2020年は『ToF』がスマホカメラのキーワード…って、ToFとは!?

2020年は『ToF』がスマホカメラのキーワード…って、ToFとは!?
記事のポイント
  • 2020年のスマホカメラはToFに大注目!
  • ToFで深度合成もARも高速AFも!
  • まだまだスマホカメラの進化は過渡期なのだ!

多眼化よりも高機能・高性能へ。

スマホが“デジカメ化”して久しい昨今。気づけば、デュアル…トリプル…クアッド……と、ひたすらカメラモジュールが増殖。どこもかしこもタピオカさん。しかし、それにも限界が来る…と思いきや、今度は『ToF』がスマホカメラの主流になりそうです。

二条ねこ

ToFカメラ = 深度測位カメラ
なのであーるっ!

さたえり

ピンと来ないあーる!

まの

距離を面で捉えるので、深度計測レベルが向上するのですよね。

『ToF』とは?

『ToF』とは?

本題に入る前に、まずは簡単に『ToF』『ToFカメラ』とは何かについて。

PanasonicのTOFカメラ – YouTube

『ToF』とは、Time Of Flightの略で、光(秒速30万km)が物体に反射して受信するまでの時間を計って、距離を計測することを意味します。
そして、『ToFカメラ』とは、そのToFの原理が用いられた測距センサーカメラモジュールが組み込まれているカメラのことを指します。

ToFカメラは物体を面で捉えて奥行きを計測するのが得意。

ToFカメラは物体を面で捉えて奥行きを計測するのが得意。

ToFカメラで撮像した情報は、測距情報が“点”ではなく“面”で取得可能なので、三次元での情報取得に向いています。かなりざっくりと言えば、ARカメラやモーションキャプチャーカメラのような感じのイメージ。つまり、普通にカメラと違い、物体の奥行きが分かるカメラというわけなのです。

二条ねこ

ToFカメラといえば…Xboxの『Kinect』なのだっ!

まの

あのKinectがスマホの入った感じ…ですか。

ToFカメラが2020年スマホのトレンド

さて、そんなToFカメラ。それが、2020年のスマホカメラのトレンドになってくると思っています。大胆予想とかではなく、ハイエンドスマホにはすべからく搭載してくるぐらいになるはずです。

二条ねこ

まだ一部の機種だけにToFカメラが搭載されている感じだけど、どのメーカーもハイエンドスマホは搭載してくるはずっ!

そんなToFカメラとスマホ。その実際の活用例を、各社のプロモーションから紐解いていきます。

ToFカメラとボケ味 by Huawei

ToFカメラとボケ味 by Huawei

解説したとおり、ToFカメラは物体の面単位での距離計測が得意なカメラ。それをうまく落とし込んでいるのが、HuaweiのHUAWEI P30 Proでした。

二条ねこ

ToFで深度測位して、合成感のないボケ味を出す凄みっ!

数年前から、スマホカメラを多眼化しているのは皆さんご存知のとおり。かなり前にはなりますが、iPhone 7 Plusのデュアルカメラでは、その2つのカメラモジュールを用いて、擬似的に一眼レフのようなボケ味のある写真を撮影できることが話題になりました。

HUAWEI P30 ProではToFを用いて自然なボケ味を出す。

HUAWEI P30 ProではToFを用いて自然なボケ味を出す。

ただ、所詮は普通の2つのカメラモジュールでのAI合成写真だったので、ボケ味感が嘘っぽいのが難でした。よくあるのが、実際ならボケないところまでボケ味を付けてしまったり…という感じ。そう、どうしても飛び道具感が強く、作品作りとして常用できるとは言い難いものだったのです。

しかし、このToFカメラをボケ味の深度測位に用いることによって、一眼レフのボケ味感に近づいてきました。要するに、一眼レフでの被写界深度(F値)の調整を、ToFカメラにうまく落とし込んだというわけです。

ToFカメラとAR by Galaxy

ToFカメラとAR by Galaxy

もっとToFらしい感じで使っているのが、GalaxyでおなじみのSamsung。Galaxy Note10+では、Quick Measureや3Dスキャナー機能などにToFカメラを利用しています。

二条ねこ

AR好きなら3Dスキャナーにはロマンを感じるはずっ!

