『週刊ガジェットニュース斜め読み』とは?
一週間のガジェット系ニュースを曜日ごとに振り返り、特にがじぇっと部が気になった事象をピックアップして語る記事です。
- 今週は“Apple & Google launch”な一週間だ!
- Apple Event『Unleashed.』の衝撃たるや!
- Apple M1 Pro/MaxとGoogle Tensorが気になる!
“通信と半導体は一心同体”
2021年第43週は…Apple・Google・Samsungがイベント開催、超PayPay祭りスタート、Xbox型冷蔵庫発表、Apple PayがWAON/nanaco対応化、例のRazer Zephyrマスク発売、な一週間でした。


いや、それ違うやつ!

そして、ネタが古い。
目次
今週のガジェットニュース回顧

■Week 43, 2021
▼10月17日(日)
- Appleがインドのローカル決済システムの変更について開発者に通知
▼10月18日(月)
- Beats by Dr. Dre『Beats Studio Wireless A-COLD-WALL*リミテッドエディション』発売
- Dell『Alienware Aurora』25周年モデル発表
- PayPayの『超PayPay祭り』がスタート
▼10月19日(火)
- Appleが新製品発表イベント『Unleashed.』開催
- Appleが新型『MacBook Pro』発表
- Appleが新型『AirPods(第3世代)』発表
- Appleが『HomePod mini』に新色追加
- AppleがApple Music新プラン『Voice Plan』発表
- Appleが『macOS Monterey』を26日配信発表
- MicrosoftがXbox型冷蔵庫『Xbox Mini Fridge』を予約開始(海外)
- SoftBankが日本初の『5G SA』商用サービスを提供開始
▼10月20日(水)
- Samsungが新製品発表イベント『Galaxy Unpacked Part 2』開催
- Samsungが本体色カスタム可能な『Galaxy Z Flip3 Bespoke Edition』発表(海外)
- Amazon Musicの空間オーディオがヘッドホン・イヤホンに対応
- Googleが新型スマートフォン『Pixel 6』・『Pixel 6 Pro』発表
- GoogleがQiワイヤレス充電器『Pixel Stand(第2世代)』発表
- JVCケンウッドが完全ワイヤレスイヤホン『HA‐FW1000T』発表
▼10月21日(木)
- Apple Payが電子マネー『WAON』に対応
- Apple Payが電子マネー『nanaco』に対応
- Sonyが立体音響対応ネックバンドスピーカー『SRS-NS7』発表
- XiaomiがAndroidタブレット『Xiaomi Pad 5』国内発売開始
▼10月22日(金)
- Huaweiがゲーミングマウス『Wireless Mouse GT』発売
- Samsungがヒートシンク付SSD『Samsung SSD 980 PRO with Heatsink』発表
- RazerがN95に対応したマスク『Razer Zephyr』発売
▼10月23日(土)
- Mark Gurman氏が今年のApple Eventは10月で終了と報道
今週(2021年第43週)のガジェットニュースはこんな感じ。
火曜日に『Apple Event(Unleashed.)』、水曜日に『Pixel Fall Launch』と『Galaxy Unpacked Part 2』…と、とにかく新製品発表イベントが立て続けに行われた一週間でした(追いかけている側は大変)。
そして、AppleやGoogleの新製品発表イベントの陰に隠れがちですが、SoftBankが日本国内初の『5G SA』方式の商用サービスを提供開始したという、Tech的に注目すべきニュースもあります。
少しずつ大都市圏を中心軸として普及しつつある5G通信ですが、現在の5G通信は『5G NSA』方式というもの。この5G NSA方式というのは、コア設備に4G通信のものを利用しており、“完全体ではない”5Gでした。それが今回、SoftBankが“真の5G”である『5G SA』方式を国内で最初に開始した、というわけです。

IDC Japanによると、5G通信インフラの普及が一般化するのは2020年半ばだとかっ!

まだ数年はかかる、ということですね。
ちょっと変わったガジェット系だと、CES 2021で発表されたProject Hazelこと、ゲーミングマスク『Razer Zephyr』がついに海外発売開始されました。なんと、そのまま即完売となったから驚き。
また、Xiaomiのデジタイザーペン対応Androidタブレット、『Xiaomi Pad 5』も国内発売開始となっています。

『Razer Zephyr』が発売されたんやね!

