- Apple Watch充電器部分が“着脱可能”なマルチワイヤレス充電器だ!
- Qiパッドは最大10W出力可能な『EPP』対応でiPhone急速充電も可!
- 非常に良く出来たワイヤレス充電器だけど価格がお高いのがネック!
ワイヤレス充電ヲタのイチオシ。
Qi対応のワイヤレス充電器、Native Union『Drop XL Wireless Charger (Watch Edition)』をレビュー。USB Type-A・Apple Watchの両対応で、iPhone派もAndroid派も、みんな仲良しさんで使えるのです。


ワイヤレス充電器を眺めて、悦に入ってるんやけど……。

…そういう人なので。
目次
本日のレビュー:Drop XL Wireless Charger (Watch Edition)
Drop XL Wireless Charger (Watch Edition)ってなに?
Qi ×2 + USB-A or Apple Watch な、ワイヤレスチャージングパッド。Qiは最大10W出力。USBとApple Watchは排他仕様。そして、とにかくおしゃれ。
- チープさ皆無のデザイン
- USB-Aポート搭載
- 急速充電対応のQiパッド
- Apple Watchの充電対応
- 仄かすぎるLED
- 価格が高価
Drop XL Wireless Charger (Watch Edition) | ||
---|---|---|
型番 | DROP-XL-GRY-AW-UEU | |
メーカー | Native Union | |
インターフェース | 入力 | DCジャック ×1 |
出力 | Qi ×2 USB Type-A ×1 |
|
入力 | AC | 45W(15V・3A) |
出力 | Qi | 最大10W ×2 |
USB Type-A | 最大12W(5V・2.4A) | |
サイズ | 171.0×89.0×10.4mm | |
質量 | 500g | |
備考 | USB Type-A to Apple Watch Magnetic Charger付属 |
Drop XL Wireless Charger (Watch Edition)のスペック

Apple Watch充電部分が着脱できーる素晴らしさ!
「Apple Watchなんて持ってない!」と叫んでる、iPhoneユーザー・Androidユーザーにこそおすすめしたい、高性能ワイヤレス充電器なのであーる!どんちき!!
デザイン
本体

サイズ | 171.0×89.0×10.4mm |
質量 | 500g |
Drop XL Wireless Charger (Watch Edition)のサイズと質量
Qi規格に対応したワイヤレス充電器もかなり増えてきましたが、そんな中でも、今回のDrop XL Wireless Charger (Watch Edition)は、オーソドックスなスレート形状のタイプ。
サイズとしては、 Qi ×2 + USB Type-A ×1 という出力の多さを考慮すると、比較的小型に作られています。ただ、アルミニウムボディーなので、ズッシリと重ため。本機はポータブルするものではないので、これくらいズッシリしていたほうが、逆に滑りづらくて良きです。
本体上面には、Qi(×2)、を搭載。
Qiパッドの出力は、それぞれ最大10Wずつ。ワイヤレス充電のコイルは、左右横並びに搭載されています。
本体前面には、LEDインジケーター(×2)、を搭載。
このLEDインジケーターは、Qiで充電している際の通電確認用のもの。ここのLEDが点灯していれば、ちゃんとワイヤレス充電ができていることになります。なお、LEDは白色のものを搭載。
本体後面には、USB Type-A、DCジャック、を搭載。
USB Type-Aポートは、最大12W(5V・2.4A)の出力に対応。搭載ポートから分かるように、本機はUSBではなく、AC電源駆動のワイヤレス充電器になっています。

あれ!?
Apple Watchの充電部分はどこにあるん?

ふっふっふー。
それはもう少ししたら分かるのであーるっ!
左右面はこんな感じ。
「NATIVE UNION」とレーザー刻印されたロゴタイプの美しきこと。この製品を含め、Native Unionのプロダクトはすべてデザイン性に優れています。そういうこともあり、同社の製品はMoMA Design Storeで販売されていたりもします。

全部のMoMA Design Store旗艦店を行ったことがあるんだけど、
表参道 > 京都 >>> 心斎橋
…が、わたしの好きな順かなー!?

