スマホの『エッジスクリーン』の意味と考察

スマホの『エッジスクリーン』の意味と考察
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記事のポイント
  • エッジスクリーンとは何かという定義を調べた!
  • メリット・デメリットをフラットな目線で考察!
  • エッジスクリーンの意味とは新たな操作系の想像!

嫌いな人が多いイメージだけど……。

最近のハイエンドスマートフォンになぜか採用されがちな『エッジスクリーン』という、曲面ディスプレイ。技術的には凄いけど、とにかく賛否が分かれがち。そこで改めて、エッジスクリーンについて考察してみました。

まの

あえて採用するくらいだから、メリットもありそうですが……。

さたえり

ちなみにねこさんはどっち派なん?

二条ねこ

うーん、私は嫌いじゃないけど苦手かなー。

『エッジスクリーン』とは?

本題に入る前に、『エッジスクリーン』とは何かについて少し解説。

Edge screen

Edge screen

このエッジスクリーン(エッジディスプレイ)とは、“Edge”、つまり、ディスプレイの両端にアールがかかっている『曲面ディスプレイ』と呼ばれるもののことを言います。また、曲面部分にカスタマイズ可能な機能を付与したディスプレイについても、エッジスクリーンと呼ぶようです。

二条ねこ

Samsung的には『Edge screen』が公式表記みたいですなー。

Galaxy Note EdgeがEdgeの先祖

Galaxy Note Edge

Galaxy Note Edge

そもそも、このエッジスクリーンの発端となったスマートフォンは、2014年に開催されたGalaxy WORLD TOUR 2014 TOKYOというイベントで発表された『Galaxy Note Edge』がことの発端。当時のプレスリリースでも、世界初の曲面ディスプレイ採用と謳っていたので、おそらくはGalaxy Note Edgeが悩みのタネ…ではなく、この革新的なエッジスクリーンのご先祖様でしょう。

ただ、Galaxy Note Edgeに採用されていたエッジスクリーンは、現在のそれとは趣が異なっていて、独自UIを組み込んだ、いわゆるスマートフォンのサブディスプレイ的な立ち位置でした。なので、このエッジスクリーンがランチャーのようにカスタマイズできたり、別情報を表示できたりすることが可能でした。

Galaxy S6 edgeがDual edgeの先祖

Galaxy S6 edge

Galaxy S6 edge

現在、SamsungやHuaweiなどが採用する両端がEdgeになっているディスプレイについては、Dual edgeデュアルエッジと呼ばれるタイプで、2015年発売の『Galaxy S6 edge』が、このデュアルエッジ採用の初スマートフォンでした。

二条ねこ

Dual edgeになりたての頃は、エッジの角度が急だったよねー。

まの

それに比べるとGalaxy S20 Ultraのエッジの角度は、かなり緩やかになりましたよね。

エッジスクリーンの賛否

好き嫌いがはっきりするエッジスクリーン。

好き嫌いがはっきりするエッジスクリーン。

そんなエッジスクリーンですが、この手のテクノロジーでは珍しく、非常に賛否や好き嫌いが分かれています。たかがディスプレイ、されどディスプレイなのです。

そこで、このエッジスクリーンのメリット・デメリットを以下にまとめてみました。

■メリット

  • 画面占有率が上がる。
  • エッジを活かした機能付与が可能。
  • 角丸で触り心地が良い。

■デメリット

  • 画面両端の表示が若干にじむ。
  • 分厚いケースとの相性が微妙。
  • Note系だと端が書きにくい。
  • 保護フィルム・保護ガラスを選ぶ。
  • 一部ゲームと相性が悪い。

画面占有率の向上

HUAWEI Mate 30 Pro 5G

HUAWEI Mate 30 Pro 5G

おそらく、分かりやすいエッジスクリーン最大のメリットと言えるのが、画面占有率を極限まで上げられるという点。

ここまでして画面占有率の高さをユーザーが求めているかと聞かれれば…ですが、エンジニア的にはここがまさにドヤりどころなのでしょう。最近だと、Huaweiの『HUAWEI Mate 30 Pro 5G』が、まさにその頂点のようなエッジスクリーン(Huawei的には、ホライゾンディスプレイ・エンドレスディスプレイと呼んでいる)になっています。

