- 世界最小最軽量の20W USB PD充電器はとにかく使える!
- iPhoneもiPadもMacBookだって充電できるハイパワー!
- PowerIQ 3.0(Gen2)の仕様が許容できるなら全力買い!
iPhoneとiPadの最高の相棒。
最大20W出力のUSB PD充電器、Anker『Anker PowerPort III Nano 20W』をレビュー。超小型なのにパワー抜群。Quick Chargeが出ていることを気にしないなら、かなりアリな充電器です。


どこを許容するか、ですわね。

QC内包ぐらいなら…って、感じもあるやんね。
目次
本日のレビュー:Anker PowerPort III Nano 20W
Anker PowerPort III Nano 20Wってなに?
PowerIQ 3.0(Gen2)に対応した、最大20W出力のUSB PD充電器。20W以上のUSB PD充電器では、世界最小最軽量を誇る。
- 20W出力で最高に小型軽量
- 高いビルドクオリティ
- 取り回しの良いサイズ感
- コンパクトでハイパワー
- スイングプラグ非採用
- QCが内包されたUSB PD
Anker PowerPort III Nano 20W (Anker Nano) |
||
---|---|---|
型番 | A2633N23 | |
メーカー | Anker | |
合計最大出力 | 20W | |
インターフェース | USB Type-C ×1 | |
急速充電 | USB-C | USB PD 3.0 |
USB-C出力 | USB PD (PDO) |
5V・3A 9V・2.22A |
サイズ | 45×27×27mm | |
質量 | 30g | |
備考 | PowerIQ 3.0(Gen2)対応 |
Anker PowerPort III Nano 20Wのスペック

USB PDからQuick Chargeが出力されていること以外は問題ナシっ!
…iPhone 12/iPad Proユーザーなら持っておきたいサブUSB PD充電器であーる。
デザインビュー
本体:世界最小で世界最軽量
Anker PowerPort III Nano 20Wのサイズは 45×27×27mm で、重さは30g。20W以上のUSB PD充電器としては、世界最小最軽量を謳っているが、その謳い文句を実感できるコンパクトさになっている。
■インターフェース
- USB Type-C
本体前面には、USB PD対応のUSB Type-Cが1ポート。これが、Anker PowerPort III Nano 20Wに搭載されている唯一のUSBポートになります。とにかくシンプル。
なお、このUSB Type-Cポートは、USB PD 3.0とPowerIQ 3.0(Gen2)に対応しています。
■インターフェース
- ACプラグ
本体後面にACプラグを搭載。ご覧のとおり、ACプラグはスイングプラグではありません。
本体左面のみ、“ANKER”のロゴタイプがプリントされています。右面にはありません。…このあたりの仕様は、他のAnker製USB PD充電器と同様な感じ。

両側面にロゴがあるよりも、片面だけのほうがスッキリするから…かなー!?

答えはAnkerのみぞ知る、やね。
USB Type-C | |
合計最大出力 | 20W |
最大出力 | 20W |
ポート数 | 1 |
Anker PowerPort III Nano 20WのUSBポート数・最大出力
Anker PowerPort III Nano 20Wに搭載されている、USBポートの仕様については上表のとおり。USBポートが1つだけのUSB PD充電器なので、説明不要なくらいにシンプルです。
合計最大出力は20W(厳密には19.98W)。USB Type-Cが1ポートのみの構成で、かつ最大出力が20Wという構成なので、イメージ的にはApple純正の『20W USB-C電源アダプタ』のAnker版という感じです。

Apple純正品からのリプレース狙いなUSB PD充電器ですなー。
付属品:必要最低限でシンプル
■付属品一覧
- 取扱説明書
Anker PowerPort III Nano 20Wの付属品は、取扱説明書のみ。USB Type-Cケーブルは、ユーザー自身が用意することになります。
ベンチマーク

USB PD充電器の選び方については、こちらの記事からどぞー。
Vbus Hot
チェッカーで確認したところ、シンク(デバイス)未接続時にはソース(Anker PowerPort III Nano 20W)から電圧がかかっていないことが確認できました。なので、こちらはVbus Hotではありませんでした。
Bridged CCs
USB-IF認証済のeMarkerチップ搭載の5Aケーブル(Anker PowerLine II USB-C & USB-C 3.1 (Gen2) ケーブル)を接続したところ、Anker PowerPort III Nano 20Wで接続が検出され、充電が開始されていました。
PDO
Revision | Power Delivery 3.0 |
PDO | 5V・3A 9V・2.22A |
Anker PowerPort III Nano 20WのPDO
Anker PowerPort III Nano 20WのPDOは上表のとおり。USB PDのRevisionは『Power Delivery 3.0』でした。
テスターで測定したところ、出力されたPDOは、本体裏面に記載されているものと差異はありませんでした。また、5V出力時に3A出力がちゃんと行われています。

うんうん、問題ナシでバッチリあーるっ!
急速充電規格
搭載されているUSB Type-Cポート(USB PD)は、PowerIQ 3.0(Gen2)に対応となっています。
出力されている急速充電規格をテスターで確認したところ、Apple 2.4A、Quick Charge、という2つの独自急速充電規格が検出されました。Ankerが公式に、PowerIQ 3.0(Gen2)がQuick Charge対応と謳っているので、これ自体は仕様どおり。ただ、厳密には規格違反になるので、神経質な人は気になるかもしれません。

