- 『iPad(第9世代)』は新製品発表会の隠れた目玉だ!
- 廉価な無印iPadだけど性能に廉価な要素はあまりない!
- Androidタブレットを駆逐しそうな価格設定でもある!
“非プロならこれで充分”
2021年モデルの新型『iPad(第9世代)』。これこそ、Apple Event 2021(California streaming.)の“目玉”ではないか、と実は密かに思っています。…その理由と魅力を語るお話。
確かに他社製品を買う気なくすかも……。
しかも、Cellularモデルもありますからね。
目次
iPad(第9世代) ≠ 廉価タブレット
2021年9月14日(日本時間:9月15日)に開催された『Apple Event September 2021(California streaming.)』。そこで発表された新製品のひとつなのが、『iPad(第9世代)』。いわゆる、無印iPadです。
気づけばiPadファミリーも大所帯(Pro 12.9″・Pro 11″・Air・mini・無印)となり、無印iPadに注目する人もすっかり少なくなりました。現に、今回の発表イベントでも、注目されていたのは『iPad mini(第6世代)』のほうばかり。進化の少ないiPad(第9世代)は、あまり話題になりませんでした。
ねこちゃんも、iPad mini(第6世代)しか注目していなかったくせに。
んごご……。
そんなiPad(第9世代)ですが、約4万円で売られているとは思えないほどの高い完成度を誇っています。
つまり、iPad(第9世代)は、ただの廉価タブレットではない、ということなのです。ここは声を大にして言わないとダメなところ。
iPad(第9世代)の底知れぬ魅力
そういうわけで、iPad(第9世代)の魅力について語っていくぞー!
圧倒的なコストパフォーマンス
| Wi-Fiモデル | Wi-Fi + Cellularモデル |
64GB | 39,800円 | 56,800円 |
256GB | 57,800円 | 74,800円 |
iPad(第9世代)の本体価格
※表記価格:税込
これは言わずもがなですが、iPad(第9世代)は…とにかく安い。ただただ安い。
64GBのWi-Fiモデルならば、なんと税込4万円を切っている。ちょっと割高感のあるWi-Fi + Cellularモデルであっても、64GBならば約5.5万円。この圧倒的なコストパフォーマンスの高さ、これぞ無印iPadの大きな魅力。
| iPad (第9世代) |
iPad (第8世代) |
32GB | - | 38,280円 |
64GB | 39,800円 | |
128GB | - | 49,280円 |
256GB | 57,800円 | - |
新旧iPad価格比較(Wi-Fiモデル)
※表記価格:税込
前モデルである『iPad(第8世代)』も充分に安価だったのですが、ストレージ容量がたった32GBしかなく、かなり割り切った使い方をしなければならないものでした。
ところが、今回は最低容量が 32GB → 64GB と倍増。にもかかわらず、価格は為替と内税外税表記(2021年4月1日から税込表示が義務化されている)の調整ぶんにとどまっている。つまりは、ほぼお値段据え置きで、ストレージ容量が倍になっているのです。
ま、教育用途としても32GBは少なすぎるよねー。
iPadOS自体の容量も考慮すると、実際に使えるのはさらに少ないですものね。
半分プロなスペックとアクセサリー
iPadファミリー比較(2021年モデル)
*1Wi-Fi + Cellularモデル
iPad(第9世代)は、iPadとしては廉価ではあるが、決して性能がダメダメなわけではありません。ちゃんとiPadブランドを冠しているだけあり、数年前のフラグシップ機レベルのスペックは持っています。価格は廉価だがチープな性能ではない、ここも大きな魅力。
上表で示したとおり、さすがに2021年モデルの他のiPadファミリーと比較すると…とはなるのですが、搭載SoC(A13 Bionic)はiPhone 11 Proと同じものが採用されています。そう考えると、4万円はお得すぎるのでして。
そうそう、前モデルであるiPad(第8世代)のインカメラは1.2MPだったのですが、iPad(第9世代)では10倍の12MPになっています。しかも、ビデオ通話で話者に追従してフレーミングする『センターフレーム』にも対応。これなら、ビジネス用途でも申し分ありません。
| iPad (第9世代) |
11インチiPad Pro (第3世代) |
iPad mini (第6世代) |
Apple Pencil | ○ (第1世代) |
○ (第2世代) |
○ (第2世代) |
Smart Keyboard | ○ (Smart Keyboard) |
○ (Smart Keyboard Folio) |
× |
iPadファミリー比較(2021年モデル)
そして、デジタイザーペン『Apple Pencil』、Pogo-Pin接続のキーボード『Smart Keyboard』、この2つのアクセサリーに対応しているのもポイントが高い。
上位機種のiPadとは異なり、ディスプレイにエアギャップが感じられるため、本格的なお絵描きや写真編集には使いづらいのですが、そこも慣れれば問題ナシ。何より、ジッターをほぼ感じないデジタイザーペンとタブレットの組み合わせ、これが数万円で手に入ることが凄いのです。
液タブ代わりにも使えますものね。
でしょー!
Sidecarもあるし、簡易液タブとしても優秀なのであーる。
最大の強みはハードとソフトの垂直統合
『iPad』というハードウェア、『iPadOS』というソフトウェア、これらを垂直統合型で提供している。そして、良質なアプリケーション群が潤沢にある。…これこそ、iPad(第9世代)、ひいてはiPad全体の強みであり、Androidタブレットに対してのアドバンテージなのです。
結局のところ、ハードウェアのスペックがどれだけ良くても、ソフトウェアがダメなら、それはダメなタブレット。ハードとソフトは掛け算のようなもので、 100(ハード) × 0(ソフト) = 0 になるわけです。最高に美味しいガワを持つけど、アンコが入っていない最中は、まあ…あれです。そういうことです。
口がパサパサになりそうな最中やね……。
最中の皮は皮で美味しいのですがね。
無印iPad(第9世代)のスペック自体は、決して超高性能ではない。しかし、良質なソフトウェアとアプリケーションが、デバイスのポテンシャルを底上げしてくれている。なので、結果として一貫性があり、素晴らしい体験をもたらしてくれるわけなのです。ですなの。
垂直統合と水平分業には良し悪しがあるけど、iPadに関しては垂直統合で正解だったのであーる。
まとめ「無印iPadはAndroidタブレットキラー」
Apple Event September 2021(California streaming.)の注目度としては、フルリニューアルされたiPad mini(第6世代)のほうが高かったのですが、今年の『iPad(第9世代)』は最高の出来です。
このスペックとこの価格。そして、一貫性のある体験。iPad(第9世代)は、完全にAndroidタブレットキラーなのでした。
毎年“最高の出来”って…Beaujolais nouveauみたいですなー。
おまけ
無印iPadも『iPad SE』にしたらいいのにねっ!
謎の特別感が出るやんね。
名前で誤魔化されてる感は否めないですが…ね。
おわり
…これが4万円!
AppleはAndroidタブレットを駆逐する気ではっ!?