現時点では“海外発表”なんだけど、日本でもアナウンスされる…とかとか!
がじぇっと部が気になった物事
【第3位】Dell『Alienware Aurora』25周年モデル発表

■ニュース解説
DellのゲーミングPCブランド、『Alienware』シリーズ。そのAlienwareブランドが、今年で創立25周年(Dell買収以前の時代も含む)となる。それを記念して、Dellが25周年モデルの『Alienware Aurora』を発表した。
25周年Alienware Auroraは、現在のAlienwareシリーズ同様に『Legend 2.0』というデザインコンセプトを継承。ベースは現行の『Alienware Aurora R12』を踏襲しつつ、内部シャーシの体積を50%大容量化。これにより、グラフィックパフォーマンスが5%向上するという。また、サイドの一部に内部が見られる透明パネルを選択できるようになった。
ゲーミングPCの中で、トップクラスのブランド力を持つのがこの『Alienware』。まさに、ゲーミングPC界のApple、と言っても過言ではありません。
正直、コストパフォーマンスという意味では、HPの『OMEN』やLenovoの『Legion』と比べると数段落ちる。ただ、それでも「Alienwareが欲しい」という指名買いをしたくなる、謎の魅力というか魔力があります。これぞ宇宙人の為せる業かも。
そんなAlienwareの25周年モデルが登場。まだAlienware Arena内でお披露目されただけなので、どれくらいの価格でリリースされるかは分からないのですが、価格度外視で欲しくなってしまいます。

自作PCとは違うウットリ感があるよねー。

ゲーミングデスクトップPCではなく、これは『Alienware』である。そんな感じですわね。
【第2位】Google『Pixel 6』『Pixel 6 Pro』発表

■ニュース解説
Googleが日本時間の10月21日午前2時に、『Pixel Fall Launch』という、同社のGoogle Pixelシリーズに関連したイベントを開催した。
そのPixel Fall Launch内にて、Googleは『Google Pixel 6』と『Google Pixel 6 Pro』という、2種類のAndroidスマートフォンを正式発表。また、同時に予約購入を開始した。2021年8月に同スマートフォンは先んじてお披露目されていたが、晴れて本イベントにて仕様が完全公開となった。
Google Pixel 6/6 Proに搭載されているプロセッサーは、Google初となる『Google Tensor』という名の“自社開発”チップ。なお、Google TensorはCPUコア8基・GPUコア20基、という構成。パフォーマンスがPixel 5よりも向上したことをアピールしているが、同時にユーザーエクスペリエンスもより重視したと述べている。
『Google Pixel 6』と『Google Pixel 6 Pro』では、スペック以外にデザイン等の仕様を少しずつ変えてきています。なので、どちらを選ぶのかが、より一層悩ましいところ。このあたりの立ち回りの巧さは、さすがGoogleと言ったところです。
面白いのは『Google Tensor』という、初の自社開発プロセッサーの存在。
海外ではすでにベンチマークが測定され、その結果が上がっているようなのですが、そのスコアはA15 BionicやSnapdragon 888クラスだとか。つまり、そこまで飛び抜けて高性能というわけではない。むしろ、ハイエンドとしては物足りないくらい。
ただ、Googleはそういう単純な計算能力を追いかけておらず、この『Google Tensor』搭載の目的は、ユーザーに最適なエクスペリエンスを与えることだそう。同社が持つAI技術による体験を最適化することこそ、“Tensor”(テンソル:機械学習の用語のひとつ)が持つ意味。名は体を表す、という感じなのです。

つまり、ベンチマークスコアだけで見てはいけないってこと!?

