BeatsとAppleの関係を買収による変遷で振り返る

BeatsとAppleの関係を買収による変遷で振り返る
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記事のポイント
  • Beats ElectronicsとAppleの関係をおさらいする!
  • Beatsは買収したり買収されたりを繰り返してる!
  • Apple傘下に収まったことは正解だった気がする!

“Monster → HTC → Apple”

Beats Electronicsといえば、Appleの傘下。でも、以前はHTCの傘下。いや、Monster Cableとニコイチだったはず。そんなBeatsの買収劇を時系列で振り返ってみます

さたえり

昔は「MONSTER」ロゴがあった気が!

まの

それが紆余曲折あって、ですものね。

二条ねこ

Monster Cableと仲違いになっちゃったし、HTCも元気がなくなっちゃったからねー。

Beats Electronicsの概要

Beats Electronicsの概要

説明不要かもしれませんが、『Beats by Dr. Dre』は、2006年にDr. DreとJimmy Iovineによって設立されたオーディオブランド。

Beats Electronicsの概要

Image:Beats

いろいろな呼び名があってややこしいのですが、Beats Electronics, LLC』が正式名称

ただ、Beats公式サイトやパッケージには「Apple Inc.」と記載されています。

Beats Electronicsの概要

Image:Beats

名称の表記に関しては、わりとブレブレのようで、単に『Beats』だったり、創業者の名前が入った『Beats by Dr. Dre』や『Beats by Dre』というパターンもあります。

一応、公式サイトでは「Beats by Dr. Dre (Beats)」と記載されているので、Dr. Dreの名前を入れるかはどちらでもいいようです。

Beats Electronicsの変遷

Beats Electronicsの変遷
沿革

○ 2006年
︙└ Beats by Dr. Dre設立

○ 2008年
︙├ Monster Cableとの提携開始
︙└ Beats Studio(初代)を発売

○ 2011年
︙├ HTCが50.1%の株式取得
︙└ HTCとの提携開始

○ 2012年
︙├ Monster Cableとの提携解消
︙├ HTCが25%の保有株式売却
︙└ BeatsがMOG買収

○ 2013年
︙├ HTCが保有株式を全売却
︙├ HTCとの提携解消
︙└ Carlyle Groupが出資

○ 2014年
︙├ Beats Music提供開始
︙└ AppleがBeatsを買収

○ 2015年
︙├ Monster CableがBeatsを提訴
︙└ Beats Music提供終了

○ 2016年
    └ Apple W1搭載機発売

Beats(Beats Electronics/Beats by Dr. Dre)の沿革をタイムラインにしてみたのですが、とにかくBeatsは買収(“する”も“される”も)が多い企業でした。

設立 → Monster Cableと提携 → HTCが親会社 → Monster Cableとの提携解消 → HTCとの提携解消 → Carlyle Groupが親会社 → Appleが買収

…というのは、Beatsと買収に関する一連の流れ。

二条ねこ

なかなかにカオスな運命を辿ってますな。

2006年:Beats設立

2008年に設立したという情報も出てくるのですが、Beatsが公式で「Beats by Dr. Dre (Beats) is a leading audio brand founded in 2006 by Dr. Dre and Jimmy Iovine.」と言っているので、2006年に設立されたとします。

2008年:Monster Cable時代

BeatsといえばMonster Cable、そういまだに思ってしまうのですが、それも今は昔。

Monster Cableは、5年契約でBeats製品の製造をしていたのですが、結果的には契約が満期を迎える前に関係解消することとなっています。

初代『Beats Studio』が発売されたのも、この年です。

2012年:HTC時代

当時、飛ぶ鳥を落とす勢いだったHTCが、Beatsの株式を過半数取得し、HTC傘下となっています(前年から株式を取得)。ただ、ブランドとしてはBeatsのままで、提携という形だったようです。

そういう背景もあり、KDDIと共同開発した『HTC J ISW13HT』には、Beatsブランドのイヤホン(Beats by Dr. Dre urBeats In-Ear Headphones)が同梱されていたり、独自の高音質化技術であるBeats Audioが採用されていたりしていました。

さたえり

あ、そんなスマートフォンあった気がする!

二条ねこ

このときのHTCはすごかったからねー。

2013年:独立時代

BeatsとHTCの提携関係はうまくいかなかったようで、HTCは保有株式を売却

その後、投資ファンドであるCarlyle Groupが株式を保有しています。

2014年:Apple時代

そして、2014年にAppleがBeats(とBeats Music)を買収。このときの買収額はApple公式サイトにも記載されており、なんと30億ドル。

Appleが興味を示していたのは、Beats Electronicsのオーディオ製品ではなく、『Beats Music』のほうだったとも言われており、それが現在のApple Musicにつながっているわけです。Beats Musicのサービスインは2014年1月で、AppleがBeatsを買収したのは2014年5月。まさに“狙い撃ち”感が凄まじい。

二条ねこ

同じ2014年といえば、HPがBeats搭載ノートパソコンを出したりも!

まの

HP Beats 15-p000』ですわね?

二条ねこ

そうそう!
2010年にも『HP ENVY14 Beats Edition』が出てたりと、結構長いこと関係性があったのであーる。

さたえり

AKB48がCMやってたやんね!?

二条ねこ

うぉおおお!懐かしいっ!!

まとめ「Beatsは渡り鳥」

Beatsは渡り鳥

Monster Cable → HTC → Carlyle Group → Apple

…と渡り鳥のような、Beats(Beats Electronics/Beats by Dr. Dre)。

気づけば、Appleとの関係も8年目となり、Monster Cableよりも長期で良好な関係性を保っています。そう考えると、AppleがBeatsを買収したことは、同ブランド好きからすると正解だったのかもしれません。

現在、AppleにおけるBeats製品のポジションは変わりつつあり、Androidとの親和性が高まっています(Lightning採用をやめたり、専用アプリがあったり)。なので、これからBeatsはどうなるのか、引き続き注目したいところなのです。ですなの。

二条ねこ

もち、『Beats Fit Pro』を買ったのであーる!

この記事で紹介したガジェット

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おまけ

二条ねこ

Beatsの中では『Beats Pro』が好きだったなー。

さたえり

DJ用のヘッドホンやんね!?

二条ねこ

そうあーる!
Appleに買収されちゃったから、もうこの手のDJライクでブーミーなヘッドホンは出なさそうだけどね。ちょっと残念ですな。

まの

音質も癖がなくなりましたよね。

二条ねこ

良くも悪くも“普通”になりましたな。

おわり


▽Source
Apple(1), Bloomberg(1), CNET Japan(1, 2, 3, 4, 5, 6), Wall Street Journal(1), 週刊アスキー(1