- USB PD規格上最大の100W出力対応の超弩級充電器!
- 100W出力でこのサイズ感と軽さは驚異的!
- ちょっと気になるトコはあるけど許容できればアリ!
OmniaでGaNなUSB充電器3つめ!
100W出力のUSB PD充電器、AUKEY『Omnia 100W《PA-B5》』をレビュー。窒化ガリウム(GaN)半導体をベースに独自カスタムをした『OmniaChip』搭載のUSB PD充電器な本機。ついに出た、規格上限の100W出力…チェックしますぞ!


さすが、OmniaChipですわね。

ついにここまで来たんやね!
目次
AUKEY『Omnia 100W《PA-B5》』って?
Omnia 100W《PA-B5》ってなに?
GaNベースのAUKEY独自開発『OmniaChip』を搭載した、USB PD規格上最大である100W出力対応のUSB PD充電器。USB-Cは1ポート構成。
- 100W出力で世界最小クラス。
- 100W出力で世界最軽量クラス。
- USB PD規格上最大の100W出力可能。
- USB-CからQCが出ている。
- USBは1ポートだけ。

MacBook Pro 16″の『96W USB-C電源アダプタ』がデカ重で嫌。
…そんな人のためのリプレース先になるUSB PD充電器であーる!
本体チェック
■インターフェース
- USB Type-C ×1
Omnia 100W《PA-B5》のサイズは 57×57×32mm で、重さは150g。USB PDに対応したUSB Type-Cポートを1つ搭載しており、最大100W出力。AUKEY曰く、100W充電器の中では、最小最軽量クラスとのこと。…確かに、かなーり小さい。
Omnia 100W《PA-B5》のポート構成は、USB PDに対応したUSB Type-Cポートが1ポートのみ。なので、ここからUSB PD規格上最大である100Wが出力されるわけです。LEDインジケーターは、Omniaシリーズ恒例のホワイトLED。
そして、毎度のごとく製品名がややこしい。海外では『Omnia 100W』、日本では『オムニア 100W PD対応』や『100W GaN充電器』、となっています。なお、型番は『PA-B5』。普通に海外と同じ製品名か型番に統一して呼んでほしい……。
■インターフェース
- ACプラグ ×1
Omnia 100W《PA-B5》の後面には、可動式のACプラグ(スイングプラグ)を搭載。
Omnia 100W《PA-B5》の上面には、特に何もなし。
Omnia 100W《PA-B5》の下面には、認証関係やUSB出力に関する仕様の記載があります。
当然、PSEマークあり。そして、TÜV Rheinlandのロゴマークも。最近のUSB充電器は、当然のようにTÜV Rheinlandをパスしているようですね。
Omnia 100W《PA-B5》の左面には、おなじみの“AUKEY”ロゴマークが刻印されています。
Omnia 100W《PA-B5》の右面には、ロゴマークの刻印なし。ロゴは左面だけ。
付属品チェック
■Omnia 100W《PA-B5》の付属品一覧
- ユーザーズマニュアル
Omnia 100W《PA-B5》の付属品は、AUKEYおなじみのユーザーズマニュアルのみ。ケーブルは付属していないので、別途5Aケーブルを用意しましょう。あと、AUKEYといえばの鍵マークのステッカーも付属。
ベンチマーク

