【検証】iPadでのデュアルSIM切替時のAPN挙動①(組合せ:Y!mobile + IIJmio)

【検証】iPadでのデュアルSIM切替時のAPN挙動①(組合せ:Y!mobile + IIJmio)
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記事のポイント
  • iPadのデュアルSIM構成(Y!mobile + IIJmio)は…SIM切替に癖アリ
  • 両方のAPN設定を保持したまま使える → ただしIIJmioが動作不安定
  • iPadでデュアルSIMは『APN構成プロファイル』不要なSIMを選ぼう

— おすすめ度:★★☆☆☆ —

デュアルSIM運用中のiPad (Wi-Fi + Cellular)にて、 nanoSIM ⇆ eSIM の切替時にAPNの再設定が必要になるかの検証レポート。今回はY!mobile(nanoSIM)IIJmio(eSIM)の組み合わせ編。

二条ねこ

結論としては、
「使えないことはないけど、わたしなら“使わない”」
…かなっ!

まの

やはり、『APN構成プロファイル』があると大変ですわね。

さたえり

そうなると、iPadでのデュアルSIMの組み合わせって、おのずと限られてくるやんね。

予備知識

iPad(デュアルSIM)でのSIM切替時における挙動の概念図
  • パターン①:APN構成プロファイル不要 + APN構成プロファイル不要
  • パターン②:APN構成プロファイル必要 + APN構成プロファイル不要

iPhone/iPadには、『APN構成プロファイル(apn.mobileconfig)』は同時に1つしか保持できない、という制約があります。ですので、iPhone/iPadでデュアルSIM化をしようすると、上掲のいずれかのパターンの組み合わせになります。

しかしながら、iPadでは『パターン②(APN構成プロファイル必要 + APN構成プロファイル不要)』の組み合わせでデュアルSIM化すると、APN構成プロファイルのインストールを必要としない側のSIMを利用する際に、一旦インストールされている、もう一方のSIMのAPN構成プロファイルを削除する必要があります。そして、再度SIMを切り替える際には、削除したAPN構成プロファイルを再インストールしなければなりません。(今回のように例外もあります)

さたえり

要するに「iPadのデュアルSIM化は『APN構成プロファイル』が絡むと面倒」ということやね!?

二条ねこ

端的に言うと、そういうことあーる。

iPadでのデュアルSIM運用の注意点:APN構成プロファイル必須だと切替時に再設定必要

iPadでのデュアルSIM運用の注意点:APN構成プロファイル必須だと切替時に再設定必要

2022年6月26日

検証環境

検証デバイス iPad mini (第6世代)
(SIMフリー版)
nanoSIM Y!mobile
(『APN構成プロファイル』必要)
eSIM IIJmio
(『APN構成プロファイル』不要)

本検証環境

今回は、nanoSIM側に『Y!mobileeSIM側に『IIJmio、をそれぞれセットして検証していきます。

『Y!mobile(nanoSIM)』は、APN構成プロファイルのインストールが必要なSIM(iPadの場合)。『IIJmio(eSIM)』は、手動でAPNを入力して利用する(= APN構成プロファイルのインストールが不要)なSIM。…と、なっております。

検証開始

Y!mobile(nanoSIM) → IIJmio(eSIM)

まずは、 Y!mobile(nanoSIM)』 → 『IIJmio(eSIM) という、SIMの切り替えにおいての検証を行います。

1

『Y!mobile(nanoSIM)』のモバイル回線が接続されている状態、ここからスタートします。

なお、『Y!mobile(nanoSIM)』を利用するためのAPN構成プロファイルについては、インストールをした状態になっています。

2

モバイル通信プランを 『Y!mobile(nanoSIM)』 → 『IIJmio(eSIM)』 へと切り替えます。

3

『IIJmio(eSIM)』に切り替えたのですが、本来接続できるはずの「LTE」にピクト表示がなりません。ずっと「3G」と表示されてしまいます。

場合によっては、「3G」にすら接続できず「圏外」となってしまう場合もありました。

ちなみに、iPadの『モバイルデータ通信』設定画面にあるモバイルデータ通信を一旦オフにし、再度オンにすると、Y!mobile(nanoSIM)側のAPN構成プロファイルがインストールされた状態でも、ちゃんと「LTE」接続できました。

『APN構成プロファイル』を保持したまま、 Y!mobile(nanoSIM) → IIJmio(eSIM) にSIM切り替えられるが、挙動不審で動作がイマイチ安定しない。

IIJmio(eSIM) → Y!mobile(nanoSIM)

次に、 IIJmio(eSIM)』 → 『Y!mobile(nanoSIM) という、SIMの切り替えにおいての検証を行います。

1

『IIJmio(eSIM)』のモバイル回線が接続されている状態、ここからスタートします。

なお、『IIJmio(eSIM)』のAPN設定は入力した状態。また、『Y!mobile(nanoSIM)』を利用するためのAPN構成プロファイルについても、インストールを済ませております。

2

モバイル通信プランを 『IIJmio(eSIM)』 → 『Y!mobile(nanoSIM)』 へと切り替えます。

3

『Y!mobile(nanoSIM)』に切り替えたのですが、特に問題なくモバイル通信を行えました。ピクト表示も「4G」ないしは「5G」と表示されます。

『IIJmio(eSIM)』 → 『Y!mobile(nanoSIM)』 は双方のAPN設定を保持したままでも、特に問題なく利用できる。

検証結果

  • Y!mobile(nanoSIM) → IIJmio(eSIM):利用可能(動作不安定)
  • IIJmio(eSIM) → Y!mobile(nanoSIM):利用可能

『IIJmio(eSIM)』 → 『Y!mobile(nanoSIM)』 については、スムーズなSIM切り替えが可能だったのですが、 『Y!mobile(nanoSIM)』 → 『IIJmio(eSIM)』 については、一旦モバイルデータ通信をオフにしないと、LTE接続してくれませんでした。

これは推測ですが、『Y!mobile(nanoSIM)』のAPN構成プロファイルが未インストール状態で同じことをすると何もせずにLTE接続できるので、やはりAPN構成プロファイルが悪さをしている予感がします。

まとめ「おすすめ度:★★☆☆☆」

iPadにおいて、『Y!mobile(nanoSIM)IIJmio(eSIM)』という、デュアルSIMの組み合わせは…あまりおすすめしません。

ちなみに、同じ組み合わせをiPhoneでも検証したのですが、こちらは何も問題が生じませんでした。やはり、iPadのデュアルSIM化は癖アリなのです。

二条ねこ

やっぱり、『APN構成プロファイル』の扱いは難しいあーる。

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記事に登場したガジェット

おまけ

二条ねこ

ま、iPadをデュアルSIM化するメリットって、言うほどなかったりするんだけどねー。

まの

『DSSS』ですものね。音声通話もできませんし。

さたえり

えーと…じゃあ、この検証の意味って!?

二条ねこ

ただの“趣味”あーる。

おわり