- 最大65W出力でUSB PD ×2というハイパワー充電器!
- 窒化ガリウム採用のUSB PD充電器の中でも特に小型軽量!
- ポートごとの出力が違いすぎるのが最大のネック!
OmniaでGaNなUSB充電器2つめ!
65W出力のUSB PD充電器、AUKEY『Omnia Duo 65W《PA-B4》』をレビュー。窒化ガリウム(GaN)半導体をベースに自社開発した『OmniaChip』搭載USB PD充電器が本機。人気になりつつあるOmniaシリーズよ、その実力を見せてくれ!
ここ最近のAUKEYの勢いは凄いですよね。
「んんー!?」が引っかかるような……!?
目次
AUKEY『Omnia Duo 65W《PA-B4》』って?
Omnia Duo 65W《PA-B4》ってなに?
GaNベースのAUKEY独自開発『OmniaChip』を搭載した、最大65W出力対応のUSB PD充電器。USB-Cが2ポート構成。
- USB PD対応のUSB-Cが2ポート構成。
- 最大出力65W対応なのに超小型。
- USB-C 1ポートで65Wの出力可能。
- ポートごとの出力が大きく異なる。
- なぜかUSB-Cの1ポートだけ2.4A出力。
パソコンと一緒にiPad Proを持ち歩いている。
…そんな人に最適化されたUSB PD充電器なのであーる!
本体チェック
■インターフェース
- LEDインジケーター ×1
- USB Type-C ×2
Omnia Duo 65W《PA-B4》のサイズは、 52×52×30mm で、重さは103.5g。USB PDに対応したUSB Type-Cポートが2つ搭載されて、最大65W出力。それらを考えると、本機のサイズ感はかなりコンパクト。窒化ガリウム、OmniaChip…凄い。
Omnia Duo 65W《PA-B4》のポート構成は、USB PDに対応したUSB Type-Cポートが2ポート。全体での最大出力は65Wですが、利用するポート数などで最大出力が変動するタイプ。なので、ここの解説は後述。LEDインジケーターは、Omniaシリーズ恒例のホワイトLED。
もはやAUKEYあるあるですが、製品名が分かりづらい(なんとかして)。海外では『Omnia Duo 65W』という名前で販売されている模様。日本では『オムニア デュオ 65W PD対応』とプレスリリースに記載されていました。なお、型番は『PA-B4』。
■インターフェース
- ACプラグ ×1
Omnia Duo 65W《PA-B4》の後面には、可動式(スイングプラグ)のACプラグを搭載。
Omnia Duo 65W《PA-B4》の上面には、特に何もありません。
Omnia Duo 65W《PA-B4》の下面には、認証関係やUSB出力に関する仕様の記載があります。
もちろん、PSEマークはありますし、TÜV Rheinlandのロゴマークもあるので、そちらの認証も受けているようです。
Omnia Duo 65W《PA-B4》の左面には、おなじみの“AUKEY”ロゴマークが刻印されています。
Omnia Duo 65W《PA-B4》の右面には、何もナシ。
付属品チェック
■Omnia Duo 65W《PA-B4》の付属品一覧
- ユーザーズマニュアル
Omnia Duo 65W《PA-B4》の付属品は、おなじみのユーザーズマニュアルのみ。こちらもおなじみの鍵マークのステッカーも同梱。やっぱり、Omniaシリーズのステッカーはちょっと小さめなのですな。
ベンチマーク
USB PD充電器の選び方については、こちらの記事からどぞー。
Vbus Hot
チェッカーで確認したところ、シンク(デバイス)未接続時にはソース(Omnia Duo 65W《PA-B4》)から電圧がかかっていないことが確認できました。なので、こちらはVbus Hotではありませんでした。
Bridged CCs
USB-IF認証済のeMarkerチップ搭載の5Aケーブル(Anker PowerLine II USB-C & USB-C 3.1 (Gen2) ケーブル)を接続したところ、Focus Duo 63W《PA-D5》で接続が検出され、充電が開始されていました。
PDO
USB Type-C(1) | USB Type-C(2) | |
Revision | Power Delivery 3.0 | Power Delivery 3.0 |
PDO | 5V・3A 9V・3A 12V・3A 15V・3A 20V・3.25A |
5V・2.4A 9V・2A 12V・1.5A |
Focus Duo 63W《PA-D5》のPDO。
Focus Duo 63W《PA-D5》のUSB PDのRevisionは、公称どおり『Power Delivery 3.0』でした。テスターで確認したPDOは上表のとおり。仕様に明記されている出力と差異のないものでした。
仕様にも書かれているのですが、65W出力対応のUSB Type-Cポート(上のポート)は5V・3A。なのに、18W出力対応のUSB Type-Cポート(下のポート)は5V・2.4A、という結果。
急速充電規格
