この記事は1MORE INTERNATIONAL LIMITED様よりレビュー用サンプルを頂いて記事を書いております。
- 『1MORE Aero』 = インナーイヤー型のような軽やかさが魅力
- 『ノイキャン』『Qi』『空間オーディオ』フル対応の欲張り機
- 完全ワイヤレスイヤホンの中では稀有な重低音重視“でない”音
カナル型の完全ワイヤレスイヤホン、『1MORE Aero』をレビュー。ノイキャンやヒアスルーはもちろんのこと、まさかの空間オーディオまで搭載。……これで、約1.5万円は「凄い」のひとこと。
なぬっ!?
空間オーディオに対応してるとな!?
まざまざと見せつけられる技術力……。
Bottom line
約1.5万円というお求めやすい価格でありながら、『アクティブノイズキャンセリング』『ヒアスルー』『Qiワイヤレス充電』『スマートフォンアプリ』『IPX5等級防水』、とハイエンドモデルのような充実した機能が魅力的。
自社開発の『リアルタイム空間オーディオ』は、劇的に音が変わるというものではないが、音源やデバイスに依存せずに利用でき、非常に取り回し良好。
音量に応じて、最適な周波数特性に自動調節してくれる機能があるため、音量を絞っても、痩細った低音になりづらいのも素晴らしい。
連続再生時間の短さが玉に瑕だが、価格以上の満足度を得られること間違いナシ。
Score
- コストパフォーマンス 9
- デザイン 7
- ビルドクオリティ 8.5
- ユーザビリティ 8.5
- 音質 8
- マイク 7
- ノイズキャンセリング 7
- バッテリー 6
ここがすき!
- 価格以上に充実した機能性
- 空間オーディオ機能搭載
- Qiワイヤレス充電に対応
- マルチポイント接続に対応
- 耳が痛くならない軽い装着感
ここがうーん?
- ANC有で最大5時間バッテリー
- ハイレゾ対応コーデック非対応
- 他社製イヤピへ交換は構造上困難
目次
本日のレビュー:1MORE Aero
ノイキャンと空間オーディオが、1万円台で手に入る凄み!
完全ワイヤレスイヤホンにしては低音がそこまで強くないから、聴き疲れしづらいのも良い感じ。スマホアプリの機能も充実してるし、ありがちな表現だけど“コスパに優れる1台”やね!!
概要&特長
『1MORE Aero』とは、映画館並みの没入感が楽しめるリアルタイム空間オーディオと、アクティブノイズキャンセリングを搭載した、カナル型完全ワイヤレスイヤホン。
- 高品位な『φ10mmカーボンドライバー』採用
- 独自の『リアルタイム空間オーディオ』搭載
- 最大42dBの『アクティブノイズキャンセリング』搭載
- 音響補正技術『スマートラウドネステクノロジー』搭載
- ワイヤレス充電規格『Qi』対応
- スマートフォンアプリ『1MORE MUSIC』対応
この『1MORE Aero』をひとことで表現するならば、“玉手箱のような完全ワイヤレスイヤホン”。それくらい、テクノロジーが凝縮されたプロダクトになっております。
主な搭載機能としては、アクティブノイズキャンセリング、ヒアスルー、空間オーディオ、Qiワイヤレス充電、スマートフォンアプリ連携、などなど。実売価格は約1.5万円と、完全ワイヤレスイヤホンの中では エントリー 〜 ミドル の価格帯ではありますが、これだけモダンな機能が詰め込まれております。
スペック
1MORE Aero | |
---|---|
|
オーディオ | |
---|---|
ドライバー | ダイナミック └ φ10mm |
再生周波数帯域 | 非公表 |
インピーダンス | 32Ω |
Bluetooth | |
---|---|
Bluetooth Ver. | Bluetooth 5.2 |
コーデック | SBC AAC |
プロファイル | A2DP AVRCP HFP |
バッテリー | |
---|---|
イヤホン単体 | 最大5時間(ANC ON) 最大7時間(ANC OFF) |
イヤホン + 充電ケース | 最大20時間(ANC ON) 最大28時間(ANC OFF) |
搭載機能 | |
---|---|
ノイズキャンセリング | 搭載 └ 最大42dB |
ヒアスルー | 搭載 |
低遅延モード | 非搭載 |
インイヤー検出 | 搭載 |
左右独立受信方式 | 対応 |
ワイヤレス充電 | 対応 |
急速充電 | 対応 └ 15分充電 → 3時間再生 |
防塵防水 | 対応 └ IPX5 |
スマートフォンアプリ | 対応 └ 1MORE MUSIC |
インターフェース | |
---|---|