PowerIQ 4.0とかで、Quick Charge内包を廃止してくれたら、もっとシンプルになって使いやすいと思うんだけどなー。

差別化要因としてPowerIQを搭載させていることを考えると、急速充電に対応しないPowerIQというのは、自身の存在意義を否定することになりかねませんからね…難しいですわ。
使ってみた
小型軽量でiPhone 12にベストマッチ

Anker PowerPort III Nano 20Wは、とにかく小さいし軽い。なのに、最大20WもUSB PD出力ができる。60Wや100Wのような、巨人級のハイパワーさはない。でも、20Wもあれば、iPhone 12は余裕すぎるほどに充電できる。

このAnker PowerPort III Nano 20Wがどれだけ小さいか。それは、AppleのiPhone用充電器として古から存在し続けている、『5W USB電源アダプタ』と並べると非常に分かりやすい。
出力はAnker PowerPort III Nano 20Wのほうが4倍もあるにもかかわらず、ほぼほぼ変わらないサイズ感。質量こそ、Anker PowerPort III Nano 20Wのほうがちょっと重たいかな…という感じですが、そもそも5W USB電源アダプタが軽量すぎるので、まったく不満も問題も出てきません。

USB PD充電器の軽巡洋艦夕張であーるっ!

うーん…分かりづらい!
小型軽量でiPad Proにもベストマッチ

Anker PowerPort III Nano 20Wは、最大出力が20Wもある。なので、iPhoneだけでなく、iPad ProやiPad Airも余裕で充電が可能というのも頼もしい。
iPhoneとiPadが充電できるのであれば、60W〜100Wの高出力USB PD充電器のスーパーサブとしてかなり取り回し良く使える。ちなみに、MacBook AirやMacBook Pro 13インチも、高負荷をかけない状態であれば普通に充電できます。これが実に便利だったり。
20W USB-C電源アダプタより小型

ちょうど仕様的に対抗馬になるのが、Apple純正の『20W USB-C電源アダプタ』。iPhone 12シリーズから、USB充電器が付属しなくなったので、とりあえず純正充電器を買うべきか…と悩んでいる人もいるはず。
Anker PowerPort III Nano 20W | 20W USB-C電源アダプタ | |
最大出力 | 20W | 20W |
サイズ | 45×27×27mm | 42×42×27mm*1 |
質量 | 30g | 58g*1 |
Anker PowerPort III Nano 20Wと20W USB-C電源アダプタの比較
*1実測値。
両者を比べてみると、最大20W出力と同じ(PDOも同じ)にもかかわらず、Anker PowerPort III Nano 20Wのほうが、ひとまわり以上小型で、しかも軽さは約半分。ちなみに、価格は少しだけAnker PowerPort III Nano 20Wのほうが安価です。

じゃあ、Anker PowerPort III Nano 20Wで決まりやね!

そう断言するのは難しいかなー。

これらのことを踏まえると、「絶対に純正が欲しい」と思っている人以外は、今回のAnker PowerPort III Nano 20Wがおすすめと言えるでしょう。これから話すQuick Charge内包が気にならなければ…の話ですが。

規格違反を厳密に気にするなら要検討ってわけやね?

そういうことあーる。
Quick Charge内包は賛否両論

個人的には気にしないことにしているのですが、USB PDにQuick Chargeが入ってしまっているのがけしからん、と思う人も少なからずいる気がします。これに関しては、AnkerがPowerIQ 3.0(Gen2)を採用し続けている限り諦めるしかありません。
規格違反云々はさておき、USB PDとQuick Chargeの両方を利用したい層が一定数存在しているから、PowerIQ 3.0(Gen2)のような規格が存在しているのでしょう。ここをどう思うかによって、Anker PowerPort III Nano 20Wないし、Anker社のUSB PD充電器全体の評価が変わってくるはずです。

ですので、規格違反がどうしても許せない人は、Apple純正の『20W USB-C電源アダプタ』を買えばよいでしょうし、Quick Chargeぐらいはセーフと許容できるのであれば、今回の『Anker PowerPort III Nano 20W』を選ぶのがよいと思います。
まとめ「QC内包以外は最高の小型軽量USB PD充電器」
そういうわけで、今回のAnker『Anker PowerPort III Nano 20W』のレビューを総括すると…
- 20W以上クラスで世界最小最軽量は伊達じゃない
- Appleの5W充電器と同等のサイズ感が凄い
- iPhoneはもちろんiPadもMacBookも充電可能
- Quick Charge内包のUSB PDは賛否両論ありそう
という感じ。
USB PDに独自急速充電規格(Apple 2.4A・Quick Charge)が入ってしまっていることが気にならないのであれば、かなりおすすめできるUSB PD充電器。個人的には、PDOは規格違反をしていないですし、これくらいなら全然許容できます。
バッグやガジェットポーチに忍ばせておいても一切邪魔にならないサイズ感なので、普段使っているUSB PD充電器のサブとして追加で持っておくと便利かもしれません。

この小型軽量さ具合にうっとりしちゃーう。
おまけ

レビューしてて思うけど、USB PDにQuick Chargeが入っている実被害って…あるのかなー!?

規格違反なので、“ダメなものはダメ”ですが、確かに気になるところですわね。

問題ないから各社搭載しているって感じもあるやんね。

うーむ…難しいところあーる。
おわり
…で、いいと思われーるっ!