ちょ、心斎橋店の扱いの低さ!

心斎橋が一番近いんだけどねー。
I/Oポート

入力 | 出力 | ||
DCジャック | Qi | USB Type-A | |
最大入力 | 45W | - | - |
最大出力 | - | 10W | 12W |
ポート数 | 1 | 2 | 1 |
Drop XL Wireless Charger (Watch Edition)のI/Oポート構成
Drop XL Wireless Charger (Watch Edition)に搭載されている、各種I/Oポートの仕様については上表のとおり。
Qiは最大10W出力対応で、急速充電『EPP(Extended Power Profile)』に対応。また、『PPDE(Proprietary Power Delivery Extension)』として、最大7.5WのiPhone用急速充電規格にも対応しています。なお、トランスミッターには、Vishay社のMP-A11が採用されています。
USB Type-Aポートは、最大12W(5V・2.4A)という仕様。テスターで各種急速充電の対応状況をチェックしてみたところ、Apple 2.4Aのみ対応していました。ここに後述する、Apple Watch用ワイヤレス充電器(Apple Watch Magnetic Charger)を挿すのですが、通常のUSB充電器としても利用可能です。
付属品

■付属品一覧
- USB Type-A to Apple Watch Magnetic Chargerアダプター
- ACアダプター
- ACプラグ変換アダプター(US・UK・Europe)
- 取扱説明書
- 保証書
USB Type-A to Apple Watch Magnetic Chargerアダプター

「Apple Watchの充電対応と言っているのに、そんなのないじゃないか!」…と思われたかもしれませんが、ちゃんと対応しています。そのキモがこの変換アダプター。

この変換アダプターを本体に取り付けることによって、Apple Watchのワイヤレス充電に対応するというわけです。ここだけ見てしまうと、Apple Watch Magnetic Charger対応の“ミニ”充電器がバンドルされている、普通のQiワイヤレス充電器とも言えてしまうわけですが……。
なお、入力はUSB Type-Aとなっており、Apple Watch Magnetic Chargerの規格値どおり、最大5Wでのワイヤレスチャージが可能となっています。箱にもちゃんと「Made for Apple Watch」と記載されているので、ちゃんとApple認定品です。

これがApple Watch対応のカラクリってわけやね?

ま、そういうことになりますなー。
ACアダプター

Drop XL Wireless Charger (Watch Edition)本体を駆動させるためのACアダプターは、45W出力のものが付属。小さい見た目をしているわりには、結構な電力供給を要求するみたいです。

ちなみに、このACアダプター、ACプラグ部分だけ別体になっているタイプ。
こうすることによって、世界各国のコンセントで利用できるわけです。なお日本では、『US』となっている形状のアダプターを使用します。このあたりにグローバルを感じます。
その他

付属の取扱説明書は、この手のグローバル系製品としては、非常にしっかりと内容が記載されているものになっています。
ポイント
- デザイン:高級感あふれるマテリアル
- コネクティビティ:1度に3台同時充電可能
- パフォーマンス:最大10Wの急速充電対応
デザイン:高級感あふれるマテリアル

プラスチッキーなQiワイヤレス充電器が多い中、このDrop XL Wireless Charger (Watch Edition)は、それとは一線を画する高級感あふれるマテリアルを採用している。
メインとなる筐体部分には、航空機グレードのアルミニウム素材を採用。台座部分には、高耐久性のファブリック素材と滑り止めのシリコン素材を採用。ACケーブルのシースもファブリック素材。…細部にわたって徹底的にこだわって作られているのが、こちらにヒシヒシと伝わってきます。
コネクティビティ:1度に3台同時充電可能

前述したとおり、Drop XL Wireless Charger (Watch Edition)では、
- Qi ×2
- USB Type-A or Apple Watch Magnetic Charger
…という、最大3台までのデバイスを同時充電することが可能。

