いつかは出版したい。
Kindleに代表される電子書籍。実は、さまざまな種類や形式に分かれていたりするのです。それを解説し、最適な電子書籍について考えます。



電子書籍のフォーマット規格

いわゆる“電子書籍”と言われるものには、実はさまざまな種類が存在する。
そう、文書ファイルにWord形式やリッチテキスト形式が存在しているように、電子書籍にも“形式”、つまりフォーマットがあるのです。

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Topaz(Amazon)
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AZW(Amazon)
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.book(ボイジャー)
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MCBook(モリサワ)
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XMDF(SHARP)
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EPUB(IDPF)
この電子書籍のフォーマットの中で、特に有名や利用頻度の高い規格が、『Topaz』や『AZW』と『EPUB』だと思います。




後で話しますが、AmazonとApple・Googleの使っている“規格の差異”が、私たちを悩ませることになるかも知れません。

▼特にKindleはハードウェアもあるので、シェアが高い印象。
細かな違いの解説

さて、ここまでで、電子書籍にはさまざまなフォーマット。
つまり、規格が存在していることがお分かりいただけたと思います。そうしたら、次の項です。



『リフロー型』と『フィックス型』の違い

多くの電子書籍の各フォーマット内には、『リフロー型』と『フィックス型』という“表示形式”がそれぞれ存在しているのです。
『リフロー型』とは

リフロー型とは、表示する画面やデバイスに応じて、電子書籍の表示レイアウトが可変するものです。

ユーザーの読みやすいレイアウトに変更したり、マーカーを引いたりでき、大変便利な表示形式です。ただ、レイアウトが可変ゆえに、写真や図表を多用する書籍には不向きな側面もあります。
ですので、主に小説で使われている表示形式です。
『フィックス型』とは

フィックス型とは、表示する画面やデバイスに依存せず、電子書籍の表示レイアウトが変わらない形式のものです。

レイアウトの崩れがなく、実際の紙の書籍をそのまま表示できます。ただ、表示サイズが固定なので、小さな端末だと見えづらいという側面もあります。
ですので、主に雑誌やマンガに使われている表示形式です。
『プロプライエタリ』と『オープン』の違い

さらに電子書籍のフォーマットの中には、
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プロプライエタリフォーマット
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オープンフォーマット
の2つに“策定プロセス”の観点から大別されます。

プロプライエタリフォーマットには、Topaz・AZW・.bookなどがあります。
オープンフォーマットには、EPUBがあります。
アプリケーション面を考えると、ユーザー的にはオープンフォーマットがありがたいのですが、そうはならないのが世の常です。


Kindleは特殊?

ここまでの解説で、個人的な所感ではありますが、Amazonの『Kindle(AZW・Topaz)』は“特殊”なポジションにいる気がします。


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Amazon:AZW・Topaz
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Apple・Google:EPUB
をベースにしている構図だからですね。
実際には、完全なオープンフォーマットなわけはないと思う(Apple Booksのライセンス自体はプロプライエタリ)のですが、Appleの『Apple Books』やGoogleの『Google Play Books』がEPUBを採用していることを考えると、Amazonの独自フォーマットというのは、非常に興味深いものです。
ベースがECサイトなAmazonゆえ、アフィリエイトの豊富さや独自のエコシステム展開で、これからも独走していきそうです。だからこそ、Kindleの特殊性について、ユーザーは心の片隅にでも覚えておいたほうがよさそうです。


総評:電子書籍は紙本より難し

まとめると、電子書籍の規格や形式には、さまざまな種類が存在している。なので、どういうものが存在しているかを知っておくと、便利なこともあるということです。
言い換えると、実際の紙の本のほうが“楽”ということです。



電子書籍の解説本がいりますね…。
おまけ



おわり
Source:ASCII.jp
また、買うならどこで買っていますか?