iPadでのデュアルSIM運用の注意点:APN構成プロファイル必須だと切替時に再設定必要

iPadでのデュアルSIM運用の注意点:APN構成プロファイル必須だと切替時に再設定必要
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記事のポイント
  • 注意点①:構成プロファイル必須だと切替時に再設定必要!
  • 注意点②:デュアルSIM対応だがDSSSなので同時利用不可!
  • iPadでデュアルSIM → 2回線とも構成プロファイル不要 が正解!

— カオス度:iPad > iPhone —

iPad (Wi-Fi + Cellular)を『デュアルSIM』で運用してるのですが、とんでもなく厄介な仕様だったので、iPadでのデュアルSIM運用の注意点をまとめておきます。

二条ねこ

iPadでデュアルSIMを考えてるなら、
「『APN構成プロファイル』インストール必須なモバイル回線は避けるべき!」
…ですぞっ!!

さたえり

出た!『APN構成プロファイル』!!

まの

やはり、iPhone/iPadでのデュアルSIM運用のネックはそこですわね。

iPadでのデュアルSIM運用の注意点

iPad (Wi-Fi + Cellular)をデュアルSIM構成で運用した際、(筆者が体験した限りでは)2つの注意点が見つかったので、それらを順番に解説していきます。

なお、デュアルSIMに対応しているiPadは、モデルや世代によって異なります。対応モデルを知りたい方は、過去記事iPhone・iPadのeSIM/デュアルSIM対応機種を整理を参照のこと。

iPhone・iPadのeSIM/デュアルSIM対応機種を整理

iPhone・iPadのeSIM/デュアルSIM対応機種を整理

2022年6月24日

【注意点①】構成プロファイル必須だと切替時に再設定必要

注意点①は、『APN構成プロファイル(apn.mobileconfig)』のインストールが必須化されているモバイル回線の場合、SIM切り替え時に、APNの再設定/構成プロファイルの再インストール、が必要になってくるということ。

iPhone/iPadでは、『APN構成プロファイル』は同時に1つしか保持できない、というのはご存じの方も多いと思われます。これはOS側の仕様なので、許容するしかありません。

iPhone/iPadでのデュアルSIM構成の概念図
  • パターン①:APN構成プロファイル不要 + APN構成プロファイル不要
  • パターン②:APN構成プロファイル必要 + APN構成プロファイル不要

そのOSの仕様から、考えられるデュアルSIM構成としては、上記の2パターンがあります。

iPhoneでのデュアルSIMのAPN構成プロファイルの挙動を示した概念図

iPhoneの場合であれば『パターン①(不要 + 不要)』でも『パターン②(必要 + 不要)』でも、APNの再設定/構成プロファイルの再インストール、を行わずにスムーズな回線切り替えや待ち受けが可能です。

iPadでのデュアルSIMのAPN構成プロファイルの挙動を示した概念図

しかし、iPadの場合では、『パターン②(必要 + 不要)』だとSIMの切り替えの際に、APNの再設定/構成プロファイルの再インストール、が必要となってくるのです。

この『パターン②(必要 + 不要)』、iPhoneでは再設定不要なデュアルSIMの組み合わせですが、iPadでは再設定必要(一部不要なパターンも有)となってきます。

したがって、iPadでデュアルSIM構成をするのであれば、『パターン②(必要 + 不要)』ではなく、『パターン①(不要 + 不要)』の組み合わせでされることをおすすめします。

検証済のAPN設定が再度必要な組合せ
nanoSIM
Y!mobile IIJmio LinksMate
eSIM IIJmio ​​​
動作不安定
(再設定推奨)
- ​​​
動作不安定
(再設定推奨)
楽天モバイル ​​​
再設定必要
​​​
再設定必要
​​​
再設定必要

実機検証を行った結果、『Y!mobile(nanoSIM)』もしくは『LinksMate(nanoSIM)』と『IIJmio(eSIM)』の組み合わせは、nanoSIM側のAPN構成プロファイルを保持したまま、eSIM側へモバイル回線の切り替えが可能だが、IIJmio側の回線動作が不安定になる(LTE接続できず3Gのままになることがある)ためおすすめしません。

【注意点②】デュアルSIM対応だがDSSSなので同時利用不可

注意点②は、iPadは nanoSIM + eSIM のデュアルSIM構成ではあるが、DSDS/DSDV/DSDAではなく『DSSS』なので、2枚のSIMを同時に利用できないということ。

  • nanoSIM:docomo
  • eSIM:IIJmio

これはスクリーンショット(上画像)を見れば明らかなのですが、iPadを上記の構成でデュアルSIM化したとしても、アンテナピクトは1つしか表示されません。

したがって、コントロールセンターでも、オペレーター表記はアクティブ状態の1キャリアぶんしか表示されておりません。

  • nanoSIM:LinksMate
  • eSIM:IIJmio

iPhoneにてデュアルSIM構成をした場合、スクリーンショット(上画像)のとおり、アンテナピクトも2つ表示され、コントロールセンターにもオペレーター表記が2キャリアぶん表示されています。

とどのつまり、iPadは『DSSS』ということになります。

もちろん、iPadでは音声通話はできないので、DSSSだからといって致命的に使いづらいということはありません。『+メッセージ』を使っているなら大変かもしれませんが、いちユーザーの感想としては「ただただ切り替えが面倒」というくらいではあります。

iPadでのデュアルSIM運用の理想の組合せ

組み合わせ例

前述した内容を踏まえた結果、iPadでデュアルSIM運用をするのであれば、nanoSIM・eSIMの両方ともが『APN構成プロファイル(apn.mobileconfig)』インストール不要なモバイル回線を選ぶのが理想です。

nanoSIM・eSIMの双方ともに『APN構成プロファイル』が不要であれば、『注意点①(プロファイル必須だと切替時に再設定必要)』の問題はクリアできます。

なお、『注意点②(デュアルSIM対応だがDSSSなので同時利用不可)』は、そういう仕様なので回避することはできません。

二条ねこ

とにかく、iPadでは『APN構成プロファイル』の扱いに慎重になったほうがよいのであーる。

まの

iPhone以上に、ですわね。

二条ねこ

ま、そういうことですな!

『IIJmio eSIM』は『APN構成プロファイル』不要 → iPhone/iPad用のベストバイ

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2022年6月23日

まとめ「iPad × デュアルSIM は超厄介」

  • 注意点①:構成プロファイル必須だと切替時に再設定必要
  • 注意点②:デュアルSIM対応だがDSSSなので同時利用不可

iPad (Wi-Fi + Cellular)のデュアルSIM運用はiPhoneのそれよりも厄介、ということです。

二条ねこ

…モバイル回線選びが悩ましいあーる。

eSIM対応キャリアまとめ + プラン比較表

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2022年6月5日
記事に登場したガジェット

おまけ

二条ねこ

iPhoneだと『APN構成プロファイル』不要だけど、iPadは『APN構成プロファイル』必要っていう携帯キャリアもあるから、契約前に要チェックなのですぞ!

さたえり

Androidに比べると融通が利かない感じが…ね。

まの

『APN構成プロファイル』があると回線の導入が楽なので、絶対的に悪ではありませんがね。

おわり