WQHD(2560×1440)ノートPCがFHD/4Kより至高な理由

WQHD(2560×1440)ノートPCがFHD/4Kより至高な理由
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記事のポイント
  • ノートPCこそ『WQHD』や『WQXGA』を勧めたい!
  • 作業領域とバッテリー消費のバランスが優秀なのだ!
  • 微妙な画面解像度だけど絶妙な画面解像度でもある!

“ノートPCはWQHD/WQXGA派”

ノートパソコンの画面解像度は、Full HDや4K UHDよりも、『WQHD』『WQXGA』が、おすすめで至高。…その“推し”の理由をねっとり語るお話。

二条ねこ

Full HD < WQHD <4K UHD
…この絶妙さっ!最&高!!

さたえり

ちょっと中途半端やないん?

まの

玄人好みな画面解像度ですよね。

はじめに

『WQHD』とは?

『WQHD』とは?

■WQHD

  • 画面解像度:2,560×1,440
  • アスペクト比:16:9
  • 画素数:3,686,400

『WQHD(Wide Quad High-definition)』とは、2,560×1,440という画面解像度のフォーマット。

HDフォーマット(1,280×720)が、4つ縦横に並べられた形。High-definition(HD)系のフォーマットなので、アスペクト比は16:9。

『WQXGA』とは?

『WQXGA』とは?

■WQXGA

  • 画面解像度:2,560×1,600
  • アスペクト比:16:10
  • 画素数:4,096,000

『WQXGA(Wide Quad Extended Graphics Array)』とは、2,560×1,600という画面解像度のフォーマット。

WXGAフォーマット(1,280×800)が、4つ縦横に並べられた形。Quad Extended Graphics Array(QXGA)系のフォーマットで、アスペクト比は16:10。

画面解像度のフォーマット比較

Full HD・WQHD・WQXGA・4K UHDの比較
  Full HD WQHD
(Wide Quad HD)
WQXGA
(Wide Quad XGA)
4K UHD
(4K Ultra HD)
画面解像度 1,920 × 1,080 2,560 × 1,440 2,560 × 1,600 3,840 × 2,160
アスペクト比 16:9 16:9 16:10 16:9
画素数 2,073,600 3,686,400 4,096,000 8,294,400

画面解像度のフォーマット
※HD:High-definition
※XGA:Extended Graphics Array

各フォーマットを画素数順に並べると、
Full HD < WQHD < WQXGA < 4K UHD
となります。

二条ねこ

ここがミソなので、頭に入れておいておくんなましー!

WQHD搭載ノートPCは至高

WQHD搭載ノートPCは至高

デスクトップパソコンなら、4K UHD以上。
ノートパソコンなら、WQHDかWQXGA。

パソコンの画面解像度における思想信条は多種多様。その中でも、私は高解像度主義者だったりします。4K…5K……と、画面解像度が高ければ高いほど作業領域が広くなる、この気持ち良さと高効率に惹かれて、デバイスの選定基準として、画面解像度は重要なポイントとして判断しています。

とは言いつつも、ノートパソコンに搭載されているディスプレイに関しては、WQHD(2,560×1,440)かWQXGA(2,560×1,600)が至高の画面解像度だと(勝手に)崇拝しています。

二条ねこ

用途に応じて、Full HDや4K UHDのディスプレイを搭載したノートパソコンも選ぶけど、やっぱりベストなのは、WQHDかWQXGAなのであーるっ!

さたえり

てか、“崇拝”って……。

二条ねこ

ま、そこは気にしないっ!!

WQHDを推す理由

■WQHD(とWQXGA)を推す理由

  • 【理由1】絶妙に広大な作業領域
  • 【理由2】消費電力と解像度のバランス
  • 【理由3】PCゲームに最適なリフレッシュレート

ノートパソコンの画面解像度に、WQHDやWQXGAを推す理由は上記の3項目。

ひとことでまとめるとするならば、Full HDと4K UHDのちょうど良い部分を抽出した画面解像度であるため、非常に実利用上におけるバランスが良い、という感じなのです。ですなの。

【理由1】絶妙に広大な作業領域

WQHD(2,560×1,440)の画素数は、Full HD(1,920×1,080)の約1.7倍、4K UHD(3,840×2,160)の約0.45倍。このFull HDよりも少し高解像度で、4K UHDよりも少し低解像度という、この絶妙な解像度感が凄く良い。

二条ねこ

そういうわけで、Full HD・WQHD・4K UHDの画面解像度を、Windows 10で表示してみるぞっ!

