- パソコンではお馴染みの『過充電防止機能』がスマホにもある!
- 自動で充電制御するのもあれば閾値を任意で設定可能なものも!
- 過充電防止機能はスマートフォンにこそ求められる機能である!
“全部のスマホに実装を求む”
充電時にバッテリーの閾値を80%等で止める、いわゆる『過充電防止機能』。パソコンではお馴染みの機能ですが、最近ではスマートフォン各種にも搭載されていっています。


御意ですわ!

…なんか怖いんやけど。
目次
『過充電防止機能』というもの

世の中にある多くのノートパソコンには、『過充電防止機能』というものが備わっています。
この『過充電防止機能』とは、その名のとおり、ノートパソコンに内蔵されているバッテリーの過充電を防止して、バッテリーの劣化を最小限にとどめるというもの。…名は体を表す、そのままです。
メーカーによって、細かい仕様は異なってくるのですが、バッテリー充電時の閾値を80%等で止めてしまうというのが、共通する仕組みになっています。基本的には、あらかじめ設定されている閾値をオン・オフするだけなのですが、ものによっては、ユーザーが任意の閾値を設定できるものも存在しています。
過充電防止機能の名称は各社で異なるのですが、おそらくもっとも有名なのが、VAIOの『いたわり充電』という名称。それと同じくらい有名だと思われるのが、ThinkPadに搭載されている『Lenovo Vantage(旧ThinkVantage)』でしょう。

VAIOとThinkPadの過充電防止機能は有名ですよね。

ThinkPadのは一時期消えたんだけどねー。
ほかには、ASUS、LG、Panasonic(Let's note)、Dell、HP、とかも搭載されていますなっ!

DellとHPに過充電防止機能、あったっけ!?

DellはBIOSで設定、HPは法人向け機種に搭載、な感じですな。

そういう感じで、 過充電防止機能 = ノートパソコンの機能 と思っていらっしゃる人も少なくないはず。
ところが、そんな過充電防止機能ですが、なんと最近のスマートフォンの一部には、ひっそりと搭載されていたりするのです。しかも、機種によっては、ちゃんと閾値を任意で設定できるものもあります。
「過充電でバッテリーが膨らんだ!」というのも、まれに耳にします(最近は減ったけど)。なので、スマートフォンに搭載されている過充電防止機能は、ぜひ活用してほしい機能のひとつだったりするのです。

ただ、認知度は高くないですわね。

そうなのであーる。
もっと知って欲しいし、評価すべき機能なんだけどねー。
スマートフォン × 過充電防止機能
それでは、スマートフォンに搭載されている過充電防止機能の例を、メーカー別に分けて全部で3つ紹介していきます。
iPhoneの過充電防止機能

■iPhone × 過充電防止機能
▼概要
- バッテリー充電の閾値は80%
- ユーザー側で制御不可
- iPhone側でパターン学習し自動制御
▼設定方法
- 『設定』アプリを選択
- バッテリーを選択
- バッテリーの状態を選択
- バッテリー充電の最適化をオン
※OS:iOS 15|機器:iPhone 13 Pro
iPhoneに搭載されている過充電防止機能は、『バッテリー充電の最適化』という名前。
この『バッテリー充電の最適化』は、完全にiOS側にお任せする仕組みで、ユーザー側が任意で閾値を設定できるものではありません。
Xperiaの過充電防止機能

■Xperia × 過充電防止機能
▼概要
- バッテリー充電の閾値は80%と90%
- ユーザー側で制御可能
- Xperia側で自動制御も可能
- 時間帯による自動オンも可能
▼設定方法
- 『設定』アプリを選択
- バッテリーを選択
- いたわり充電を選択
- いたわり充電の使用をオン
- スマートフォン側に任せる場合 → 自動を選択
- 時間帯で自動オンにする場合 → 手動を選択
- 常時充電制御を行う場合 → 常時を選択
※OS:Android 11|機器:Xperia 1 II
Xperia搭載されている過充電防止機能は、『いたわり充電』という名前。
この『いたわり充電』は、自分で閾値を2つ(80%と90%)から設定可能。また時間帯によっての発動も可能。そして、システム側にお任せもできます。
私が知る限りでは、スマートフォンの過充電防止機能において、一番多機能で触れる要素が多いのが、このXperiaシリーズです。このあたりは、さすがSonyといったところ。
Galaxyの過充電防止機能

■Galaxy × 過充電防止機能
▼概要
- バッテリー充電の閾値は85%
- ユーザー側で制御可能
▼設定方法
- 『設定』アプリを選択
- バッテリーとデバイスケアを選択
- バッテリーを選択
- その他のバッテリー設定を選択
- バッテリーの保護をオン
※OS:Android 11|機器:Galaxy Z Fold3 5G
Galaxy搭載されている過充電防止機能は、『バッテリーの保護』という名前。
この『バッテリーの保護』をオンにすると、バッテリー充電の閾値を85%で制御可能。他社にあるような、システムにお任せするような機能はなく、シンプルにオン・オフを設定するだけでした。
ただ、これはGalaxy Z Fold3 5Gの話で、別のGalaxy(Galaxy Note20 Ultra 5G)には搭載されていませんでした。なので、機種によって『バッテリーの保護』搭載の有無があるのでしょう。
ズボラでも安全・神経質でも安心

私は極度の神経質なので、今回紹介したような過充電防止機能がスマートフォンに搭載されているのは、非常に精神衛生上良くてありがたい限り。おそらく、同じように神経質な人であれば、この“過充電をしたくない”という気持ちを汲み取ってくれるはず。
ならば、「過充電防止機能は神経質な人のための機能か」と聞かれたら、特段そうではありません。むしろ、ものぐさでズボラな人こそ、より安全にスマートフォンを使っていただける重要な機能だったりもします。
私のように神経質な人は、スマートフォンが満充電されたらすぐに充電をやめる、ということをします。ただ、おそらくズボラな人だと、満充電になってもスマートフォンを充電しっぱなし…と、なっているのではないでしょうか。
もちろん、神経質上げ・ズボラ下げ、をする意図はなく、他人のスマートフォンの使い方に口を挟むつもりなど毛頭ありません。ただ総じて言えることは、ズボラと神経質という真逆のタイプの人間のどちらもが、あって嬉しい機能。それは『過充電防止機能』だということなのです。
過充電防止機能が搭載されていることによって、充電しっぱなしなズボラさんでも安全に使えますし、過充電を気にしすぎて胃が痛くなる神経質さんでも安心して使える。つまりは、どんなユーザーにとっても歓迎されるべき機能なのです。ですなの。

スマートフォンの過充電防止機能は大正義っ!以上!!
まとめ「過充電防止はスマホ必須機能」

総論として言いたいのは、「『過充電防止機能』は全部のスマートフォンに搭載してほしい機能だ」ということなのです。
バッテリーの搭載容量から考えて、ノートパソコンよりもスマートフォンのほうがバッテリーサイクルが早くなりがち。そして、毎日使うものだからこそ、できるだけバッテリーの劣化を遅くさせる必要がある。だからこそ、過充電防止機能が欲しいというわけなのです。

ハイエンド機種だけでもいいから、搭載される流れを作ってほしいあーる。
おまけ

とにかく、過充電防止機能を搭載しているメーカーは偉い!

特に、SonyのXperiaは凄いですわね。

パソコン並みに設定項目が細分化されてるもんね!

ほんと、Xperiaの評価されるべき機能であーる。
おわり
いたわり充電は大正義っ!