メッシュWi-Fi必須の『トライバンド』とは?—デュアルとの違い・メリットを簡単に解説

メッシュWi-Fi必須の『トライバンド』とは?—デュアルとの違い・メリットを簡単に解説
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記事のポイント
  • トライバンドは3つの周波数帯が飛ばせるやつ!
  • デュアルバンドとの違いは5GHzのチャネル!
  • メッシュWi-Fiはトライバンドこそ買い!

Let's トライバンド!

2019年にWi-Fiルーターを買うなら『メッシュWi-Fi』こそ至高!でも、デュアルバンドとトライバンドの違いって…何?そんなキミのために、トライバンドとは何か、そしてその魅力をたーっぷり語っていきますぞ。

二条ねこ

2(デュアル)より3(トライ)が強いっ!

さたえり

めっちゃ短絡的発想やね…。

まの

ちゃんと解説はしてくださいね?

『トライバンド』とは?

トライバンドWi-Fiとは、3つの周波数帯を飛ばせるもののこと。

トライバンドWi-Fiとは、3つの周波数帯を飛ばせるもののこと。

Wi-Fiにおける『トライバンド』とは、文字どおり3つの周波数帯に対応しているWi-Fiルーター(アクセスポイント)のことです。

のちほど詳しく解説しますが、簡単に言うと2.4GHz帯が1つ5GHz帯が2つ、計3つの帯域を飛ばすことができるアンテナを持っているものを、トライバンド対応のWi-Fiルーター(アクセスポイント)と呼びます。

二条ねこ

便宜的にWi-FiアクセスポイントもWi-Fiルーターとして、解説していくねー!

トライバンドとデュアルバンドの違い

メッシュWi-Fiルーターを購入するとき、おそらく『トライバンド』『デュアルバンド』という言葉を目にするはず。この違いは何でしょうか。

さたえり

察しがいい人なら、理解できてそうやけどね…。

Wi-Fiルーターの『トライバンド』と『デュアルバンド』の違い。

Wi-Fiルーターの『トライバンド』と『デュアルバンド』の違い。

両者の違いを簡単にまとめると、

  • トライバンド:3種類の周波数帯で飛ばせる(2.4GHz・5GHz・5GHz)
  • デュアルバンド:2種類の周波数帯で飛ばせる(2.4GHz・5GHz)

ということ。

まの

つまり、飛ばすことができる電波の数がトライバンドのほうが1つ多いということですね?

二条ねこ

そゆことー!

メッシュWi-Fiと周波数帯の関係

ここまでで、トライバンドWi-Fiルーターとは何か。そして、トライバンドとデュアルバンドの違いについて理解できたはず。

ここからは、最近流行のWi-Fiルーターである『メッシュWi-Fiルーター』と、周波数帯についての関係性を深堀りしてみたいと思います。すると、どうしてメッシュWi-Fiルーターはトライバンドが高性能なのかが見えてくるはず。

2.4GHzと5GHzの違い

2つの周波数帯、2.4GHzと5GHzの違いについて知る。

2つの周波数帯、2.4GHzと5GHzの違いについて知る。

メッシュWi-Fiルーターの『トライバンド』では、デュアルバンドよりも5GHz帯が1つ多いことが分かってもらえたはず。では、そもそも2.4GHz帯と5GHz帯の違いは何でしょうか。

■2.4GHz帯

  • 遠くまで電波が飛ぶ。
  • 障害物に強い。
  • 電波干渉が多い。
  • 通信速度が遅い。

■5GHz帯

  • 電波干渉が少ない。
  • 通信速度が速い。
  • 電波が遠くまで飛ばない。
  • 障害物に弱い。

簡単ですが、2.4GHz帯と5GHz帯の違いをまとめてみました。

Wi-Fi規格 最大通信速度 周波数帯
IEEE 802.11a 54Mbps 5GHz
IEEE 802.11b 11Mbps 2.4GHz
IEEE 802.11g 54Mbps 2.4GHz
IEEE 802.11n 300Mbps 2.4GHz・5GHz
IEEE 802.11ac 6.9Gbps 5GHz
IEEE 802.11ax 9.6Gbps 2.4GHz・5GHz

Wi-Fi規格の通信速度と周波数帯仕様表。

こちらは、各Wi-Fi規格とその通信速度と周波数帯をまとめたものです。

一気に2つ見てもらいましたが、そう、この2つの周波数帯はちょうど相互補完的関係。IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6)については、まだルーター側もデバイス側も揃っていないので、“こういうもの”ぐらいで見ておいてください。

二条ねこ

とにかく、高速な5GHz帯をどう遠くまで飛ばすかが課題なわけであーるっ。

トライバンドは2種類の5GHz帯を飛ばせる

2.4GHz帯と5GHz帯を見てもらいましたが、実は5GHz帯には4つのタイプ(チャネル)が存在します。

5GHz周波数帯には4つのタイプが存在する。

5GHz周波数帯には4つのタイプが存在する。

タイプ 周波数帯 チャネル 備考
J52 5.2GHz 34/38/42/46ch 古い規格
W52 5.2GHz 36/40/44/48ch 現行規格
W53 5.3GHz 52/56/60/64ch 現行規格
W56 5.6GHz 100/104/108/112/116/120/124/128/132/136/140ch 現行規格

5GHz周波数帯の4つタイプとチャネル。

この4つのタイプのうち、W52・W53とW56に対応しているものを『トライバンド』と呼びます。W56が非対応なものが『デュアルバンド』という形です。

ちなみに、『J52』というタイプは日本国内独自の規格で、2005年の省令改正で諸外国で使われている『W52』に移行されています。

二条ねこ

詳しくはNECのサイトに書かれているよー!

