Google Pixel Watchで利用できないFitbitの機能

Google Pixel WatchはFitbitの上位互換ではない
Google Pixel Watchで利用できないFitbitの機能
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記事のポイント
  • Google Pixel Watchは『Fitbit』の機能を搭載している
  • Fitbitの全機能がGoogle Pixel Watchで使えるわけではない
  • “エクササイズの自動認識”や“睡眠プロフィール”は利用不可

Googleのスマートウォッチ『Google Pixel Watch』には、買収した『Fitbit』の機能が搭載されているのですが、実はすべての機能が搭載されているわけではありません。そこで、どの機能が非搭載なのか、ということを整理しておきます。

二条ねこ
  • エクササイズの自動認識
  • 水泳のストローク数記録
  • 心電図アプリ(ECG自体は搭載している)
  • 睡眠プロフィール
  • 血中酸素ウェルネス

これらは『Google Pixel Watch』非対応あーる。

まの

フルのFitbit機能が搭載されているわけではないのですね。

さたえり

そうなると、ちょっと物足りなさも出てくるやんね。

はじめに

『Google』と『Fitbit』の関係

Image:Fitbit

スマートウォッチやフィットネストラッカーで有名な『Fitbit』ですが、現在はGoogleの傘下となっております。

GoogleによるFitbitの買収は、2019年11月に契約締結となり、2021年1月に買収が完了しました。なお、Google傘下となったFitbitですが、買収後も従来の独自OS(Fitbit OS)を搭載したウェアラブルデバイスをリリースし続けています。なので、現時点では“共存”という形で落ち着いております。

また、反トラスト法などを理由に、Fitbitが持つヘルスデータの広告ビジネス転用禁止や、Fitbitが収集したデータのサイロ化、他社デバイスによるAPIアクセスのブロック禁止、といった措置がとられております。

したがって、GoogleはFitbitを買収したが丸飲みはしていない、という状態なのです。

Google Pixel WatchはFitbit機能搭載

Image:Google

前述したとおり、GoogleはFitbitを傘下に収めているため、自社初のスマートウォッチである『Google Pixel Watch』にも、Fitbitの機能が搭載されております

Googleのスマートウォッチ用OS『Wear OS』とヘルスケアアプリ『Google Fit』は、Apple WatchやGalaxy Watchのそれと比べて、フィットネストラッカーとしての機能がいささか貧弱でした。

それが今回、フィットネストラッカーのリーディングカンパニーともいえるFitbitの機能がGoogle Pixel Watchへ搭載されたことにより、かなり機能が充実したスマートウォッチになると期待されているわけです。

『Google Pixel Watch』要点まとめ + 実用上の懸念点

『Google Pixel Watch』要点まとめ + 実用上の懸念点

2022年10月9日

搭載されているFitbit機能の比較

比較対象
Google
Fitbit

そんな『Google Pixel Watch』には、どれだけのFitbit機能が搭載されているのか。

それを調べるために、Fitbitのフラグシップモデルである『Fitbit Sense 2』を比較対象として、一覧表にして比べてみます。

Google Pixel Watch Fitbit Sense 2
対応OS
Android
(Android 8.0以降)
Android
(Android 8.0以降)
- iOS
(iOS 13.3以降)
アクティビティの記録機能
1日を通してアクティビティを記録 1日を通してアクティビティを記録
エクササイズモード
(40種類以上)
エクササイズモード
(40種類以上)
エクササイズの自動認識
アクティブな心拍ゾーン アクティブな心拍ゾーン
今日のエナジースコア 今日のエナジースコア
歩数の計測 歩数の計測
消費カロリーの測定 消費カロリーの測定
目標とリマインダー 目標とリマインダー
上った階数 上った階数
水泳のストローク数記録
心臓の健康管理機能
連続的な心拍数モニタリング 連続的な心拍数モニタリング
リアルタイムでの心拍数測定 リアルタイムでの心拍数測定
高心拍数/低心拍数の通知
心電図アプリ
(心房細動検出機能搭載)
不規則な心拍リズムの通知
ストレスのモニタリング機能
ストレスマネジメントスコア ストレスマネジメントスコア
身体反応を計測
(常時トラッキング)
ストレスの通知
ストレスマネジメント
(皮膚電気活動センサー利用)
気分の記録とリフレクション 気分の記録と振り返り
週末サマリー
マインドフルネスのコンテンツ マインドフルネスのコンテンツ
ガイド付き呼吸セッション
睡眠管理機能
睡眠ステージと睡眠スコア 睡眠ステージと睡眠スコア
おやすみモード おやすみモード
睡眠プロフィール
睡眠用のマインドフルネスコンテンツ
サイレントアラームとスマートアラーム
睡眠に関するインサイト 睡眠に関するインサイト
血中酸素ウェルネスのモニタリング
毎晩の血中酸素ウェルネスの平均値
血中酸素ウェルネスの値の変動
血中酸素ウェルネスの一定期間における傾向
搭載センサー
心拍数センサー
(光学式)
心拍数センサー
(マルチパス光学式)
電気センサー
(心電図アプリ対応)
皮膚電気活動スキャン
電気センサー
(継続的な皮膚電気活動の検知用)
赤色光および赤外線センサー
(血中酸素ウェルネス測定用)
赤色光および赤外線センサー
(血中酸素ウェルネス測定用)
皮膚温センサー
(推定睡眠時にのみ利用)
転倒検出
ジャイロスコープ ジャイロスコープ
高度計
(常時表示可能)
高度計
3軸加速度計 3軸加速度計
周囲光センサー 周囲光センサー
NFC NFC
コンパス