Qiワイヤレスパッドが2基搭載されているので、このように、Qi対応のスマートフォンや完全ワイヤレスイヤホンを同時充電できます。
以前に比べて、Qiに対応したデバイスはかなり増えてきたので、ワイヤレスパッドが1基のみの製品では足りないと感じるユーザーも多くなったはず。なので、本機のような据え置きタイプのワイヤレス充電器ならば、最低2台は同時充電できる製品だと非常に便利。

また、付属のApple Watch Magnetic Chargerアダプターを本体に装着することによって、Apple Watchの充電にも対応。ちゃんと専用品なので、着脱式とはいえど、本体に最初から取り付けられているような一体感があります。
なお、Apple Watch Magnetic Charger部分は、筐体に対して70°ぐらいの角度でオフセットされています。なので、Apple Watch充電時のナイトスタンドモードにも対応しています。

もちろん、Apple Watch Magnetic Chargerアダプターを取り外せば、ここを普通のUSB Type-A対応のUSB充電器としても利用できます。
Apple Watch Magnetic ChargerとUSB Type-Aは排他仕様にはなってしまうのですが、ユーザーの好みに合わせて使い分けられるのが大きな魅力。Apple Watch Magnetic Charger部分が直付けだったら、こういう芸当はできませぬので…良き。
パフォーマンス:最大10Wの急速充電対応

Drop XL Wireless Charger (Watch Edition)に搭載されているQiパッドは、最大10W(iPhoneを充電する場合は最大7.5W)の急速充電に対応しています。
Power profile | Extended Power Profile |
Potential power level | 10W(EPP) 7.5W(iPhone) |
Transmitter design | MP-A11 |
Drop XL Wireless Charger (Watch Edition)のQi仕様
ちょっとテック的なネタなのですが、Qiのプロファイルは『EPP(Extended Power Profile)』と『PPDE(Proprietary Power Delivery Extension)』に対応しています。なお、本機はQi規格認定品。

EPPとは、言わばQiによる急速充電用プロファイル。
これに対応していないQiワイヤレス充電器は最大5W出力になってしまうので、できるだけ高速にワイヤレス充電を行いたいというのであれば、このEPPに対応しているというのは大きなチェックポイント。
PPDEとは、言わばベンダー独自の急速充電用拡張プロファイル。
ここを掘り下げると大変なので割愛しますが、iPhoneやGoogle Pixel等をワイヤレス急速充電はこちらに該当します。iPhoneを最大7.5Wでワイヤレス充電したいのであれば、ちゃんと対応を謳っているのかもチェックしなければなりません。
…つまりは、本機は幅広い製品でワイヤレス急速充電ができるということなのです。ですなの。

うぬ、素晴らしき!
ここがすき!
インテリアと調和するデザイン

私はワイヤレス充電器が大好きで、コトあるごとに買い漁っているのですが、本機ほどチープさがなく美しいデザインを持っている製品は希少性が高い。
ワイヤレス充電器というのは、常に部屋の見えるところに設置するもの。だからこそ、プロダクトとしてのデザイン性やインテリアとの調和を考えて購入したいところ。そういった意味では、本機ほど生活に溶け込めるデザインを持ったQiワイヤレス充電器はないでしょう。
通電確認用LED搭載

すごく地味…なところですが、ちゃんとQiワイヤレス充電ができているのかを目視できるように、LEDインジケーターを設けられているのが素敵。
AppleのMagSafe(for iPhone)とは異なり、マグネットで充電の“スイートスポット”にくっつくわけではないQi。なので、ちゃんと充電する位置を合わせてあげないと、ワイヤレス充電の速度が遅かったり、そもそも充電できてなかった…ということもよくあります。

なので、Qiには通電確認用LEDインジケーターは必須だと思っています。しかも、本機はLEDインジケーターが、2つあるQiパッドそれぞれに独立して、ちゃんと2つ設けられています。こういう細かな作り込みの良さは、Native Unionならでは。
10W出力対応のQiパッド