USB Type-Cポート(USB PD)は、Quick Charge・Samsung AFC・Huawei FCP・Huawei SCP、いずれの急速充電規格にも非対応でした。
使ってみた
1ポートで最大65WのUSB PD出力
Omnia Duo 65W《PA-B4》の一番のポイントであり、とにかく嬉しいのが、USB Type-C(USB PD)1ポート単体で最大65W出力できること。あ、この後解説するのですが、65W出力できるのは上のポートのみです。
私のメインモバイルマシンは『MacBook Pro 13インチ(2020)』なのですが、付属している充電器は61W出力のもの。なので、今回のOmnia Duo 65W《PA-B4》にリプレースしても問題なし。それどころか4W余っているくらい。
窒化ガリウム(GaN)半導体採用のおかげで、高出力でコンパクトなUSB PD充電器が増えてきましたが、やっぱり60W超のUSB PD出力ができるものは便利。60Wもあれば、大体のデバイスが充電できるので、今後は“60W”が充電器選びの指標になるかも。
1ポート接続だと上が65W・下が18W
USB Type-C(1) | USB Type-C(2) | |
最大出力 | 65W | 18W |
1ポート単独で使った場合のUSB PDの最大出力。
前述したように、Omnia Duo 65W《PA-B4》は、利用しているUSBのポート数によって、最大出力が異なる仕様。上表は、USB Type-Cポートを1ポートだけ使った最大出力になっています。
そう、上にあるUSB Type-C(1)ポートは、最大65W出力。ただ、下にあるUSB Type-C(2)ポートは、最大18W。なので、パソコンなどの高出力デバイスを充電したい場合は、上にあるUSB Type-Cポートを利用することになります。
2ポート接続だと上が45W・下が18W
USB Type-C(1) | USB Type-C(2) | |
最大出力 | 45W | 18W |
2ポートとも使った場合のUSB PDの最大出力。
そういうわけで、2つあるUSB Type-Cポートを両方利用した場合の最大出力が上表になります。
- USB Type-C(1):65W → 45W
- USB Type-C(2):18W → 18W
という感じで、両方のUSB Type-Cポートを使うと、出力の大きいほうのポートのUSB PD出力が45Wまで下がるという仕様。
これは仕方ないにしても、18W出力のUSB Type-Cポートが、5V・2.4Aという仕様なのは個人的には微妙。なぜ、上のポートは5V・3Aなのに、下のポートは5V・2.4Aなのだろう。…あ、もしかして、Omnia Mix 65W《PA-B3》と中の回路が共通してるからというオチはないよね……。
普通に両方とも5V・3Aであってほしかったなー。
高出力でコンパクトは正義
Omnia Duo 65W《PA-B4》は、とにかく小さい。
Omnia Duo 65W《PA-B4》は、とにかく軽い。
窒化ガリウム(GaN)搭載のUSB PD充電器の出現で、一気に様変わりした充電器界隈。30W、40W出力は当たり前。しかも、軽いし小さい。最近では、USB PDの規格上最大である100W出力対応のUSB PD充電器も出てきた。
そんな窒化ガリウム半導体によるブレイクスルーが、さらにAUKEY独自の『OmniaChip(Omnia Chipset)』がワンステップ磨かれた感じがする。それくらい、このOmnia Duo 65W《PA-B4》は、60W超でUSB Type-C 2ポート搭載のUSB PD充電器としては、小さくて軽い。そう、高出力でコンパクトは正義なのです。ですなの。
少し前にレビューした、同じAUKEYの『Focus Duo 63W《PA-D5》』とサイズ比較すると…出力が増えているのに小さくなっています。うーん、凄い。
まとめ「完成度が高いだけにUSB-Cの仕様が惜しい」
そういうわけで、AUKEY『Omnia Duo 65W《PA-B4》』のレビューを総括すると…
- 最大65W出力のUSB Type-C ×2ポートでこのサイズは驚異的
- USB Type-C 1ポートで65W出力できる
- 2ポート利用時は出力が異なる点は注意
- 18W出力のポートが2.4A出力なのがネック
という感じでした。
いろいろな考え方があると思うのですが、18W出力のUSB Type-Cポートが“5V・2.4A”という仕様が引っかかったので評価を落としました。65Wのほうは“5V・3A”なのに……。海外のAUKEYでは、18W出力のUSB Type-Cポートも“5V・3A”と記載があるので、もしかするとロットで仕様変更されているのかも。もし、“5V・3A”になってるなら、かなりおすすめできるはずです。
USB PD充電器探しの旅は、まだまだ続きそうですなー。
おまけ
海外のAUKEYでは“5V・3A”表記。…気になりますわね。
そこ以外にも、日本と海外のAUKEYでPDPの表記が微妙に違うんだよねー。
ロットで変更されてるか、単に記載ミスなのか、どっちかやね。
うーむ…謎あーる。
おわり
USB-C ×2な60W超のUSB PD充電器の決定版…んんー!?