- 65W出力とは思えない超小型USB PD充電器!
- 小型なのに、USB-AもUSB-Cもある!
- MacBookとiPhoneを持ち歩くユーザーにおすすめ!
OmniaでGaNなUSB充電器1つめ!
65W出力のUSB PD充電器、AUKEY『Omnia Mix 65W《PA-B3》』をレビュー。窒化ガリウム(GaN)半導体をベースにカスタムした『OmniaChip』搭載USB PD充電器な本機。CES 2020でも大注目だったけど…その実力はいかに!?
窒化ガリウムをベースに独自開発した、という点が興味深いですわね。
高出力でもここまで小型化できるんやね!
目次
AUKEY『Omnia Mix 65W《PA-B3》』って?
Omnia Mix 65W《PA-B3》ってなに?
GaNベースのAUKEY独自開発『OmniaChip』を搭載した、最大65W出力対応のUSB PD充電器。USB-A・USB-Cがそれぞれ1ポート構成。
- 最大65W出力対応のUSB-Cポート。
- iPhoneに急速充電に対応したUSB-Aポート。
- 60W超の出力とは思えない小型設計。
- 2ポート利用だとUSB-Cの最大出力が45Wになる。
MacBook ProとiPhone 11 Proを同時に充電したい。
…そんな人が求めるUSB PD充電器の有力候補の1つなのであーる!
本体チェック
■インターフェース
- LEDインジケーター ×1
- USB Type-C ×1
- USB Type-A ×1
Omnia Mix 65W《PA-B3》のサイズは、 52×52×30mm で、重さは102g。60W超のUSB PD充電器と考えると、この102gという質量はとーっても軽い。さすがは窒化ガリウム(GaN)を独自チューニングしただけある。
Omnia Mix 65W《PA-B3》のポート構成は、USB BC対応のUSB Type-Aが1ポート、USB PDに対応したUSB Type-Cが1ポート、という構成。最大65W出力となっているのですが、使用するUSBポートの数によって変動するタイプ。なので、後で出力については解説します。なお、LEDインジケーターはホワイト。AUKEYでもOminaシリーズはグリーンLEDじゃないみたい。
相変わらずややこしい商品名表記ですが、『Omnia Mix 65W』がおそらく正式な製品名。日本では『オム二ア ミックス 65W PD対応』とも表記されています。なお、型番は『PA-B3』。
■インターフェース
- ACプラグ ×1
Omnia Mix 65W《PA-B3》の後面には、ACプラグが。当然の当然ですが、可動式(スイングプラグ)になっています。まぁ、これは当たり前ですな。
Omnia Mix 65W《PA-B3》の上面には何もナシ。
触っていて思ったのですが、いつものAUKEYのUSB充電器よりも…ザラッとした質感な気がします。
Omnia Mix 65W《PA-B3》の下面には、認証関係やら仕様関係の記載がずらっと。
PSEマークは当然ありますし、TÜV Rheinlandも取得済みの模様。印字の色が目立たない感じになっているのは、デザイン性を考慮してのことかも。
Omnia Mix 65W《PA-B3》の左面には、おなじみの“AUKEY”ロゴマーク。
Omnia Mix 65W《PA-B3》の右面は…ロゴマークなしっ!
付属品チェック
■Omnia Mix 65W《PA-B3》の付属品一覧
- ユーザーズマニュアル
Omnia Mix 65W《PA-B3》の付属品は、いつものユーザーズマニュアルのみ。…あれ?鍵マークのステッカーが小さい!?