上表のとおり、Fitbit Sense 2と比べると、Google Pixel Watchに搭載されているFitbit機能は、お世辞にもフル機能とは言えません。むしろ欠けている機能が多い印象まであります。

また、Fitbit機能と直接的な関係はありませんが、Google Pixel WatchはFitbitシリーズとは異なり、iPhoneに非対応です。

iPhoneユーザーでFitbit機能を利用したい場合は、Google Pixel Watchではなく、Fitbitシリーズを購入しましょう。Fitbit機能は使えなくなりますが、無難にApple Watchを選ぶのも悪くありません。Apple Watch用のアプリは充実しているので、フィットネストラッカーとして充分な役割を果たしてくれます。

Google Pixel Watchで非対応のFitbit機能

タイトル
非対応機能
アクティビティの記録機能
  • エクササイズの自動認識
  • 水泳のストローク数記録
心臓の健康管理機能
  • 高心拍数/低心拍数の通知
  • 心電図アプリ
  • 不規則な心拍リズムの通知
ストレスのモニタリング機能
  • 身体反応を計測
  • ストレスの通知
  • ストレスマネジメント
  • 週末サマリー
  • ガイド付き呼吸セッション
睡眠管理機能
  • 睡眠プロフィール
  • 睡眠用のマインドフルネスコンテンツ
  • サイレントアラームとスマートアラーム
血中酸素ウェルネスのモニタリング
  • 毎晩の血中酸素ウェルネスの平均値
  • 血中酸素ウェルネスの値の変動
  • 血中酸素ウェルネスの一定期間における傾向

Google Pixel Watchで利用できないFitbit機能をまとめると上記のとおり。このようにリストアップすると分かるのですが、Fitbit機能の多くが非対応となっています。

さすがにすべての非対応機能を見ていくと大変なので、本稿では非対応機能の中でも、とりわけ重要なものだけを抽出してチェックしていきます。

エクササイズの自動認識

Image:Fitbit

Fitbitの『エクササイズの自動認識』機能を用いると、実行中のトレーニングを自動的に認識および記録をしてくれるので、ユーザー側で逐一設定する手間がはぶけるというわけです。

この機能がGoogle Pixel Watchにはないため、手動設定が必要となります。なので、活動量計としては物足りない感も。

水泳のストローク数記録

Image:Fitbit

Fitbitの『水泳のストローク数記録』機能では、クロール・背泳ぎ・平泳ぎ・バタフライという、主要4泳法におけるストロークをトラッキングしてくれます。

Google Pixel Watchの水泳におけるアクティビティ機能については、詳細な記載がないため、どこまで水泳で使えるのかは分かりません。とはいえ、ストロークがトラッキング不可ということなので、そこまで期待はできないでしょう。

不規則な心拍リズムの通知

Image:Fitbit

Fitbitの『不規則な心拍リズムの通知』機能は、いわゆる不整脈を検知し、それを知らせてくれるもの。

Google Pixel Watchには、心電図(ECG)の機能が“まだ”ないため、不整脈の兆候を検知することもできないというわけです。Apple WatchやGalaxy Watchでは、すでに心電図機能が実装されているので、これはかなり痛いポイント。

そうそう、“まだ”と言ったのには理由があり、実はハードウェア的には、Google Pixel Watchに心電図は搭載されているのです。

つまり、認証の関係で日本では使えなくなっているということ。ですので、将来的には日本でも、心電図や不整脈検知が利用できる可能性はあるでしょう。

まとめ「Fitbitの代わりになるかは微妙」

心電図(ECG)に関しては、当局の認証次第…となりそうですが、少なくとも『Google Pixel Watch』は、Fitbitのフル機能が搭載されているわけではない様子。

つまり、「フル機能を使いたいなら、Fitbitを買ってね」ということなのです。ですなの。

二条ねこ

『Google Pixel Watch』を購入する前に、自分の必要な機能を整理しておくと良さげですな。

記事に登場したガジェット

おまけ

二条ねこ

もしかすると、Fitbitシリーズを残すために敢えてやってるのかも!?

まの

どうでしょうね?
Google Pixel WatchはAndroid専用なので、iPhoneユーザーとしては、従来のFitbitシリーズも残してほしいものですが。

さたえり

意外と、iPhoneユーザーのほうが深刻な問題やんね。

二条ねこ

将来的には統合されそうだけど、行方を見守りつつ……かなー!?

おわり