- iPadOS 16登場でiPad mini 6にガッカリ
- 新機能『Stage Manager』非対応なのが残念
- iPad mini 7の発売は2023年になるとのこと
『iPad mini (第6世代)』の欠点である、『ゼリースクロール』現象と『Stage Manager(ステージマネージャ)』非対応。これが『iPad mini (第7世代)』で改善されている(+α)を期待しています。…2022年中には出ないようですが。


Stage Manager、『Apple M-Series』限定の機能ですからね。

“iPad Airの小さい版”、という構図が崩れちゃったやんね。
目次
iPad mini 6は良いデバイスである

あらかじめ断っておくと、『iPad mini (第6世代)(以下、iPad mini 6)』は、非常に完成度の高い8タブである、と認識しています。
そして、iPad mini 6に対する不満や残念だと感じることについては、“Apple製品だからこそ”生じたものです。それだけ、Appleというメーカーに対する期待値は高く、他のメーカーでは気にならないことであっても、Apple製品だと気になってしまう宿命のようなものなのでして。

仕方ないね。(意味深)

…こらこら。
iPad mini 6の残念なこと

- 『ゼリースクロール』現象
- 『Stage Manager』非対応
『iPad mini 6』に対して、残念だと感じている点は、上記の2つ。
①『ゼリースクロール』現象
iPad Mini Teardown: Here's Why it Jelly Scrolls
iPad mini 6の“いわく”となってしまっている、『ゼリースクロール(Jelly Scrolling)』現象。
『ゼリースクロール(Jelly Scrolling)』とは、ディスプレイ表示更新の際に、両端のリフレッシュサイクルに大きなズレが生じ、それにより“ゼリー状”の波打つ画面スクロール表示になってしまう現象。
通常、ディスプレイ表示更新は画面全体で同時に行われず、コントローラボードに対して並行方向に、画面の端から他方の端に向かって順番に書き換えが行われる。その際の、両端での書き換えの差異が大きければ大きいほど、ゼリースクロール現象が顕著に現れる。
もっとも、ゼリースクロール現象は故障ではありません。iPad mini 6以外のデバイスでも、程度の大小はあるものの、理論上は発生しています。要は、ゼリースクロールが顕著に現れているか否か、という話。加えて、高速で上下スクロールする動作をしない限り、言われるほどゼリースクロールにはなりません。
また、コントローラボードが筐体左側面にオフセットされている関係から、ランドスケープモードでは、このゼリースクロール現象は発生しません(iPad Airは筐体上側面にオフセットされているので位置関係が90°回転する)。
とはいえ、ここまで顕著にゼリースクロールが目立つデバイスも今どき珍しいですし、決して安くはない価格設定(約7万円)なので、もうちょっとマシなディスプレイパネルを用意すべきだったでしょう。60Hz駆動、120Hz駆動、なんて関係なくです。

普段使っているぶんには問題ないから、“言われたら気になる”レベルなんだけどね。

それなら、わざわざ言わなくていいのに……。

ま、欠点ではあるからねー。
わたし的には、それよりも発色がイマイチなほうが気になるけど。
②『Stage Manager』非対応

ゼリースクロール現象よりもはるかに残念なのが、iPadOS 16から実装される『Stage Manager(ステージマネージャ)』に非対応なこと。
この『Stage Manager』機能を有効にすると、従来の『Split View』とは異なり、最大4つ(外部ディスプレイ有なら最大8つ)までのウィンドウを、iPad上で操ることが可能となっています。しかも、ウィンドウ同士のオーバーレイ表示も可能ですし、Dockを表示したまま作業することもできる。つまり、 iPadOS ≒ macOS のような機能なのです。

しかしながら、『Stage Manager』には、『Apple M-Series(例:Apple M1)』のSoCを搭載していなければならない、という利用要件が設けられております。
そこで、iPad mini 6のSoCを確認すると…『A15 Bionic』。そうです、iPad mini 6に搭載されているSoCは、M-SeriesではなくA-Series。なので、この『Stage Manager』は動作しないというわけなのです。これが非常に残念すぎる。
iPad mini 6が発売から数年経過しているデバイスなら納得するのですが、発売日は2021年10月24日。つまり、まだ1年も経過していないのです。にもかかわらず、早々と梯子を外されてしまったわけでして。