メインのワイヤレス充電器として、Belkinの『BOOST↑CHARGE PRO 3-in-1 Wireless Charger with MagSafe』を使っていて、これはこれで満足して使っています。
ただ、このBOOST↑CHARGE PRO 3-in-1 Wireless Charger with MagSafeに搭載されているQiパッドは、最大5W出力とローパワーすぎるのがネック。なので、完全ワイヤレスイヤホンぐらいの充電なら問題ないのですが、スマートフォンの充電となると、充電時間がかかりすぎるのが悩みでした。

個人的には、その欠点を補完する意味合いで、今回のDrop XL Wireless Charger (Watch Edition)を導入するフシがあったのですが、この狙いはバッチリ大当たり。
本機は最大10Wの高出力でワイヤレス充電が行えるので、Apple系のデバイスはBelkinの充電器、それ以外は本機、とデバイス別で使い分けています。このあたりは良し悪しがありますが、よりユニバーサルに使えるのは、どう考えても本機でしょう。USB充電にも対応していますからね。

Belkinの一体感も良いんだけど、Native Unionの万能性も良きだぞよっ!
ここがうーん?
Apple Watch充電部分が邪魔

Apple Watch Magnetic Charger部分が着脱可能なので、“取れば解決”となる話なのですが、スマートフォンを2台同時にワイヤレス充電しようとすると、Apple Watch Magnetic Charger部分と干渉してしまうのが、うーんなところ。
個人的には、Apple Watch Magnetic Chargerを使わず、USBポートはUSB Type-A充電器として利用したいので、これが不満になることはないのですが、購入を検討している人はちょっと注意したほうがいいかも。

Apple Watch Magnetic Chargerも含めて、3台同時にワイヤレス充電がしたい、というのであれば、右側のQiパッド部分には小さめのデバイス(AirPods Pro等)しか充電できないと思っておいたほうがよいでしょう。
価格が約2万円と高価

Drop XL Wireless Charger (Watch Edition)はかなり良いワイヤレス充電器だと思っているのですが、販売価格が約2万円というのは…うーん、高い。
Qi ×2 + USB Type-A という構成でかつ、Qiが最大10W対応というワイヤレス充電器は数が少ないので、その性能から考えると納得する部分はあるといえばある。ただ、一般的なユーザーが、ワイヤレス充電器に2万円出すべきかと考えると、ものすごく微妙なところ。

に、にまんえんですか……。

安いか高いかで聞かれたら、絶対“高い”に入っちゃうよねー。
まとめ「こだわり派の万能ワイヤレス充電器」

そういうわけで、Native Union『Drop XL Wireless Charger (Watch Edition)』のレビューを総括すると、
- デバイスを3台同時に充電できるのが嬉しい
- Qiパッドは最大10Wの急速充電に対応
- 付属のアダプターでApple Watchも充電可能
- USB Type-Aポート搭載なのがかなり便利
- ワイヤレス充電器としては高価なのがネック
…という感じ。
充電性能・汎用性・デザイン、どれを取ってもトップクラスの出来。約2万円と高価なのが難でですが、そこさえクリアすれば文句なしにおすすめ。これだけ万能に使えるワイヤレス充電器は、そうそうないでしょう。
Apple Watchの充電部分は取り外せるので、完全に“非Apple”仕様にできるのも嬉しいところ。Androidユーザー向けのワイヤレス充電器というのは意外と存在していないので、そういった意味でも検討の余地がかなりある製品と言えるでしょう。おすすめのおぬぬめ。

USB Type-Aポートがあるから、『AirPods Max』を充電できるのも最高なのであーるっ!
おまけ

Apple専用のBelkin BOOST↑CHARGE PRO
万能選手のNative Union Drop XL
…あとは、USB Type-C搭載のQi充電器でおけまるっ!

以前にレビューしていた、Scosche『BaseLynx Modular Charging System Kit』も、USB Type-Cポート搭載でしたよね。それではダメなのですか?

あれはUSB PDが最大18Wだから、ちょっと電力不足なんだよねー。

そこまでして充電器にこだわらなくても…やけどね。

否!これは“Duty”なのであーるっ!!
おわり
Native Union製品はおしゃれであーる。
うっとりするあーる……。