イヤホン | N/A |
充電ケース | USB Type-C ×1 |
ボディ | |
---|---|
イヤホン | 約39.42×20.33×24.36mm |
約4.9g | |
充電ケース | 約61.99×56.40×25.5mm |
約45.2g |
デザイン
本体
| イヤホン | 充電ケース |
カラーバリエーション |
Black
White
|
|
サイズ | 約39.42×20.33×24.36mm | 約61.99×56.40×25.5mm |
質量 | 約4.9g ×2 | 約45.2g |
1MORE Aeroの外観は、シンプルかつベーシックなデザイン。
イヤホン本体は、1MOREらしいツルが長いスティック型の筐体。充電ケースは、河原の小石のような趣があります。
なお、カラーバリエーションは『ブラック』『ホワイト』の2色展開。
決してカラフルとは言えませんが、定番のカラーは用意されているので、特に不満に思うことはないでしょう。
いわゆる“耳うどん”なデザインは、ちょっと好みが分かれるかもやね。
イヤホン本体のシェル形状は、ツルが長いことを除けば、カナル型としては一般的なもの。なお、外耳道に深く挿すタイプではなく、耳珠に引っ掛けるように装着するタイプです。
リモコンはタッチセンサー方式を採用。近接センサーが搭載されており、イヤホンの着脱に応じて自動的に再生/停止が作動します(インイヤー検出)。また、左右独立受信機構(片耳モード)が搭載されているため、Lch/Rchのどちらか一方だけでも利用することが可能です。
充電ケースは自立不可。蓋がガバッと大きく開くため、イヤホンが取り出しやすい構造になっています。ケール中央には“1MORE”ロゴが鎮座。
充電ケース下側面に、充電用のUSB Type-Cポートが搭載されていますが、本機はQi規格のワイヤレス充電にも対応しているため、置くだけで充電も可能です。
リモコン
| Lch | Rch |
再生/停止 | (2回押し) |
(2回押し) |
ノイズキャンセリング ヒアスルー |
(1.5秒長押し) |
(1.5秒長押し) |
音声アシスタント | (3回押し) |
(3回押し) |
受話 | (2回押し) |
(2回押し) |
終話 | (2回押し) |
(2回押し) |
リモコンの操作系はタッチセンサー方式を採用。
タッチセンサー方式のリモコンは誤爆が気になるところですが、1回押しのタッチ操作がアサインされていないため、勝手に反応してしまうことはまずありません。
キーアサインについては、リスニングや通話で必要となる操作が、ひととおりイヤホン側で行えるようになっております。ただし、一部機能については、後述するキーアサインの変更が必要です。
この1MORE Aeroは、スマートフォンアプリ『1MORE MUSIC』に対応しており、“2回押し”と“3回押し”のキーアサインを変更することが可能です。
ハウジング
全長 | 2mm |
直径 | 7mm(長直径) 5mm(短直径) |
音筒部は楕円形になっており、ドライバに対して斜め方向にオフセットされております。完全ワイヤレスイヤホンとしては、ステム長が短く、ステム径も短め。
充電ケース内部のクリアランスが充分に確保されており、イヤピ遊びができそうですが、特殊形状なステムが採用されているため、ほとんどの他社製イヤーピースとは互換性がありません。なので、イヤピ遊びを考えているユーザーは注意が必要です。
インジケータ
80% 〜 100% | (緑色に点灯) |
20% 〜 80% | (黄色に点灯) |
0% 〜 20% | (赤色に点灯) |
イヤホンのバッテリー残量は、充電ケースのLEDインジケータより確認可能。
このLEDインジケータは、充電時および充電ケース開閉時に点灯します。
付属品
- イヤーピース(S・M・L・XL)
- USBケーブル(Type-A to Type-C)
- 取扱説明書
イヤーピース
S | φ11–φ9.5 x 6 mm |
M | φ12–φ10 x 6 mm |
L | φ13–φ11 x 6 mm |
XL | φ13.5–φ12 x 7 mm |
同梱されているイヤーピースは、S・M・L・XLの合計4サイズ。
イヤーピースについても、イヤホンと同様に楕円形になっています。XLだけ若干高さがあるのですが、総じてそこまで外耳道の奥深くまで挿すタイプではありません。
素材はおそらく一般的なシリコーン。傘部分は軟質、軸部分はやや硬質、な作り。軸部分にサイズ表記がされており、なかなかの親切設計となっておりました。