- ハイエンド:iPad Pro・iPad Air
- ローエンド:iPad mini・iPad
ということなのか!?…解せぬ。

言い換えれば、上手にヒエラルキーを構築した、とも言えそうですがね。
iPad mini 7に期待すること

- 『ゼリースクロール』改善
- 『Apple M-Series』搭載
- 『Thunderbolt 3』搭載(期待薄)
- 『Magic Keyboard for iPad』対応(期待薄)
前述したiPad mini 6への不満から、来たる『iPad mini 7』へ期待していることは、上記の4つ。
①『ゼリースクロール』改善
『ゼリースクロール』の改善、これは多くのユーザーがそうなってほしいと望んでいるはず。
なお、iPad mini 7のディスプレイに、アダプティブリフレッシュレート120Hz対応の『ProMotion』が搭載される可能性は、アナリストによると「ない」とのこと。
なので、120Hzのリフレッシュレート対応は諦めるとして、まずは採用するディスプレイのグレードを上げてほしいところ。もちろん、コストとの兼ね合いもありますが。
②『Apple M-Series』搭載
『Apple M-Series』、つまりは『Apple M1』や『Apple M2』の搭載。将来的にはあり得る話ですが、可能な限り早急に達成してほしい。
iPadOS 16のパブリックベータ版をインストールをし、すでに『Stage Manager(ステージマネージャ)』をiPad Proにて利用しているのですが、とにかくマルチウィンドウのUIは便利すぎる。要は、iPadに『Samsung DeX』が加わった感じ。
もちろん、「画面の小さいiPad miniでも便利なのか?」「バッテリー容量と消費電力的に大丈夫なのか?」という疑問もあるが、そこをなんとか……。
③『Thunderbolt 3』搭載(期待薄)
『Apple M-Series』が採用されれば、自動的に『Thunderbolt 3』に対応してくれるはず。
…と思っていたのですが、Apple M1を採用している『iPad Air (第5世代)』は、M1搭載にもかかわらず、『Thunderbolt 3/USB4』ポートではなく、『USB 3.2 Gen 2』ポートでした。

なので、“期待薄”ということで。
④『Magic Keyboard for iPad』対応(期待薄)
『Stage Manager(ステージマネージャ)』をフルに活かすのであれば、純正のトラックパッド搭載キーボードカバーも出してほしいところ。
とはいえ、iPad miniのサイズ的には厳しいかと。仮に登場したとしても、キーサイズは小さくなりますし、変則キー配列になる可能性も極めて高い。その結果、「こんなもの使い物にならない」と言われるオチが見えています。

話を聞いてると、望んでいるように思えないんやけど。

個人的には出してほしいっ!
でも、ニッチすぎて大衆にはウケない気がするのであーる。
iPad mini 7はいつ発表なのか?

最後に、『iPad mini 7』が発表されるとしたら、いつになるのでしょうか。
海外のリークサイトを漁った結果、2022年内には出そうになく、早くて2023年というのがもっぱらの噂でした。iPad miniは、慣例的に9月か10月に発表されることが多いので、このタイミングで発表されなければ、来年以降というのがほぼ確定でしょう。
過去の例から考えると、もし2022年内に発表されるのであれば、デザインのリーク等があってもおかしくない時期に来ている。しかし、そのような話が全然ない。ということは…です。

うーん、知ってた。

iPad miniシリーズって、ここ数世代の発表スパンは毎年“じゃない”から、新モデルが出るとしても来年でしょうな。
ちなみに、歴代iPad miniの発売日は下表のとおり。
iPad mini (1st Gen) |
iPad mini (2nd Gen) |
iPad mini (3rd Gen) |
iPad mini (4th Gen) |
iPad mini (5th Gen) |
iPad mini (6th Gen) |
2012年11月 | 2013年11月 | 2014年10月 | 2015年9月 | 2019年3月 | 2021年9月 |
歴代iPad miniの発売日
まとめ「高望みしすぎなのかも」

ゼリースクロールに関しては別として、『iPad mini 6』に対して、高望みしすぎているのやもしれません。
筆者としては、『Stage Manager(ステージマネージャ)』非対応ということが非常にショックなので、これからどう扱おうかを考えています。

ちょっと大きくなるけど、iPad Airに乗り換えるのが正解か。…うーむ。
おまけ

『Galaxy Z Fold3』や『Surface Duo 2』のような、折りたたみデバイスがもう少し安くなってくれれば、対抗馬として上がってくるんだけどねー。

現状は価格差がありすぎますからね。

そもそも、OS自体が異なるから、純粋な比較もできないやんね。

そう考えると、やっぱり『iPad mini』の唯一無二感が出てきますな。
おわり
『ゼリースクロール』もそうだけど、iPadOS 16の目玉機能『Stage Manager(ステージマネージャ)』が使えないのが…残念無念あーる。