これぞ”auの呪い”…。
MVNOはかなり普及してきた印象で、速度以外は便利で使えています。ただ、1つ問題点があります。それが”auの呪い”と言われるもの。これは”au系MVNOのテザリング事情”のことですが、どうなっているかリサーチしました。



au系MVNOとiPhoneで、テザリングができるかどうかを調べたんですよね?

あ、それとどうしてこうなったかを考えてみたよー!
▼最新版&随時更新版を作りました!
目次
au系MVNOの最大の”デメリット”はテザリング

MVNO(=格安SIM)が普及してきて数年。利用者もかなり増えてきているようで、MVNO事業者の競争も激しくなっています。



MVNO事業者はかなり多くなりました。しかし、その大半がdocomo回線(600社以上)です。au回線を利用している事業者は10社以下です。それでも人気があるのは、やはり通信速度の速さだと思います。
しかし、日本人の多くはiPhoneを利用しているのですが、au系のMVNOでは”テザリング”ができないものが大半です。これが”auの呪い”と巷では言われているようです。


au回線を扱っている主なMVNO事業者4社

auの回線を使っているMVNO事業者は、先程も触れましたがかなり少ないです。トータルでも2018年6月時点で10社にも満たないです。今回は数少ないau系MVNO事業者の中でも、大手の4社に絞って紹介したいと思います。

UQ mobile

CMが印象的ですよね。『UQ mobile』はauの子会社なので、完全なるMVNOというよりは”サブブランド”という扱いになっています。



mineo

関西電力資本の『mineo』も、MVNO事業者の中ではトップクラスに規模が大きいです。やはり、胴元の名が広く知られている企業は人気ですよね。



IIJmio

IIJと言えば、MVNO事業者の中では老舗中の老舗にあたります。最近でこそ、他の大手事業者に影を潜めている印象ですが、根強い人気があるMVNO事業者でもあります。

BIGLOBEモバイル

BIGLOBEと言われると、どうしても固定回線のイメージですが、近年プロモーションにも力を入れているみたいで『BIGLOBEモバイル』という名を聞くことも多くなりましたね。



au系MVNOのiPhoneテザリングの可否比較表

いよいよ本題です。


Androidスマホに関しては、特にテザリングに関して問題はないので、今回はiPhoneについてのみ調査しました。
端末 | UQ mobile | mineo(Aプラン) | IIJmio(タイプA) | BIGLOBEモバイル(タイプA) |
iPhone SE | ○ | × | × | ○ |
iPhone 6/6 Plus | ○ | × | × | ○ |
iPhone 6s/6s Plus | ○ | × | × | ○ |
iPhone 7/7 Plus | ○ | × | × | × |
iPhone 8/8 Plus | × | × | × | × |
iPhone X | × | × | × | × |
※表はスクロールできます。

『mineo』と『IIJmio』は全滅やん!?

これからもうちょっと掘り下げてみるねっ!
予想では、てっきり『UQ mobile』以外は同じような対応状況だと思っていました。
しかし、iPhoneのテザリングの対応状況は、各社異なるようです。
iPhone SE

iPhone SEのテザリングは、『UQ mobile』と『BIGLOBEモバイル(タイプA)』が対応しています。
iPhone 6/6 Plus

iPhone 6/6 Plusのテザリングは、『UQ mobile』と『BIGLOBEモバイル(タイプA)』が対応しています。
iPhone 6s/6s Plus

iPhone 6s/6s Plusのテザリングは、『UQ mobile』と『BIGLOBEモバイル(タイプA)』が対応しています。
iPhone 7/7 Plus

iPhone 7/7 Plusのテザリングは、各社対応していないようです。
iPhone 8/8 Plus

iPhone 8/8 Plusのテザリングは、各社対応していないようです。
iPhone X

iPhone Xのテザリングは、各社対応していないようです。



”au系MVNO × iPhone”テザリング不可の原因

MVNOのau回線でiPhoneがテザリングできない原因は、どのようなことから起こるのでしょうか。それを考えてみました。
テザリング不可の原因
- 親会社への忖度。
- キャリアバンドル利用権の費用が高価。


キャリアバンドルとは、通信事業者毎に用意された”プリセットファイル”のことです。ここには、APNやテザリング、メール、留守番電話などの設定が保存されています。このキャリアバンドル利用権は、Appleにお金を払わないといけない構図のようです。

例えば、au回線のmineoSIMをiPhoneに挿せば、”mineo”という表記ではなく、”au”という表記になるはずです。つまり、mineoには自社独自のキャリアバンドルのファイルがなく、設定をauに依存していることになります。
反対に、UQ mobileのSIMをiPhoneを挿すと、”UQ mobile”という表記になります。つまり、この場合はキャリアバンドルファイルを持っているということになりそうです。


キャリアバンドルの問題もありますが、結局のところは”通信網”を持っているauに気を使っているだけだと思います。特に子会社である『UQ mobile』はそうですね。UQ mobileとauが同条件になってしまったら、auの存在意義なんてなくなりますし。
…単に忖度している、気を使っているだけですね。
総評:au系MVNOで”テザリング”が使える日は来ない?

au回線を取り扱っているMVNO事業者のiPhoneテザリング状況を調査してみたのですが、結果は”悲惨”なものとなりました…。

以前、この件に関して『ITmedia』が記事を書いているのですが、その内容から察するに、”当面はテザリングはできなさそう”と感じました。
この問題に関連して、同社の上田晃穂モバイル事業戦略グループ グループリーダーに「auプランでテザリングができるようになる見通しはないのか?」と質問したところ、「技術的にはできるめどが付いた。ただし、費用と時期の調整が付いていない」との回答を得た。
Source:ITmedia
技術的には可能で、費用と時期が未定。
これが全てを物語っていると思います。au側が提示する、iPhoneでのテザリング利用権が、かなり高額なのでしょう。


まだまだ”auの呪い”は、続きそうですね…。
UQ mobileでのテザリング対応状況を加筆修正。
おまけ


どうなるんやろ?

現状不可なiPhoneを順次開放していくのでしょうか?



おわり