ARにロマンを感じるToFを用いた深度測位。

ARにロマンを感じるToFを用いた深度測位。

一旦はブームが下火になったARですが、まだまだ活用の余地があるカテゴリーでもあります。その例を示したのが、ToFカメラモジュールを利用した物体の3D計測(Quick Measure)や物体を立体で読み込む3Dスキャナー機能でしょう。

だからどう、と聞かれるとつらい部分ではあるのですが、ToFカメラがスマホに続々搭載されていくことによって、コンシューマー的には用途が微妙だったARの活路が見いだせるかもしれません。何よりARはロマンなのです。異論は認めませんぞ。

ToFカメラとAF by Xperia

ToFカメラとAF by Xperia

最後は、いかにも本職カメラらしい使い方だといえる高速AF化。Sonyのまもなく登場する5G対応スマホXperia 1 IIでは、AFのためにToFモジュールが活用されている。

二条ねこ

暗所でも迷うことなくAFがサクッとな!

スマホに搭載されているカメラのセンサーが非常に小さく、暗所にはとにかく弱い。最近での各社がさまざまな技術投入をしているので、以前よりは暗所性能の良くなってきているが、そこにブレイクスルーを仕掛けたのが、SonyのToF(iToF)センサー。

このXperia 1 IIでは、ToFモジュールを利用して、暗所でのAF性能を引き上げている。ミラーレス一眼『α』で市場を牽引しているSonyらしい、ベーシックだが実用的なToFモジュールの活用術と言える。

タピオカカメラの終焉と限界

タピオカカメラの終焉と限界

ここからは余談なのですが、おそらくハイエンドスマホの多眼化はそろそろ“打ち止め”になってくると予想しています。いわば、タピオカカメラの終焉

デュアルカメラから始まった多眼化ですが、気づけばトリプル、クアッド…と数が増えていきました。見た目の良し悪しは別として、ただ単にカメラモジュールの搭載数を増やす競争は、消費者置いてけぼりの企業間競争な気もしています。各社、雲の上で争っているイメージ。

タピオカカメラこわい。

タピオカカメラこわい。

しかし、もちろん搭載できるカメラモジュールにも限界がありますし、見た目的にもタピオカどころか蓮コラもいいところ。そこで、おそらく各社ともハイエンドスマホの多眼化をやめて、ToFカメラやToFモジュール(センサー)の搭載にシフトしていくのではないかと予想しています。

デュアルカメラでボケ味を出すよりも、ToFで深度測位したものをAIで解析して合成するほうがおそらくナチュラルでしょうし、ARやAF高速化という面でも、このToFモジュールにはまだまだ活用する余地があるのですから。なので、カメラの数としては3〜4ぐらいで落ち着くのではないかと予想しています。

単眼カメラとToFカメラ構成になるかも?

単眼カメラとToFカメラ構成になるかも?

ここからのスマホカメラは、ToFのよる深度測位やペリスコープレンズ採用での高倍率ズーム化、そしてカメラセンサーの大型化に注目となってくるはずです。なので、タピオカな多眼化は、もうブームとしては去っていくと思っています。

ToFカメラ搭載スマホ一覧

最後に現在入手可能なToFモジュールが搭載されているスマートフォンを紹介して、このエントリーを締めたいと思います。

OPPO R17 Pro

HUAWEI P30 Pro

moto g8 Plus

Galaxy Note10+

まとめ「タピオカよりもTime Of Flight」

まとめ「タピオカよりもTime Of Flight」

多眼化やToFモジュールの搭載、ペリスコープ技術の導入…と、スマホカメラはまだまだ過渡期という印象。なので、今後もますます面白くなっていくことが予想されます。(ひょっとすると、最終的には 単眼 + ToF に落ち着くかも?)

そんなスマホカメラを賑わせるキーワードとして、2020年は『ToF(Time Of Flight)』に大注目だと思っています。いや、勝手に注目しています。Time Of Flightってロマンの香りがしませんか?

二条ねこ

CRAZY GONNA CRAZYでmasqueradeでしょっ!

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2020年2月25日
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おまけ

さたえり

それって、ToFじゃなくてTRFやんね…。

まの

やっぱりねこさんの時代感覚はズレてますわね。

さたえり

こんなんじゃ、スマホカメラトレンド予想もアテになるのかなぁ…。

二条ねこ

酷い言われようあーる……。

おわり

Reference:
Kinect for Windows V2(ToF方式3D距離画像センサ)の基礎と活用のポイント〜デモ付〜 – 日本テクノセンター