メッシュWi-Fiのキモは5GHzの中継

高速な5GHz帯のWi-Fiですが、前述のとおり、障害物に弱くて遠くまで飛ばないというデメリットがあります。それを何とか中継して遠くまで飛ばそうとしているのが、メッシュWi-Fiルーターというわけです。

メッシュWi-Fiルーターのキモは、5GHzとどう遠くまで劣化なしで飛ばすか。

メッシュWi-Fiルーターのキモは、5GHzとどう遠くまで劣化なしで飛ばすか。

しかし、メッシュWi-Fiシステム間(ルーターとサテライト)にも当然、通信が発生します。なので、メッシュWi-Fiルーターの“キモ”は、どうやって高速な5GHzを速度劣化させずにバケツリレーしていくかということになります。

トライバンドのメリット

ここまでで、トライバンドとデュアルバンドの違い、使われている周波数帯、そしてメッシュWi-Fiと周波数帯の関係性を把握できたはず。

それを踏まえて、トライバンド対応メッシュWi-Fiルーターのメリットをこれから解説していきます。

バックホール

トライバンド対応メッシュWi-Fiルーター最大のメリットが、『バックホール』という2つある5GHz帯のうち、1つをメッシュシステム間の通信に使えるということ。

バックホールがあることにより、サテライトを介しても速度劣化が少ない。

バックホールがあることにより、サテライトを介しても速度劣化が少ない。

このバックホールを使ってメッシュシステム間を通信すると、ルーター → サテライト となっても、デュアルバンドよりも速度劣化が少なく済みます。

イメージでいうと、デュアルバンドだと一般道しか使えないのが、トライバンドだとメッシュWi-Fiルーター間の通信専用の高速道路が使える感じ。要するに、メッシュWi-Fi専用の道路が設けられているので、サテライト経由でも高速なままというわけなのです。

QoS

トライバンド対応メッシュWi-Fiルーターもうひとつのメリットが、『QoS(Quality of Service)』という通信するデバイスに“優先順位”がつけられるということ。

このQoSは別にトライバンドの特権でもなければ、メッシュWi-Fi専用の機能でもありません。ただ、周波数帯が3つあるトライバンドメッシュWi-Fiルーターだからこそ、このQoSをフル活用できるわけです。なにせ、道路が3車線あるということなので。

QoSの帯域制御で、特定のデバイスだけ優先して高速通信に。

QoSの帯域制御で、特定のデバイスだけ優先して高速通信に。

つまり、通信をよく使うゲーム機に1車線を割り当てれば、ほかの車線が混み合ってても、ゲーム機だけは高速通信で快適にプレイ可能というわけです。これをQoSの帯域制御といいます。

メッシュWi-Fiは『トライバンド』を2つ買うべき

ここまでの説明でお分かりのように、メッシュWi-Fiルーターを買うならば、間違いなく『トライバンド』に対応したものを買うべきです。価格面以外でデュアルバンドを選ぶ必要はないと思います。

メッシュWi-Fiなので、最低2つから買うべし!1つだと意味ないゾ!

メッシュWi-Fiなので、最低2つから買うべし!1つだと意味ないゾ!

また、当然ですがメッシュWi-Fiルーターなので、最低2つは購入しましょう。当然、互換性もあるので同じものを2つ(たいていはセット販売しています)を買いましょう。

二条ねこ

意外と知られてないけど、日本の住宅の広さなら2台セットで十分だよー!むしろ3台にして、速度が遅くなることもある(処理が1台ぶん余計に増えるから)から、大豪邸じゃない人は2台セットのメッシュWi-Fiルーターを買うべしっ!

トライバンド対応メッシュWi-Fiルーター

トライバンド対応のメッシュWi-Fiルーターについては、過去の記事でまとめているので、そちらを見てもらえばと思います。

5製品比較!トライバンド対応メッシュWi-Fi最強決定戦!?

5製品比較!トライバンド対応メッシュWi-Fi最強決定戦!?

2019年7月16日
二条ねこ

私はLinksysの『Velop』を使ってるよー!

メッシュWi-Fiルーターなら、個人的にはLinksys『Velop』トライバンドモデルがおすすめ。

メッシュWi-Fiルーターなら、個人的にはLinksys『Velop』トライバンドモデルがおすすめ。

予算の都合がつくならば、個人的にはLinksys『Velop』のトライバンド版が、個人的にはおすすめです。Apple界隈では「AirMacの後継機種」とも呼ばれているシンプルで小型なメッシュWi-Fiルーター。

このVelopの魅力に関しては、レビュー記事でねっとり語っているので、そちらを参考にどぞー。二重ルーター回避の設定方法についても記載してます。

まとめ「メッシュWi-Fi?トライバンドが最強なのだだんだん!」

まとめ「メッシュWi-Fi?トライバンドが最強なのだだんだん!」

だだんだんはバイキンメカ…はさておき、メッシュWi-Fiルーターの性能をフルフルに活かすなら『トライバンド』は必須事項。

Wi-Fiルーターは頻繁に買い替えるものでもないので、デュアルバンドのメッシュWi-Fiルーターを買うくらいなら、いっそトライバンドにするほうがぜーーーったい幸せですぞ!

二条ねこ

メッシュWi-Fiの世界は最高あーるよっ!体感したら戻れないっ!

この記事で紹介したガジェット

おまけ

まの

だだんだんとは懐かしい。

さたえり

バイキンメカって、子どもながらにギーク心をくすぐられてた気がするんよね。

二条ねこ

そうなんだよね〜♪
そういうメカメカしいものの教育(洗脳)は、ギークを育てていくんだよね〜!

まの

まぁ…メッシュWi-Fiと関係ないですけどね。

おわり