- MNOとMVNOのメリット・デメリットを改めて考えた!
- 万人におすすめできるモバイルブロードバンドなんてない!
- 自分の使い方や求める部分によって選び方は異なってくる!
私的MNO&MVNO再考。
キャリアと端末が分離した今だからこそ、改めてMNO(3大キャリア+楽天)とMVNO(格安SIM+サブブランド)のメリット・デメリットを考えてみます。
当然、いずれにも良し悪しはありますからね。
安くて高速なのが理想やけどね!
目次
日本のモバイルブロードバンド
日本のモバイルブロードバンド(携帯電話回線)は長らく、NTTドコモ・au・SoftBankの3大キャリアしかありませんでした。それが今では、いわゆる格安SIMの登場や、第4のキャリアとなる楽天モバイルが参入。2020年のモバイルブロードバンド界隈は、まさに多種多様な戦国時代となっているのです。ですなの。
まずは、日本のモバイルブロードバンドを4種類に分離してみるあーるっ!
MNO | MVNO | ||
3大キャリア | 第4のキャリア | サブブランド | 格安SIM |
NTTドコモ au SoftBank |
楽天モバイル | Y!mobile UQ mobile |
IIJmio mineo LinksMate BIGLOBEモバイル OCN モバイル ONE nuroモバイル Wonderlink QTmobile |
日本におけるモバイルブロードバンド各社一覧表
- MNO*1:3大キャリア + 第4のキャリア
- MVNO*2:サブブランド + 格安SIM
を上表の4分類に細分化すると、こんな感じになります。なお、MVNOは事業者が多いので、利用者や知名度が高そうなものを抜粋しています。
やはり2020年注目株は、第4のキャリアとした新規参入した『楽天モバイル』でしょう。この楽天モバイルの動きやシェア獲得度合いによって、既存の3大キャリアの月額料金の値下げが見込める…予定でした(総務省もそれ狙いだったそうですが、実際には3大キャリアの値下げに至るようなパンチ力は今のところはない模様)。
ちなみに、SoftBankのサブブランド『Y!mobile』や、auのサブブランド『UQ mobile』については、定義がいろいろあって難しいのですが、ここではMVNOのサブブランド枠に入れて話していきます。
*1MNO:移動体通信事業者・物理的な移動体回線網を自社で保有
*2MVNO:仮想移動体通信事業者・物理的な移動体回線網を自社で非保有
MNOとMVNOのメリット・デメリット
それでは本題。これから、MNO(3大キャリア+楽天)とMVNO(格安SIM+サブブランド)のメリット・デメリットについて、フラットな目線で考えていきます。
MNO | MVNO | |||
3大キャリア | 第4のキャリア | サブブランド | 格安SIM | |
通信速度 | 高速 | 高速 | 高速〜中速 | 中速〜低速 |
月額料金 | 高い | 普通〜安い | 安い | 安い〜激安 |
MNO・MVNOの通信速度と月額料金の相関表
…本題に入る前に、通信速度と月額料金という比較しやすい事項に関しては、あらかじめ上表にまとめてみました。第4のキャリア(楽天モバイル)は地域差が凄いので、上表では楽天回線エリア内で利用している場合を想定しています。
MNO:高速通信だけど料金が高くて不透明
■メリット
- 通信速度が比較的高速である。
- 5G回線を早期に利用することができる。
- 手厚い端末サポートを受けることができる。
- 全国に窓口(携帯ショップ)が存在している。
- 連携したサービスや特典を享受できる。
■デメリット
- 月額料金が高い。
- 契約内容や料金体系が不透明である。
- 5G回線はかなり地域差がある。
最近では、NTTドコモ・au・SoftBankの通称『3大キャリア』を契約するのは無意味なんて扱いをされているのを散見されるが、理解した上で契約するならば当然有用なのがMNO。特に5G時代においては、MNOをユーザーがどう扱うかがキモになってくるでしょう。
2020年に楽天モバイルがMNO事業に新規参入したが、前述したように、まだまだ“新勢力”の範疇を超えることができていません。私もいち楽天モバイル(Rakuten UN-LIMIT 2.0)ユーザーですが、現時点では既存の3大キャリアと一緒くたにするのはナシでしょう。
そんなMNO(特に3大キャリア)ですが、各所で槍玉に挙げられているように、確かに月額料金はモバイルブロードバンドとしてはお高め(諸外国との価格差は総務省発表の資料参照)。ただ、MNOという立ち位置だからこそできる通信速度の高速さや、5Gへの先行投資というメリットがあることも忘れてはいけません。メリットを享受できるのが概ね都市部のユーザーであることや、料金体系やシステムの不透明さについては、デメリットと言えるでしょう。
料金云々よりも、システムの複雑さに総務省がメスを入れてほしいですわ。
いずれにせよ、MNOを契約するのは情弱…なんてことはなく、仕組みやメリット・デメリットを理解した上で契約するのであれば、やはり最高なのはMNOとなるはずです。
要するに、高品質で高速だけどちょっとお高めって感じあーるっ!