USB PD充電器の選び方については、こちらの記事からどぞー。
Vbus Hot
チェッカーで確認したところ、シンク(デバイス)未接続時にはソース(Omnia 100W《PA-B5》)から電圧がかかっていないことが確認できました。なので、こちらはVbus Hotではありませんでした。
Bridged CCs
USB-IF認証済のeMarkerチップ搭載の5Aケーブル(Anker PowerLine II USB-C & USB-C 3.1 (Gen2) ケーブル)を接続したところ、Omnia 100W《PA-B5》で接続が検出され、充電が開始されていました。
PDO
Revision | Power Delivery 3.0 |
PDO | 5V・3A 9V・3A 12V・3A 15V・3A 20V・5A |
Omnia 100W《PA-B5》のPDO
Omnia 100W《PA-B5》のUSB PDのRevisionは、公称どおり『Power Delivery 3.0』でした。テスターで確認したPDOは上表のとおり。仕様に明記されている出力と差異のないものでした。
急速充電規格
USB Type-Cポート(USB PD)から、Apple独自の急速充電規格(2.4A)とQuick Chargeが検出されました。
ただ、何度やっても急速充電規格のチェックの途中でエラーを吐いてしまった(ケーブルを替えても同じ結果)ので、ここの部分のベンチマークについては不十分な可能性があるので、その点だけご了承を。上記は検出できたものだけ掲載しています。
使ってみた
最大100WのUSB PD出力
100W出力に対応したUSB PD充電器というのはボチボチ出始めていたのですが、ついにAUKEYからも登場。そして、この100W出力こそOmnia 100W《PA-B5》のアイデンティティー。
100W…ということは、USB PDの規格上最大値。なので、USB PDの規格の範疇であるデバイスならば、何でも充電可能ということ。
おそらく、一番の活躍の場は、標準で96WのUSB PD充電器(96W USB-C電源アダプタ)が付属している『MacBook Pro 16インチ』(レビュー)でしょう。
96W USB-C電源アダプタ → Omnia 100W《PA-B5》 とリプレースすれば、ご覧のとおり。Apple純正のUSB PD充電器も可愛いので好きなんだけど、やっぱり小さいは正義かもと思ってしまう。
OmniaChipという未来
Omnia 100W《PA-B5》が、100W出力という高出力でありながらも小型・軽量な理由、それこそ『OmniaChip』という窒化ガリウムパワー半導体(GaN Power IC)のおかげ。
最近のUSB PD充電器が軒並み、高出力で小型軽量な理由こそ、この窒化ガリウムパワー半導体を採用しているから。
多くのメーカーが採用している窒化ガリウムパワー半導体は、Navitas Semiconductor社の『GaNFast』というものなのですが、このAUKEYのOmniaに限っては、『OmniaChip』という専用チップを使っているところが面白い。このOmniaChipもNavitas Semiconductorが関係しているのですが、おそらくAUKEY独自チューニングが入っているからこそ、他社のUSB PD充電器よりも小型軽量にできているのでしょう。

うーん、科学と未来の香りですなー。
USB-Cポートは1ポートだけ
惜しむらくは、USB Type-C(USB PD)が1ポートしかないこと。なので、デバイスを複数台まとめて充電はできません。もし、複数台充電したいなら、Omnia Duo 100W《PA-B6》を選ぶことになります。
そうそう、USB PDの100W充電(5A充電)をするためには、eMarkerが内蔵された5Aケーブル(E-Markedケーブル)が必須になります。今回のOmnia 100W《PA-B5》には、5Aケーブルが付属していないので、自分で用意する必要がありますので注意。
▽5Aケーブル(E-Markedケーブル)
まとめ「微妙に挙動は気になるけど100Wでこのサイズは凄い」
そういうわけで、AUKEY『Omnia 100W《PA-B5》』のレビューを総括すると…
- USB PDの規格上最大である100W出力対応
- 100W出力充電器では小型最軽量トップクラス
- 5Aケーブルは別売り
- 急速充電規格の挙動は気になる
という感じでした。
なぜ、急速充電規格のチェックの途中でエラーを吐いてしまうのかは謎。そこが気にならないといえば嘘になるのですが、PDOなどはちゃんとしていたので一安心。ここまで小型軽量な100W出力のUSB PD充電器はないので、そういう意味では希少性はあり。USB PDとQCの関係性は政治的なものも匂いますし、深く気にしないほうが無難かも……。

関係ないけど、独自急速充電規格が完全にややこしい原因だよねー。
おまけ

確かに、急速充電規格測定時の挙動は気になりますわね。

テスターが壊れていたわけじゃないし、3Aケーブルに替えても同じ挙動だったし、ひょっとしたら今回の個体がダメだったのかもだねー。

じゃあ、もう1つ買って試してみるとか?

それはそれで困るあーる。
おわり
ついに、100WのUSB PD充電器が降臨したのだっ!