独自機能の付与

Samsung Edge Panel

Samsung Edge Panel

また、エッジスクリーンの部分に、ランチャー機能を持たせたりできるのもメリットの1つ。

この機能はSamsung Galaxyシリーズを使っているユーザーには、もはやおなじみの機能となっているはず。エッジスクリーンをスワイプするだけで専用のランチャー(Edge Panel)が起動し、アプリをショートカット起動できるスグレモノです。

両端の画面表示のにじみ

反対にデメリットと言えるのが、画面両端の表示がぐにゃりとにじんでしまうこと。

そもそも曲面ディスプレイになってしまっている点や、その部分だけが光の反射方向が異なってしまうため、若干にじむような表示になってしまうのでしょう。おそらく、エッジスクリーンの表示の異質さが、エッジスクリーン嫌いを生み出しているような気がします。

Note系との相性の悪さ

エッジスクリーン部分はデジタイザーペンとの相性が悪い。

エッジスクリーン部分はデジタイザーペンとの相性が悪い。

また、個人的に声を大にして言いたいのが、エッジスクリーンとNote系(Galaxy Noteなど)の相性が極端に悪いこと。

どういうことかと言うと、エッジスクリーンの部分のディスプレイが曲面になっているおかげで、その部分だけデジタイザーペンでの描画がやりづらいのです。最近のGalaxy Noteシリーズのエッジスクリーンは、エッジ度(R角度)が以前に比べてゆるくはなってきましたが、やはり相性が悪い気がします。なので、個人的にはNoteシリーズだけは、廃止を検討してもよいレベルだと思ってしまいます。

エッジスクリーンの意味

エッジスクリーンは、もはやSamsungだけのものではない。

エッジスクリーンは、もはやSamsungだけのものではない。

結局のところ、なぜスマホメーカーは、こぞってエッジスクリーンを採用するのでしょう。最初はSamsungだけだったのに、いつの間にか、Huawei、SHARP、OPPO(OPPO的には『Waterfall Screen』と呼ぶ)…とスマホ各社に広がっています。

私はずっとGalaxy Note系のユーザーなので、他社のエッジスクリーンがどうなっているかは定かではないですが、技術的なアピールや見た目のインパクトという点を除けば、スマートフォンの両サイドを有効活用するというところこそ、このエッジスクリーンの意味であり意義でしょう。

空いているディスプレイ左右に機能を持たせられる。

空いているディスプレイ左右に機能を持たせられる。

スマートフォンのディスプレイ上下はすでに何かしらの機能(通知バーなど)で埋まっていますが、エッジスクリーンを活用すれば、空いているディスプレイ左右にも機能を付与することができるようになるわけです。そのエッジスクリーンがエッジスクリーンたる意味としてある例が、Galaxyシリーズに採用されている『エッジパネル』という独自ランチャーでしょう。

つまり、エッジスクリーンの意味とは、まだ空いているスマートフォンのディスプレイ両端に機能を持たせたい、ということなのかもしれません。

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2020年5月28日

まとめ「エッジスクリーンの意味とは新たなUI設計」

まとめ「エッジスクリーンの意味とは新たなUI設計」

正直、エッジスクリーンが苦手なので、できれば廃止してほしい派…だったのですが、改めて存在する意味を考えてみると、小さな画面を最大限活用するための技術が詰まっているような気がしました。

エッジスクリーンがすべてにおいて優れているとは言えないですが、スマートフォンの新たなUI設計という意味では、実はそこまで忌み嫌われるようなものではなく、しっかりと役立っているというわけなのでした。

二条ねこ

エッジスクリーンのR角度は、まだブラッシュアップが必要な感じだけどねー。

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おまけ

二条ねこ

エッジスクリーンも意外とアリってことですなー。

さたえり

できれば、エッジスクリーンのありなしで2モデル展開が理想やけどね。

まの

やはり、嫌いな人は嫌いですからね。

二条ねこ

うーむ、難しいところあーる。

おわり