユーザーとして不便この上ないわけです。

まの

この○○Payバラバラ問題については、『JPQR』という統一QRコードが2019年8月1日に開始しているので、じきに解消はされるとは思いますが…ね。まぁ、現時点でJPQRが岩手・長野・和歌山・福岡の4県のみ実施という問題点もありますが。

二条ねこ

しばらくは不便なままってことですなー。

FeliCa決済 > QRコード決済

さて、QRコード決済よりも以前に存在しているFeliCa決済。

iDやQUICPayを、iPhone(Apple Pay)やAndroid(Google Pay)で有効活用しているユーザーにとっては、
FeliCa決済 > QRコード決済
という構図に思ってしまう人も多いはずでしょう。

まの

その優劣の決め手となっている、決済フローについて比較していきますわ。

双方の決済フローの比較

QRとFeliCaの両決済システムのフロー比較イメージ。

QRとFeliCaの両決済システムのフロー比較イメージ。

■FeliCa決済

  1. 決済画面でタッチ。

■QRコード決済

  1. ○○Payアプリ表示。
  2. QRコード・バーコードを読み取る。

かなり端折っているので、当てにならない比較ではありますが、FeliCa決済とQRコード決済のフローを比較するとこのような感じになってきます。

スマホでFeliCa決済をする場合は、iPhone(Apple Pay)だと、画面を表示してタッチするのみ。Android(Google Pay)の場合は、画面すら表示しなくてもタッチするだけで決済ができてしまいます。

対して、QRコード決済をする場合は、決済に利用する○○Payアプリを一度表示して、そこからコードを読み取って決済をする必要があります。さまざまなQRコード決済が巷には溢れていますが、大体がこのフローで決済されるはず。

決済フローが多いから「めんどくさい」と思われる

つまり、FeliCa決済がQRコード決済に勝っていると思われる要因は、この若干の決済フローの差から「QRコード決済はめんどくさい」となるから。

しかも、QRコード決済はアプリ経由なので、ネット環境に依存していたり、サービサーのサーバー混雑でまともに使えないという不安定さもあります。Apple PayやGoogle PayなどのFeliCa系は、スマホの電源さえ入っていれば使える(一部は電源オフでも利用可)ようになっています。このような比較対象が身近にあるので、余計にQRコード決済そのもののシームレス感がないように思えてしまい、めんどくさいに拍車をかけている気がします。

しかし、このFeliCa決済の即時性の高いシームレスなアドバンテージ、これをQRコード決済がこれから覆していくのは、ほぼ不可能でしょう。QRコード決済が遅いというよりも、先発のFeliCa決済の即時性があまりにも優れているのです。なので、QRコード決済のこれからとしては、決済のめんどくさい“以外”を訴求していく必要があると思います。

QRコード決済のこれから

QRコード決済のこれから

FeliCa決済を使っている人からすると、QRコード決済はどこまでいってもめんどくさいかもしれません。そして、めんどくさいけどキャンペーンでFeliCa決済よりお得だから、あえてQRコード決済を利用している。そのようなユーザーばかり溢れてしまうとと、これからのQRコード決済は暗いものになるでしょう。

——QRコード決済が○○%還元でお得だから使う。

この構図は、キャンペーンが終息していくであろう、バラマキ完了時。つまり、運営企業側が赤字を出してでも囲い込みをしたかった意図や思惑が終わる頃。そのタイミングで、QRコード決済から手を引き、FeliCaに移行するユーザーが少なからず出てくるでしょう。だからこそ、お得だから使うという構図はQRコード決済の未来としては、よろしくないかもしれません。ポイント還元という甘い蜜は諸刃の剣なのです。

QRコード決済がFeliCa決済と共存していくためには、個人間送金などの独自機能を強化してくことがポイントになってくるでしょう。また、前掲したJPQRのように統一したQRコード決済規格を普及させることも急務です。つまり、FeliCa決済にはできない利便性を持たせてくれれば、QRコード決済の未来は面白くなってくる気がするのです。

まとめ「FeliCa決済とQRコード決済が共存できると面白い」

まとめ「FeliCa決済とQRコード決済が共存できると面白い」

つらつらと書いていきましたが、QRコード決済が単なる決済手段の一種に留まってしまうと、ユーザーからすれば、キャンペーンがないと使わないという結果になりそうが気がします。

個人的にはFeliCa決済のほうが好きですが、QRコード決済も残ってほしいところ。
QRコード決済がこれから残っていくには、プラットフォームの統一やFeliCaではできない機能を付加価値的に提供できるかになってきそうです。そうすれば、どちらの決済手段も共存可能だと思っています。

まの

高速で安定:FeliCa決済
多機能:QRコード決済
となればキャッシュレス化の未来は面白いはずです。

この記事で紹介したガジェット

おまけ

まの

別に勝ち負けや優劣を決めなくても、共存できるのであればそれがベストですからね。

二条ねこ

どっちも使えるに越したことはないからねー。

まの

そうなのですよ。
最悪のパターンは、完全普及寸前にQRコード決済が尻すぼみになってしまうことなのですわ。

おわり