GCコントローラ最強説—なぜ4世代を跨ぐ“17年選手”になったのか?

GCコントローラ最強説—なぜ4世代を跨ぐ“17年選手”になったのか?
サイト内の外部リンクはアフィリエイト広告を含む場合があります(詳細はプライバシーポリシーを参照)

GCコンこそが最強だっ!?

発売されて今年で17年目になる『ゲームキューブコントローラ』だが、凄いことに未だに“現役”として使われている。今回はどうして、そこまで使われ続けているのかを考察していく。

まの
ニンテンドーゲームキューブ、Wii、Wii U、Nintendo Switchと4世代に渡って使われている化物なのです。
四条ねこ
いや〜、恐ろしいですな〜。
さたえり
使われ続けている理由がちゃんとあるんやろうね!

多くのハードで使える『ゲームキューブコントローラ』

多くのハードで使える『ゲームキューブコントローラ』

ニンテンドーゲームキューブのコントローラー…ニンテンドーゲームキューブ(以下、ゲームキューブ)が2001年発売なので、今年で“17年目”の大ベテランにして現役選手です。

ゲームキューブの純正コントローラーの名称は『ゲームキューブコントローラ』といいます。“コントローラー”ではなく、“コントローラ”なのですね。

まの
ちなみに、ゲームキューブの開発コードネームは『ドルフィン』だったそうですね。
四条ねこ
ドルフィン…刑事っ!?
まの
違います(汗)
17年目の今でも、新品が発売される。

17年目の今でも、新品が発売される。

そんなゲームキューブコントローラですが、今でも新品が任天堂から発売されている、非常に稀有なコントローラーです。

ゲームキューブコントローラ対応ハード

  • ニンテンドーゲームキューブ
  • Wii
  • Wii U
  • Nintendo Switch

その理由は当然、上記のように対応ハードが今もなお脈々と続いているから。本当に凄いことです…。

さたえり
でも、どうして17年も使われ続けているコントローラーになったんやろうね?
四条ねこ
任天堂社内に“GC信者”がいるとかー?(笑)
まの
それを今回、歴代のコントローラーと比較して、紐解いてみようと思うのですよ。

Nintendo Switchでも使える

Nintendo Switchでも使える

任天堂の最新ハード『Nintendo Switch』でも、E3 2018で公式にゲームキューブコントローラに対応したことが発表されました。

まの
スマブラ=GCコンの構図が凄い…。

おそらくWii Uのスマブラ発売時に発売された『Wii U用ゲームキューブコントローラ接続タップ』のNintendo Switch版が、12月発売の『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』と同時に出てくるのでしょう。

PCでも使える

PCでも使える

前述した『Wii U用ゲームキューブコントローラ接続タップ』をPCにUSBで接続すれば、なんとPCでもゲームキューブコントローラは使えます

まの
USB接続なので使えるわけですね。
当然、Nintendo Switchでも使えますよ。

▼プレミア価格になってしまっている純正タップ…。

▼サードパーティなら、割とお安い。

NINTENDO64『コントローラブロス』との比較

NINTENDO64『コントローラブロス』との比較

それでは、ゲームキューブコントローラを、1つ前の世代であるNINTENDO64のコントローラーと比較していきます。ちなみに、64のコントローラーの正式名称は『コントローラブロス』といいます。

まの
コントローラブロスといえば、アナログスティック…任天堂でいうところの『3Dスティック』普及の立役者ですよね!

コントローラブロス

ボタン配置が“平等”なコントローラブロス。

ボタン配置が“平等”なコントローラブロス。

コントローラブロスの特徴

  • ボタンサイズがほぼ均一。
  • 十字キーがアナログ入力より大きい。
  • 3Dスティックは中央だが小さい。

これ以前のゲームコントローラーとは、一線を画するデザイン性ではある。しかし、ボタンのサイズや十字キーが3Dスティックよりも大きいことから、まだまだ“黎明期”らしい配置であることが分かる。

まの
“左持ち”や“右持ち”みたいなのもありましたよね。

ゲームキューブコントローラ

ゲームキューブコントローラは、キーに明確な役割を与えた。

ゲームキューブコントローラは、キーに明確な役割を与えた。

ゲームキューブコントローラの特徴

  • ボタンサイズが異なる。
  • Aボタンが大きく、Bボタンが小さい。
  • アナログスティックがメイン。
  • アナログスティックは2つ。
  • 十字キーはサブ扱い。

ゲームキューブコントローラは、非常に興味深いデザイン性で作られています。

アナログスティックがメインになったのもそうですが、ボタンの配置やサイズがそれぞれ異なるのです。より手に馴染む人間工学的な発想で配置されており、目視せずに押せる“直感さ”があるように感じます。

まの
私は特に、このボタンの配置が絶妙だと思います。記号やアイコンで覚えるのではなく、形で覚えるのです。
視覚と触覚の両方を考え抜かれているのですよ!
四条ねこ
なんか…凄いっ!!

