これぞ、最終形態。
個人的にPlayStationのコントローラーは、手になじまなかった。しかし、『DUALSHOCK 4』こと、PS4コントローラーは別。ひょっとすると…ひょっとするかも?
目次
PSコンの歩み
今回の、通称“PlayStation 4コントローラー”こと、『DUALSHOCK 4』が、いかに“神”であるかを語る前に、まずはPlayStationのコントローラーの歩みを簡単ではありますが、見てみたいと思います。
任天堂系の家庭用ゲームコンソールのコントローラーは、世代が変わるごとにデザインも一新されることが多い印象を受ける。しかし、SonyのPlayStationのコントローラーデザインは、非常に“一貫したコンセプト”の基、設計されているのが分かる。
記憶が正しければ、PlayStationのコントローラー誕生のストーリーは、『ゲームクリエイター列伝』に描かれていたと思う。興味がある人は、そちらを読んでみても面白い。
すでにSCE(当時)とImmersion社との訴訟問題は、解決していますがね。おかげで、『SIXAXIS』のほうがプレミアがついているのだとか…。
PS4コンが“神”だと思う5つの理由
いよいよ、お待たせしました。
PlayStation 4のコントローラー(DUALSHOCK 4)が、いかに“神(当社比)”であるかを熱く語っていきます。
あ、それとですね、“人間工学”の観点で思ったことに、今回は特化して語りますね。
理由1.アナログスティックの凹み
1つ目の理由は、アナログスティックの凹みです。
旧来型のPSコントローラーと、アナログスティックの形状を比較してみます。
従来のPlayStationのコントローラーは、アナログスティックの形状が、なだらかな凸状の設計でした。
なので、比較的手の小さい女性だと、アナログスティックの“山の頂点(凸部)”がグリップしづらい印象でした。要するに、指先と山の頂点までの距離があり、引っ掛かりが良くない場合があるということです。
しかし、PlayStation 4のコントローラーは、アナログスティックの形状が変わり、お椀型のような形状になっています。
これにより、従来の凸状設計から、“凹状設計”に変わり、手の小さい女性でも指先がアナログスティックにフィットし、操作性が向上したと思います。
理由2.グリップのアールの角度
2つ目の理由は、グリップ外側のアールの角度の変化です。
旧来型コントローラーとグリップの角度を、ベジェ曲線“風”を描いて比較してみます。
正確な線ではないので、数値的にどうなどとは言えないのですが、一見して分かるのが、PlayStation 4のコントローラー下部のアールの付き方です。
旧来型のコントローラーは、コントローラー上方から下方に行くに連れて、直線的な描き方をしています。
対して、PlayStation 4のコントローラーは、上方から丸みを帯びながら、下方に曲線的な描き方をして降りていっています。
これにより、いわゆる“たっぷり感”が生じ、手の平の小指球〜手根にかけての手とコントローラーのフィット巻が向上していると思われます。
理由3.十字キーの間隔
3つ目の理由は、十字キーの各キー同士の間隔の変化です。
例に漏れず、旧来型と方向キーの比較をしてみます。
画像だと分かりにくいのですが、以前に比べてPlayStation 4のコントローラーは、方向キー同士の間隔が狭くなっています。
それに加えて、キーの形状が、より滑らかに凹型になっています。
これにより、親指に方向キーの中心が収まりやすく、方向キー中央部を“ホームポジション”として、そこからキーの移動ができるのです。理論としては、アナログスティックと同じイメージです。
理由4.小ボタンの位置の変化
4つ目の理由は、STARTやSHAREのような、小ボタンの位置の変化です。
旧来型と、小ボタンの位置を手指の移動範囲を踏まえて比較してみます。
あくまで個人的な意見ですが、小ボタンというのは、“ほどよい押しくさ”がベストな条件だと思っています。
画像のグレーの線は、手指の移動範囲を簡単に示したものです。
これを踏まえると、旧来型のコントローラーの小ボタンの位置は、手指の移動範囲の“外”に配されています。これだと、小ボタンを押下するときに、指を伸ばす・手の位置を変える必要があるはずです。
しかし、PlayStation 4のコントローラーの小ボタンの配置は、グレーの線上に配されています。
これが意味するものは、手指の“最小限”の移動で小ボタンが押下可能だということ。そして、決してメインのボタンの邪魔をせずに、ベストな位置にサブとして配されているということです。
これこそが、私が思う“ほどよい押しにくさ”というものです。
理由5.LRボタンのトルク
最後の理由は、LRボタンの絶妙なトルクの掛かり具合です。
これは触ってもらわないと伝わらないのですが、一応ですが画像で比較しておきます。あくまで、オマケ画像…ですが。
LRボタン、特にL2やR2のような“2”のつくボタンのトルクが、PlayStation 4のコントローラーだと、大幅な進化を遂げていると思います。
旧来型のコントローラーも、PlayStation 3(DUALSHOCK 3)で進化を遂げていると感じる私。しかし、PlayStation 4(DUALSHOCK 4)は、さらなる進化なのです。
力学的なことは分からないので、深くは言及できないのですが、
-
押し込み時の荷重の掛かり方
-
指への引っ掛かり具合
がPlayStation 4のコントローラーは、かなり優秀です。
今までのPSコンとの決定的な違い
先程までお話した、PlayStation 4のコントローラーが神たるゆえんから分かる、今までのPlayStationのコントローラーとの“決定的な違い”があると思います。
人間工学に基づいた“流線型”を描くようになった
ということです。
初代からDUALSHOCK 3までの形状は、冒頭で話したように、ほぼ同じ形状で作られています。イメージとしては、ロボット的。
しかし、PlayStation 4で採用されたDUALSHOCK 4は、デザインが鋭角的なものから流線的になりました。イメージとしては、アンドロイド的。
要するに、今までのコントローラーはロボットのような、どこかメカメカしい感じ。しかし、PlayStation 4のコントローラーは、より“人間らしい”アンドロイドのようなデザインに感じる。これが人間工学…なのかも知れません。
任天堂最強はGCコン
これは余談ですが、私は以前に「任天堂の『ゲームキューブコントローラ』こそ最強」だと言っていました。
以前の記事の終わりでも話したのですが、この『ゲームキューブコントローラ』はユーティリティータイプではなく、格闘ゲームに“特化されている”神コントローラーだと感じます。
それに対して、今回のPlayStation 4で採用されている『DUALSHOCK 4』は、GCコントローラーに比べると“ユーティリティー性が高い”コントローラーだと感じます。その違いです。
総評:PS4はコントローラーの最終形態
歴代のPlayStationコントローラーの歩み。
PlayStation 4コントローラーの神なポイント。
人間工学なゆえん。
それらを、ひとり語りではありますが、書いていきました。
今後は分からないですが、PlayStation 4に採用されている『DUALSHOCK 4』で、ある種の“コントローラーの終着点”に到達したと思います。
さあ、最終形態の世界へ。
おまけ
おわり