Windows 10 × Full HD

Full HD(表示スケール:150%)

Windows 10 × Full HD

Full HD(表示スケール:100%)

こちらは、 Windows 10 × Full HD という組み合わせ。

2021年ともなると、さすがにFWXGA(1,366×768)ではなく、Full HDがノートパソコンのデファクトスタンダードとなる画面解像度になっています。大画面モニターなら物足りないですが、ノートパソコンぐらいの画面サイズであれば、Full HDでも十分高解像度。

ただ、作業領域という点では、もう少し広くてもよいかもしれません。Windows 10なら、表示スケールを125%か100%にしたいところ。

Windows 10 × 4K UHD

4K UHD(表示スケール:150%)

Windows 10 × 4K UHD

4K UHD(表示スケール:100%)

こちらは、 Windows 10 × 4K UHD という組み合わせ。

クリエイター向けのノートパソコンだと、Full HDではなく4K UHDのディスプレイを搭載していることも多くなってきます(扱う素材が4K UHD以上の解像度を持つため)。15.6インチ前後に4K UHD…と考えると、計算上は282ppiぐらい。当然ですが、かなり高解像度。

もちろん作業領域は超広大。いや、Dot by Dot表示だと、高解像度すぎて…つらい。Windows 10なら、表示スケールは200%ぐらいでも十分でしょう。

二条ねこ

4K UHDのDot by Dot表示は…目が、目がぁぁぁああっ!!

まの

…ムスカ大佐!?

Windows 10 × WQHD

WQHD(表示スケール:150%)

Windows 10 × WQHD

WQHD(表示スケール:100%)

そして、 Windows 10 × WQHD という組み合わせ。

Full HDより高解像度で、4K UHDより低解像度。一見、中途半端に思えてしまう画面解像度ですが、作業領域的にはまさにベスト。表示に粗さもなければ、米粒のようなマイクロ表示にもなりません。

ノートパソコンの画面サイズでWQHDをDot by Dot表示すると、4K UHDほどではないのですが、表示が小さすぎて作業がしづらい。なので、表示スケールは150%ぐらいがベストでしょう。

Windows 10『表示スケール』

『表示スケール』という単語が出てきていますが、Windows 10では設定で表示倍率を簡単に変更できます。また、Windows界隈でも、スケーリングに最適化されたソフトウェアも増えてきたので、むしろ表示スケールを100%にして使っている人は少ないかもしれません。

そして、物理的な原則として、画面解像度は大は小を兼ねる概念です。

したがって、この理由だけでは、WQHDはFull HDには勝っているが4K UHDには負けている、となってしまいます。なので、次のセクションでは4K UHDに対しての優位性を話していきます。

【理由2】消費電力と解像度のバランス

ノートパソコンを使う上で気になるのが、やはりバッテリーの駆動時間。その点において、WQHDというのは非常にバランスが良い

バッテリーを一番消費するコンポーネントといえば、CPUを思い浮かべがち。ですが、ディスプレイこそ、バッテリーを消費する最大のファクターだったりします。CPUはOSがアイドル状態になるとかなり消費電力量が減るのに対し、ディスプレイは常時点灯しているため、バッテリー消費量にかなり関わってくるのです。

そして、バッテリー消費量というのは、ノートパソコンに搭載されているディスプレイの画面解像度によって変化してきます(画面解像度以外にも、パネル自体やリフレッシュレートによっても変化するが、ここではこれらは同じものとする)。

VAIO Z

Image:VAIO

Full HD 4K UHD
約34.0時間 約17.0時間

VAIO Zの画面解像度別バッテリー駆動時間

その例として、CTOで搭載ディスプレイが、Full HDと4K UHDから選択できる『VAIO Z』を見てみます。

すると、Full HDから4K UHDに変わるだけで、バッテリー駆動時間が半減していることが分かります。もちろん、その他のコンポーネントに関しては一緒。それだけ画面解像度というのは、バッテリー駆動時間を大きく左右するものなのです。

つまり、バッテリー駆動時間のことを考えると、4K UHDよりもFull HDのほうが優秀となる。ただ、前掲の理由からFull HDでは作業領域が狭い。なので、その中間のWQHDが良いのではないか、となるわけです。

まの

作業領域の広さとバッテリー駆動時間の両立、というわけですね?

二条ねこ

そういうことあーるっ!