そうなのであーる。
Google Pixel 6を使うことによって、自分のQOLがどれだけ向上したかを考えるのが面白いかもしれませぬなー。
【第1位】Apple『Unleashed.』で各種新製品発表

■ニュース解説
Appleが日本時間の10月19日午前2時に、『Apple Event October 2021(Unleashed.)』という、新製品発表イベントを開催した。
このUnleashed.イベントでは、Apple Musicの新プラン『Voice Plan』の追加、HomePod miniの新色追加、AirPods(第3世代)、新型MacBook Pro(2021)、が発表された。
とりわけ、時間を割いて発表されていたのが、新型MacBook Pro(2021)。
本機に搭載されているプロセッサーは『Apple M1 Pro』・『Apple M1 Max』という、従来のApple M1を大幅に強化したもの。また、筐体デザインも刷新され、MagSafe(MagSafe 3)による充電やSDカードスロットも復活した。
Appleは9月にも『California streaming.』という名前の発表イベントを開催しているので、今回の『Unleashed.』は異例の2か月連続イベント。なので、「そこまで発表するネタもないのでは」と思ったりもするのですが、むしろ9月のイベントよりもインパクトが大きかった印象です。
もちろん、今回のイベントの目玉は、新型MacBook Pro。そして、『Apple M1 Pro』・『Apple M1 Max』という、新しいプロセッサー(Apple Silicon)。
先程の『Google Tensor』が“エクスペリエンス”としたら、Appleの『Apple M1 Pro』・『Apple M1 Max』は、まさに“パフォーマンス”の追求と言った感じ。スマートフォンとパソコンなので比較するものではないのですが、この対比が面白かったりします。

Appleが最近使い始めた言葉、それが“Max”ですな!

mini → Air → Pro → Pro Max
の4段活用ですわね。

あ、“mini”だけ小文字なんやね。
今週の気になるガジェット


今週の気になるガジェットは、自社開発プロセッサーを搭載した『MacBook Pro(2021)』と『Google Pixel 6』の2つであーるっ!
Apple『MacBook Pro(2021)』、Google『Google Pixel 6』、というハードウェアそのものも当然気になる。ただ、より気になっているのは、『Apple M1 Pro/Max』・『Google Tensor』というプロセッサーそのもの。
最近のTech系企業では、“自社デバイスに自社チップ”という流れが起きつつあります。
Appleだと Intel → Apple Silicon 。Googleだと Qualcomm → Google Tensor 。ほかには最近だと、OPPOも自社チップ開発を行うと報道されています。つまりは、スマートフォンだとQualcommやMediaTekに依存しない、パソコンだとIntelに依存しない、ということを目指している企業が増えたということなのです。
5G・IoT・AI・DX・ビックデータ…これらのいわゆる『IT』が当たり前となる社会において、『半導体』という存在がとにかく重要。そして、通信技術やコンピュータも、それらを活用する上で重要となってくる。半導体を他社に依存せず自社開発をしていく強み、これが見えてくるわけなのです。そう考えると、AppleとGoogleというBig Techの凄さと恐ろしさを感じたりも……。
自社チップというのは、ギーク的には「ロマンですな!」という感想に収まりがち。ですが、経済や産業という視点で見ると、ここがIT産業の“一丁目一番地”でもあり、激しい戦いが繰り広げられているのだと感じるわけなのです。

ということで、『MacBook Pro(2021)』と『Google Pixel 6 Pro』を買いました!

えーと…どういう流れでそうなったん!?

AppleとGoogleの半導体戦略を体験するぞ!
…ですなっ!!

は、はぁ……。
編集後記
そういうわけで『14インチMacBook Pro(2021)』を買ったのですが、『ハイパワーモード』が16インチ版(M1 Max)しか使えないという報道があって、ちょっとガッカリしています。
この話はまだ確定ではないようなので、実は…ということを期待しているのですが、「14インチと16インチにやっぱり差はあるのね」と思ってしまいました。

うーむ、困るよねー。
おまけ

では、また来週っ!

え!?

終わり!?

MacBook Pro…ハイパワーモード…あーあ……。

…そういうことね。
おわり
■Source
9to5Mac, Apple, Bloomberg, Dell, Google, Huawei, JVC KENWOOD, PayPay, Razer, Samsung, SoftBank, Sony, Twitter
ふうぉぉぉぉぉ!!
お父さんのためのワイドショー講座のお時間ですっ!