Wii以降の純正“Pro”コントローラーと比較

Wii以降の純正“Pro”コントローラーと比較

旧世代機との比較で分かったのは、人間工学に基づく“進化”でした。

ただ、それだとゲームキューブコントローラでなくても、最新のコントローラーでもよい可能性は充分あります。ですので、次世代機とも比較していきます。

さたえり
確かに、前のコントローラーより良くなる理論やと、最新の『Nintendo Switch Proコントローラー』でいいんやもんね?
まの
そうなのですよ。
最新のハードがあるにもかかわらず、ゲームキューブコントローラが使われる理由を、次世代機のコントローラーと比較して探したいのですよ。

クラシックコントローラ PRO

いわゆる“プレステ的”なコントローラーに変更。

いわゆる“プレステ的”なコントローラーに変更。

Wiiの純正コントローラーのひとつである『クラシックコントローラ PRO』は、PlayStation的なデザインになっています。

アナログスティックの配置は下に並行に、主要なボタンはサイズが均一化されました。良い言えばオーソドックス、悪く言えば単純なコントローラーでしょう。

Wii U PRO コントローラー

こちらは“Xbox”的なデザイン性のWii Uコントローラー。

こちらは“Xbox”的なデザイン性のWii Uコントローラー。

Wii Uの純正コントローラーのひとつである『Wii U PRO コントローラー』は、流線型ボディーが特徴的。こちらはXbox的。

全体的に今風なのですが、上部のボタン類がイマイチ視認性が良くない気もします。慣れれば問題なさそうですが、初心者は押し間違えそう。

Nintendo Switch Proコントローラー

Nintendo Switchは、かなりXbox的。

Nintendo Switchは、かなりXbox的。

Nintendo Switchの純正コントローラーのひとつである『Nintendo Switch Proコントローラー』は、Wii Uを踏襲しつつXboxのエッセンスをより強くしたコントローラー。

ボタンのサイズバランスや配置が見直され、アナログスティックもXboxと同じ“互い違い”になりました。

共通点はオーソドックス

共通点はオーソドックス

これら次世代のコントローラーに共通して言えることは、コントローラーとして“オーソドックス”なデザインであることです。

まの
コントローラブロスやゲームキューブコントローラのような任天堂らしさではなく、今風なオーソドックス感のあるデザインということです。
四条ねこ
これが使いやすいからじゃないのー?
まの
なら…どうして、ゲームキューブコントローラは17年選手なのですか?
使いやすいなら、とっくに引退していると思いますよ?
四条ねこ
たっ…確かに…(汗)

人間工学とボタン配置と格ゲー

人間工学とボタン配置と格ゲー

ここまで、NINTENDO64以降の任天堂ハードのコントローラーを見てきました。ゲームキューブ以降で大きく転換したことが、お分かりいただけたと思います。

では、どうしてゲームキューブコントローラが、今もなお現役なのでしょうか?

さたえり
そうやよ!結局はどういうことなん?
まの
それは、人間工学による設計思想から生まれたボタン配置と、格闘ゲームにあるのです。

「ゲームキューブコントローラは、格ゲー(スマブラ)専用機だ!」

そのようなことをゲーム好きから聞くことがあります。実際、スマブラを始めとした、アクション要素の強い格闘ゲームに向いていると思います。

ゲームキューブコントローラがアクション要素の強いゲームに向いている要因は、その手に馴染むサイズ感と、各ボタンの絶妙な配置と大きさの差異によるものだと私は思います。

まの
使いたいところに、ボタンやアナログスティックがあるので、非常に格ゲーに向いているのですよ。さすがは、スマブラ専用コントローラーと言われるだけありますね。

反対にボタン配置とサイズが特殊ゆえに、RPGだと使いづらい部分はあります。ゲームキューブコントローラは、極端なボタンサイズと形ですので…。

総評:GCコンは任天堂最強の“格ゲー”コントローラー

総評:GCコンは任天堂最強の“格ゲー”コントローラー

『ゲームキューブコントローラ』は、その独自なボタン配置とサイズ感、手に馴染むデザイン性、全てにおいて“名コントローラー”であることは間違いないでしょう。

ただ、全てのゲームに向いているとは限らない。
アクションゲームに寄せたデザイン性である。

そのような感じがします。

まの
だからこそ、現役ハードのコントローラーと“共存”できているのだと思います。
四条ねこ
任天堂が、スマブラ専用コントローラー的に出しているのが、正解ってことなのかなー?
まの
私はそう思いますね。

任天堂が「スマブラに特化するコントローラーを作りました」と言っても、おかしくないくらいスマブラに適したコントローラーなのでしょう。

さたえり
確かにスマブラで使いやすいんやもんね!
まの
任天堂独自の発想が色濃く出たコントローラーですし、注釈付きにはなりますが、最強コントローラーと言っても過言ではないと思いますね。

やっぱり、任天堂はしゅごい。

おまけ

四条ねこ
どーでもいいんだけど、任天堂のコントローラーって“コントローラ”な時期と“コントローラー”な時期があるんだねー!
まの
確かに、長音記号の解釈は時代とともに、変化してきていますからね。
さたえり
なんか…変わった話してるね(笑)
まの
そうですかね?
そういうところも、ゲーム史としては面白いですよ?
さたえり
は…はぁ(汗)

おわり