【理由3】PCゲームに最適なリフレッシュレート

この理由はオマケ的なものなのですが、4K UHDに比べてWQHDのディスプレイというのは、高リフレッシュレートのものが多い傾向にあります。

ROG Strix XG27UQ

4K UHDで高リフレッシュレートを謳う製品としては、144Hz対応のASUSROG Strix XG27UQがあります。

ただ、4K UHD@144Hzで映像出力するハードルは高く、非常に高いマシンスペックを要求されます。なので、ゲーミングノートパソコンに搭載されているディスプレイといえば、4K UHDではなく、Full HD@144HzやFull HD@240Hzがメジャーだったりします。

しかし、ゲーミング用途なら 高リフレッシュレート > 高解像度 で正解なのですが、一般的な作業用としてもゲーミングノートパソコンを使いたいなら、Full HDはちょっと狭くなる。そこで、WQHDならどうだ…となるわけです。

Razer Blade 15 Advanced Model

Image:Razer

WQHD@165HzやWQHD@240Hzというディスプレイを持つゲーミングノートパソコンは、若干値は張りますがちゃんと存在しています(例:Razer Blade 15 Advanced Model)。

そういった意味では、WQHDはゲーム用途と一般的な作業用途を、1台のノートパソコンに落とし込める絶妙な画面解像度と言えるわけです。

初心者のCyberpunk 2077用ゲーミングノートPC選定(予算25万円)

初心者のCyberpunk 2077用ゲーミングノートPC選定(予算25万円)

2021年8月4日

WQHD vs Full HD vs 4K UHD

  Full HD WQHD
(Wide Quad HD)
4K UHD
(4K Ultra HD)
表示領域 ★★★☆☆ ★★★★ ★★★★★
駆動時間 ★★★★★ ★★★★ ★★★☆☆
リフレッシュレート ★★★★★ ★★★★ ★★★☆☆

WQHD vs Full HD vs 4K UHD

WQHD(とWQXGA)・Full HD・4K UHD、これらの特徴を比較表にするとこんな感じ。WQHD・WQXGAは、非常にバランスが良い画面解像度なわけでして……。

なので、もっとWQHDやWQXGAに注目してあげてほしいのです。

さたえり

言い換えると、“中途半端”って言えるくない?

二条ねこ

…なっ!?

WQHDノートPCは希少

WQHDノートPCは希少

最後に、WQHD搭載ノートパソコン・WQXGA搭載ノートパソコンの一部を紹介しているのですが、非常に数が…少ないのです

ノートパソコンぐらいのサイズであれば、Full HDぐらいでも十分高解像度なので、WQHDやWQXGAを指名買いする人は少ない。しかも、4K UHDに比べると、販売時における訴求力も乏しい。

そういうこともあってか、ゲーミングノートパソコンを除くと、WQHDやWQXGAを搭載しているノートパソコンというのは、かなり数が減ってきています。

さたえり

やっぱり、中途半端ってことなんじゃ……。

二条ねこ

そんなことはないんだけど…たぶん。

まの

…自信がなくなってきてますわね。

WQHD搭載ノートPC

[1]ASUS ROG Zephyrus G14 GA401QM

ROG Zephyrus G14 GA401QM《GA401QM-R9R3060WLQ16G》

特徴

  • 14″クラスの高性能ゲーミングノート
  • AniMe Matrix搭載で光る天板
  • GeForce RTX 3060 6GB搭載
  • リフレッシュレート120Hzディスプレイ
ROG Zephyrus G14 GA401QM
(GA401QM-R9R3060WLQ16G)
CPU AMD Ryzen 9 5900HS(3.0GHz–4.6GHz・8コア16スレッド)
GPU iGPU AMD Radeon Graphics
dGPU NVIDIA GeForce RTX 3060(6GB)
RAM 16GB
ROM SSD 1TB
ディスプレイ 画面パネル LCD
画面サイズ 14インチ(16:9)
画面解像度 2,560×1,440
販売価格 239,800円

ROG Zephyrus G14 GA401QM《GA401QM-R9R3060WLQ16G》のスペック
※価格:Amazon.co.jp(2021年8月7日時点)

[2]ASUS ROG Zephyrus G15 GA503QM

ROG Zephyrus G15 GA503QM《GA503QM-R7G3060W》

特徴

  • DCI-P3カバー率100%の広色域
  • リフレッシュレート165Hzディスプレイ
  • GeForce RTX 3060 6GB搭載
  • USB PDによる充電対応
ROG Zephyrus G15 GA503QM
(GA503QM-R7G3060W)
CPU AMD Ryzen 7 5800HS(2.8GHz–4.4GHz・8コア16スレッド)
GPU iGPU AMD Radeon Graphics
dGPU NVIDIA GeForce RTX 3060(6GB)
RAM 16GB
ROM SSD 512GB
ディスプレイ 画面パネル LCD
画面サイズ 15.6インチ(16:9)
画面解像度 2,560×1,440
販売価格 179,800円

ROG Zephyrus G15 GA503QM《GA503QM-R7G3060W》のスペック
※価格:Amazon.co.jp(2021年8月7日時点)

[3]Razer Blade 15 Advanced Model(2021)