MVNO:料金は割安もキャリア選びは要熟慮
■メリット
- 事業者が多くて選択肢が豊富である。
- 音声通話ありでも月額1,000円以内で運用可能。
- 回線だけの契約がしやすい。
- 安くて速い事業者も中にはある。
■デメリット
- サブブランド以外は基本的に遅い。
- 事業者によっては実店舗がほぼない。
- 混雑具合によっては絶望的に遅い。
すっかり市民権を得た格安SIMこと『MVNO』ですが、適当にキャリアを選んで契約してしまうと“安かろう悪かろう”のトラップに陥ってしまいがち。MVNOがニッチではなくなったからこそ、キャリア選びには慎重になったほうがよいはず。
MVNO事業者が多すぎて、もはや一般人がキャリア数を把握することが不可能にまでなってきました。そうなってくると、当然のようにおすすめできるMVNOもあれば、その逆も出てきます。ただ、その判別が詳しくないと分かりづらいのも事実。安いけど遅い、という可能性が多いにあることを理解して契約しなければならないわけです。とはいえ、月額料金の安さはどう考えてもメリット。
中には、UQ mobileのようなサブブランドなMVNOが存在し、安いけど速いというキャリアもありますが、だからといってUQ mobileが最強と言い切れないのも難しいところ。変な話、遅いけど極端に安い回線を意図的に持っていてもよいわけでして…ここも難しい。
要するに、もてはやされているほどMVNOは万能ではないということ。安いには安い理由があるのは至極当然なので、結局はMNOと同じく、メリット・デメリットを理解しておく必要があるわけです。特にMVNOはキャリア数が異常な数になっているので、そこの判断にも熟慮が必要でしょう。
要するに、月額料金はどこも安いけどガチャ要素があるって感じあーるっ!
メリットとデメリットはどの場合にも存在する
とどのつまり、MNOにしても、MVNOにしても、いずれにせよモバイルブロードバンドにはメリットとデメリットはつきもの。それは、間を取った感のあるサブブランドにしても、楽天モバイルにしても一緒なのです。
■MNOとMVNOの相関関係
- MNO:通信速度は速いけど月額料金は高い
- MVNO:月額料金は安いけど通信速度は遅い
MNOとMVNOの関係性を上記のようによく比較されますが、よくよく考えれば当たり前の話で、通信速度が速くて月額料金も安いキャリアがあれば、おそらく世の中の全員がそこに契約しているはずです。
だから、万人にとっておすすめできるキャリアというのは存在せず、自分のニーズに適合したキャリア選びをすることが大切ということ。こうやって話していくと、とにかく当たり前なことしか言っていないのですが、ことモバイルブロードバンドのキャリア選びに関しては、なぜか自分のニーズからずれた契約をしている人も少なくない気がします。
以前のような3大キャリアしかない時代ではなく、通信速度から月額料金まで多種多様なのだから、自分の利用頻度や重視するものから検討してキャリアを選べばよいわけです。だから、その答えがSoftBankならSoftBankですし、UQ mobileならUQ mobile。ただ、それだけの話だったりするのです。
分かってても難しいのがモバイルブロードバンドやけどね。
全体的に謎の不透明感とややこしさがあるからねー。
私的モバイルブロードバンドの使い分け
MNO | MVNO | |||
3大キャリア | 第4のキャリア | サブブランド | 格安SIM | |
用途 | 高速通信 5G回線 メイン回線 |
テザリング用 サブ回線 |
高速通信 準メイン回線 |
お遊び用 サブ回線 |
狙い目 | NTTドコモ au SoftBank |
楽天モバイル | UQ mobile | IIJmio LinksMate |
私的モバイルブロードバンドの使い分け表
上表は、もし仮にMNO(3大キャリア+楽天)とMVNO(格安SIM+サブブランド)の全部を契約するならば、こう使い分けるという謎の表です。
全部契約する時点で月額料金とかどうでもよくなるやんね……。
SIM貧乏ですわね。
3大キャリア(MNO)に関しては、やっぱり1つは契約しておくと便利。5G回線エリア内なら、持っておきたかったりします。ただ、月額料金の高さは気になるので、外でどれくらい使うかによりけり。なので、どうしてもでないなら、別に契約しなくてもよかったりします。
第4のキャリア(MNO)、つまり楽天モバイルですが、楽天回線エリア内なら事実上のデータ容量無制限なので、持っておいて損はナシ。ただ、パートナー回線(楽天回線エリア内外)だと旨味はそこまでないですし、場所によってはすぐに圏外になることも。iPhoneだと使いにくいという点も含めて、サブとして持っておくならアリに留まりそうです。
サブブランド(MVNO)に関しては、Y!mobileかUQ mobileかの2択になるわけですが、あまりデータ通信をしないけど高速回線が欲しいならば、個人的にはUQ mobileがおすすめ。サブブランドにはサブブランドの良い面悪い面がありますが、ここを乗りこなすことによって、速くて安いと実現できるので、まずはここから検討してみるといいかも。
格安SIM(MVNO)に関しては、とにかく事業者が多いので要熟慮。ただ、どこの格安SIMも当然ですが、通信速度には期待してはいけません。もちろん、中にはアタリもあるので、そこを探すのは楽しいですが……。せっかく選ぶなら、MVNOだからできる遊び(複数SIM発行やeSIM遊び)をするのがおすすめ。私はLinksMateで複数SIM発行して、iPadに挿しまくっています。
まとめ「メリット・デメリットを熟考するのが大切」
そういうわけで、MNOとMVNOのメリット・デメリットについて改めて考えてみました。
- MNO(3大キャリア):速くて高い・契約体型複雑
- MNO(楽天モバイル):速くて安い・地域差多・発展途上
- MVNO(サブブランド):速くて安い・使い勝手良
- MVNO(格安SIM):遅くて安い・選択肢多・ガチャ要素
…のように、それらの結果を簡単にまとめてみました。結局は良し悪しあるという感じ。
結局はどれが良いどれが悪いというのは人それぞれ。なので、他人の意見をすべて鵜呑みにするのではなく、自分の利用シーンや妥協できない部分を自問自答して、最善のモバイルブロードバンド選びをしたいところです。
その結果、全部契約することにした…わたしっ!
おまけ
そ、それは……。
救いようがないですわね……。
ついつい手を出しちゃうんだよねー。月に100GB以上使っちゃうし。
100GBも何に使ってんだか……。
…ですわね。
おわり
とにかく言いたいのは、
…っていうのは、違うんじゃないかってこと!