その他
同梱されている説明書は、日本語記載有の多言語対応のもの。英語版だけになりますが、1MORE公式サイトにて、PDFで公開されています。
付属のUSBケーブルは、Type-A to Type-C。コネクタ部分込みで、正味の長さは43.5cm(実測値)でした。
ポイント
サウンド
クリアサウンドを奏でる『φ10mmカーボンドライバー』採用
1MORE Aeroに搭載されているドライバーは、φ10mmダイナミックドライバーのシングルユニット。
このダイナミックドライバーには、1MOREが独自にカスタマイズした『ダイヤモンドライクドライバー』を採用。メーカー曰く、豊かな低音域から、キレのある高音域まで、幅広いレンジを余すことなく再現することができるとのこと。
デバイス非依存型の『リアルタイム空間オーディオ』搭載
1MORE Aero | Real-time Spatial Audio
近年、ポータブルリスニング環境が整ったことから、Dolby Atmosや360 Reality Audioに代表されるイマーシブオーディオが普及しつつあるのですが、この1MORE Aeroにも『リアルタイム空間オーディオ(Real-time Spatial Audio)』という機能が搭載されております。
この『リアルタイム空間オーディオ』は、1MORE社が独自開発したイマーシブオーディオ技術で、いわゆるAppleの『空間オーディオ』と同じようなリスニング体験が可能。
また、1MOREのリアルタイム空間オーディオについては、特定のサウンドトラックやデバイスに依存されない形式となっており、好みに合わせて制限なくイマーシブオーディオが楽しめるようになっています。
Sonarworks『スマートラウドネステクノロジー』による音響補正
1MORE Aeroには、ラトビア共和国にある音響補正ソフトウェアを手掛けるSonarworks社の『スマートラウドネステクノロジー』が採用されております。
この『スマートラウドネステクノロジー』は、スマートフォンアプリ(1MORE MUSIC)から設定可能。
同技術を有効にすることにより、音量を絞った状態で再生した場合でも、低音域と高音域のディティールを補完し、リッチなサウンドを楽しむことが可能となっています。
12種類の『プリセットEQ』 + プリセット可能な『カスタムEQ』
専用のスマートフォンアプリ『1MORE MUSIC』には、合計12種類もの『プリセットEQ』が用意されています。これらはいずれも、スタジオグレードのチューニングが施されたEQとのこと。
また、ユーザー自身が任意の周波数特性に調節できる『カスタムEQ』も用意されています。作成したカスタムEQはプリセット登録して、いつでも呼び出すことが可能です。
マイク
人間の声だけをクリアに届ける『DNNアルゴリズム』搭載
1MORE Aeroには、人間の声だけをクリアに相手に届ける『ディープニューラルネットワークアルゴリズム』が搭載されています。
この『ディープニューラルネットワークアルゴリズム』と、イヤホンに搭載されている合計6基(片側3基 ×2)のマイクロフォンが連携することより、話者の声と環境音を区別し、通話相手に自分の声だけを明瞭に届けることができるようになっております。
フィーチャー
ワイヤレス充電規格『Qi』対応
1MORE Aero(の充電ケース)は、ワイヤレス充電規格『Qi』に対応しています。
これにより、わざわざUSBケーブルを接続する手間もナシ。Qiワイヤレス充電器に置く習慣さえ身に付けておけば、「充電するの忘れてた!」なんてことも起こりません。
雨や水に強い『IPX5等級』防水設計
| IPX4 | IPX5 | IPX6 | IPX7 |
保護レベル | 防沫形 | 防噴流形 | 耐水形 | 防浸形 |
水没 | 不可 |
不可 |
不可 |
一時的に可 |
1MORE Aeroは、IP規格の『IPX5(防噴流形)』等級の防水性能を有しており、ちょっとした雨や汗になら耐えられるように作られております。
なお、IPX5等級は完全防水“ではない”ので、プールでは利用できないので注意。あくまで、屋外での一般的な用途における耐水性能になります。
スマホアプリ『1MORE MUSIC』対応
ここまででお分かりのとおりですが、この1MORE Aeroは、スマートフォンアプリ『1MORE MUSIC』に対応しており、さまざまなカスタマイズが行えるようになっております。
なお、1MORE MUSICアプリには、イヤホン本体のファームウェアをアップデートする役割もあるため、購入した際にはかならずインストールするようにしましょう。
