【検証】iPadでのデュアルSIM切替時のAPN挙動③(組合せ:LinksMate + IIJmio)

【検証】iPadでのデュアルSIM切替時のAPN挙動③(組合せ:LinksMate + IIJmio)
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記事のポイント
  • iPadのデュアルSIM構成(LinksMate + IIJmio)は…ダメ
  • LinksMate側のAPN設定を残したまま → IIJmioが圏外になる
  • iPadでデュアルSIMは『APN構成プロファイル』不要なSIMにすべき

— おすすめ度:★☆☆☆☆ —

デュアルSIM運用中のiPad (Wi-Fi + Cellular)にて、 nanoSIM ⇆ eSIM の切替時にAPNの再設定が必要になるかの検証レポート。今回はLinksMate(nanoSIM)』IIJmio(eSIM)』の組み合わせ編。

二条ねこ

結論としては、
「SIM切り替えも面倒だし、特にメリットを感じない組み合わせ」
…かなっ!

まの

MVNO × MVNO な組み合わせですものね。

さたえり

どっちも『データシェア』対応なのは良いんやけどね。

予備知識

  • パターン①:APN構成プロファイル不要 + APN構成プロファイル不要
  • パターン②:APN構成プロファイル必要 + APN構成プロファイル不要

iPhone/iPadには、『APN構成プロファイル(apn.mobileconfig)』は同時に1つしか保持できない、という制約があります。ですので、iPhone/iPadでデュアルSIM化をしようすると、上掲のいずれかのパターンの組み合わせになります。

しかしながら、iPadでは『パターン②(APN構成プロファイル必要 + APN構成プロファイル不要)』の組み合わせでデュアルSIM化すると、APN構成プロファイルのインストールを必要としない側のSIMを利用する際に、一旦インストールされている、もう一方のSIMのAPN構成プロファイルを削除する必要があります。そして、再度SIMを切り替える際には、削除したAPN構成プロファイルを再インストールしなければなりません。(一部例外アリ)

二条ねこ

iPhoneでは問題ない『パターン②』だけど、iPadではAPN構成プロファイルの削除が原則必要ってことあーる。

まの

デュアルSIMの組み合わせに、要注意ですわね。

iPadでのデュアルSIM運用の注意点:APN構成プロファイル必須だと切替時に再設定必要

iPadでのデュアルSIM運用の注意点:APN構成プロファイル必須だと切替時に再設定必要

2022年6月26日

検証環境

検証デバイス iPad mini (第6世代)
(SIMフリー版)
nanoSIM LinksMate
(『APN構成プロファイル』必要)
eSIM IIJmio
(『APN構成プロファイル』不要)

本検証環境

今回は、nanoSIM側に『LinksMateeSIM側に『IIJmio、をそれぞれセットして検証していきます。

『LinksMate(nanoSIM)』は、APN構成プロファイルのインストールが必要なSIM。『IIJmio(eSIM)』は、手動でAPNを入力して利用する方式のSIM(= APN構成プロファイルのインストールが不要)。…と、なっております。

検証開始

LinksMate(nanoSIM) → IIJmio(eSIM)

まずは、 『LinksMate(nanoSIM)』 → 『IIJmio(eSIM)』 という、SIMの切り替えにおいての検証を行います。

1

『LinksMate(nanoSIM)』のモバイル回線が接続されている状態、ここからスタートします。(LinksMateのオペレーター表記は「docomo」)

なお、『LinksMate(nanoSIM)』を利用するためのAPN構成プロファイルについては、すでにインストールをした状態になっています。

また、『IIJmio(eSIM)』のAPN設定についても、あらかじめ手入力を済ませております。

2

モバイル通信プランを 『LinksMate(nanoSIM)』 → 『IIJmio(eSIM)』 へと切り替えます。

3

『LinksMate(nanoSIM)』側のAPN構成プロファイルがインストールされた状態である場合、『IIJmio(eSIM)』側のAPN設定がなされていたとしても、アンテナピクトには「圏外」と表示され、モバイルデータ通信を行うことはできませんでした。

なお、『LinksMate(nanoSIM)』側のAPN構成プロファイルを削除すれば、『IIJmio(eSIM)』側のモバイルデータ通信が可能となりました。

IIJmioのAPNが設定されている状態であっても、LinksMateのAPN構成プロファイルがインストールされた状態では、 『LinksMate(nanoSIM)』 → 『IIJmio(eSIM)』 に切り替えると、「圏外」と表示されてしまう。

IIJmio側のモバイル回線を利用するためには、LinksMateのAPN構成プロファイルを削除する必要がある。

IIJmio(eSIM) → LinksMate(nanoSIM)

次に、 『IIJmio(eSIM)』 → 『LinksMate(nanoSIM)』 という、SIMの切り替えにおいての検証を行います。

1

『IIJmio(eSIM)』のモバイル回線が接続されている状態、ここからスタートします。

なお、『IIJmio(eSIM)』のAPN設定は入力済みの状態。『LinksMate(nanoSIM)』のAPN構成プロファイルについても、インストール済みの状態です。

2

モバイル通信プランを 『IIJmio(eSIM)』 → 『LinksMate(nanoSIM)』 へと切り替えます。

3

『LinksMate(nanoSIM)』に切り替えると、モバイルデータ通信を行うことができました。(APN構成プロファイルがインストールされているので、当然の結果ではある)

『IIJmio(eSIM)』 → 『LinksMate(nanoSIM)』 は双方のAPN設定を保持したままでも、特に問題なく利用できる。

検証結果

  • LinksMate(nanoSIM) → IIJmio(eSIM):利用不可(APN構成プロファイルの削除必要)
  • IIJmio(eSIM) → LinksMate(nanoSIM):利用可能

LinksMateが『APN構成プロファイル』インストール必須ということもあり、SIM切り替え時に、インストールと削除を繰り返す必要が出てきます。なので、正直使いづらい組み合わせでしょう。

もちろん、使えないことはないのですが、極端にユーザビリティが低下することについては覚悟する必要あります。

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2022年7月7日

まとめ「おすすめ度:★☆☆☆☆」

iPadにおいて、『LinksMate(nanoSIM)』と『IIJmio(eSIM)』という、デュアルSIMの組み合わせは…まったくおすすめできません。

「iPadをデュアルSIM運用するなら、『APN構成プロファイル』のインストールが不要なSIMを選ぶ」ということを、声を大にして言いたいところ。それくらいに重要なのです。ですなの。

二条ねこ

ダメな組み合わせが多すぎますなー。

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記事に登場したガジェット

おまけ

二条ねこ

今回で3回目の検証だけど、“アタリ”が全然来ないのであーる。

まの

次で4回目なので、そろそろ良い組み合わせに巡り合いたいですわね。

さたえり

そろそろ飽きてきたし、次で終わりになればいいんやけどね。

二条ねこ

「飽きてきた」…確かに。

おわり