Razer Blade 15 Advanced Model《RZ09-0409AJD3-R3J1》

特徴

  • リフレッシュレート240Hzディスプレイ
  • GeForce RTX 3060 8GB搭載
  • Razer Chroma RGB対応
  • ベーパーチャンバー冷却搭載
  • Thunderbolt 4を2ポート搭載
Razer Blade 15 Advanced Model
(RZ09-0409AJD3-R3J1)
CPU Intel Core i7-11800H(2.3GHz–4.6GHz・8コア16スレッド)
GPU iGPU Intel UHD Graphics
dGPU NVIDIA GeForce RTX 3060(8GB)
RAM 16GB
ROM SSD 1TB
ディスプレイ 画面パネル LCD
画面サイズ 15.6インチ(16:9)
画面解像度 2,560×1,440
販売価格 319,800円

Razer Blade 15 Advanced Model《RZ09-0409AJD3-R3J1》のスペック
※価格:Amazon.co.jp(2021年8月7日時点)

WQXGA搭載ノートPC

[1]LG gram 16

LG gram 16《16Z90P-KA75J》

特徴

  • Thunderbolt 4を2ポート搭載
  • MIL-STD-810G準拠の高耐久性
  • 最大30時間駆動の長時間バッテリー
  • 16″ながら約1,190gと軽量
  • Amazon Alexa対応
  • DCI-P3 99%の広色域
LG gram 16
(16Z90P-KA75J)
CPU Intel Core i7-1165G7(2.8GHz–4.7GHz・4コア8スレッド)
GPU iGPU Intel Iris Xe Graphics
dGPU -
RAM 16GB
ROM SSD 512GB
ディスプレイ 画面パネル LCD
画面サイズ 16.0インチ(16:10)
画面解像度 2,560×1,600
販売価格 179,820円

LG gram 16《16Z90P-KA75J》のスペック
※価格:Amazon.co.jp(2021年8月7日時点)

[2]LG gram 17

LG gram 17《17Z90P-KA76J》

特徴

  • Thunderbolt 4を2ポート搭載
  • MIL-STD-810G準拠の高耐久性
  • 最大27時間駆動の長時間バッテリー
  • 17″ながら約1,350gと軽量
  • Amazon Alexa対応
  • DCI-P3 99%の広色域
LG gram 17
(17Z90P-KA76J)
CPU Intel Core i7-1165G7(2.8GHz–4.7GHz・4コア8スレッド)
GPU iGPU Intel Iris Xe Graphics
dGPU -
RAM 16GB
ROM SSD 512GB
ディスプレイ 画面パネル LCD
画面サイズ 17.0インチ(16:10)
画面解像度 2,560×1,600
販売価格 184,320円

LG gram 17《17Z90P-KA76J》のスペック
※価格:Amazon.co.jp(2021年8月7日時点)

[3]ASUS ROG Zephyrus M16 GU603HR

ROG Zephyrus M16 GU603HR《GU603HR-I7R3070EC》

特徴

  • DCI-P3カバー率100%の広色域
  • リフレッシュレート165Hzディスプレイ
  • GeForce RTX 3070 8GB搭載
  • Thunderbolt 4を1ポート搭載
ROG Zephyrus M16 GU603HR
(GU603HR-I7R3070EC)
CPU Intel Core i7-11800H(2.3GHz–4.6GHz・8コア16スレッド)
GPU iGPU Intel UHD Graphics
dGPU NVIDIA GeForce RTX 3070(8GB)
RAM 16GB
ROM SSD 1TB
ディスプレイ 画面パネル LCD
画面サイズ 16.0インチ(16:10)
画面解像度 2,560×1,600
販売価格 269,800円

ROG Zephyrus M16 GU603HR《GU603HR-I7R3070EC》のスペック
※価格:Amazon.co.jp(2021年8月7日時点)

まとめ「WQHDという至高の画面解像度」

WQHDという至高の画面解像度

ノートパソコンにおいては、

  • WQHD(2,560×1,440)
  • WQXGA(2,560×1,600)

…という画面解像度が至高なのです!

もちろん、Full HDや4K UHDにも良いところはありますし、WQHDやWQXGAが中途半端な画面解像度と思う人も少なくないでしょう。

なので、「WQHDやWQXGAも良いものだよ」ぐらいで、思ってもらえれば…なのです。ですなの。

二条ねこ

デスクトップは ウルトラワイドモニター × 5K が好きなんだけどねー。

お絵描き用に2-in-1 PC(Wacom AES/EMRペン対応)を探した話

お絵描き用に2-in-1 PC(Wacom AES/EMRペン対応)を探した話

2021年7月20日
この記事で紹介したガジェット

おまけ

二条ねこ

それにしても、WQHD搭載のノートパソコンって減ったよねー。

まの

高解像度派は、揃って4K UHDに移行してしまいましたからね。

さたえり

やっぱ、WQHDって中途半端なんじゃ……。

二条ねこ

それは…否っ!否否否!!!

おわり