ファンクション
最大42dBの『アクティブノイズキャンセリング』搭載
1MORE Aeroには、『アクティブノイズキャンセリング機能』が搭載されており、周囲のノイズを最大で42dBカットしてくれます。
また、ノイズキャンセリングについては、4種類のモードから選択できるようになっています。これらのノイズキャンセリングモードは、それぞれが利用するシーンに最適化されており、適宜選択することで、常にリッチなノイズキャンセリング効果を得られます。
テレワークに最適な『マルチポイント接続』対応
これはあくまで“実験的機能”とのことですが、1MORE Aeroは、同時に2台のデバイスとワイヤレス接続できる『マルチポイント接続』に対応しています。
このマルチポイント接続はデフォルトでは無効化されており、1MORE MUSICアプリの 実験的機能
→ 2台接続可能
をオンにすることで利用することができます。
ハンズオン
イヤホンを装着する
1MORE Aeroを装着すると、こんな感じに。
比較的シェルが薄く作られているため、そこまで耳から突出するような感じはありません。ただ、ツルが長く伸びているので、大きなピアスやイヤリングをしていると干渉してしまうでしょう。
音質を評価する
高音域 |
7
|
中音域 |
7
|
低音域 |
6.5
|
音場感 |
狭
広
|
音傾向 |
繊細
迫力
|
1MORE Aeroの音質について端的に言うと、「この手のカナル型にしては珍しい高音域重視な音」といった感じ。
良く言えば、“癖が少なく聴きやすいベーシックな音”。
悪く言えば、“低音域が控えめなこと以外は凡庸な音”。
…素材は悪くないから、イコライザーで自分色に染めるのがアリかな!
全域を通して、価格以上の明瞭さを備えており、いわゆるクリアなサウンドというのが楽しめる。キラキラとした煌びやかな感じこそないものの、静かな湖の畔を眺めているかのような澄んだ音を奏でてくれる。
低音域が強めな完全ワイヤレスイヤホンが多いなか、本機の低音域はかなり控えめ。もちろん、スカスカな低音域ということではなく、フラット寄りというだけ。ただ、最近のトレンドからは外れているので、低音域が控えめという点は好みが分かれそう。
1MORE Aeroの音はチューニングの巧さもあり、癖の少ない優等生な音を鳴らしてくれます。
ただ、それは無個性とも言えるわけで。イメージとしては、5教科どれも80点なジェネラリスト、という感じ。最近、無個性なイヤホンも相対的に減っている印象なので、逆に個性的とも…言えるかもしれません。
もし、どうしても音に味気なさを感じてしまうのであれば、1MORE MUSICアプリで用意されている、豊富なイコライザーを活用してみることをおすすめします。
そういうことから、オールマイティな感じなので、聴く曲を選ぶような感じはあまりありません。強いて言えば、女性ボーカルものがおすすめ。
ノイズキャンセリング機能を使う
1MORE Aeroに搭載されている『ノイズキャンセリング機能』は、イヤホンを長押しすることでオンにすることができます(1MORE MUSICアプリからも設定可能)。
轟音が鳴り響く飛行機や地下鉄での移動時に最適化された、低周波ノイズをカットするモード。
オフィスやカフェでの空調機器や会話をカットするのに最適化されたモード。
『WNR(風切り音)』を検知し、自動的に抑制してくれるモード。
周囲のノイズ環境から、イヤホンがリアルタイムでノイズキャンセリングを自動調節してくれるモード。
ノイズキャンセリングモードは、『ディープ』『マイルド』『WNR』『スマート』から選択可能となっており、シーンに応じて使い分けることができるのが美点。
加えて、単にノイズキャンセリング強度の切り替えが4段階あるということではなく、シーンに応じて使い分けできるようになっているのも良き。単なる強弱の切り替えだと、結果的に常に最大にしてしまうことが大半なので……。
肝心のノイズキャンセリング効果ですが、完全にノイズをカットしたい、という目的でないならば充分。トップクラスのノイズキャンセリング強度を誇る『AirPods Pro (2nd Gen)』を“10”とすると、この1MORE Aeroは“6”といったところでしょうか。半値以下で買えることを考慮すると、かなり健闘しているでしょう。
空間オーディオ機能を使う
1MORE Aeroに搭載されている『空間オーディオ機能』は、1MORE MUSICアプリにある空間オーディオ
のトグルをオンにすることで有効化できます。