ベンチマーク
USB PD充電器の選び方については、こちらの記事からどぞー。
Vbus Hot
チェッカーで確認したところ、シンク(デバイス)未接続時にはソース(Omnia Mix 65W《PA-B3》)から電圧がかかっていないことが確認できました。なので、こちらはVbus Hotではありませんでした。
Bridged CCs
USB-IF認証済のeMarkerチップ搭載の5Aケーブル(Anker PowerLine II USB-C & USB-C 3.1 (Gen2) ケーブル)を接続したところ、Focus Duo 63W《PA-D5》で接続が検出され、充電が開始されていました。
PDO
Revision | Power Delivery 3.0 |
PDO | 5V・3A 9V・3A 12V・3A 15V・3A 20V・3.25A |
Omnia Mix 65W《PA-B3》のPDO。
Focus Duo 63W《PA-D5》のUSB PDのRevisionは、公称どおり『Power Delivery 3.0』でした。テスターで確認したPDOは上表のとおり。仕様に明記されている出力と差異のないものでした。しっかり、5V出力時に3Aで出力されています。
急速充電規格
USB Type-Cポート(USB PD)は、Quick Charge・Samsung AFC・Huawei FCP・Huawei SCP、いずれの急速充電規格にも非対応でした。
USB Type-Aポート(USB BC)は、USB BC DCP・iPhoneの急速充電規格(5V・2.4A)・Samsungの急速充電規格(5V・2A)に対応していました。
使ってみた
USB-C 1ポートなら最大65Wの破壊力
Omnia Mix 65W《PA-B3》を実際に使っていて、便利だと感じる部分。それはやはり、USB Type-C(USB PD)ポート1つから最大65Wの出力が可能なこと。
MacBook Pro 13インチ付属のUSB PD充電器(61W)を上回っている出力がミソあーる。
USB Type-C | |
最大出力 | 65W |
USB Type-Cポートのみ利用時の最大出力。
Omnia Mix 65W《PA-B3》は、利用USBポート数によって最大出力が異なる仕様。上表は、USB Type-Cポートのみを利用した場合の最大出力になります。
USB Type-Cポート単体利用なら、最大65W。この65Wという、60Wをちょっと上回っているところが大きいポイント。61WのMacBook Pro 13インチをはじめ、わずか5Wの差で不足なく充電できるノートパソコンは結構多い。ほんと、たかが5W、されど5W、ですなの。
実際は、もっと少ない電源供給量でもMacBook Pro 13インチは充電できます。ただ、動かしているソフトウェアに関係なく、ちゃんと“使いながら”充電したいと考えると、やはり60W超のUSB PD充電器を選ぶのがベストでしょう。
USB-A 1ポートなら最大12W
この手の小型軽量USB PD充電器は、USB Type-C 1ポートのみという構成が常。ただ、Omnia Mix 65W《PA-B3》には、USB Type-Aポートも1つ搭載。しかも、最大12W出力なので結構出力が高め。
5V・2.4Aだから、iPhoneの急速充電規格に対応しているわけですなー。
USB Type-A | |
最大出力 | 12W |
USB Type-Aポートのみ利用時の最大出力。
USB Type-Aポートの出力が、5V・1.5Aとかではなくて、5V・2.4Aなのがミソ。12Wで出力されるので、バッテリー搭載容量の多い大型なiPhoneでもサックリと充電できます。
AとCの2ポートなら最大45Wと最大12W
USB Type-A | USB Type-C | |
最大出力 | 12W | 45W |
USB Type-AとUSB Type-Cを一度に利用した場合の最大出力。
注意したいというか、ちょっとネックなのが、USB Type-AとUSB Type-Cの両方のポートを一度に使った場合。
- USB Type-A:12W → 12W
- USB Type-C:65W → 45W
という感じで、単独利用したときに比べて、USB Type-CポートのUSB PDの最大出力が下がる(65W → 45W)。ここがもうちょっと粘ってくれれば、もっと嬉しかった気がします。供給可能なW数が余る感じも、もったいない。
圧倒的に軽量コンパクト
Omnia Mix 65W《PA-B3》は、とにかく小さい。そして、とにかく軽い。iPhone 11 Proと比べてもこのとおり。
同じく窒化ガリウム(GaN)半導体を採用した、Anker『Anker PowerPort Atom III (Two Ports)』と比べてみると…ご覧のとおり。
最大出力で考えると、Anker PowerPort Atom III (Two Ports)は最大60Wで、Omnia Mix 65W《PA-B3》は最大65W。そう、5W多い。同じ窒化ガリウム半導体で、どうしてここまで差がついたのでしょうか。これがAUKEYの『OmniaChip』の威力なのかもしれません。
OmniaChipは、AUKEYとNavitasの共同開発みたいだねー。
『GaNFast』でおなじみのNavitas Semiconductorですわね。
まとめ「60W超の出力でAもCも欲しいなら最適解」
そういうわけで、今回のAUKEY『Omnia Mix 65W《PA-B3》』のレビューを総括すると…
- 小型軽量なのに最大65W出力対応
- USB Type-C 1ポートなら65W出力できる
- USB Type-A 1ポートなら12W出力できる
- 両方のポートを使うと、USB Type-Cは45Wになる
- iPhoneの急速充電に対応しているのは嬉しい
という感じでした。
世の中、ぜーんぶUSB Type-C…と言いたいところですが、専用の充電ケーブルなんかは、いまだにUSB Type-A接続だったりします。なので、人によってはUSB Type-Aポートがあると嬉しいと思うはず。あ、65W出力したいときには、5A対応のケーブルをお忘れなく!
ねこちゃん的には、1軍決定あーるっ!
おまけ
OmniaChipの登場でAUKEYの勢いが…凄いっ!
一気に勢力図を塗り替えてきましたわね。
USB PD充電器界隈の戦いは、激しさを増すばかりやね!
おわり
60W超のUSB PD充電器なのに…小さい……だとっ!?