本機最大の特長とも言える、この『リアルタイム空間オーディオ』。どうやら、イヤホンを装着したタイミングで座標を取得しているようで、ちゃんと頭を左右にパンすると、その動きと連動してソースの位置が変化している様子が感じられます。
独自開発のイマーシブオーディオ技術とのことなので、Appleと同じくDolby Atmosベースなのかは分かりかねますが、AirPodsの『空間オーディオ(Spatial Audio)』と比べると、そこまで音場感に劇的な変化はありません。Appleの空間オーディオは、ハードとソフトを丸抱えして生み出した賜物なので、それと比べるのは酷ではありますが……。
そう言ってしまうとネガティブな印象が付いてしまいますが、本機のリアルタイム空間オーディオには大きなアドバンテージがあります。それこそ、デバイスやオーディオソースに依存しないタイプ、というもの。
とどのつまり、この1MORE Aeroにアウトプットできるものであれば、何でも空間オーディオによって、イマーシブサウンドを楽しめるというわけなのです。なので、「対応音源を持ってないよ!」というユーザーにこそおすすめ。そういう意味では、空間オーディオの入門機として導入してみるのもアリかと。
インプレッション
聴きやすいオールマイティな音
音質については前述のとおり、この手の完全ワイヤレスイヤホンにしては珍しく、低音域が控えめな傾向があります。もちろん、音の好みは人それぞれですが、筆者としてはこれが大当たり。
平気で数時間ぶっ通し音楽を聴いてしまうタイプなので、低音域が控えめかつサ行が刺さらない、白米のような音が聴き疲れもなく非常に使いやすいのです。30分だけ音楽を聴くなら、もっと濃ゆい音が好ましいのですが、長時間聴くなら…ということ。
味変要素として、1MORE MUSICアプリの豊富なイコライザーもありますし、ベースとなる音が少し味気ないくらいがちょうどよいのです。
1MORE Aero自体は、白米。
イコライザーは、ふりかけ。
な、なーる!?
満足度の高い豊富な機能性
最大42dBの『アクティブノイズキャンセリング』、独自の『リアルタイム空間オーディオ』、音響補正技術『スマートラウドネステクノロジー』、ワイヤレス充電規格『Qi』対応、スマートフォンアプリ『1MORE MUSIC』との連携。
お腹いっぱいになるほどの豊富な機能による、ガジェット的満足度は非常に高い。
とりわけ、安価ながら『空間オーディオ』を体験できるというのは、特筆すべきものがあります。「最新のテクノロジーに触れてみたい!」と思っているならば、ぜひ。
長時間連続のリスニングは苦手
基本となる音も悪くないですし、ガジェット的な遊べる要素多い。だからこそ残念なのが、バッテリー駆動時間がそこまで長くないこと。
公称値では、ノイズキャンセリング有で最大5時間となっているのですが、(使い方にもよるが)実際には 3.5時間 〜 4時間 といったところ。
一昔前なら、これでも十分なバッテリーライフ。ただ、最近の完全ワイヤレスイヤホンというのは、5時間以上駆動できる製品が増えているので、ちょっと物足りない感が否めません。幸い、急速充電(15分充電 → 3時間再生)に対応しているので、そうクリティカルな問題ではなかったりしますが。
レビュー総括
完全ワイヤレスイヤホンに求められる、モダンな機能がすべて揃っている。
とりわけ、独自の『リアルタイム空間オーディオ』は、デバイス非依存型なのでイマーシブオーディオ導入機としても良い。『Qi』対応なのも美点。
人によっては、「無個性な音」と思われそうなシンプルすぎる音。
バッテリー駆動時間は、あと数時間伸びると嬉しい。
『1MORE Aero』のレビューを総括すると、「イマージョンへの入り口」という感じ。
独自のイマーシブオーディオ技術『リアルタイム空間オーディオ』は、そこまでゴリゴリに効くわけではないですが、環境に左右されずに利用できるので、持っておいて損はないでしょう。もちろん、これからイマーシブオーディオを体験する人にも良きです。
1MOREの技術力恐るべし!って感じやね。
『Amazonブラックフライデー』にて、今回レビューした『1MORE Aero』が20%オフのセール特価(16,990円 → 13,590円)で販売中です。
おまけ
これで1万円台なら、あれこれ手を出さなくても良い気がするんよね。
完全ワイヤレスイヤホンは消耗品だから、高価すぎるのも…ですな。
有線イヤホンと使い分けてるなら、なおさらですわね。
おわり
高級機のような多機能性が、使っていて楽しい。
バッテリー持ちがANC有で5時間なのは、少し短い。
…って感じやね!